好きと言えないヘタレ君   作:ゆーとんP

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私事ではありますが、本日誕生日です!
感謝の気持ちを込めまして、五話を送ります!
どうぞ!


第五話 ヘタレの誘い方

 

「なぁ後藤、どうしたらいい?」

 

俺、柴田優星はちひろさんをどうやって遊園地に誘おうか悩んでいた。

 

「んなもん知らねぇよ、俺と一緒に遊園地行きませんかでいいだろ」

「それじゃあ告白も同然だろ?」

「告白でいいじゃん」

「付き合うのは今じゃねぇ!」

「まだ心の準備が出来てないとか言うんだろうよ」

「そうだよ」

 

何せ俺は異性と付き合ったことも無ければ異性と出かけたことすらない。だから恋愛経験豊富の後藤に聞いてるって訳だ。

話の中で女の子側はどう誘われたら嬉しいと感じるか分からないということになり担当アイドル達に聞いて見ることにした。

 

まずは輝子と偶然そばにいた小梅ちゃんに聞くことにした。

 

「キノコと一緒に誘われたら私は多分嬉しいと思うぞ…フヒヒ」

 

輝子は参考にならない。ダメだ。

 

「私は…ストレートがいいかも…?」

「ストレートって、俺と遊園地に行きませんか?って感じか?」

「うん、その方が女の子は嬉しいと思うよ…?ほら、あの子も言ってるし」

 

小梅ちゃんは俺の後ろを指指した。

 

「あっ!そのままプロデューサーさんの背中にぴとって…かわいい♪」

 

ゾクゾグゾク!!

その瞬間、背中が冷たくなりすぐにその場を全速力で立ち去った。

 

「ヒェッ……ぎゃああああ!!」

「あっ、行っちゃった…」

「親友、上手くいくといいな…フヒヒ」

 

逃げた先に、愛海と早苗さんがいたので相談することにした。

 

「うーん、私はちひろさんのお山登っちゃうかな」

 

はい、参考にならない。参考になるならない以前に今関係ない。

 

「この前登っただろ…?その後清良さんに絞られたじゃんか」

「愛海ちゃんそんなことしたの…?これは後で話を聞く必要があるみたいね」

「早苗さん!勘弁してください!プロデューサーも爆弾投下しないで!」

「ごめん…」

 

愛海は後でまた絞られそうだな…

 

「早苗さんはどうされたら嬉しいですか?」

「うーん、私は男らしくかな」

「男らしくってどういう…?」

「そんなの知らないわよ。いきなり抱きつくとかじゃないの?」

「ハードル高すぎじゃないですか!?」

「そんくらいやんないとちひろさんは落ちないわよ」

 

早苗さんも参考に…いや少しはなったかな。

男らしくか、本当にどうすればいいんだ??

 

2人と別れた後、自分のデスクに戻ったら菜々さんと心さんがいた。

 

「2人ともちょっと聞きたいことがあるんですが…」

「柴田P!今SNSでシンデレラガール総選挙の投票報告見てるんだけどななパイセンに投票した人が結構いるんだよ☆」

「ああ、もうそんな時期でしたか!」

 

総選挙は頭の片隅にあったが忙しくてやや忘れていた。申し訳ない。

俺も自分の携帯で確認してみると本当に多くの人が菜々さんに投票していた。

 

「ウサミンがんばれ!」

「ウサミンを今度こそシンデレラガールにする!」

「ウサミン最近テレビで見るから投票した!1位になってほしい!」

「ウサミン最強卍ウサミン最強卍」

 

次々と菜々さんに送られる応援メッセージに思わず目頭が熱くなる。

 

「おいおい、柴田P最近涙もろいんじゃないか☆この前のindividualsのライブでも泣いてたって聞いたぞー☆」

「まだ結果が出てないから大きく喜べないけど、ナナ頑張ります!」

 

結果発表は1週間後。346プロ全体で行われる。頂点に立てるシンデレラはただ1人。

それまでもそれからもアイドル達をしっかり支えないとな。

 

「プロデューサーさんは何か用ですか?」

 

忘れかけていたが、俺は相談しに来たんだった。改めて俺は話を切り出す。

 

「私はそんなに恋愛経験ないんですが…自然に誘ってみるのがいいんじゃないんですか?」

「なるほど、心さんは俺より長く生きてるんで経験ありそうですけどどうですか?」

「年上だからなっ!って歳のこと言ったなおまえー☆」

「ノリがいいからつい…」

「褒めても何も出ないぞッ☆はぁとも自然が1番かなー?」

「なるほど!ありがとうございます!」

 

キャラの濃い2人の意見が参考になった…

あくまでも自然に。自然に。

 

仕事を片付けていると、ちひろさんが部屋に入ってきた。

 

「プロデューサーさんお疲れです!コーヒー持ってきましたよ♪」

 

すごい気が利く…さすがちひろさんだ。

 

「あ、ありがとうございます」

 

いつになく意識して、緊張する。

ポケットにはチケットが入っている。

 

「ちひろさん!いつも仕事お疲れ様です!」

「え…?お互い様ですよ!」

「あ、そうですね。あはは…」

 

自然に…落ち着けそう自分に言い聞かせる。

するとちひろさんは「では」と立ち去ろうとする。

 

ガタッ

 

「ちひろさん。俺と遊園地に行きませんか?」

「え?」

「ほ、ほらお互い仕事で疲れてるし息抜きにどうかなーと思っただけで…行きたくないならいいんですよ!」

 

いきなりすぎたか…?

 

「あの…プロデューサーさん、手…」

「え?」

 

いつの間にかちひろさんの手を握っていた。

本能的に引き止めなきゃと思った…気がする。俺は慌てて手を離す。

 

「あっごめんなさい!あの…ちひろさん?返事聞かせてくれますか?」

 

 

「はい、行きましょう」

 

 

意外にも即答だった。

考えさせてくださいと持ち帰られるものだと思っていたが、これは本当に予想外だった。

 

「本当ですか!!いつにします!?」

「日程確認するので後でまた連絡してもいいですか?」

「はい!いつでも待ってます!」

 

ちひろさんが部屋を出た直後、力強くガッツポーズをした。

 

「ここにリア充がいるぜぇ!ソテーにしてやろうかプロデューサー!!」

「輝子!?いつの間に!?」

 

携帯が鳴り、見てみると後藤からだった。

「やるな」というメッセージと共にちひろさんの手を握る写真が添付されていた。

いつの間にか盗撮されていたらしい。ムカつくが保存しとこ…

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

遊園地に行くのっていつぶりだろう…?学生の時かな?

好きな人からいきなり誘われるなんて…

少し期待しちゃうな。

そんなことを考えながら、夜の家路を歩く。

日程は2人ともオフの日曜日にした。

今日のところは早く寝よう。

どんな夢が見れるかな…優星君出てきて欲しいな♪

 

「なんてね」




評価3 ケチャップの伝道師さん
評価ありがとうございます。
もっと面白いものを書けるよう精進します!!!

次回はついに遊園地へ!!お楽しみに
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