モフモフ幻想郷ex   作:アシスト

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リハビリも兼ねたギャグ回。



10.俺氏、顔に出る。

 

 

 

 

 

——— GSチャット ———

 

 

@( 罪)

>朗報だ親友

 

@シン・ナナスケ

>どしたし

 

@( 罪)

>東方キャノソボールの配信が開始した

>スマホの中でゆかりんが俺に笑いかけてくれている

>まさに夢のような現実。実に朗報だろう?

 

@シン・ナナスケ

>ふーん

 

@( 罪)

>反応が薄いな

>何時でも何処でもゆかりんと一緒なのだぞ?

>今が人生の絶頂期と言っても過言ではない

 

@シン・ナナスケ

>過言だと思うぞ

 

@( 罪)

>ああゆかりん

>貴女ははどうして

>ゆかりんりん

 

@シン・ナナスケ

>末期かお前

 

 

 

——————

 

 

 

 

 

「何も過言ではないわ。 私と24時間一緒にいられるなんて幸せ以外の何物でもないでしょ、この朴念仁」

 

「きゅーっ!!」

 

 

スマホをポケットにしまった瞬間、スキマからヌルりと現れた紫さんとすくすくゆかりに叱られた。

 

運営相手には、俺とアイツの会話にプライバシーはないらしい。解せぬ。

 

 

 

 

————————

 

 

 

 

紫さんが喫茶店(うち)に来るのはそう珍しいことじゃない。寧ろ、常連さんの中でもよく遊びに来る方だ。

 

が、いつもなら藍さんと橙ちゃんが一緒なのに、今日は珍しくお1人の様子。

 

 

正確にはお1人と1匹。

 

 

「きゅー!」

 

 

すくすくゆかり。

 

俺が幻想入りするより前に紫さんが発見し、そのまま八雲家の下で暮らしている黄色いモフモフ。今はすくすく藍、すくすくちぇんと一緒に、互いをモフモフしながらじゃれ合っている。

 

すくすくの間には本人たちのような上下関係はなさそう。みんな楽しそうに「きゅーっ!」とはしゃいでいる。

 

 

「今日もすくすくさんは可愛いですねぇ…」パシャシャシャシャ!

 

 

そんな様子をすまーほのカメラ機能を使って撮影している阿求さん。とても穏やかな顔をしているが、残像が見える速度ですまーほの画面をタッチしている。セルフ連射とは、阿求さんやりよる。

 

 

至福の時間の邪魔してはいけないので阿求さんはスルー。

紫さん、お料理をお持ちしましたよー。

 

 

「ありがとう。やっぱり3時のおやつはこれに限るわ♪」

 

 

紫さんお気に入りの料理はすくすくアリス特製アップルパイの上にバニラアイスを乗せたもの。温かさと冷たさ、そして甘さがベストマッチした自信の一品である。

 

ルンルンと食べ進める紫さんだが、3日に一度のペースでこれを食べにきて大丈夫なのだろうか。アップルパイのバニラアイス乗せは確かに美味しいが、かなりの高カロリー料理でもある。食べ過ぎると太りますよ?

 

 

「………ナナスケ、知らないようだから教えてあげる」

 

 

はい?

 

 

「美少女はね。太らないのよ」

 

 

 

………………。

 

 

 

 

「店長さんが見たことない表情してます! こころさん、あれはどんな表情でしょう?」

 

「あれは『……しょ、少女?』とか思ってる表情。ナナスケ、生きて帰ってくるべし」

 

「きゅー……」

 

 

 

遠くで少名ちゃんとこころちゃんの会話が聞こえた瞬間、足元が崩れ落ちるような感覚が俺を襲う。

 

 

落ちる瞬間見えたのは、すくすくの『お達者でー……』と言いたげなしょぼん顔。

 

 

そして気がつけば、無数の瞳が俺を睨みつける不気味だが見慣れた空間に放り出されていた。

 

 

 

………次のアカウント名、何にしようかなぁ。

 

 

 

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