ホグワーツと月花の狩人   作:榧澤卯月

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蛙チョコレート

蛙の様に動き、跳ねるチョコレート
悪趣味にも思えるそれは、食べることの本質を表す
噛み潰した瞬間に広がる生温かい液体を存分に味わうといい



蛙チョコレート

「クリスマスに学校に残る者はこのリストに署名しておく様に」

 

 珍しく寮監が談話室に姿を見せたと思えば、それだけを言って、ぞんざいに羊皮紙をテーブルに放り、帰って行った。

 

「貴公らはどうする?」

「残ってた方が面白いけど、家から戻って来いって言われてるし」

「私も。ダフネとは一緒にマルフォイ家のパーティーに出るけど」

 

 パンジーにとって、ダフネは一方的な恋敵である。マルフォイがどう思っているのかは見当もつかないが、ダフネがマルフォイの事をさして意識していないのは明白だった。恋は盲目というやつだろうか。

 

「私ははっきりとは言われてないけど、親は家に戻って欲しいみたい。前から薄々感じてたけど、ホグワーツの事、あんまり好きじゃないみたい」

 

 こんな時にも、ミリセントはダンベルを使って鍛えていた。狩人は血の魔力を使って筋肉を賦活させる為、これといって筋力トレーニングを行う必要はない。それだけに、ミリセントの日々の鍛錬は彼女の意志を感じさせ、好ましく思えた。

 

「そうか、寂しくなるな」

「マリアは帰らないの?」

「ああ。ベルリンの壁崩壊以来、家は少し忙しくなっていてな。クリスマスの間だけでもと、兄上とジェラルド先輩は狩りに駆り出されている。家に戻っても家族が集まっていないんだ」

「ソ連が崩壊したら大変そうね」

 宗教を批判したところで、神を共産主義に置き換えただけのこと。イデオロギーの死に殉じる教徒もいるだろう。ソ連圏内で起きる事故は、ソ連当局が対処するのだろうが、それらと付き合いのある英国魔法族への影響はこちらで対処せざるを得ない。英国魔法省の役人達が粘り気を感じる様な修辞と共に協力要請をする事は容易く想像できた。

 

「外国にも狩人っているの?」

「完全に同じとは言えないが、いるぞ。日本の神職や陰陽師、マタギが近いだろうか。もっとも、あちらでは獣を鬼と呼ぶらしいが。実物を見た事はないが、紙とペンで狩りをすると聞く。まさに東洋の神秘だ」

「色々とよく分からないわ、あの国。料理は美味しいらしいけど」

「英国料理と比べればなんだって美味しいでしょ」

「仏国料理は伊国の料理人を招聘した事で開花したと聞く。何故英国はそうしなかったのか……

 皆、私の代わりに家族との食事を楽しんで来るといい。私は独りで肉と芋と豆で腹を満たす事にするよ」

 

 オルゴールからは、安らぎを与えるメルゴーの子守唄。

 お祖父様からお祖母様に贈られ、お祖母様からお母様に預けられ、お母様からお父様に亘り、そしてお母様に返ったオルゴール。それを模したものだ。幼き頃にねだったところ、お父様は駄目だと言った。代わりに工房が作り上げたこれを渡された。あのオルゴールはきっと、夫婦の想い出なのだ。夫婦だけの想い出なのだ。

 お父様にとっては、救えなかったお祖父様への哀悼。そして、お母様を救う為の意志、正しく狩人の確かな徴。

 お母様にとっては、お祖母様から継がれた、お母様への愛情。

 おそらく、お祖母様は既にお祖父様が夢から醒め、血に酔い始めている事に勘付いていたのだろう。だから、オルゴールを持たずに連れ戻しに行った。お祖母様はオドンの地下墓までたどり着いたことからするに、お祖母様もまた狩人の業を身につけていたのだろう。ヘンリック曾御祖父様の血を引いているのだから、不思議な事ではない。

 オドンの地下墓でお祖母様は物言わぬ屍となっていた。人のままに亡くなったのは幸いだったのか。あるいは、祈る神すらなく、絶望の淵に沈んだのか。握りしめていた真っ赤なブローチには、お祖母様の名前と、お祖父様からの愛情が刻まれている。きっとそれだけで、お祖父様は人に帰れたはずだったのだ。お祖母様の御顔を見れば、人に帰れたはずだったのだ。お祖父様が人に帰れないという事は、お祖母様の死を意味する。それでもなお、お祖父様が帰る寄る辺を求めた時、お母様がお祖父様の導きとなる様に、お祖母様はお母様にオルゴールを遺したのだ。

 

「哀しい曲ね」

「いや、愛に溢れた曲だ」

 

 お母様がこの曲を流した夜は、お兄様が露骨に夫婦の寝室から遠ざけようとするのが常だ。それでもなお漏れ聞こえてくる嬌声がやかましい。愛情と性愛とを結びつける事が不潔と思う程、純粋な子どもでもないが、外泊するなりして欲しい。純粋さは悪夢の中で擦り切れてしまった。

 

 

 寮内は家に戻る生徒達が荷造りを進め、広間はクリスマスの装飾が進められ、暖を取れる場所はどこも騒々しかった。ヤーナムの民は神に祈ることをあまり好ましくは思っていない。神に祈り、近づくことで、惨劇が生まれたのだ。上位者を払い、祈るべき神を失ってもなお、建物としての教会が残っているのは、その過去を戒めとするためだ。クリスマスもイースターも、世間一般での行事であるから、それらしいことをしておこうというだけのことであり、特別な意味はない。

 唯一暖を取ることが出来、静かに時間を潰せる図書館に向かう。司書のマダム・ピンスは図書館をミサ中の教会と考えている様だった。

 図書館の蔵書は多岐に亘る。学校の図書館らしく学習に役立つものから、読み物としてすらおよそ価値を感じられないものまで、いったいどの様な資料収集方針が設定されているのかが全く分からない。開架でこの様な具合なのだから、閉架資料や禁書棚はどれ程の混沌が渦巻いているのだろうか。掲示板には、最近追加された書籍リストが貼りつけられていた。

 

『相手を泣かせたくない男の閉心術』

『英国魔法界の食卓 ――如何にして我らはマズメシを食べる様になったか』

『金持ちになりたいなら屋敷しもべ妖精になれ ~顧客に喜ばれる奉仕の方法~』

『ギフト 恩師から不倫相手まで、想いを伝える贈り物選び』

『グールお化けとのクールな散策』

 ※8冊目の複本購入です。以後、汚損・紛失者には実費請求と懲罰を与えます

『現代決闘の作法 お辞儀編』

『コンメンタールマグル保護法』

『猿・マグル・魔法族』

『死の瞬間 死を受け容れる4つの過程 ゴーストとの対話』

『趣味と実益を兼ねたドラゴンの育て方』

『職場をレダクトしたい貴方に送る、嫌な上司への嫌がらせ呪文百選』

『数秘術クイックリファレンス1991』

『すぐヤる思考術』

『ソ連崩壊 ノストラダムスの大予言は早まった』

『ゾンビアポカリプスに備えるサバイバル教本[第17版]』

『DIYで作る闇の魔術への対策』

『できるキャリアウー魔ンだけがやっている七つの習慣』

『できる! 自動筆記ペンプログラミング』

『泣き寝入りしたくない女の開心術』

『日出づる国の斜陽 或る経済大国に贈る先輩からの助言』

『マグルの知らない水の力 EM菌の生み出す水素水からの伝言』

『元SAS現闇祓い』

『夢を叶えるガネーシャ インドに学ぶ成功への道』

『揺り籠から墓場まで マンドレイク完全自動栽培マニュアル』

『妖精の魔法と呪文学の違い』

『錬金工学の世界』

 

 どういうことだ。

 特設コーナーからいくつか手に取り、流し読んだ。サバイバル教本は、継戦能力の重視や遮蔽物を利用した撤退、拠点構築と生存者との協力など、似た様な事態の経験者としては賛同できる記述も多かった。閉心術については覚える必要を感じたが、おそらくこの程度の書籍では覚えることが出来ないだろう。『猿にも出来る』だの『明日から始める』といった題名が付く書籍は身につかない。ああいったものは入門書ですらなく、単にレシピ本と変わらないのだ。他人のノートや教科書を借りたところで、自らの知にはならない。基礎を学ぶことが無ければ、現実的な応用は出来ないのだ。

 啓蒙を得る瞬間に感じるノイズ。それが校長から開心術を掛けられた際に気づくことが出来たきっかけとなった。だが、結局は完全に打ち破ったわけではない。この学校の秘儀を解き明かすには、校長をはじめ教員たちに感づかれるわけにはいかない。気づかれれば、忘却術で廃人にされるか、不慮の事故として処理されるだろう。それを防ぐにはどうするか。単純な事だ。自らがその手法を学べば良い。おそらくそれが記された書物を手にするには、禁書棚の閲覧権が必要になるだろう。

 その道を知る者であれば、その強みも弱みも知る事となる。フリント先輩の言葉には、多くの学びを得ることとなった。上位者を求める狂人の智慧よりも、クィディキチの智慧の方が余程為になる。ウッド先輩にも話を伺ってみたいものだ。

 

 ギフトはクリスマスプレゼントに悩んでいたのでちょうど良かった。例年は非魔法族の菓子を探して振る舞っていたが、自寮で付き合いのある友人たちは魔法族の良家。それらを贈られても家族への説明に困るだろう。対して、ハーマイオニーは非魔法族生まれ。魔法界の物の方が喜ぶだろう。

 幾つかを見繕った後、アルバイトの生徒に複写依頼をした。自動筆記ペンがそれを済ませるまで、『日刊預言者新聞』を捲って時間を潰す。相変わらず低俗な記事ばかりだった。有名人の離婚等、当人の好きにさせれば良いものを。学校であるから需要がないのかもしれないが、業界新聞の取り揃えは悪く、『医薬新報』や『日刊呪具』程度しかない。『医薬新報』の一面は、脱狼薬の副作用と思われる脱毛症例報告は誤報だったという記事だった。脱狼薬はいいものだ。人でありながら獣となってしまう、人狼の呪い。それは血に因る悍ましい獣への変態とは違う。単なる動物を殺す事と、獣化した人を殺す事は違う。人を襲うから殺すのではない。獣化は殺す事でしか救えないから狩るのだ。本来の獣狩りとは、慈悲の心だ。狩るべきでない者に刃を向けることはただの殺人であり、血に酔う事だ。

 他には公報も置いてあった。スコットランドのケルト文化保護区の縮小と、IRAの活動に伴うマグル保護法適用の一部改定について記載されていた。

 

「マリア」

 

 呼び掛けられたので振り向けば、ハーマイオニーと不愉快な連中が居た。連中は心底嫌そうな顔をしており、それだけ嫌なのであればさっさと失せればいいだろうと思う。関わり合いにならない方が、お互いの幸せになるだろう。

 

「休暇前にも図書館とは、まだフラメル氏の事を調べているのか?」

「ハーマイオニー、気は確かか? そいつに喋ったのか!」

「すまない、ハーマイオニー。失言だった様だな」

「ちょっと、ロン。図書館で騒がないで。追い出されちゃうでしょ。

 そうなの、マリア。まだ何も分かってないわ。マリアの方はどう?」

「……私も調べることになっていたのか?」

「酷いじゃない。こんなに真剣に調べているのに、気にもしてくれていなかったの?」

「気にはしていたが、多分副校長に訊いて解決しただろうと思っていたさ」

 

 ダフネが言うには副校長は機嫌がよさそうだったとのことで、おそらくハーマイオニーと時間を作る事が出来たのだろうと推測していた。

 

「さすが優等生。なんで僕らは気づかなかったんだろう! 「マクゴナガル先生、ニコラス・フラメルについて教えてください。スネイプがきっと4階廊下にある彼の物を狙っています」って訊けばよかったなんて!」

「馬鹿だからだろう」

「何だって!?」

 

 赤毛の言葉に率直に返せば、眼鏡が敵愾心に塗れた目を向けてきた。

 

「ハーマイオニーには悪いが、馬鹿としか言い様がないだろう。それが本当に問題だと考えているならば、まずは貴公らの寮監に報告するべきだ。それが憚られるなら親にでも相談するべきだ。ウィーズリー、貴公の父親は官僚だろう。貴公の父親が何をしているかは知らないが、校内で犯罪が起きる可能性があると言えば、魔法省も動くだろう。然るべき大人に然るべき対処も求めないとは、単にそれを楽しんでいる様にしか見えないが」

 

 つまり、英雄願望というものだろう。やはりトロールの件から何も学んでいないのだ。あれもまた、寮監に一言伝えていれば、ハーマイオニーが危険に脅かされることはなかったはずだ。あの時何も出来なかったくせに、とは言わない。我が身を振り返ってみれば、自分とて幸運に恵まれて間に合っただけの事だ。ブラウンとパチルがグリフィンドールの列の最後に居たからだ。もし、知っている獅子寮の生徒が居なければ、全てが手遅れになってから副校長を探す事になっていたかもしれない。

 

「あー……マリアが図書館にいるなんて珍しいわね」

「随分と雑な話題の変え方だ。まあいい、単に知識欲からだと思う事にしよう。私は暖を取りに来ただけさ」

「猫みたいね」

「なぁーお」

 

 そういえば、ヤーナムの悪夢には猫がいない。聖杯の片隅に猫の死体はあるが、獣化した猫はいない。鼠や鴉は死血を得れば肥大化し、犬は獰猛になるのだから、猫もまた何かに変わっていてもおかしくはないのだが。

 

「お前は蛇だろ。冬眠場所でも探していろよ」

「そうか、獅子はネコ科だったな。貴公のペットの名は何だったかな。非常食だったか。今度味を教えてくれ。サバイバル教本によれば、鼠もまた喰えるらしいからな」

 

 あの汚濁に住まう鼠に何度齧られたことか。ただでさえノミや伝染病を媒介する衛生害獣を傍に置くあたり、ウィーズリー家の困窮振りに対するマルフォイの揶揄は当を得ているのだろう。

 先程複写を依頼した生徒が羊皮紙の束をおずおずと差し出してきたので、それを受け取る。ハーマイオニーはどこか申し訳なさそうに、残る連中は中指を突き立てん表情であったので、笑顔で手を振ってから図書館を出た。

 ハーマイオニーの様子からするに、この調べ物が馬鹿らしいことには気づいていた様だったが、それでいて何故付き合っているのかは全く分からない。聡明な彼女の事だ。何かしらの理由はあるのだろう。

 休暇前の四寮混交の女子会には、ハーマイオニーも参加する様になり、獅子寮の友人も出来た様だった。ポッターとウィーズリーを侍らせているという事で揶揄われていたが、男子として意識したことはないときっぱり告げていた。ポッターの素行はどうあれ、顔立ちは整っている方だ。ハッフルパフの女子からの評価は悪くない。レイブンクローからすると、先日のクィディッチの件もあり、贔屓されるのは当人の非ではないにせよ、好ましからざる者である様だ。

 一方でウィーズリーの評価は醜聞の一言である。背の高い小型犬というダフネの言葉が強烈だった。

 

 

 クリスマスの朝。もう三日目となるが、ダフネのいない朝は快適で寂しいものだった。サイドテーブルには彩り鮮やかな包装が為されたプレゼントが小山となっており、監獄には似つかわしくない差し入れだと思った。

 皆一様に菓子を贈ってくれたのだが、ハーマイオニーに嫌いなものを伝えていなかったのは失敗だった。ハーマイオニーの好意はありがたいのだが、山ほどの蛙チョコレートの包みには嘆息が漏れる。一つの箱を開け、蛙を捕まえる。投げナイフを取り出し、その首を刎ねた。しばらく痙攣し、ただの悪趣味な造形のチョコレートとなったことを確認してから、ホットミルクに混ぜて飲んだ。後何杯飲むことになるのだろうと考えると、甘さからではない震えが起きた。

 




愛しい想い出のはずのオルゴールの音色がガスコイン神父を何故獣化に駆り立てたか。
聞かされれば聞かされる程、喪った事の哀しみが彼の心を苛んだのでしょう。
真っ赤なブローチと小さなオルゴールのテキストは本当に悲しい。狩人として守ってきたはずのヤーナムの民は獣化し、最愛の妻を屠った。
「どこもかしこも獣ばかりだ……どうせ貴様もそうなるのだろう?」
初プレイ時はやっべえおっさんだと思ったんですが、何周もするうちに絶望の淵に立つ狩人の言葉として、これ程までに意味のある言葉なのだと気づきました。デュラさんが何を見て獣の中の人に見えたのかはわかりませんが、彼よりも人として嘆き悲しみ獣化したガスコイン神父の方が好きですね。
にも関わらず、ブローチはゴミ血晶石となり、オルゴールは今や聖杯の香炉を割る事にしか使ってませんからね。きっと工房製ですよあれ。あの衝撃波は獣の咆哮を模してるんですよ。


自己啓発本は好きですが、ベストセラーになっている物の大半が先人の物を言い換えているだけなんですよね。「漫画で分かる~」とかでエッセンスだけを得るという使い方もありなんでしょうが、この場合の「エッセンス」って「本質」ではないという事が多いです。ほんの一部の具体例か抽象化したものだけフレームワーク化して引っ張ってきているから現場に適用できない。何故そういう時にそれを使うのか、どういう背景があってその手法が生まれたのか、その手法と似た手法との違いは何か、そういった発案者のスピリットを理解しないままだと、結局その手法を使う事が目的化してしまう。卒論を書くのにガントチャート引いたりPERT図描いたりしちゃうアレです。
まぁ、何が言いたいかというと、ガワだけ真似して真理を得たと思うなよミコラーシュってことです。ヘムウィック連中とつるんで目玉集めてたけど、目に見えない世界を望んでいるのに目を集めて何しとるんじゃお前と。


原作読んでいても、なんでフラメル氏の事を副校長に訊かないのか、スネイプ教授が箒に呪いをかけていた疑惑を伝えないのかというのが分からないんですよね。副校長の立場を考えて、大人に余計な心配をかけない様にしようなんて配慮を11歳がするとも思えないし。一応私の中ではそれっぽいものを用意するつもりですが、副校長の性格からしてあまり納得いかないものになりそうです。
マリアちゃんが勘違いで学校の秘儀を破るとあれこれ探検している割に、ウィーズリーに対して大人に訊けよって言ってますが、これについては彼女の中で矛盾していません。「何も説明なかったけど、これだけヤバい所に放り込んだんだから、親は狩人としてすることしてこいって言ってるに決まってるじゃない。これで何の意味もないとかあるわけ? 虐待?」と。親は「どう? 友達出来た? 学校探検とかしてる?」くらいは聞きますし、学校にトロールが出たと聞けば「ふーん、物騒だね。他の子は大変だったんじゃない」くらいは言いますが。
一方で、ウィーズリー達のやっていることは「やっべ、まじやっべwwwうはwwwwwこれ解決しなきゃまじやっべw」くらいにしか思えません。草生やしてんじゃねぇよ墓生やすぞてめー。
何も説明ないと言えば、何の説明もなく妻の疎遠となっている甥(かつ、反社会的勢力に狙われている)を預けられるとか、ダーズリー氏も見方によっては可哀想ですよね。児童虐待はどうあっても擁護出来るものではないですが。
けど、手紙と一緒に家の玄関前に乳幼児を置いていくだけという辺り、やはり魔法界の倫理感って頭おかしいですわ。時期は10月末ですよ。おのれダンブルドア案件でしょこれ。
仮に全ての事情を話したら「ふざけんなウチまでテロリストの抹殺対象じゃねーか」とダーズリー氏が拒絶することを見越したとしても、ならばホグワーツで匿えばいい話で。魔法省は腐敗と洗脳によって支配されていたから闇祓い等を専属でつける事はできない。そもそも、単に「生き残った子」であると言うだけで、政府要人でもない上、テロリストの首魁は死亡し、これから残党狩りをしていくわけで、わざわざ血税を投じてこれからも守り続ける意味がないですよね。
ダンブルドアは教育者も人としても最低でしょという感想を多数頂いてますが、僅かでも教育者として、校長として責任感を持っていたら占い学にトレローニーを据えないでしょうし、据えたとしても死の予言を毎年行うという奇行は止めさせていたでしょう。本気で占い学に惚れ込んでいる生徒にとって、あまりにも残酷です。自身の権力志向に怯えて校長であり続けたという事ですが、それだけの事だったわけですよ。教育者として失敗しているのはトムの危うさに気づいていながら助言も戒めもせず、ただ監視してただけですし。愛を強調する割に愛ないじゃん。
ただ、私の書き方があまりにも人でなし感が出て悪かったですね。何話分も引きずる位、本当に反省。
「ハリーを傷つけたから開心術使ってボーンを虐めよう」という気持ちはないつもりでした。
「ハリーを傷つけたのは腹が立つ」という感情と「ボーン嬢はハリーを子どもと言ったが、お主も子どもじゃと分からせねばならん」という教育者(と思い込んでいる)としての思考は別個のものです。が、思考と手法が感情に引っ張られたのと、マリアとダフネの怒りもまた正当なものですから、「純粋な意志」という無理難題を突き付けたわけです。「人を救うって言うんなら、アバダ弾き返す位の想いでやれや」的な。
冷静だったら、開心術使って(この子にはどう言えば上手く伝わるかのう。なるほどのう、やはり子どもじゃ。一度褒めてからがよいかの。この子らが拘るヤーナムの悪夢とは……。罪を恥じ、隠そうとする者がおる。罪を雪ごうとする者がおる。ならば、ハリー達に過ちを『正しく』気づかせ、それを受け容れるという事が、ハリーにとっても、この子にとってもよかろうて)といった事になったでしょう。ところが開心術失敗。しかもマリア・ダフネともに警戒しまくったのでバッドコミュニケーション。
開心術は別にマリア相手じゃなくても使いまくってるでしょう。そうでなければ、いかな過去の業績がどうであれ、あの普段の物言いで「ダンブルドアは偉大だ」なんて言われないでしょうから。性格が正反対なパーシーがダンブルドアを尊敬するとは思えないんですよね。その辺りはなんとなく察したダフネが「開心術使って尊敬集めてるでしょ。人の心弄ってふざけんじゃないわ」と。

蛙チョコレートや百味ビーンズ、酸飴だとか、魔法界の菓子って美味しそうに思えない。糖蜜パイとかあまり描写のないものはとても美味しそうなんですけどね。多分魔法界って刺激に飢えてるんだと思います。あと、マグルに対する蔑視。マグルと同じお菓子って許されないんじゃないですか。
ロンはマグルの写真も50ペンス硬貨も「変なの!」と言うのですが、ハリーは「蛙チョコのカードからダンブルドアが消えた!」「ウチの遺産やベー!」って驚く位で、別に否定的な感情の描写がないんですよ。
一方で、上流階級はマグルを理解しているからか、そこまで奇天烈な対応をしていないんですよね。マルフォイ家とかは密輸とかやってマグル財を得てグリンゴッツで換金してるんじゃないですかね。
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