Fate/Duel Order 作:ノウレッジ@元にじファン勢遊戯王書き民
【BATTLE ROYAL MODE JOINNIG】
ジャンヌ:LP 4000
青コート隊長:LP 4000
青コート部下①:LP 4000
青コート部下②:LP 4000
ジャンヌが処刑された町、ルーアンで理不尽な咎人を守るために始まったデュエル。
大勢のギャラリーから「死ね魔女」や「聖女を騙るな」といった野次を飛ばされるも、ジャンヌは耳を貸す事無く手札を見て、コクリと頷いた。
「オレのターン、ドロー! オレは『古代の機械猟犬』を召喚!」
『Grrr!』
ATK:1000
先鋒を決める青コート部隊の隊長が繰り出したのは、バカの一つ覚えのように鋼の犬である。
「このモンスターを召喚した時、相手に600ダメージを与える! 喰らえ偽聖女! “ハウンド・フレイム”!」
「くっ!」
ジャンヌ:LP 4000→3400
ガウッ、と機械犬の口から覗く火炎放射器から放たれる炎に焼かれるジャンヌ。しかしそれに怯む事無く、彼女は素早く手札を1枚切った。
「おお、お嬢さん、大丈夫か!」
「問題ありません。自分が効果ダメージを受けたこの瞬間、手札から『ドリーム・シスター』を特殊召喚できる! そして受けたダメージの数値が攻撃力に加わり、攻撃力以下のダメージを全て0にする!」
『Sihiiiii~♪』
DEF:2600
ディスクに配置されたカードのデータを読み取り召喚されるのは、虹色の輝きを放つ敬虔な修道女。その輝きはジャンヌと、その後ろにいる守るべき人達を覆うようにオーロラの壁を生み出す。
ドリーム・シスター(効果モンスター)(オリジナル)
星6
光属性/天使族
ATK 100/DEF 2600
(1):自分が相手の効果でダメージを受けた時に発動する。
このカードを特殊召喚し、受けたダメージの数値を攻撃力に加える。
(2):自分がダメージを受けた時に発動する。
このカードの攻撃力を、受けたダメージの数値分アップさせる。
(3):このカードのコントローラーは、このカードの攻撃力以下の数値のダメージを受けない。
(4):このカードは1ターンに1度だけ、戦闘・効果では破壊されない。
ATK:100→700
「続けて『古代の機械猟犬』の効果で、手札の『
古の魂受け継がれし機械仕掛けの猟犬よ、速さ司る箱をその身に宿し、新たな姿に生まれ変われ! 融合召喚! レベル8、『
DEF:1800
一方で隊長と呼ばれた男も負けてはいない。鋼の犬と箱を混ぜ合わせ、新しく悪魔型モンスターを呼び出した。
「『ギア・デビル』の効果発動! 1ターンに1度、相手に1000ダメージを与える! 喰らえ!」
「くっ! ですが『ドリーム・シスター』は、私が戦闘・効果でダメージを受ける度に、攻撃力がアップします! よって更に1000アップ!」
ジャンヌ:LP 3400→2400
ドリーム・シスター ATK:700→1700
「小癪な。ならこれでどうだ? 魔法カード『
そしてドロー以外の方法で手札に加わった時、『ギアボックス』はデッキから攻撃力か守備力が500の地属性・機械族モンスターを手札に加える。デッキから『
古代の機械箱(効果モンスター)
星4
地属性/機械族
ATK 500/DEF 2000
「古代の機械箱」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがドロー以外の方法でデッキ・墓地から手札に加わった場合に発動できる。
「古代の機械箱」以外の攻撃力または守備力が500の機械族・地属性モンスター1体をデッキから手札に加える。
古代の機械素体(効果モンスター)
星4
地属性/機械族
ATK 1600/DEF 500
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):手札を1枚捨てて発動できる。
「古代の機械巨人」1体または「古代の機械巨人」のカード名が記された魔法・罠カード1枚をデッキから手札に加える。
(2):このカードが攻撃する場合、相手はダメージステップ終了時まで魔法・罠カードを発動できない。
(3):表側表示のこのカードが相手の効果でフィールドから離れた場合に発動できる。
手札から「古代の機械巨人」「古代の機械巨人-アルティメット・パウンド」を合計3体まで召喚条件を無視して特殊召喚する。
「まだだ! 手札の『無力の証明』を捨て、魔法カード『
古代の融合撤回(オリジナル)
【通常魔法】
(1):手札を1枚捨て、自分フィールドの「アンティーク・ギア」融合モンスター1体を対象に発動できる。
そのモンスター効果をターン終了時まで無効にし、デッキから「融合」魔法カードを1枚手札に加える。
その後、対象となったモンスターの融合素材モンスター1体を墓地から手札に加える。
(2):墓地のこのカードを除外して発動する。
自分フィールドの「アンティーク・ギア」融合モンスターはこのターン、対象を取らない効果では破壊されない。
「そして魔法カード『融合』! 手札の『古代の機械素体』、『古代の機械箱』、『古代の機械猟犬』、フィールドの『古代の機械魔神』を融合!」
「な、4体ものモンスターを素材に!?」
「教えてやろう、聖女を騙る不届き者め。貴様の末路は地獄であると!
古の魂受け継ぎし機械仕掛けの猟犬達よ! その十の首混じり合わせ、混沌にして絶大なる力とならん!」
神秘の渦に溶け込むは、鋼の悪魔、骨格、箱、そして犬。
悪意に満ちたその螺旋は鉄の躯体を解体しては混ぜ合わせ、究極の破壊神を呼び起こす。
「融合召喚! 全てを粉砕する絶対正義! 『
『ヴォ、オォォォオォオオオオオオオオオオオオオオオオ!!』
ATK:4500
「攻撃力、4500……!」
「見たか、女。これが正義だ。圧倒的パワーで悪を薙ぎ払い、我らが思念と理想を与える神の力だ!」
「力無き正義に意味は無し、か……」
渦より濃紺に着色された、犬の首を各所に模る鉄の巨人が現れる。見上げる程の巨大なその存在は周囲の家々よりも圧倒的であり、ジャンヌが舞台に着地した時以上に腹の底に響く重厚な音を放ち、その超重量で一瞬で舞台ごと大地を抉った。
「バトル! やれ、『カオス・ジャイアント』! その偽聖女を駆逐しろぉ!」
「な、先攻ターンで攻撃!?」
「バトルロイヤル形式の粛清デュエルだ、問題は無い!」
ルールもへったくれも無い無慈悲な鉄槌を振るう青い巨人。その攻撃を敬虔な淑女は正面から受け止める。
「『ドリーム・シスター』は1ターンに1度、破壊されない!」
「だが『カオス・ジャイアント』が守備モンスターを攻撃した時、攻撃力が越えた数値分だけ貫通ダメージを与える!」
「ならばダメージを受けた事で、攻撃力は上昇します! ダメージは1900、よって攻撃力は3600!」
「無駄だ! 『カオス・ジャイアント』がいる限り、相手はバトルフェイズ中にモンスター効果を発動できない!」
「な、くぅっ!?」
ジャンヌ:LP 2400→500
防ぎきれなかった分が具現化した強力な衝撃波を受け、片膝を付くジャンヌ。しかしライフはまだ残っている事を確認すると、その2本の足でしっかりと立ち上がり直した。
「ターンエンド」
「流石ッス、隊長!」
「ひゅー、いきなり虫の息だぜ!」
「当然だ」
隊長:LP 4000
手札:0枚
フィールド:
古代の機械混沌巨人(ATK:4500)
メインモンスターゾーン無し
魔法・罠無し
「そんじゃ次は俺のターン、ドロー! 俺は手札の『
古代の機械野犬(効果モンスター)(オリジナル)
星1
地属性/機械族
ATK 500/DEF 500
(1):手札の「アンティーク・ギア」カードを1枚捨てる事で、このカードは手札から守備表示で特殊召喚できる。
(2):このカードが攻撃する場合、相手はダメージステップ終了時まで魔法・罠カードを発動できない。
(3):このカードはデッキから特殊召喚できない。
続けて青コートの1人目の部下のターンでは、召喚ゲートを通って鋼の犬が登場する。先に登場した『古代の機械猟犬』と異なり、こちらはカラーリングが黄色をベースにしており、サイズも二回り程小さい。
DEF:500
「現れろ、異教徒を鏖殺する正義回路!」
「リンク召喚!?」
「召喚条件は“アンティーク・ギア”モンスター1体! 俺は『ワイルドドッグ』をリンクマーカーにセット!」
LM:下
「来い、リンク1! 『
『ガルルルルルルルルッ!』
黄色の鉄犬はそのまま黒ずんだ鉄狼へと変貌する。鉄板や配線をむき出しにし、廃棄パイプからは何度もドス黒い煙を噴出しているその姿は、まさに今にも飛び掛かろうとしている餓えた狼だ。
「このモンスターをリンク召喚した時、手札から“アンティーク・ギア”を特殊召喚する! 来い、『
古代の機械餓狼(リンク・効果モンスター)(オリジナル)
リンク1
地属性/機械族
ATK 1000
リンクマーカー:下
「アンティーク・ギア」モンスター1体
(1):このカードをリンク召喚した時に発動できる。
手札からレベル4以下の「アンティーク・ギア」モンスターをリンク先に守備表示で特殊召喚する。
(2):このカードが攻撃する場合、相手はダメージステップ終了時まで罠・モンスター効果を発動できない。
ATK:1000
DEF:1200
「『古代の機械飛竜』の効果! デッキから『
そして魔法カード『アイアンコール』を発動! 墓地からレベル4以下の機械族、『古代の機械野犬』を特殊召喚だ!」
「一気に、モンスターを3体も……!」
古代の機械飛竜(効果モンスター)
星4
地属性/機械族
ATK 1700/DEF 1200
「古代の機械飛竜」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
デッキから「古代の機械飛竜」以外の「アンティーク・ギア」カード1枚を手札に加える。
この効果の発動後、ターン終了時まで自分はカードをセットできない。
(2):このカードが攻撃する場合、相手はダメージステップ終了時までモンスターの効果を発動できない。
アイアンコール
【通常魔法】
(1):自分フィールドに機械族モンスターが存在する場合、自分の墓地のレベル4以下の機械族モンスター1体を対象として発動できる。
その機械族モンスターを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、エンドフェイズに破壊される。
「そして『ギアウルフ』と『ワイルドドッグ』をリリースし、現れろ『
『Kyiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii!!』
ATK:3000
幾度と無い下準備を重ね、鋼色の竜が機械の狼と犬を贄に召喚される。
緑色のボディに高熱を放つ熱線の砲身を持ち、鉄の翼を広げ、ジャンヌの前に悪竜の如く舞い降りた。
「どうだ、こいつこそアンティーク・ギアの超兵器! かの邪竜ファヴニールすら恐れをなして逃げ惑う程の超兵器だ! 貴様のような下賤な法螺吹きには勿体無い程の一品よ!」
「ファヴニールが、ね」
声高々に宣言する青コートに対し、ジャンヌは鼻で嗤った。
珍しい、とマスターは思った。誰に対しても誠実に、丁寧に接するジャンヌが、あんな他人を小馬鹿にするような態度を取るとは。
キリスト教の名前を借りただけのリンチが、よっぽど腹に据えかねたのだろうか。
「私はこの瞬間、自分のライフが2000以下で、相手が通常召喚を行った事で、手札の罠カード『青い盾の紋章』を発動!」
「手札から罠だと!?」
「その召喚されたモンスターの攻撃力分、ライフを回復する。よって私のライフは3000回復!」
LP:500→3500
「小癪な! 永続魔法『古代の被膜塗布』を発動! これで“アンティーク・ギア”の名を持つモンスターは1ターンに1度、破壊されない!」
古代の被膜塗布(オリジナル)
【永続魔法】
(1):「アンティーク・ギア」モンスターは1ターンに1度、効果では破壊されない。
(2):このカードが効果によって破壊された時に発動できる。
相手に500ポイントのダメージを与え、このカードを自分フィールドにセットする。
この効果でセットしたこのカードは、フィールドを離れた時に除外される。
特殊な油を表面に塗布され、煌めきを与えられた機械竜。これでただでさえ制圧力が高いモンスターが、より頑強で厄介なモンスターになった。
「バトルだ! 『ブラスター・ドラゴン』で『ドリーム・シスター』を攻撃! “アンティーク・ギア”モンスターをリリース素材にした事で、このモンスターは貫通能力を得る!」
「『ドリーム・シスター』は、自身の攻撃力以下のダメージを全て0にします!」
「速攻魔法『リミッター解除』! 機械族モンスターの攻撃力はこれで倍だ!」
「!」
古代の機械熱核竜 ATK:3000→6000
古代の機械飛竜 ATK:1700→3400
「攻撃力6000!?」
「焼け死ね、偽聖女め! “アルティメット・レーザー”!」
「ぐぅっ!!」
ジャンヌ LP:3500→100
『ブラスター・ドラゴン』の胸部のコアから放たれる熱線。それが過たず『ドリーム・シスター』を捉えるも、辛うじてジャンヌは持ち堪えた。
しかしこれで残りライフはたった100、次はもう無い。攻撃力をアップさせる効果も『カオス・ジャイアント』によって封じられている。
「ターンエンドだ。『リミッター解除』のデメリットで機械族モンスターは破壊されるが、『古代の被膜塗布』の効果で破壊されない」
「戦闘ダメージを受けたターン終了時、墓地の『青い盾の紋章』の効果発動ッ! 私のモンスター1体の攻撃力を、受けたダメージの半分アップさせます!」
古代の機械熱核竜(効果モンスター)
星9
地属性/機械族
ATK 3000/DEF 3000
(1):「アンティーク・ギア」モンスターをリリースしてアドバンス召喚したこのカードが守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。
(2):「ガジェット」モンスターをリリースしてアドバンス召喚したこのカードは1度のバトルフェイズ中に2回攻撃できる。
(3):このカードが攻撃する場合、相手はダメージステップ終了時までモンスターの効果・魔法・罠カードを発動できない。
(4):このカードが攻撃したダメージステップ終了時に発動できる。
フィールドの魔法・罠カード1枚を選んで破壊する。
リミッター解除
【速攻魔法】
(1):自分フィールドの全ての機械族モンスターの攻撃力は、ターン終了時まで倍になる。
この効果が適用されているモンスターはこのターンのエンドフェイズに破壊される。
青い盾の紋章(オリジナル)
【通常罠】
自分のLPが2000以下で魔法・罠ゾーンにカードが無い場合、このカードは手札から発動できる。
(1):相手がモンスターを通常召喚した時、そのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの元々の攻撃力の数値分、LPを回復する。
(2):自分が戦闘ダメージを受けたターンの終了時、墓地のこのカードを除外して発動できる。
自分フィールドのモンスター1体の攻撃力を、このターン受けたダメージの数値の半分だけアップする。
(3):除外されたこのカードをデッキに戻して発動する。
このターン、自分が受ける2000以下の戦闘ダメージを0にする。
古代の機械熱核竜 ATK:6000→3000
古代の機械飛竜 ATK:3400→1700
ドリーム・シスター ATK:1700→3400
部下①:LP 4000
手札:0枚
フィールド
EXモンスターゾーン無し
古代の機械熱核竜(ATK:3000)、古代の機械飛竜(DEF:1200)
古代の被膜塗布(永続魔法)
「おれのターン! 来い、『古代の機械猟犬』! 『古代の機械野犬』!」
『『バウワウッ!』』
ATK:1000
DEF:500
墓地ポケットに『古代の機械蘇生』を送り、場に現れる黄色と緑色の鉄犬。3人目のターンになってもこのモンスター達が出て来るという事は、恐らくあの鉄犬達は奴ら全員のデッキに組み込まれているのだろう。
「現れろ、異教徒を鏖殺する正義回路! おれは『ハウンドドッグ』をリンクマーカーにセット!」
LM:下
「リンク召喚! 来い、『古代の機械餓狼』! その効果により、手札からもう1体の『古代の機械猟犬』を特殊召喚!」
ATK:1000
DEF:1000
連続してフィールドに現れるモンスター達に、ジャンヌの形勢はジリジリと悪くなっていく。
それでも彼女は、毅然とした態度で言い放った。
「いくらモンスターを呼んでも、私は既に3400以下のダメージを受けなくなっています!」
「なら、その下らない自信を崩す事から始めようじゃねぇか。再び現れろ、異教徒を鏖殺する正義回路! 召喚条件は“アンティーク・ギア”モンスター2体! おれは『ギアウルフ』と『ワイルドドッグ』をセット!」
LM:右・右下
「リンク召喚! 現れろ、死肉を食い破る獰猛なる鉄獣! 『
『ガァルルルルァァッ!!』
「このモンスターをリンク召喚した時、手札の“アンティーク・ギア”1枚をデッキに戻し、別の“アンティーク・ギア”を手札に加える。手札の『古代の機械素体』をデッキに戻し、『
ATK:1200
機械の狼と犬が螺旋のエネルギーとなって回路に飛び込み、新しい姿に生まれ変わる。
出現したのは、漆黒の装甲を持つハイエナ。涎のように口元から冷却液を垂れ流し、赤々と光る眼が不気味な捕食者然とした様相を醸し出していた。
恐らくモデルはシロアリを食べる小型のハイエナの一種、
「『マッドハイエナ』の次の効果を発動! 1ターンに1度、墓地から“アンティーク・ギア”モンスターを特殊召喚する! 復活しろ、『古代の機械野犬』!」
DEF:500
「まだだ! 魔法カード『アンティーク・シャッフル』! おれは『古代の機械野犬』と手札の『古代の機械合成獣』をコストに、エクストラデッキからレベル7の『
ATK:1800
古代の機械鬣狗(リンク・効果モンスター)(オリジナル)
リンク2
地属性/機械族
ATK 1200
リンクマーカー:右/右下
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか発動できない。
(1):このカードをリンク召喚した時に発動できる。
手札の「アンティーク・ギア」カードを1枚デッキに戻し、戻したカードとは名前の異なる「アンティーク・ギア」カードを1枚手札に加える。
(2):自分の墓地の「アンティーク・ギア」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。
(3):このカードが攻撃する場合、相手はダメージステップ終了時までモンスターの効果・魔法・罠カードを発動できない。
アンティーク・シャッフル(オリジナル)
【速攻魔法】
(1):自分フィールド・手札の「アンティーク・ギア」モンスターを任意の数だけ除外して発動する。
エクストラデッキから、除外したモンスターとレベルの合計が等しい「アンティーク・ギア」融合モンスターを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターは効果が無効となり、次の自分のターンのエンドフェイズに除外される。
(2):自分のターンのメインフェイズ2に、墓地のこのカードを除外して発動する。
このカードの(1)の効果を発動する。
この効果は、このカードが墓地へ送られたターンには発動できない。
「いくらモンスターを並べても、『ドリーム・シスター』には勝てませんよ! しかもこれで、貴方は手札を使い切りました!」
「へっ、ならこれでどうだ。『古代の機械猟犬』は1ターンに1度、『融合』カードを使わずに融合召喚を可能にする! おれは『古代の機械猟犬』と『古代の機械参頭猟犬』を融合!」
EXデッキから新たに現れた3つ首の犬が、既に場にいた犬と混ぜ合わさる。
赤と青の渦に呑みこまれ、より禍々しく機械染みた見た目として、新しい姿へと生まれ変わって行く。まるでジャンヌをジワジワと嬲り殺すかのように。
「融合召喚! 現れろ、『
『GAAAAAAAAAAAAAAAA!』
ATK:2800
「う、そのモンスターは!?」
「そうだ、こいつは3回攻撃できるモンスター、たった1度きりの破壊耐性なんざテメェごとブチ殺してやるよ! 更に融合召喚に成功した時、テメェのライフを半分にする!」
「きゃあっ!」
ジャンヌ:LP 100→50
新たに現れたモンスターによって、残り少ないライフが更に削られる。
ダメージを受けない効果も、ライフを直接書き換える能力を前には発揮しない。
古代の機械究極猟犬(融合・効果モンスター)(アニメオリジナル)
星9
地属性/機械族
ATK 2800/DEF 2000
「古代の機械参頭猟犬」+「古代の機械」モンスター1体
(1):このカードが融合召喚に成功した場合、相手のLPを半分にする。
(2):このカードは1度のバトルフェイズ中に3回まで攻撃できる。
(3):このカードが攻撃する場合のダメージステップ終了時まで、相手は魔法・罠カードを発動できない。
「テメェが後生大事に守っていたそのシスターごと、五体を引き裂いて終わりだ。『聖女ジャンヌ』様に懺悔しときな!」
「そうはさせない! 相手がEXデッキからモンスターを特殊召喚した事で、『ドリーム・シスター』を対象に手札の『ピュアーファヴ』のモンスター効果発動! このカードを『ドリーム・シスター』に装備します!」
だが、そんな暴虐の前にジャンヌだって無抵抗なワケではない。手札を1枚切って『ドリーム・シスター』に新しいカードを装備させた。
新たなカードを纏った敬虔なシスターには白い竜翼が生え、少女を守るように包み込む。
「装備した時、種族を1つ宣言します。宣言した種族、およびドラゴン族モンスターとの戦闘では、装備モンスターは破壊されません! 当然、機械族を指定します!」
「チッ!?」
ピュアーファヴ(効果モンスター)(オリジナル)
星4
光属性/ドラゴン族
ATK 1800/DEF 1000
このカード名の(3)の効果は、デュエル中1度しか発動できない。
(1):このカードは手札から装備カード扱いとして、自分フィールド上に表側表示で存在する、元々の攻撃力が2000以下のモンスターに装備する事ができる。
相手がエクストラデッキから攻撃力2500以上のモンスターを特殊召喚した場合、このカードは相手ターン中に装備できる。
(2):このカードをモンスターに装備した時に発動する。
ドラゴン族以外の種族を1つ宣言する。
装備モンスターは、宣言した種族とドラゴン族のモンスターとの戦闘では破壊されずない。
(3):このカードを装備したモンスターが自分フィールドに存在する、自分のスタンバイフェイズに発動する。
デッキから、装備モンスターのレベル以下で、種族・属性が同じモンスター1体を手札に加える。
“アンティーク・ギア”モンスターは全て機械族、これで『ドリーム・シスター』は鉄壁の守りを手に入れた事になった。
しかし飽く迄もこれは硬直状態。障子紙のように薄い氷の土台だ。崩されれば、その時こそジャンヌのカード化が決定する事になる。
「小癪な、ターンエンドだ!」
部下②:LP 4000
手札:0枚
フィールド:
古代の機械鬣狗(ATK:1200)
古代の機械究極猟犬(ATK:2800、『古代の機械鬣狗』の右下にリンク)
魔法・罠無し
☆
残りライフ50と瀕死ながらも、ようやっとジャンヌのターンに回る。
先攻ターンの攻撃と実質リンチのバトルロイヤルデュエルが如何に恐ろしいか、思い知らされた形だ。
「ダメージは鉄壁の守りで防げるものの、このターンで何とかしないと」
「戦闘破壊はほぼ封じて、効果破壊も1ターンに1度だけ防げるが、それもいつまで続くか……」
はらはらした表情でアストルフォとデオンが見守る中(乱入するとクラッキングを受けるリスクがあるため)、マスターだけは文字による通信でどこかと連絡を取っていた。
『……じゃ、お願い。これで通信を終了します』
『了解、予定通りに』
周囲の人達はデオン達を含め、処刑台の上の粛清デュエルに熱中しており、こちらに気付いた人はいないようである。
「セイバー、ライダー」
「「マスター?」」
「ライダー、いつでもヒポグリフを呼べるよう準備、俺ともう2人乗せる事になるから注意して。セイバー、合図したらあの舞台まで飛んで、ジャンヌと被害者2人を抱えて走って。被害者はライダーのヒポグリフに乗せて」
「――ここを抜けるんだね、マスター」
「もうすぐデュエルは終わるけど、ジャンヌ勝てるかな……」
「まだ終わらない」
「え?」
「ここの連中なら、絶対に
【乱入ペナルティ2000ポイント!】
「そら来た……!」
突如響いたアナウンス。それはマスターにとっては最も聞きたくない音だった。
『ワシのターン!』
『くっ、乱入ですか!』
『当然、貴様は徹底的に潰せと聖女様のお達しでな。絶望に沈んで貰うぞ。手札から魔法カード「アンティーク・シャッフル」を発動! 手札からレベル4の「
そして「古代の機械猟犬」を召喚し、融合する! 出でよ、「古代の機械究極猟犬」!』
『きゃああっ!?』
ジャンヌ:LP 50→25
やはりか、とマスターは悪態を吐いた。
異教徒と定めた者を嬲り、聖女を崇め、反逆者や敵対者を心底から嘲笑う。そんな敵の感覚はまるで、自己愛性パーソナリティ障害のそれに近い。自分が優秀であり、他人は劣っている、過度な称賛や崇拝が無ければ気に食わない。そんな奴らが、ジャンヌが辛うじて耐えた状況を良しとする事は有り得ないだろう。
しかも森で出会った青コートの連中はNPCだと言う。なら、集められるだけ集めて乱入させても、敵側にとっては痛手でも何でもない。独立させたシステムで動かしている場合、BBのハッキングも何の意味も無い。
【乱入ペナルティ2000ポイント!】
【乱入ペナルティ2000ポイント!】
【乱入ペナルティ2000ポイント!】
そうこうしている間にも、次々と敵は乱入して来る。
まさに捨石の戦法。使い捨てにできる兵力を次々投入しては、こちらを疲弊させる人海戦術。頭の悪い、しかし現状では恐るべき戦法である。
『融合召喚! 来やがれ、レベル9!』
『嬲り殺せ、「アルティメット・ハウンドドッグ」!』
『さぁ、ライフポイントを半分にしてやる!』
ジャンヌ:LP 25→13→7
『がはぁっ!?』
敵は『ドリーム・シスター』の効果でダメージを与えられないと理解しているためか、次々と強引に『古代の機械究極猟犬』を融合召喚しては、ジャンヌのライフを削って行く。
半分、半分、そのまた半分、更に半分と、どんどん彼女はライフを失い、窮地に追い込まれていった。
【乱入ペナルティ2000ポイント!】
【乱入ペナルティ2000ポイント!】
『融合召喚!』
『ほらほら、何とかしてみやがれ!』
ジャンヌ:LP 7→4→2
「マスター、これは危険なのでは!?」
「駄目だ、今突貫しても的にされる。ライフを2000にされて2800の直接攻撃を受ける事になる!」
「そんな!」
敵が次々戦力を投下できるというのなら、今更3人がジャンヌの味方になっても意味が無い。
寧ろマスターの言う通り、体の良い的にされるのがオチだ。
「逃げる準備を進めて、決着がついたら一瞬でジャンヌを回収して逃げるよ!」
「っ、了解」
そして。
とうとう。
【乱入ペナルティ2000ポイント!】
『そーら、「古代の機械究極猟犬」の効果を喰らいやがれ!』
『きゃああああああああっ!!』
ジャンヌ:LP 2→1
聖女はそのライフをたった1にまで削られてしまった。
「ま、マスター! ライフが、ライフが1になっちゃった!!」
「落ち着け、大丈夫だ。デュエルには小数点は無い、これ以上は『古代の機械究極猟犬』の効果でライフは減らない!」
ジャンヌのライフは、現在1ポイント。取り敢えずこれ以上低い数値は0以外無いため、安心できると言えば安心できる。
しかし――、現状はかなり厳しい状態だ。
隊長:LP 4000
手札:0枚
フィールド:
古代の機械混沌巨人(ATK:4500)
メインモンスターゾーン無し
魔法・罠無し
部下①:LP 4000
手札:0枚
フィールド
EXモンスターゾーン無し
古代の機械熱核竜(ATK:3000)、古代の機械飛竜(DEF:1200)
古代の被膜塗布(永続魔法)
部下②:LP 4000
手札:0枚
フィールド:
古代の機械鬣狗(ATK:1200)
古代の機械究極猟犬(ATK:2800、『古代の機械鬣狗』の右下にリンク)
魔法・罠無し
部下③:LP 2000
手札:1枚(『古代の機械猟犬』)
フィールド:
古代の機械混沌巨人(ATK:4500)
古代の機械究極猟犬(ATK:2800)
伏せカード1枚
部下④:LP 2000
手札:2枚(『融合』、『古代の機械野犬』)
フィールド:
古代の機械究極猟犬(ATK:2800)
メインモンスターゾーン無し
伏せカード1枚
部下⑤:LP 2000
手札:0枚
フィールド:
古代の機械究極猟犬(ATK:2800)
古代の機械双頭猟犬(ATK:1400)
魔法・罠無し
部下⑥:LP 2000
手札:0枚
フィールド:
古代の機械究極猟犬(ATK:2800)
古代の機械巨竜(ATK:3000)
古代の破滅機械(永続魔法)
部下⑦:LP 2000
手札:0枚
フィールド:
古代の機械究極猟犬(ATK:2800)
古代の機械野犬(DEF:500)
古代の機械要塞(永続魔法)
部下⑧:LP 2000
手札:0枚
フィールド:
古代の機械餓狼(ATK:1000)
古代の機械究極猟犬(ATK:2800、『古代の機械餓狼』の下にリンク)、古代の機械獣(ATK:2000)
伏せカード1枚
敵の数は9人。青コートは3人1組で行動しているため、3チームがたった1人を斃すために寄って集って袋叩きにしている構図だ。処刑台は既に満員御礼、これ以上人が乗れそうなスペースは無く、青コートの連中は若干窮屈そうにすら見える。
対するジャンヌは満身創痍。次にもう1度でもダメージを受ければ、そこで終わるだろう。
そして相手モンスターは全部で16体、伏せカードは3枚。常識的に考えれば、この状況を覆す事は絶対に不可能と考えて良い。
「アナタだけでも逃げて! 私らはダメです、とっくに顔とIDを抑えられて逃げ場が無い! IDで場所が割り出される!」
「だがアンタは違うハズだ。オレらの事はもう良い、逃げろ! こんな私刑に付き合うな!」
庇った2人も同じ考えなのだろう、逃げるように必死に呼びかけている。
しかし、ジャンヌは敵を向いたまま、強い目で決意の言葉を放った。
「いいえ、逃げません。私は主の正しき教えを信じ、広めるために。神の名を騙る行為を罰するために! 決して! 逃げない!」
ジャンヌにとって、信仰とは自分の中で最も大きな要素を締めるアイデンティティであった。
ただの村娘が啓示を受けて東奔西走し、やがて囚われ火刑に処される。或いは滑稽だったかも知れない。シェイクスピアの作品のように嗤われるような一生だったのかも知れない。
それならそれで良い。嗤いたくば嗤えば良い。
主のために、祖国のために、信心と共に旗を持って戦場に立った自分は、確かに真実で。そして、それで救われた人が多くいるのもまた真実で。
だからこそ過去の自分を、そして人の心を支えてくれている信仰を、否定させるワケにはいかない。
「私のタァーン!!」
意志を込めた指は過たずデッキからカードを1枚引き出し、手札に加える。
もう乱入者はいない。ここからはジャンヌのターンだ。
「我らの信条は大きく分けて3つ。神が唯一神である事、イエス・キリストの存在を信ずる事、そして主と神と聖霊を信ずる事。貴方達はそれができているだけ。いいえ、上っ面の上澄みをなぞっているだけ! 私は、そんな奴らに私達の教義を騙らせるために戦ったワケじゃない!」
瀕死とは思えぬ強い眼差しで、青コートの連中に言い放つジャンヌ。
彼女の生前の偉業と言えば、即ち天上の主へのために国を救おうとした事のみ。それ以外は農家の子女でしかない。
それが故に、逆に神の在り方を、己の信心に基づく教義をこんな形で嗤われる事は、どうしても我慢できないのであった。
「装備状態の『ピュアーファヴ』の効果発動! このスタンバイフェイズ、デッキからレベル6以下の光属性・天使族モンスターを手札に加える! 選択するのは『マンジュ・ゴッド』! そのまま召喚!」
ATK:1400
「その効果により、デッキから儀式魔法を手札に加えます。選択するのはこのカードです」
デッキから手札に加わり、そのまま召喚される緑の魔人。数多に生える腕と破壊的なオーラを放つ、益荒男のような荒神を見て、青コートは鼻で嗤った。
「ハッ、見ろよあれ。おれは知ってるぞ、ニホンとかいう東の果てにある弱小国のクソみてぇな神だ」
「ああ、聞いた事あるぜ。黄金の国とか名乗ってる詐欺師の国だ。知ってるか? ニホンってのは主を信じないどころか、唯一神でもネェ。それどころか国全体で信じる神もいねぇんだ」
「何だそりゃ、クズの集まりじゃねーの!」
「そんな蛮族の神を使うなんざ、やっぱり偽物だ! 聖女を侮辱する
「信仰無き地の邪神なぞ、恐れるに足らず!」
マンジュ・ゴッド(効果モンスター)
星4
光属性/天使族
ATK 1400/DEF 1000
(1):このカードが召喚・反転召喚に成功した時に発動できる。
デッキから儀式モンスター1体または儀式魔法カード1枚を手札に加える。
ゲラゲラと下品に笑う青コートの面々に、ジャンヌは鼻で嗤い返すという「らしくない」方法を取った。
「確かに、このモンスターのモデルは極東の国の神、正しくは中東から極東へ伝わった神の姿です。しかし、それが何か関係しているのですか? そんな事を言ったら我々は偶像崇拝を禁ずる戒律があり、下手すればデュエルをする事自体が引っ掛かりますよ、主の姿を想像で倣ったようなカードはいくらでもありますからね」
「屁理屈を――!」
「それに聖人フランシスコ・ザビエルは、そのニホンへ宣教に行った時、認識と知識の不足を思い知ったと残しております。蛮族だの邪教だのと蹴り飛ばしていないで、少しは彼らの事を学んでは如何でしょう。学び取れるものがありますよ」
「戯言を!」
「サルどもから学べる事なぞ何もないわ!」
「そんなもの、そやつが聖人に相応しくなかっただけの話!」
「では一生見聞が狭いままでいなさい! 儀式魔法『聖女への啓示』を発動!」
ジャンヌが儀式魔法を発動させると、フィールドに温かい光を放つ魔法陣が開かれた。
仄明るい橙色の光には10の青い焔が宿り、そこへ『ドリーム・シスター』と『マンジュ・ゴッド』が溶け込んで行く。
光の粒子と化した2つの命は魔法陣に新しい力を齎し、より強い命への転生を促す。
――契約は結ばれた
そこに現れるは、銀と青の鎧を着た女性。
――汝らの魂は主の御許へと導かれ
風にはためくフラッグには、獅子と斧と月桂樹を模ったフランスの国章が模られており。
――その光の元に新たな魂の祝福があらん事を!
陽光に煌めく金糸の髪が、聖なる輝きの如く彼女の存在感を示していた。
「儀式召喚! これが私の新たな姿、これが裁定者の次なる力! 『
ルーラー、ジャンヌ・ダルク、聖杯大戦の裁定者。満を持して登場である。
威風堂々、百年戦争を終わらせるために生まれた聖女として、物々しくも美しい軽鎧ドレスでその場に降り立った。
裁英霊 ジャンヌ・ダルク ATK:3000
「さぁ、覚悟なさい。これでお終いです!」
「バカが! テメェが終わるんだよ! トラップ発動、『奈落の落とし穴』! 相手が攻撃力1500以上のモンスターを召喚・特殊召喚した時、そのモンスターを破壊して、除外する!」
「無駄です、私には1ターンに1度の破壊耐性あります!」
「ならば速攻魔法『禁じられた聖杯』を発動! テメェのモンスター効果を無効にし、攻撃力を400アップさせる! これで生意気な破壊耐性も無意味だ!」
底無しの穴から這い出た悪魔を弾くジャンヌに向けて、輝く液体を解き放つ青コートの1人。
恐らく次の隊長のターンで『ドリーム・シスター』のダメージを打ち消す効果を無効にし、貫通ダメージで倒す算段だったのだろう。
これが通ればジャンヌは折角召喚した自身を失い、更に無防備になってしまう事になる。だがそんな事は百も承知と言わんばかりに、彼女は発動された速攻魔法に対して旗を向けた。
「そうはさせません。主の名に於いて、聖杯の存在を軽々と許す事はできない! 私自身の効果発動! 宣言するのは『禁じられた聖杯』!」
強気な声でジャンヌが言い切るや否や、発動された『禁じられた聖杯』がスパークする。そしてそのまま木端微塵に砕けてしまった。
当然、これで『奈落の落とし穴』は通じなくなり、ジャンヌの破壊も不成立となる。
「ン何っ!?」
「ザケやがって、だがこれで1ターンに1度破壊されない効果は消えた! 罠カード『サンダー・ブレイク』! 手札を1枚コストにして、場のカードを1枚破壊する! 喰らえ、偽聖女っ!」
次いで発動する雷撃を放つトラップカード。しかしこれに対してもジャンヌは冷静に旗の先端を向け、
「私自身の効果発動! 宣言するのは『サンダー・ブレイク』!」
凛とした声で言い放った。
一方でそうはさせじと、『サンダー・ブレイク』の持ち主たる青コートはディスクのボタンを押す。
「この瞬間! オレ様は『サンダー・ブレイク』を対象に、墓地の『スキル・プリズナー』を除外して効果発動! これで『サンダー・ブレイク』を対象に発動したモンスター効果は無効だ!」
罠カードが緑色の光でコーティングされ、モンスター効果から守られる。これでジャンヌの効果は通じない――
「無駄です」
ワケが無かった。
「な!?」
ばきん、とトラップは石化して砕け散る。放たれる筈の雷撃も消失し、ジャンヌが傷付けられる事も無くなったのであった。
「私の効果を正確にお伝えしましょう。1ターンに1度、カード名を1つ宣言します。宣言したカード名をターン終了時まで無効化するのです。勿論、対象には取りません」
「バカな、貴様は2度も効果を――」
「この効果は、モンスター、魔法、罠カードに対して1度ずつ使用できます」
「何だと!?」
衝撃の事実を告げられ、恐れおののく青コート達。
当然だろう、これはつまり、ジャンヌ1人で3枚のカードを封印できる事に等しいのだから。どんなカードであろうと発動する必要がある以上、カード名を宣言するだけで成立する効果は恐ろしい影響力を持つ。驚異的どころか、たった1枚でゲームエンドになるレベルだと言えた。
「さぁ、今度はモンスター効果も封じましょう。宣言するのは『古代の機械混沌巨人』です!」
「く、キサマ!」
「これで、魔法・罠が効かない効果は消滅しました」
灰色の煙に覆われて動きが鈍る、2体の『カオスジャイアント』。バトルフェイズでなければ、モンスター効果を封じる効果も無意味だ。
「だが効果が無効になるのはこのターンのみ! 次のターンで――!」
「次のターンはありません! 自分フィールドに儀式モンスターである私が存在する事で、速攻魔法『紅蓮の聖女-ラ・ピュセル-』を発動!」
そしてジャンヌは、この場を切り崩す最後の切り札を出す。自らの身を焼き尽くす焔を呼び出す、聖カトリーヌの剣の描かれたカードを。
「手札と場のカードを全て墓地に送り、効果発動! 相手の場のカードを全て、除外する! そしてこの効果で除外された魔法・罠カード1枚につき持ち主に500ダメージを与え、更にモンスターの元々の攻撃力分のダメージを与える!」
「何ぃ!?」
「主よ、この身を委ねます――!」
墓地ポケットへと潜り込む、自身の化身と残った1枚の手札。2枚のカードが消滅した瞬間、ジャンヌを中心に紅蓮の大火炎が渦を巻いて生まれた。
これこそ、聖女ジャンヌを焼き尽くした炎の具現。自分ごと全てを灰燼に帰すランクEXの炎の攻撃。何よりも赤く、何よりも熱く、何よりも激しいその火の塊は、群れと化していた古代の機械軍団を余す事無く呑み込み、しかし彼女が守るべきと決めた2人の弱き民は熱気の欠片すら一切伝えず、まるで母親のように包み込んで守り抜く。
「貴方達の場にいるモンスターは全て、自身のライフを上回っています。よって――」
炎で4つ首の犬が焼ける。グズグズに黒焦げにされた鉄の躯体は、見る影も無い程に原型を失った。
熱で鋼の龍が溶ける。強烈な熱線を上回る灼熱を前に全身の機器は破損し、黒煙を上げて沈黙する。
陽炎の中に鉄の巨人が消える。全てを無に帰す混沌の破壊神も、聖女の全力の一撃を前に清められるように崩れて行った。
「これで貴方達のライフはゼロです!」
「そんな莫迦なぁあああああ!?」
「ぐぉおおおおおおおおお!!」
「うわぁああああああああああ!!」
青コート隊長:LP 4000→0
青コート部下①②:LP 4000→0
青コート部下③④⑤⑥⑦⑧:LP 2000→0
そして過たず、敵を1人残らず打ち倒したのであった。
ジャンヌ:WIN
裁英霊 ジャンヌ・ダルク(儀式・効果モンスター)(オリジナル)
星10
光属性/天使族
ATK 3000/DEF 4000
「聖女への啓示」により降臨。
(1):このカードが儀式召喚されている場合、カード名を1つ宣言する。
宣言したカード名の効果を、このターン無効にする。
この効果は魔法・罠・モンスターカードに対し、1ターンに1度ずつ発動できる。
(2):このモンスターが自分フィールドで表側表示で存在する限り、自分フィールドに存在するカードは、以下の効果を得る。
●このカードは1ターンに1度、戦闘・効果では破壊されない。
●自分フィールドの裏側表示のカードは、このカードが表側表示で存在する限り、1ターンに1度だけ破壊されない。
紅蓮の聖女-ラ・ピュセル-(オリジナル)
【速攻魔法】
このカード名の効果は、デュエル中1度しか発動できない。
(1):自分フィールドに「裁英霊 ジャンヌ・ダルク」儀式モンスターが表側表示で存在する時、自分フィールドと手札のカードを全て墓地へ送って発動できる。
相手フィールドのカードを全て除外し、元々のコントローラーにこの効果で除外された魔法・罠カード1枚につき500ダメージを与え、モンスターの元々の攻撃力分のダメージを与える。
To be continued
乱入ダメ。ゼッタイ。