姉は戦略級魔法師、その妹も戦略級魔法師!?   作:KIRAMERO

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はい。横浜騒乱編後のストーリーになります。前回のお話の(多分)後書きにアフターストーリーを四葉と独立魔装大隊をやるって書いたと思うんですがこの四葉を書いた直後に独立魔装大隊のも書こうと思ったのですがあまりにも短くなりすぎたので独立魔装大隊を中止してこの次の話から冬休み編に入ります。


四葉本邸と特殊なお客様

旧長野県と旧山梨県の県境にあった名もない村に十師族が一家、魔法力だけでこの国の魔法師界の頂点に君臨する四葉家の本邸がある。周りには認識阻害の魔法が張り巡らされていてこの家には普通の郵便物等はやってこない。この魔法を破るには特殊な波動を打つ必要があるため四葉家に連なる者がいない限り内部には侵入出来ないようになっている。そんな四葉家本邸に住んでいる四葉家現当主四葉真夜は2組のお客様を呼んでいた。

 

1組目は四葉家次期当主候補・司波深雪、深雪の兄の司波達也兄妹。彼らは先日起こった大亜連合による横浜侵攻についての説明を求めたためやってくる。本来であるならば電話越しでもいいのだが兄である司波達也が特殊な立ち位置のため実際に呼んだのである。何より彼らは四葉真夜の姉であり世界で唯一『精神構造干渉魔法』に長けた魔法師でもある司波深夜(旧姓:四葉深夜)の子供であるため四葉を名乗ることも出来るのだがそこは秘密主義の手前四葉とは公表出来ないので現時点では深夜の相手でもある苗字の司波を使っているにすぎない。もちろん真夜が判断すれば深雪と達也の苗字は四葉に書き換えられる。

 

2組目は国防陸軍101旅団少将佐伯広海と国防陸軍101旅団独立魔装大隊隊長風間玄信少佐だ。何故この2人が四葉家本邸に呼ばれたのは達也の地位が関係している。達也の所有権は四葉家が握っている、だが達也は過去に沖縄に深夜、穂波、深雪と共に滞在していた時に大亜連合の侵攻の際に戦略級魔法「マテリアル・バースト」を使用した際後に行われた真夜と佐伯少将の会談の結果達也の処遇は特例で軍に籍を置いているが四葉家に保有権はある。深雪の有事の際以外は国防軍の任務を優先させなければならないという密約が交わされたためその密約に課されたことと今回の件についての説明を真夜が求めたためこの2人がやってきた。なおこの2人は知らないのだが真夜はとある情報筋から五輪家のご令嬢である彩海奈が単独行動を行っていたという情報があったためそれを佐伯少将が許可したということもありこの際に聞いてみようとしている。

 

あの大亜連合による横浜侵攻から初めての日曜日、司波達也、深雪兄妹は彼らの実家でもある四葉家本邸にやって来ていた。四葉本邸に到着すると真夜の執事であり四葉家執事序列第1位である葉山忠教が出迎えに来ていた。

 

「ようこそおいでくださいました。深雪様、達也様」

 

「ありがとうございます。葉山さん」

 

「いえ、深雪様、達也様は本邸内にある待合室にて待機と伺っておりますのでそちらでお待ちいただけますかな?」

 

「わかりました」

 

こうして深雪と達也は葉山の指示に従い本邸の中にある待合室へと向かった。達也はこの時おそらく誰かと話しているためここに通されるのだろうと感じていた。達也のこの予想は正しかった。実際真夜はこの時は四葉家の分家の1つの黒羽家の亜夜子と文弥姉弟と横浜で起こったことについての黒羽家なりの評価を聞いていた。

さらには真夜が黒羽に命じていた五輪家のご令嬢である彩海奈の素性についても聞いていた。深雪と達也が待合室に到着したという連絡を葉山から聞いた彼女は亜夜子と文弥にさらなる追跡を求めて彼らこの四葉本邸がある村のある場所にある黒羽家の家へと帰るように命じ、深雪と達也を真夜のいる会談室へと呼ぶように葉山に伝えた。数分後深雪と達也は真夜がいる会議室へと足を運び入れた。

 

「ごきげんよう、深雪さん、達也さん」

 

「ご無沙汰しております、叔母様」

 

「それにしても、随分派手にやってくださいましたね」

 

「申し訳ありません、叔母上」

 

「もう過ぎてしまったことを私も掘り返す気はありません。なので達也さん、あなたには学校を辞めて本家で謹慎してもらいます」

 

「叔母上、それは暗に俺が術者だということを肯定することになるのでは?」

 

その瞬間この部屋は『夜』に包まれた。そしてその夜空には一筋の光が無数に光り輝いていた。だがその光は次の瞬間には消えていった。

 

「1つ警告しておくわ。どうやらUSNAが動いてるみたいなのよ」

 

「USNA…スターズですか?」

 

「そこまでは分からないわ。でも近々動きがあるわ」

 

「一体何処からそんな情報が…」

 

「それは秘密よ。時が来たら教えてあげる」

 

「わかりました…」

 

「後は五輪家のお嬢さんね。彼女なかなか鋭いわよ。私を見た時深雪さんに似ているから血縁関係なんじゃないか?って聞いてきたのよ」

 

「!?叔母様は彩海奈と会われたんですか?」

 

「ええ、九校戦後にそれに彼女側からその日付を指定してきたのだから。このことを持ちかけたのは私だけど」

 

「それで彼女は何と?」

 

「そこは彼女がこの話は他言無用と言ったから話すことは出来ないわ」

 

「そうですか」

 

「それと貴方方に合わせておきたい人がいるのよ」

 

「会わせたい人…ですか?」

 

ここは四葉家本邸。簡単に入れる場所ではない、その点から考えても何故ここで俺達に合わせるのかが分からない。ここで合わせるということは四葉家関係者か俺達のことを四葉の血縁関係と知っている人のみだ。そしてその人物は案の定予想通りの人物がいたがもう1人は予想外の人物がそこにはいた。

1人は達也が所属している国防陸軍101旅団独立魔装大隊隊長風間玄信少佐、もう1人は国防陸軍101旅団長佐伯広海少将だった。

 

「ごきげんよう、佐伯少将、風間少佐」

 

「こちらこそ、四葉殿」

 

「それで私からの要望は既にわかっているかしら?」

 

「特尉に関してでしょうか?それとも四葉家の魔法師司波達也としてでしょうか?」

 

「今日は特尉としてです。先日の出来事において四葉家は遺憾の意を表明します。当家としては達也が矢面に立つことを望んではいません。それでしばらくの間達也との接触を避けてもらえないでしょうか」

 

「わかりました。こちらとしても特尉を公にする気はありませんので」

 

「では風間少佐と深雪さんと達也さんは下がってくれるかしら?」

 

「「「わかりました」」」

 

スタスタ ガチャン バタン

 

「それで私は何故ここに残らされたのでしょう?」

 

「五輪 彩海奈という少女をご存知でしょうか?」

 

「それはもちろん。彼女の兄である洋史殿を通して澪殿から聞き及んでおりますが」

 

「そうですか…それでは何故あの時彼女の単独行動を許可なされたのでしょうか?」

 

「それは澪殿から聞き及んでいたからにすぎません。それに彼女の魔法技術はこの年代でも一条家の息子より数段上といっても過言ではありません。それに五輪殿から申し出があったのですよ。それはその場限りということでお伝えは出来ないのですが」

 

「五輪殿が?」

 

「ええ、彼女の単独行動許可は五輪殿も許可していましたので」

 

「そうでしたか…それでは何故貴女も五輪殿の申し出に賛同したのでしょう?十師族の1人とはいえまだ10代の少女を」

 

「彼女の護衛に付いている女性をご存知でしょうか?」

 

「ええ、如月 芽愛さんと如月 弥海砂さんですね」

 

「彼女達も彩海奈嬢とは言わなくても同程度の能力を有しているみたいなので私としても出さずにはいられないのですよ。澪殿が言うにはですが」

 

「彼女達もですか…わざわざありがとうございます」

 

「いえ、この事はくれぐれもご内密に」

 

「ええ、お引き留めして申し訳ありませんでした」

 

「いえ、それでは私はこれで」

 

こうして佐伯少将は真夜のいる部屋を出て風間少佐、達也、深雪がいる部屋へと戻っていった。

 

ーー真夜と佐伯少将が話している頃ーー

 

「達也、お前は五輪 彩海奈のことについて何か知っているのか?」

 

「いえ、彼女のことについては特には。ただ分からない方が多いということですね」

 

「達也でも知らないことがあるんだな」

 

「自分が何でも知っている風に思わないでください。彼女も十師族の御息女の1人ですし、ただ情報が無さすぎるというのも考えものです。それに俺より深雪の方が彼女と関わる機会は多いのですが…」

 

「私もあまり彩海奈のことは知らないのですが…でも少なくとも私と同等もしくはそれ以上の魔法力と演算力を持ち合わせていると思います」

 

「深雪嬢と同じくらい……それはすごいな…」

 

「実際に彼女は一学期の期末試験の実技試験では2位でしたが私とはほぼ差がありませんでしたからね」

 

「それに彼女が使用しているCADは何処のメーカーのカタログにも載っていない品物です。あのCADがどのような性能なのかも自分としては気になるのですが」

 

「四葉直系と同等の魔法力と演算力、それに見たことないCADか…ますます彼女のことが分からなくなってきたな」

 

ガチャン「待たせたかな?それでは私達はこの辺で」

 

「では、またな」バタン

 

こうして佐伯少将と風間少佐は四葉本家を後にして、この部屋には深雪と達也だけが残っていた。

 

「叔母様は彩海奈のことをどう思っていられるのでしょうか」

 

「俺にはわからない。母上なら何か知っているかもしれないが話してはくれないだろうな。だから深雪、彩海奈にはこれからも変わらずに接していろ。彩海奈と争っていけばお前はおそらくもっと成長出来る」

 

「わかりました」

 

「(それにしてもあの時彩海奈の側にいた少女…多分俺達と同じくらいのはずだが九校戦では他の高校のスタッフの中にも見かけなかった。ということは彼女は何者なんだ)」

 

達也は愛彩のことも同様に分からないのだが実際には厳密に言えば合っている。彼女は達也や深雪、彩海奈と同じように歳でいえば高校1年生の年代に当てはまる。だが、彼女は高校には進学せずに五輪家の魔法研究所の1人として働くことにした。確かに、彼女は最初は彩海奈と同じく一高に進学するという選択肢もあったがそれは彼女自身が断った。彼女はそもそも高校というところには魔法大学が所有する論文へのアクセス権があるというところにしか興味が無い。それならまだ五輪家の研究所で研究してた方がいいということで彼女は旧愛媛県に残ったのだ。

 

それから亜夜子と文弥姉弟と少し話した彼らは東京にある司波家へと帰って行った。




如何でしたでしょうか?前書きにも書いた通り次の話から冬休み編に入ります。

次の話は二学期の終わり頃の話になると思います。

今回もご読了ありがとうございました。感想、評価、お気に入り登録よろしくお願いします。また誤字脱字もありましたらご報告よろしくお願いします。
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