※本作品は前作『モフモフ幻想郷』のエクストラステージになるので、先にそちらを読んでいただけるとより楽しく読んでいただけると思います。
幻想入りして、早一年。
「きゅー」「きゅー?」「きゅー!」
「きゅ!」「むきゅー」「きゅー」
「きゅきゅー!」「きゅーっ」
モフモフまみれになりました。
――――――
幻想入りして丸一年。
早いものである。
つまり、初めてすくすく白沢と出会って一年経ったと言うことだ。何度も言うけど早い。すくすくもそう思わないか?
「きゅー」
え、そんなことよりモフモフして?
よっしゃ任せろ。
「………」
「どうしたろくろ首」
「いや。前から気になってたけど、ナナスケはモフモフの言葉がわかるの?」
「わかるらしいぞ。そしてナナスケ、私の表情を見るがいい」
仕事をそっちのけですくすく白沢と戯れていたら、『ナナスケ仕事しろ』の表情をしたバイトのこころちゃんに注意された。
最近よく来てくれるおかげで、こころちゃんの表情の変化もわかってきた。ちなみに今のこころちゃんはめちゃめちゃ怒ってる。こわいこわい。
って、ばんきさんいらしてたんですね。
はいパス。
「きゅー!」ポーン
「ずっと前からいたわよ……ってモフモフを投げrぶっ!?」
すくすく白沢をばんきさんにパスしたつもりが、少し力加減を間違えてしまったか。ばんきさんの顔面に抱き着つようにすくすくがぶつかってしまった。
でもすくすくはモフモフだからね。
そんなに痛くないはず。
「……あとで覚えとろよ」
「きゅー?」
「なんでもない」モフモフ
「きゅー!」
何か言われた気がしたけど、ばんきさんは気にすることなく顔にくっついたすくすくを引きはがし、すくすくと遊び始める。
やっぱりダメージはないようだ。
流石モフモフである。
「ナナスケさん。私にも同じように投げてもらえませんか?」
「きゅー?」
阿求さんはブレませんね。
――――――
最近は特に時間が過ぎるのが早く感じる。
あっという間に閉店時刻である。
「きゅー」「きゅ」「きゅーっ」
後片付けや掃除はすくすくたちが手伝ってくれるおかげで早く終わる。その分、ご飯の準備に時間がかかるわけだが。
しかし、今日の晩ごはんはカレー。予め作っておいたのを温め直すだけだから、とても楽。すくすくたちの好物の1つでもある。
あ、ばんきさん。
そこのお皿取ってください。
「ん」
「きゅー!」
ありがとうございます。って、すくすく布都が乗っとる。別の皿に移動させよう。
――――――
「きゅー……zzz」
「ねぇトオル」
食後のブレイクタイム中。胡座をかいた上で眠るすくすくを起こさないように優しくモフモフしていたら、隣でくつろいでいたばんきさんに名前を呼ばれた。
どうかしましたか?
「……昼はよくもやってくれたわね。えいっ」
「きゅー!」
俺の顔面にすくすくが激突。
モフモフだから痛くな……いや待って痛い。
ばんきさん、すくすく勇儀は反則ですって。角は痛い。
「えいえいっ」
「きゅー!」「きゅー!」
俺の意見に耳を貸すこともなく、今度はすくすく萃香とすくすく華扇をポーンと投げてくるばんきさん。痛いっす。
こうなったらこっちも反撃だ。すくすくも軽く投げられる分には楽しそうだし、遠慮なくやらせてもらおう。
さぁ、すくすく合戦の始まりですよばんきさん。
我がモフモフをくらうがいい。
「……まけない。えいえいっ」
「きゅ!」「きゅー!」
互いに手を伸ばせば指先が触れ合うぐらいの近距離で、すくすくをポンポンと投げ合う。意外と楽しい。それに角以外ならやはり痛くない。むしろ心地よい衝撃だ。
投げられて飛ぶのが楽しいのか、次は自分と言わんばかりに、他のすくすくたちも群がってくる。
5分も投げ合っていると、身体中にすくすくが抱き着いた状態になった。何故かすくすくも「きゅーっ」って言いながら離れようとしないし、まさにモフモフまみれ。
こんな日々に、幸せを感じる今日この頃。
ばんきさんはどうですか?
「……………まぁ、幸せかな」
うん。よかった。
―――———
後日。
「ナナスケさん! 私もモフモフ合戦やりたいです! さぁやりましょう! えいやーっ!」
『きゅー!』
そう言いながら、開店と同時に阿求さんがやってきた。
………一体どこで知ったのだろうか。
気になるところである。えいえいっ。