姉は戦略級魔法師、その妹も戦略級魔法師!? 作:KIRAMERO
来訪者編って1番時系列がめちゃくちゃ難しい話だと思うんですよね…だから今回書くにあたって上・中・下巻を何度も読み直してるけどそれでも分かりにくいって思いました←
アンジー・シリウスと「九」の関わり
大亜連合による横浜侵攻が起こった翌月USNAはこれまで渋っていた実験を行った。実験の名前は「余剰次元理論に基づくマイクロブラックホール生成・蒸発実験」。この実験は先日起こった横浜侵攻の際に質量をエネルギーに分解している現象が発生したため、質量・エネルギー変換システムの手がかりを掴むために行われたのだが結果は異次元から漏れだした情報体がパラサイトとなって実験に関わっていた者に憑依してしまった。
時はまだ年が開ける前2095年12月23日、クリスマスまで後2日と迫った時に事件は起こった。USNA軍スターズ総隊長アンジー・シリウスは先日軍から脱走したアルフレッド・フォーマルハウト中尉を処断した。その翌々日スターズの基地に帰投したアンジー・シリウスは参謀本部への報告を済ませると自室へと入った。そこに来客を告げるベルが鳴った。来客は同じスターズの第一部隊の隊長であるベンジャミン・カノープス少佐だった。
「総隊長殿、失礼します」
「ベン、どうしたのですか?」
「いえ、総隊長殿が日本に行くというので何か1つお言葉をと思いまして…それにしても整っていますね」
「整っている?あぁ、この部屋ですか。これでも女の子ですし、日本人の生真面目なのが出てるのかもしれませんね」
「そうですか…総隊長殿日本で羽根を伸ば…いえ、休暇を楽しんできてください」
「休暇じゃなくて特別任務なんですけどね…」
「例の件ですか…」
「ええ、何故何の訓練も受けていない私が行かないといけないのかは謎ですが」
「しかし、戦略級魔法師に戦略級魔法師を当てるのは間違いないかと……スターズのことは私にお任せ下さい。総隊長殿」
この言葉を最後にアンジー・シリウスーアンジェリーナ・クドウ・シールズーは交換留学を名目にした日本の非公式戦略級魔法師の調査のため日本へと渡った。それが新たなる波乱を巻き起こす糸口になるとは知らずに。
ところ代わって1月5日に彩海奈を除くいつものメンバーは東京にある日枝神社へと集まっていた。
「みんな、あけましておめでとうーーー!」
「あぁ、あけましておめでとう」
「あけおめー」
「あけましておめでとうございます」
「ところで達也、そちらの方は?」
「あぁ、俺の体術の師匠で九重寺の和尚の八雲和尚。分かるように言えば「忍術使い」の九重八雲って言った方がわかりやすいか?」
「あ、あの九重八雲!?」
「よろしくー」
それぞれ新年の挨拶や初めましての挨拶を終えるとお祈りをするために本殿を向かっていった。道中には明らかに深雪に見惚れている人や他とは違いお坊さんがいるこの集団を見ているという人が沢山いた。その中に異様なファッションな1人の外国人が立っていた。達也がその存在に気付いた時に
「達也くん、心当たりはあるかい?」
「いえ」
「達也くんの服装が珍しかったのかね」
「……綺麗な子ですね……」
「お前ほどじゃないよ」
「……いつもいつも、その手で誤魔化せるとは思わないでください…」
聞いた言葉だけで考えれば説得力はあるが、赤く頬を染めてはさすがの達也も苦笑いするしか無かった。近くにいたエイミイ、エリカ、美月、レオらも「あはは…」といったかわいた言葉しか出なかった。達也を見ていたその少女は達也達の傍を通って日枝神社から帰っていた。この中で達也と八雲だけは気付いていた、明らかに意味ありげに達也のことを見て彼女がこの場から立ち去っていったところを。
翌々日の1月7日。この日は全国にある魔法科高校の3学期の始業式の日である。今1年B組にいる十師族・五輪家のご令嬢である彩海奈も例外はなかった。彼女は珍しく考え事をしていた、その考えていたこととは現在東京で起こっている変死事件のことだった。このことはまだマスコミ各社は何処も報じていない、昨日だけで弥海砂さんが調べてきた情報だ。殺害されているのは何れもが魔法師であり、その中には魔法大学の職員も含まれていた。そんな考え事をしている時にエイミイと十三束君がやってきた。
「彩海奈ーーおはようーー、そしてあけましておめでとう!」
「おはよう。それとあけましておめでとう」
「2人ともおはよう。そしてあけましておめでとう。ごめんなさいね、一昨日行けなくなって」
「ううん、そんなことないよ。お家のことだったんでしょ?そこを無理して来てもらっても悪いしね」
「それじゃあ春休みになったら何処かに行きましょう?もちろん、達也や深雪達に加えて十三束君も来る?」
「いいのかい?僕が行っても」
「もちろん、場所は私の方で用意してみるから」
「それじゃあ、その時を楽しみにしてるよ」
「そういえばさ、2人ともA組には行った?例の留学生来たみたいだよ」
「そういえば、そうだったわね…まだ見てないけどどういう子なの?」
「えっと、確か金髪蒼眼でツインテールみたいな子だったよ。深雪とは正反対の容姿の持ち主だよ」
「いかにもUSNAの人らしいね。偏見でしかないけど」
「ねぇねぇ後で見に行ってみようよ!」
「人混みに行くのはねぇ…それに深雪経由もしくは深雪から達也に行ってそこから私に来るだろうし」
「それもそうだね…それじゃあ私は彩海奈に付いていよーそうすれば会えそうだし、十三束君はどうする?」
「え、えっと僕は…」
「無理にとは言わないよ、だから十三束君も色々と気をつけてね?」
「気を付ける?」
「ええ、これは色々なことだけどね」
こうして、私とエイミイ、十三束君の1年B組の中心的メンバーの集まりは三学期も平穏な日々が始まって行った。
この日は何処の魔法科高校も一律で午前中に終わるため彩海奈は生徒会の業務を早々とこなして自宅へと帰っていた。さすがにまだ午後3時ということもあり、芽愛も弥海砂もいなかったがこれ幸いにと彩海奈は東京の街へと繰り出していた。向かう場所は先日弥海砂さんから伝えてもらった例の事件が起きた場所近辺だった。既に警察による鑑識活動も終わったあとなので特に何も残ってはいなかった。私はしばらくその場所の近辺をぶらぶらしていると思わぬ人に出会った。
「俗世とは関わらないことにしたと言ってましたよね?九重八雲さん」
「いやはや、君はどうして僕のことがわかったのかな?それを聞かせて欲しいんだけど」
「それは秘密です。それにしても何故?」
「それはね、君のところにUSNAから例の留学生が来ただろう?その子に関してね。それとこれもUSNAからだけど、どうやら変なものが紛れ込んだらしいから少しね」
「USNAから?それは確かなことなんですか?」
「あぁ、それに留学生の子もなかなか興味深くてね。それで彼女が学校にいる時に何かわかったら弥海砂くんに伝えるか九重寺に来てくれないかい?」
「それは構わないのですが…1つ聞いても構いませんか?」
「あぁ、いいよ。僕に答えられることなら」
「何故彼女アンジェリーナ・クドウ・シールズのことを気にかけるのでしょうか?名前に同じ「九」があるとはいえ俗世とは関わらないことにしている貴方が気にかけるとは思えませんが」
「まぁ、確かにそれは知ってる人からすれば疑問だろうね。いいだろう少し答えてあげよう。彼女はどうやら「仮装行列」の使い手であるみたいなんだ。本来「仮装行列」は九島の秘術であってその基幹となる術式は僕の先代が九島に教えたもので、その術式は本来門外不出の秘伝だ。海外に流出したなんて以ての外だ、とこれくらいでいいかな?これ以上は僕でもぺらぺらと喋るわけには行かないのでね」
「そうでしたか…貴重なお話ありがとうございました」
「いやいや、それとこれからもよろしくね。今度会う時は君のことも教えてくれると嬉しいかな」
「そこに関しては善処しときますね」
私は九重八雲さんと別れるともう少し街を歩いてから自宅へと戻っていった。既に自宅には明かりが点いていて中には芽愛さんがいて私はまたいつも通りが始まったなと思いながらこの夜を過ごしていった。
如何でしたでしょうか?来訪者編何度も読んでるわりにはなかなか
時系列を気にするあまりかなかなか進まない…
それでも今のこの毎週日曜の朝に投稿するということを出来るだけ維持していきたいと思います。
今回もご読了ありがとうございました。感想、評価、お気に入り登録よろしくお願いします。誤字脱字もありましたらご報告よろしくお願いします。