出水隊員inヒロアカ   作:元サッカー部

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入学と個性把握テスト

「んー、3回目だけど、この門のデカさには慣れないな~。」 

慣れる日は来るのかね~

 

レプリカ「異形型の個性の者にも適用できるように大きくしているのだろう。それ抜きにしても大きいことにはかわりないが。」

 

耳朗「あっ、出水じゃん。ちゃんと受かってたんだ。」

後ろから耳朗が声をかけてくる。どうやら耳朗も受かっていたようだ。

 

「当然だろ。この天才が落ちるわけないだろ!」

 

耳朗「はいはい、そうだね。ところでさ、隣で浮いてるそれは?」

前と同じ様なことを言うと適当にあしらわれ、当然のごとくレプリカ先生に疑問がいく。

 

レプリカ「はじめまして。私はレプリカ。出水のお目付け役だ。」

 

耳朗「うわっ!喋れるんだ。浮いてるし話せるしで、どういう造りなの?」

 

レプリカ「企業秘密だ。」

俺も知りたかったんだが、答えてくれなかった。答えてくれたところで理解できないとは思うが。

 

「そういえば、クラスは?」

せっかく仲良くなれたんだからできれば同じクラスにいてほしい。

 

耳朗「A組だよ。あんたは?」

 

「同じA組だ。改めてよろしく頼む。」

 

耳朗「うん、よろしく。」

適当なことを話ながら教室へ向かう。

 

 

A組

切島「おっ!出水!受かってたのか!おめでとう!」

教室に入るなり切島が暑苦しく話しかけてくる。

 

「お前も受かってたんだな。あんなにウジウジしてたのに。今のお前に見せてやりたいぜ。」

 

切島「それはやめてくれ!」

 

芦戸「何々~。切島、実技試験でなんかあったのー?」

切る島の後ろから角の生えたピンク色の皮膚をした女の子が話しかけてくる。

 

芦戸「私、芦戸三奈!よろしく!で!何があったの!」

どうやら芦戸と言うようだ。朝の早くからテンションが高い。槍バカでもここまで高くないぞ。

 

切島「別に何もねーよ。」

 

芦戸「嘘だー!あんな大声で否定しといて、何もないは通らないぞー!」

そりゃそうだ。喋ってもいいが、どうしたものか。ふと耳朗に目を向ければ耳朗もこちらを向いたのか目があった。その間にも切る島と芦戸は言い合いを続ける。

 

耳朗「ねえ、言わないの?」

顔を近づけて耳元で小声で話しかけてくる。心なしか顔が赤くなっていて、とても可愛い。

 

「言ってもいいんだけどな。あのまま言い合ってるのを見てるのも有りかな~って。」

 

耳朗「確かにね。ふたり、仲良いよね。」

 

「同じ中学だったんだろ。でないとあそこまで言い合わないだろ。普通は。」

 

耳朗「それもそうだね。」

 

「あいつら放っておいて先に座っとこうぜ。時間もそろそろみたいだぜ。」

 

耳朗「そうだね。」

二人はその後も気づかずに言い争いを続け、飯田に注意をされるもおさまらず、最後には教室でミノムシみたいに寝袋に入っていた相澤先生に睨まれてようやく席に着いた。その際に切島から軽く睨まれた。解せぬ。

ちなみにレプリカ先生は周りから怪しまれないように筆箱みたいに机の上に置いておいた。

 

相澤「えー、言い争ってたバカ二人もいたので、皆が静かになるまでかなり時間がかかりました。小学生でももう少し早く静かになれるぞ。」

クラスの皆が切島か芦戸の方をジト目で見る。当然と言えば当然だろう。100%ではないが大部分が二人のせいで全員が小学生以下と言われているのだ。無理はないだろう。

 

相澤「時間は有限。君達は合理性に欠くね。相澤消太、君達の担任だ。よろしく頼む。早速だが体操服着てグラウンドに出ろ。」

 

 

グラウンド

 

「「「「「「「個性把握テストォ!?」」」」」」」

 

切島「今からですか!?」

 

麗日「入学式は!?ガイダンスは!?」

 

相澤「そんなものは出る時間も必要もない。」

さすがに一クラス全員が入学式サボりはダメな気がするんすけどね。

 

相澤「雄英は自由な校風が売り文句だ。それは教師側もまた然り。」

伝えたい意味が全く読めない。あえてわからないように伝えているのかもしれないが。

 

相澤「ソフトボール投げ、立ち幅跳び、50m走、持久走、握力、反復横跳び、上体起こし、長座体前屈…中学の頃からやってるだろ?”個性”禁止の体力テスト。国は未だ画一的な記録を取って平均を作り続けてる、合理的じゃない。まぁ、文部科学省の怠慢だよ。」

 

おう、国のトップに対しての発言とは思えないほどにバカにした言いぐさ。

 

相澤「爆豪、お前、ソフトボール投げの記録は?」

 

爆豪「67メートル。」

 

相澤「個性を使ってやってみろ。円から出なければ何をしても構わん。思いっきりやれ。」

そう言ってボールを渡す。

 

爆豪「そんじゃぁ、吹っ飛べぇ!!」

言うや否や投げる瞬間に手のひらが爆発してボールがものすごい勢いで飛んでいった。

 

相澤「705.2メートル。」

マジか!そんな飛ばせるんか!

 

相澤「まずは自分の最大限を知る。それがヒーローの素地を形成する合理的手段。」

 

瀬呂「700メートル越え!?すっげぇ飛んでんな!」

 

葉隠「すっごい面白そう!」

 

砂藤「個性使えるとかさすがヒーロー科だぜ!」

 

相澤「面白そう、か。お前ら三年間その気分でいるつもりか?」

っ!?明らかに雰囲気が変わった。俺たちに失望したような、見定めるような、そんな視線に変わる。

 

相澤「よし、ならこうしよう。トータルでこのテスト最下位の奴はヒーローの見込みなしと言うことでここで除籍処分にしよう。」

そこまでするか!?確かに入試の時からヒーローの在り方を説明されていたが!ここまでするか!

 

相澤「自由な校風が売り文句と言った筈だ。君ら生徒の如何もまた俺達教師の自由だ。ようこそ、これが雄英高校ヒーロー科だ!」

 

飯田「待ってください!皆あの入試を突破した者ばかりです!それに除籍処分って!それにまだ入学初日です!いや、そうじゃなくても理不尽すぎる!」

あまりの理不尽さに一人の生徒が相澤先生にいいよる。

 

相澤「自然災害、大事故、身勝手な敵。いつどこから来るか分からない厄災。日本は理不尽に塗れている。そんなピンチを覆して行くのがヒーロー。これから三年間、お前達には絶えず試練が与えられていく。プルスウルトラ、全力で乗り越えて来い。除籍されたくなければ死ぬ気で取り組め。これからが本番だ。」

相澤先生は意に介さない。当たり前と言わんばかりに。

そして自分たちのクビがかかった個性把握テストが始まった。レプリカ先生は連れてきていたものの、不公平になるから使用禁止となった。

 

第一種目 50m走

一番早かった生徒は先程相澤先生にいいよった飯田だった。飯田は足にエンジンが付いているようで足を動かすことなくそのまま50メートルを走りきった。タイムは3.04。他にも地面を凍らせて進んだり、爆破による推進力で進むやつ、果てにはバイクを使う生徒までいた………免許とかいいの?

ちなみに俺は5.32だった。トリガーで自身の身体能力が上昇しているからだろう。

 

第二種目 握力測定

こちらも特別自分の個性、トリガーを使用することはなかった。というより、副産物的に身体能力上昇による記録しか狙えない。唯一狙えるのがソフトボール投げと立ち幅跳びがどうにかぐらいだろう。

こちらの種目の一位は障子という腕からさらに腕が生えている生徒で、記録は540キロだった。俺?70キロだよ。一位と比べれば霞むがトリガーの副産物が無ければ40キロほどなので十分だとは思うが、自分のクビがかかっていると思うとあまり良い記録にはなりえないだろう。

 

その後もテストは続き、ついに最終種目のハンドボール投げとなった。

五種目目の立ち幅跳び以外は普通に、立ち幅跳びでは体操服の前側にアステロイドを付着させ勢いよく発射した。

記録も35mと十分な記録と思える。

みんなこれが最後だとわかっているので、力の限り、自分の体が耐えうる限りの(個性)で、最高の記録を叩き出す。

相澤「次、出水。」

ついに自分の順番が回ってきた。つい先日のトレーニングを実践で試すチャンスだ。

右手でボールを持ち気持ちを集中させボールの後ろ三分の一にトマホークを付着させ、発射する。しかし、トマホーク、というよりかはメテオラは何かにぶつからないとその爆発が起こらない。なので、飛び出したボールに対してハウンドを、トマホークの射程ギリギリでぶつかるように遅れて発射する。ハウンドはしっかりとボールにあたり、遅れてメテオラメテオラの爆発でさらに飛距離を伸ばす。

 

相澤「306.4m。」

思っていたよりかなり飛んでいったようだ。せいぜい200mが限度だと思っていたが、うれしい誤算になった。

 

相澤「次、緑谷。」

 

緑谷「はっ、はい。」

 

 

麗日「緑谷くん、大丈夫かな?」

 

飯田「このままでは最下位で除籍されてしまうぞっ!」

 

爆豪「たりめぇだ!没個性ならまだしも!無個性のデクに何ができるってんだ!」

 

飯田「君は彼が実技試験で何をしたか知らないのか!?」

 

爆豪「ああ!?知るかんなもん!道端の石ころ以下の奴のコトなんか一々覚えてられるか!一生黙っとれや、糞眼鏡!」

 

飯田「なっ!君ホントにヒーロー志望か!?口が悪すぎるぞ!?」

 

「ところで、あいつが何したんだ?別会場だったし、そういうの聞いてないんだけど。」

 

麗日「あの上から爆弾の雨を降らしてた敵を一撃で倒したんよ!オールマイトみたいやった!」

それを聞いて俺はあり得ないと思った。爆弾の奴というと十中八九イルガーのことで間違いないだろう。それを一撃で、しかも何の情報もなしに。大規模侵攻で太刀川さんも旋空を使って一撃で倒している。しかしそれは柚宇さんのサポート付きである。そんなことを、個性があるとはいえ、唯の中学生が成し遂げられるとは思えなかった。

しかし二人とも彼と同じ会場ででその現場を目撃しているのだろう。それゆえに否定ができない。自分は多少の前情報があったにもかかわらず、倒すどころか防戦一方だった。それが悔しくてたまらない。けど、クヨクヨしていては何も始まらない。前を見据えて、今超えられないなら特訓して、越えればいいだけだ。そのためにもまずはあいつを観察する。

 

緑谷「うおおっ!………えっ!?」

叫んで力を込めていたようだが、ボールはまるで個性を使わず、ただ自分の力だけで投げたかのように低調な記録に終わった。

side緑谷

なんで?ボールは無情にもすぐ近くに落下した。個性は確かに使おうとしていた。なのに、使えなかった。

緑谷「そんな!ちゃんと力を込めたのに!」

 

相澤「俺が消した。」

 

緑谷「なっ!?」

 

相澤「つくづくあの入試は合理性に欠ける。お前みたいに個性を制御できていないやつでも受かっちまうんだからな。」

 

緑谷「個性を消す?そうか!抹消ヒーローのイレイザーヘッド!」

 

相澤「そんなことはどうでもいい。また入試の時みたいに個性使って体ぶっ壊して誰かに面倒見てもらうのか?」

 

緑谷「違っ!そんなつもりは!」

 

相澤「お前にその気がなくても周りはそうせざるを得ないんだよ。……昔、暑苦しいヒーローが大災害から一人で千人以上を救い出すという伝説を創った。同じ蛮勇でも……お前は一人を助けて木偶の坊になるだけ。今のお前じゃヒーローにはなれない。最低限の個性のコントロールできないならお前はここにいらない。最終結果にかかわらず、お前を除籍処分とする。」

 

 

飯田「何を話しているんだ?」

 

爆豪「除籍宣告だろが。無個性なんだから当然だろがっ!」

 

飯田「まだそんなことを言うのか!君は別会場だったんだろう!?俺は彼と同じ会場で彼が空飛ぶ爆弾敵を倒したのをこの目で確かに見たんだ!」

 

麗日「うちもや!確かに見たよ!一撃で倒したとこ!」

 

爆豪「しつけえな!てめえらが寝ぼけてたんだろが!あいつは無個性だったんだよ!」

 

「うるせな、少しは静かにしろよ。あいつ、投げるみたいだしよ。」

 

爆豪「ああ!?俺に命令すんな!三下ぁ!!」

怒りの形相でまるで今すぐにでもお前を殺す、と言わんばかりに睨んでくる。気に入らないことがあるとすぐにキレる、まるで子供のようだ。香取でももう少し落ち着きがあるだろう。

 

緑谷「SMASH!!」

緑谷が大声を上げたかと思えば緑谷が投げたボールはさきほどとは打って変わって見えなくなるほど遠くに飛んで行った。しかし、緑谷は自身の超パワーに体が耐えられなかったのか、指先が紫色に変色しているかに見えた。

 

緑谷「まだ、動けます!」

 

相澤「こいつっ……!」

やせ我慢だというのは誰の目にも明らかだった。それを差し引いてもみんな、緑谷の気迫に飲まれていた。ただ一人を除いて。

 

爆豪「おいコラ糞デク!どういうことだ!なんで無個性のてめえが!?」

爆豪だった。無個性だと思い込んでいたやつがいきなり自分の記録を超えたのだ。無理はない。しかし言い終わるのを待たずに爆豪は布らしきもので捕縛された。その先には相澤先生がいた。

 

相澤「まだテストは終わっていない。それともお前が除籍されるか?」

 

爆豪「っ!!クソが!!」

 

相澤「俺に何度も個性を使わせるな。俺はドライアイなんだ。」

 

全員(強個性なのに勿体ない!)

みんなの心がひとつになり、その後しばらくして個性把握テストは終焉を迎えた。

 

相澤「いちいち口頭で発表するのも面倒だから一斉に発表するぞ。」

そういい結果を見せてくる。

 

相澤「ちなみに除籍は嘘な。」

 

峰田・麗日・緑谷「はぁー!?」

 

相澤「お前たちを本気にさせる合理的虚偽だ。悪く思うな。」

 

八百万「当たり前ですわ。少し考えたらすぐわかることですわ。」

いや、嘘ではないだろう。たまたま、全員が相澤先生のお眼鏡にかかっただと思う。そうでなければ、たとえ最下位でなくとも、なんらかの形で除籍させていただろう。

 

一波乱あったがこうして雄英高校の一日目が終了した。

 

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