闇「久しいな、とは言えんか。少し話したいがよいか?わが眷属神楽よ」
神楽「こ、これは主よ。いかがなされました」
私こと闇信刃は現在第1階層表層神殿に居る。
明日の朝6時まで自由にして良しと言われたので愛しのNPC達に会いに来ました。自分が作ったNPCがどんな変化を遂げたのか沢山話して確かめたかったので。あ、でも100%遊びというわけではないよ。性格は設定道理なのか等を確認しておかないと今後どう付き合っていったらいいのか分からなくなるからね。
闇「さて、いくつか質問したいが今大丈夫か?」
神楽「はっわが主よ。何なりと」
闇「貴君は先程私たちを評した意見。誰からの情報でそう考えたのか」
神楽「はっ私は創造されてから幾人かの至高の御方々にお声がけ頂き至高の御方々が内外でどのような評価を受けているのかを聞いておりました。至高の御方々の様々な意見からそう推察したのですが…もしや間違っていたのですか?」
闇「・・・貴君はユグドラシルに居た頃からの我らの会話の全てを記憶しているのか?」
神楽「当然にございます。創造主たる闇信刃様は無論のこと、至高の御方々の会話は一言一句余すことなく記憶しております。それが眷属として当然の責務かと…主よ、何やら薄緑色のオーラが出ておりますがどうされましたか?」
正直二の句が継げなかった。NPC達はユグドラシルというゲームで生み出されてからの記憶をしっかり持ってる。そして自分の事を「わが主」というのも「武人としての矜持はあるが女ゆえ一人称は私という」ことも間違いなく私がつけた設定だ。
どうやらNPC達の性格も完全にとは言えないまでも『設定』通りと判断して良さそうだ。設定に「自身が人間故かナザリックでは珍しく人間種に対する差別意識はないが至高の41人に仇なす者には容赦しない」と書いておいて良かった。人間の街に潜入させるとき役に立ちそうだ。
数分後、私は第8階層『桜花聖域』に転移した。そこにはもう一人の自作NPCティファニアがいる。第8階層は荒野なのだが、岩壁に隔てられた直径700m程のそこは一本の巨大な木に常に桜が満開の別世界だ。
その聖域の木の下に正方形の赤じゅうたんが敷かれておりその上に江戸時代の茶屋のような建物があり中心に置かれた台座に直径50㎝程の巨大な水晶が置かれていた。そのそばの椅子に二人の女性が座っていた。
一人は腰辺りまで伸ばした黒髪と切れ長の目とやや太くて丸みのある眉毛、そして巫女装束が特徴の実に日本的な美人で、もう一人が胸と腹の間辺りまで伸ばした綺麗な金髪と碧眼と尖った耳、そしてキャミソールワンピースが特徴のアメリカ風美人のエルフ。
第8階層桜花聖域守護者、オーレオール・オメガとティファニア・ワイズマンだ。
二人は私を見ると立ち上がり小走りで近づいてくると跪いた。
ティファニア(以下テファ)+オーレオール・オメガ(以下オメガ)「ようこそおいで下さいました闇信刃様。桜花聖域までようこそ」
見事にハモった。そういえば神楽も含めて仲良し3人組だって設定したっけ…。
その後30分程ガールズトークに花を咲かせたが3人がかしずきながら「私たちを気遣い絶対者たる振る舞いをしてくれて恐悦です」と言われた為、結局私もいつも道理し「支配者の補佐」としての態度で接するしかなかった。私の話し方は一生このままかもしれない。最もリアルに未練は無いから別に良いのだが…。
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初めまして。私は山瀬明美と言います。現在第9階層の姉の自室で寝てました。
少しずづ意識が覚醒して現在の状況を思い出した。私は姉が所属するギルドの本拠地、ナザリック地下大墳墓に招かれ、ここでユグドラシルというゲームの最後の思い出を作るはずだった。
本当に楽しかった。私は友人からの誘いもあって【黄昏の妖精】と言うギルドに所属していた。理由はもちろんエルフと言う種族が好きで、高校時代からの良いクラスメイトが二人所属していたからだ。
アバター名は『山明』。姉が山瀬舞子で“やまいこ”だから私は山瀬の山と明美の明で山明。種族はダークエルフを選択した。某漫画に出てくる主人公の相棒をモデルにした。銀髪にスカイブルーの眼、髪はポニーテールでまとめており、町を歩けば100人中99人が振り返る程の美人、年齢は17~20歳位、身長170㎝、体重62kg、スリーサイズは95(G)・59・90の自分でゆうのも恥ずかしいがナイスバディな美女だ。
私は当初魔法職だけを取ってた。LV60位の時、本拠地が別のギルドに襲われ壊滅的な打撃を受けた(かくゆう私も殺された)。
その後2人いた生産職の一人が辞めてしまったため生産職のエルフ又は天使或いは悪魔のスカウトが求められた。
私は2人の友人と特に仲の良かった3人に話し合った結果私が生産職を担うことになった。
理由は2つあり1つは魔法職を多くとっておりLVに40も空きがある私は都合が良かった。魔法職を多くとっていれば後は錬金術師等の職業を取得すれば一人でもマジックアイテムを生産できるからだ。二つ目は私は戦闘に立つより縁の下の力持ちの方が性に合ってると感じたからだ。
戦闘では他の戦闘職専門のLV100プレイヤーには及ばなくなってしまったけどギルド戦には参加しなくていいし(本拠地防衛と生産が主な役割となったため)、皆が気を使って新しい土地やダンジョンに行く時は連れて行ってくれた(LV80以上の敵が出る所は足手まといになるから連れて行ってもらえなかったけど)。
何より大きかったことは2つgetできた世界級アイテムの内の一つ『神核』を使うことを許してくれたことだった。最も24人居たメンバーの半数が引退した2年前からだが、ギルド戦に加われる力を身に着けたが雑魚かイベント戦闘でしか使う機会がなかったのが残念だったけど。
そんなこんなで最終日に姉とモモンガさんのご厚意でナザリック地下大墳墓で最後を迎えることになったが、ゲームが終わるどころかゲームのアバターのままどこか不明の土地に転移してしまった。
というのが現在の状況だ。
「コンコン」ドアノックの音がして尋ねた。
やま「明美、起きてる?」
山「姉さん、空いてるよ」
ドアが開き姉が入ってきた。十字架が付いた黄色いシルクハットに似た頭巾。中心をボタンで留めたコート。足には黒革のハイブーツ。姉のアバターは『半魔巨人=ネフィリム』だ。岩肌でゴーレムに近い体でそのずんぐりとした体形はコートと帽子で姿を隠していると太った中年男性に見える。姉の外見で一番目立つのは両手にはめられた巨大なナックル(モンク専用装備)『女教師怒りの鉄拳』だ。姉の取得職業はモンク系と神官系が半々で普段は前衛で敵を蹴散らしながら他の仲間が傷つくと回復要因に回る。それでついたあだ名が「脳筋ヒーラー」だ。
私と【アインズ・ウール・ゴウン】の出会いは7年前【黄昏の妖精】が一度壊滅した後そのギルドを【アインズ・ウール・ゴウン】が壊滅させてそのお礼をさせてほしいといったのがきっかけだった。
しかし【黄昏の妖精】の加入条件が《○○高校、又は××高校の生徒、又はOBでアバターがエルフ、ドワーフ、天使系、悪魔系であること》となっており「商取引ならともかく人間種がいるギルドと共闘は出来ない」との意見が出て、私が作ったマジックアイテムの取引のみをしていた。
今のような関係になったのは5年前の『大侵攻』の時だった。
あの時私たちにも誘いがあったのだが私たちは敵討ちの恩があったため参加せず、逆に【アインズ・ウール・ゴウン】に『大侵攻』の情報と参加したギルドの名前をリークした。モモンガさんは其れを元に対抗策を練り1500人からなる軍勢をかろうじて撃退した。
その時の縁と姉さんの縁で私はナザリック地下大墳墓に招待してもらった。初めて見た時は拘りぬいた内装に驚嘆した。その時の感動は今でも覚えている。
やま「ゆっくり寝れた?」
山「うん。ごめんなさい。もう大丈夫。心なしか体がリアルよりずっと軽いし、健康になった気分」
やま「それじゃあどうする?私はこれからユリに会ってくるけど」
山「私も行く。先ずNPC達の性格を把握することが大事なのは私も賛成だから」
やま「なら丁度いいね。外でアシェリート君が待ってるよ」
山「え”、何で?」
やま「本人曰く“騎士とは常に主の傍らにいる者”だって」
山「軽いノリの英国紳士か…。我ながら設定を誤ったわね」
私はそう言って姉さんの自室を後にした。
アシェリート(以下アシェ)「おおっ我が君、心配しておりましたぞ。やまいこ様から疲れただけと伺いましたのでこちらでお待ちしておりました。御傍に居たかったのですが男子の私が女性が寝ている部屋に入るわけにはいきませんので」
私はこの言葉でホッとした。目が覚めたらこんなイケメンが顔を除いていたら心臓に悪い。一応中学高校と共学だったので男子ともよく話したが基本的には苦手だ。
山「し、心配させてごめんなさい。本当に大丈夫よ。色んな事が起こりすぎて疲れただけ」
アシェ「それは何よりです。それでこの後のご予定は?」
山「取り敢えず、プレアデスに会いに行くことかな」
アシェ「おおっあの美女の戦闘集団ですな。私もトーゼンご一緒しても?」
山「一応私の護衛なんだから許すけど、変な気を起こさないでね。まあ寝ている私の部屋に入らなかったくらいだから英国紳士という設定は生きてるとみなしているから問題ないと思うけど…。」
そう言って私は姉と共にプレアデスが待機する第9階層の入り口へ急いだ。
私は困惑していた。
現在私と姉は姉が制作したNPCユリ・アルファの所へ来ていた。ところが話しかけたら急に泣き出したのだ。
ユリ「おっ・・・オガエリナザイマセ・・・やまいこ様」
やま「ただいまユリ。半年以上これなくてごめんなさい。これからはなるべくナザリック地下大墳墓にいるよ」
涙と鼻水を出しながら感動に打ち震えてる『首なし騎士=デュラハン』に姉はわが子の様に優しく語りかける。
今はとても自己紹介できる雰囲気じゃないと私はユリが泣き止むまで10分間程待った。
山「えーと、ユリさん?私の事は覚えてますか?」
ユリ「はい、山明様。5年前一度お会いしております」
山「これからもよろしくお願いします」
ユリ「山明様。私の事はユリと及び下さい。それと他の使用人たちにけじめをつけるためにも敬語はお控えください」
山「わかったわユリ、改めてよろしく」
ユリ「はい、わが創造主たるやまいこ様の妹君であらせられる以上精一杯お世話させていただきます」
その後の話で分かったことは以下の4つ
⓵NPC達の性格は設定と創造主の性格に反映されている。
⓶戦闘において取得した職業が装備可能な物しか装備できない。例えばユリはモンク系統が主体で戦士系統は騎士しか取得していない為斧、弓、銃器、両手剣は装備できない。防具も同様。
⓷基本的に【アインズ・ウール・ゴウン】のメンバー全てに忠誠心を持ってるが優先順位は創造主>ギルドマスター>その他39名 の順番。
⓸アシェリート君の場合、忠誠は私>【黄昏の妖精】のメンバー>やまいこ の順番。別のギルドのプレイヤーは基本的とみなしているが姉のやまいこは何故か私の肉親だと理解できるらしく一定の忠誠心は持っている。
私の近くでは弐式炎雷さんもナーベラルの対応に苦慮していた。ただどこか嬉しそうに見える。たしかナーベラルの外見は死んだ幼馴染がモデルと言っていたような。後、こんな女性に叱ってほしいと誤解を招くようなことも言ってたっけ。
弐式「久しいな、わが娘ナーベラル。息災か?」
ナー「はい、本当に良くお帰り下さいました。私は弐式炎雷様のご帰還を二年待ち続けておりました」
その後の話は忠誠心とお世辞がMAXで、逆に引けた。