姉は戦略級魔法師、その妹も戦略級魔法師!? 作:KIRAMERO
☆将輝side☆
昨日行われた九校戦の新人戦初日。女子スピード・シューティング、我が校からは十七夜の他にもう1人決勝トーナメントに出ていたが準々決勝で敗退したため十七夜のみが準決勝に進んでいた。十七夜はこのスピード・シューティングにおいて「数学的連鎖(アリスマティック・チェイン)」がある限り負けないと思っていた。しかしそれは準決勝で崩された。一高の北山選手に負けたのだ。その北山選手が使っていたCADはなんと汎用型でしかも特化型にしか付けられないと思われていた照準補助機能も付いていた。これを見て俺とジョージは調べてみたらなんと昨年の夏にデュッセルドルフで開発されていたがそれはほんとにただくっ付けただけで実戦に耐えうるものでは無かった。それを見た俺とジョージはこのCADを開発者と思われるエンジニアが1年生ということも驚きを隠せずにいた。
そして俺とジョージは一夜明けた今日新人戦2日目に問題の怪物エンジニアである"司波達也"に会いに行くことにした。
☆将輝side終わり☆
☆達也side☆
昨日のスピード・シューティング、俺が担当した選手全員で表彰台を独占したこともあり周りからの視線が前日と比べ遥かに見られているという感覚がする。そして今日はアイス・ピラーズ・ブレイクの担当であったため今日も会場入りしている。雫には彼女の母親で元はA級ライセンス保持者である魔法師の北山紅音の得意魔法である振動魔法の1つである「共振破壊」と防御魔法である「情報強化」の王道の戦い方で、エイミィには砲撃魔法と「エクスプローダー」という彼女が得意としている移動系魔法の2つを、そして俺の妹の深雪には家で練習してきて深雪の得意魔法である振動・減速系魔法を用意した。彩海奈みたいに一瞬で試合が終わるような魔法を3人には用意していない。そして雫、エイミィ共に1回戦を突破し深雪と共に選手控え室に向かっている時に正面から見たことがある人達が近づいてきた。
☆達也side終わり☆
「第三高校1年一条将輝だ」
「同じく第三高校1年吉祥寺真紅郎です。この九校戦史上最高のエンジニアである君を見に来ました」
「第一高校1年司波達也だ。『クリムゾン・プリンス』と『カーディナル・ジョージ』が何の用だ?」
「ほお、俺の事だけじゃなくてジョージのことについても知っているのか」
「司波達也…聞いたことの無い名前です。ですがもう二度と忘れることはありません」
「……深雪、先に準備しておいで」
深雪は達也の言った通りに先に選手控え室に向かった。一条将輝の横を通り抜ける時に一条将輝が横目で追っていたのを達也は見逃さなかった。
「それで俺に何の用だ?ただ俺を見に来たわけじゃないだろう?」
「…!?あぁお前は「僕達はモノリス・コードに出ます。そちらは担当するんでしょうか?」おい、ジョージ…」
「そちらは担当しない」
「そうですか…いつかはあなたが担当した選手と戦ってみたいものです」
「……それでプリンスはなんだ?」
「……彼女とはどういう関係だ?」
「はぁ…そんなことかアイス・ピラーズ・ブレイクが始まったら嫌にでもわかるから待っておくんだな。それじゃあな」
「なっ!?おい、待て」
将輝の呼ぶ声に達也は対応せず深雪が待っている選手控え室に入っていった。一方廊下に取り残された将輝は呆然としていて真紅郎が何度か呼んだところで意識を取り戻した(?)
選手控え室に先に入っていった深雪は遅れて入ってきた達也にあの人たちはお兄様のことを偵察しに来たと言い張ったが達也が俺なんかに偵察しに来るはずがないと言い張った。深雪がヒートアップしそうなところで大会スタッフが呼びに来たためそこで終わりになった。
一方深雪のアイス・ピラーズ・ブレイク予選が行われる会場には一条将輝、吉祥寺真紅郎の他にも一高からは会長である七草真由美、一高の三巨頭の1人渡辺摩利、作戦参謀の市原鈴音。他の場所には本戦優勝者五輪 彩海奈等この大会で注目を浴びている選手や軍の関係者がこの試合を見に来ていた。
(深雪…貴女の魔法を見るのは授業や演習以外で見るのは初めて。達也が私と深雪を分けた本当の理由見せてもらうわよ)
(司波…深雪…司波深雪だと!?まさかあいつと彼女は兄妹なのか?あいつがジョージと同じかそれ以上のエンジニアだとしたら彼女はどれだけの能力を有しているんだろうか?)
そしてV.I.P.席には国家公認戦略級魔法師である五輪澪の姿もあった。
(あの子が司波深雪ちゃんね。あの彩海奈を抑えて入試の成績が1位だった子…そして彩海奈と共に一高1年のダブルエースの一角を担う存在…今日のアイス・ピラーズ・ブレイク、そしてミラージ・バットしっかり見させてもらうわ)
既に舞台に上がっていた深雪は登場した時からこの会場全体を魅了していた。観客は彼女の神々しさに見とれていた。深雪はこのアイス・ピラーズ・ブレイクの衣装に巫女さんが着るような服装で登場してきた。
そして深雪の試合が始まった。
ブーーーー(試合開始の合図)
深雪は試合開始と同時に1つの魔法を行使した。その名は『氷炎地獄(インフェルノ)』。それはA級ライセンス保持者である魔法師にしか起動式が公開されていない魔法式で魔法師ライセンス試験でA級受験者用の課題として出題されることのある魔法だった。その原理は対象とするエリアを二分し、一方の空間内にある全ての物質の振動エネルギー・運動エネルギーを減速し、その余剰エネルギーをもう一方のエリアへ逃がし加熱することでエネルギー収支の辻褄を合わせる熱エントロピーの逆転魔法である。
その『氷炎地獄(インフェルノ)』を使用したことにより観客、軍の関係者はこの魔法を使用できるということに驚きを感じ得なかった。
「氷炎地獄(インフェルノ)」を使ったことは彩海奈、澪も同じような感想を持っていた。
(まさか、深雪がこれほどの魔法を繰り出せるとは思わなかった…私でさえあんなに綺麗に出来るかと言われれば微妙だし…やっぱり深雪はすごいわこれは来年もし私がアイス・ピラーズ・ブレイクに出ることになったら大変ね)
(まさかあの子がこれほどの魔法を行使できるなんて…彼女は一般出身らしいけどこれほどの魔法を出せるなんてほぼ有り得ないわ…どうやら少し調べてみる必要がありそうね…来年彩海奈ちゃんがアイス・ピラーズ・ブレイクに出るなら苦労はしそうね)
「氷炎地獄(インフェルノ)」を出したあとに深雪は「圧縮解放」という加熱によって氷柱内の気泡が膨張し、氷柱がひび割れを起こした状態になったので、エリア内の空気を圧縮・解放することで衝撃波を発生させ、全ての氷柱を粉砕する魔法を使い見事に1回戦を突破した。
その日のうちに予選の2回戦が行われ深雪、エイミィ、雫共に明日行われる予選3回戦に進んだ。
同日には新人戦クラウド・ボールの予選・決勝が行われた。私は今日はクラウド・ボールの会場とアイス・ピラーズ・ブレイクの会場を行ったり来たりしていたため競技に出てもいないのに昨日や一昨日と同じくらいに疲れていた。
クラウド・ボールにはスバルが出ていたため私はエイミィの試合と重ならないようにスバルの試合を見ていた。スバルは「認識阻害」のBS魔法を使いながら順調に勝ち進んで行った。しかし決勝戦は"稲妻"の異名を持つ一色愛梨と戦い善戦していたものの最終的には敗れてしまい準優勝に終わった。私と無事に3回戦の進出を決めていたエイミィは会場ではなく一高本部てこの試合を見ていた。
その日の夜夕食時に私とエイミィとスバルはクラウド・ボール準優勝とアイス・ピラーズ・ブレイクの3回戦進出を祝っていた。途中からはここに深雪、ほのか、雫も加わり3人のアイス・ピラーズ・ブレイクでの活躍も祝った。また私とほのかのバトル・ボードでの準決勝進出も祝った。
私とエイミィとスバル、深雪、ほのか、雫と夕食を食べ終わりまた明日ということで解散しエイミィと共に部屋に戻っていると私の端末に連絡が入った。
『少しこれからのことで話をしたいんだけど少しいいかな?』
と芽愛から連絡が入った。場所は以前行ったV.I.P.ルームで姉の澪と弥海砂も同席するようだ。
「エイミィ、少しこれから出ていいかしら?」
「え?うん大丈夫だよ」
「ありがとうねエイミィ。もし七草先輩が来たら私の端末に連絡してもらえるかな?」
「わかったよ彩海奈!彩海奈も明日あるんだし早めに帰ってきなよね!」
「ええ、もちろんよ。もしこれで明日ほのかに負けたりしたら姉さんのせいにするわ。それじゃ行ってくるわね」
「いってらっしゃーい」
私はエイミィと来た道を戻りロビーに戻り受け付けのホテルスタッフに用件を伝えるとV.I.P.ルームに通ずるエレベーターまで案内してくれた。
数分後私はV.I.P.ルームがあるエリアにやってきた。私がやってくるとV.I.P.エリアの警護の方のボディーチェックを通ると姉の澪の部屋にやってきた。
「姉さん?入っていい?」コンコンコン
『ええ、入ってきていいわよ』
「それじゃあ失礼するわね」ガチャリ
「お久しぶりですね彩海奈様」「九校戦前日ぶりですね彩海奈様」
「芽愛さんも弥海砂さんも久しぶりですね!メールではやり取りしてましたが実際にはお久しぶりです」
「むー…お姉ちゃんである私には何かないのかしら?」
「そうね、姉さんも久しぶりね。一高受験した時以来かしら?」
「なんで芽愛と弥海砂の方がなんかこう優しげな感じなの…」ムスー
「なんでって…芽愛さんと弥海砂さんは私の護衛してもらってるし偶に一緒にいたりしてるし買い物にも付き合ってもらったりしてるし少なくとも最近は姉さんといる時間よりは長いからかな?」
「くっ…やっぱり一緒に暮らした方がいいわよ…そうすれば毎日彩海奈と一緒にいれるし…」ゴニョゴニョ
「ところで私をこの九校戦期間中に呼び出したのは余程のことがあったの?」
「ああそうだったわ。それに関しては芽愛と弥海砂から何か伝えてくれるようよ」
「え?じゃあなんで姉さんはここにいるの?」
「この九校戦期間中は芽愛と弥海砂が私の護衛だからよ。それに彩海奈ちゃんにも会いたかったしね」
「はぁ……すみません姉が…それで伝えたいこととは?」
「いえいえ、また私たちには良い思い出になりましたので。それで九校戦に行く前にお伝えした無頭竜のことですが新人戦モノリス・コード、新人戦ミラージ・バット、本戦ミラージ・バットでどうやら事を起こすようです。どれで起こすかまでは分かりませんが彩海奈様もこれらの競技には出ませんが十分ご注意を」
「うっ……分かりました。私もおそらく観戦するとは思いますが注意して"視て"います」
「分かりました。では私達からはこれだけですので私達としてはもう明日の競技に向けて休んで欲しいのですが…」
「?」
「彩海奈ちゃん!九校戦本戦アイス・ピラーズ・ブレイク優勝おめでとう!ここではそんなに大それたことは出来ないけど東京に戻ったら一緒にお祝いしようね!もちろん明日の新人戦バトル・ボードのお祝いも一緒に、ね」
「「彩海奈様本戦アイス・ピラーズ・ブレイク優勝おめでとうございます」」
「あ、ありがとうございます。それと姉さん私九校戦が終わって翌々日には本邸に帰ろうと思っていたのだけれど…」
「そ、そんな…私は本邸へ帰れるの早くても8月の下旬なのに…また予定を無理矢理にでも空けようかしら……」ゴニョゴニョ
「(何か言っていた気がするけどあえて突っ込まないように)」
「それじゃあ私はこれで帰るわね。明日も準決勝と決勝のレースあるしCADの調整もしないといけないから」
「え、ええまたね彩海奈ちゃん。バトル・ボード期待してるわよ?」
「期待に応えられるかは分からないけれど頑張ってみるわ。それじゃあ芽愛さんと弥海砂さん姉のことよろしくお願いします」
「「おまかせください。彩海奈様」」
こうして私は姉である澪が泊まっているV.I.P.ルームを出て帰ろうとすると初老の執事が私に近づいてきた。
「突然失礼致します。私は四葉家の執事をやっております葉山と申します」
「四葉!?あっ私は五輪家の次女の五輪 彩海奈と申します。それで四葉家の執事の方が私に何か御用でしょうか?」
「はい。実は四葉家現当主である四葉真夜から伝言を貴女様に頼まれまして。『今度是非お会いしてみたい』ともちろん今すぐにご返事は結構ですので後日出来ればこの九校戦期間中にこのV.I.P.エリアに来ていただけましたら四葉の者がおりますのでその方に私めをお呼びするように言っておりますのでよろしくお願いします」
「分かりました…この事は父である五輪 勇海及び私の姉である澪に確認を取り次第返事をさせていただきます。それではこの辺で失礼させていただきます」
「はい。承知致しました。夜分遅く時間を取らせてしまい申し訳ございません。良いお返事をいただけることを願っております」
私は最後までこの2人の空間だけ遮音魔法がかかっていることに最後まで気づかなかった。私は話を終えるとエレベーターに乗りエイミィがいる部屋に戻っていった。その戻る時に父さんと姉さんにこの事を伝えた。部屋に戻るとエイミィはもう寝ていた。きっと今日の2試合でも連日競技が続いたため疲れていたのだろうと思った。私も明日のバトル・ボードがあるため直ぐに床に就いた。
九校戦5日目新人戦2日目の幕は下り、また次の幕が上がる。今日だけでも深雪の「氷炎地獄(インフェルノ)」は大多数に新たなる衝撃を伝えた。明日は一体どんな衝撃が起こるだろうか。そんな思いが九校戦を中心に巡っていく。
はい。いかがでしたでしょうか?
この原作(魔法科高校の劣等生)って四葉家が中心にあるからそこと関わりを持たせたかったんです。(達也と深雪と関わりあるじゃんってそこはノーカンでお願いします彼らはまだ四葉とは名乗ってはいませんから)
あとは原作と違うところを数箇所(今作品の中で)作ってみました。気付かれたでしょうか?そういうのも見つけながらこの作品を楽しんでいただけたらと思います。
今回もご読了ありがとうございました。感想、評価お願いします。ここが少し気になったという点がありましたら感想で言っていただけたらありがたいですし今後の作品作りのモチベーションになる気がするのでよろしくお願いします。