姉は戦略級魔法師、その妹も戦略級魔法師!?   作:KIRAMERO

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ダブルセブン編2話目です。芽愛さんと弥海砂さんを登場しなくなってから学校外での出来事が無くなりそうだなって思いました。

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七の繋がり
新しい始まり、四葉の疑問


2096年4月8日今日は魔法大学附属高校九校で入学式が行われる。一高ではその最終準備が行われていて、生徒会所属である私もその準備に参加している。そういえば今年度から達也が生徒会に入って私が風紀委員会兼任になった。元々昨年の引き継ぎの時に達也を生徒会と風紀委員会どちらに所属するかで一悶着があったのだがそのことに関しては私が生徒会と風紀委員会を来年度から兼任することや達也が魔法工学について中条生徒会長に教えるということで決着が着いた。ちなみに今日レナーテは1人でお家でお留守番させるわけにも行かないため動いてもらっている。

 

入学式も終わり、来賓の方が出ていくと私は生徒会と風紀委員としての役割を終えると教室で待っていたレナーテの元へと向かった。

 

「お待たせ、ようやく終わったから帰ろ」

 

「やっと終わったのね……日本の入学式というのは何時間やれば気が済むのかしら」

 

「それはそうね……もう私も諦めというものがついてるわ」

 

そして校門を出るとそこには迎えの車を待っているのであろう七草先輩とあの「七草の双子」と思われる2人の女の子が立っていた。

 

「あら、彩海奈ちゃんじゃない」

 

「七草先輩、お久しぶりです」

 

「久しぶりといってもまだ数週間しか経ってないじゃない。それでお隣の方は?」

 

「初めまして、レナーテ・ジルヴィアと言います。彩海奈とは小学校の時によく遊んでいてその後父の母国へ行ってから今年度からこの学校に転校してきました」

 

「レナーテさんね。私は七草 真由美、それでこの2人は私の妹の」

 

「七草 香澄です」

「七草 泉美です」

 

「2人とも今年から入学だからよろしくね」

 

「分かりました。よろしくね、香澄ちゃん、泉美ちゃん」

 

「こちらこそよろしくお願いします、五輪先輩」

「よろしくお願いします、五輪先輩」

 

「それじゃあ、またね彩海奈ちゃん」

 

「ええ」

 

七草先輩は「七草の双子」と呼ばれている双子と共にタイミングよくやってきた車に乗りこの場を去っていった。私達も達也や深雪、ほのかをはじめとした生徒会の人達に挨拶をしてから一高から帰っていった。

 

☆達也side☆

 

先月の終わりの頃に叔母上から聞かされたドイツの国家公認戦略級魔法師ナフィーナ・アルベルタの妹であるレナーテ・アルベルタの捜索。黒羽家の捜索からも逃げ切りさらには「精霊の眼」を持つ俺からも逃げ切っている。一体どんな組織が裏にいるのかが気になった。

 

そしてそれは意外な所で見かけることになった。4月8日入学式の日、今日は深雪のガーディアンとしてやってきた水波と深雪と共に入学式へとやってきた。今年から俺は風紀委員から生徒会へ所属が変わった。これには前年の生徒総会での生徒会規約の改正が大きく関わっていたのだがこの決定に不服を持っている人がいたがそれは色々なことを条件に無事に合意が成されたので本当に良かった。話を戻すと捜索対象であるレナーテ・アルベルタが五輪 彩海奈と一緒にいるのを見かけた。そこから推測出来たのはレナーテ・アルベルタを五輪家が保護しているかもしくはドイツ有数の魔法師の家系であるアルベルタ家が五輪家にレナーテのことを預けたのかどちらかだ。どちらにせよレナーテ・アルベルタの所在を見つけられたのは叔母上からの任務を遂行する上では重要だったので見つかってホッとした。

 

「叔母上、レナーテ・アルベルタの件ですが見つけました。どうやら彼女は五輪家と何かあるようです」

 

『彩海奈さんと一緒にいたのかしら?』

 

「はい。しかし彼女は今レナーテ・ジルヴィアという名前で通っています。ここで不用意に近づくのは些か危険な気もしますが」

 

『そうね…それはこちらで考えるわ。達也さんご苦労さまでした。あ、そうそう「ヨル」と「ヤミ」には貴方から伝えてください。もうそろそろ貴方方の家に行くはずですから』

 

「分かりました」

 

『それでは深雪さんそれに水波ちゃんもごきげんよう』

 

叔母上である四葉 真夜との通信を切ると俺は近くにあるソファへと腰を下ろした。その隣に深雪が座り、水波はいつの間に用意していたのかコーヒーを机の上におき深雪の後ろへと向かった。

 

「お兄様、やはりレナーテさんは…」

 

「あぁ、彩海奈と同じくらい何か余程のことがあるのだろうな。じゃないと今のこの時期に帰化や転校が認められるほど世界情勢は厳しいものになっている」

 

「ですがレナーテさんのデータベースは日本になっていましたし……帰化が認められたというのは私も気になります」

 

「今のこの情勢で帰化が認められたのは俺も少し疑問を持っている。確かに彼女の両親がドイツ人と日本人ということを考えても姉が国家公認戦略級魔法師なのにドイツ政府が日本への帰化を認めるのは異例だ」

 

「それは何処か裏の組織が動いていると?」

 

「いや、それは無いだろう。それならば叔母上は既に動向を掴んでいて今回のこの任務はもっと過激なものになっていたはずだ」

 

「(今年は「七」の関係者が顔を揃えるだけじゃなくて、海外からの来訪者もいるとはな…)」

 

☆真夜side☆

 

達也から報告を聞いて真夜はすぐにこれまで捜索を続けていた黒羽家と本家直属の魔法師に捜索終了を知らせると書斎にある椅子へと腰を下ろした。そこに葉山が注いだ紅茶が差し出された。

 

「奥様、貢様及び本家直属の魔法師からも承知したという報告が届きました」

 

「そう。それでナフィーナ・アルベルタさんの素性はこれまでのものより正確に分かったかしら?」

 

「いいえ、奥様。今のところ掴んでいる名前、年齢、性別、国籍、戦略級魔法の名前以外に新たに判明したことはありませぬ」

 

「そう」

 

「奥様、私目が愚行致しますに今回のこの転校の件水無瀬家が関わっている可能性があると思いませぬか?」

 

「水無瀬家が?」

 

「水無瀬という名は日本でも天皇、十師族、内閣総理大臣しか知りえぬ存在であります。例えドイツ政府といえどもそう簡単には応じませぬ。しかしレナーテ・アルベルタ、ナフィーナ・アルベルタはドイツと日本のハーフ、それに関わっているのが五輪家であります。五輪家の当主夫人真唯殿は水無瀬と血縁関係があるとされる水無月家の人間であります」

 

「要はレナーテさんはドイツ政府が水無瀬との交渉の上で日本への帰化を認め、一高への転校を認めたと?」

 

「左様でございます。その証拠に南楯島での騒動の前に水無瀬の次期当主である侑那殿、その夫である詩季殿がドイツへと出国なされています」

 

「葉山さんの考えは分かりました。今後の参考にします」

 

真夜はそう言い残すと書斎を出て、私室へと戻っていった。

 

同日夜、私の家ではある客人を迎えていた。名前は水無月 紗綺。つい先日まで水無月家の当主を務めていた人でもあり私にとっては大叔母にあたる人物らしい。らしいというのは直接紗綺さんから聞いた話ではなく母さんから聞いたことだからだ。

 

「久しぶりね、2月の末に私が帰ったきりかしら」

 

「ご無沙汰してます、紗綺さん。こちらは私の小学校の時の同級生でドイツの国家公認戦略級魔法師ナフィーナ・アルベルタの実妹のレナーテ・アルベルタです」

 

「初めまして、レナーテ・アルベルタと言います。今年度から第一高校に転校してきました。今回は私事で色々お世話になったみたいでありがとうございます」

 

「はい、初めまして。そんなことはないわよ。貴女と彩海奈ちゃんのことを考えてしたまでよ。それにもしかしたらヨーロッパはちょっと危険になるかもしれないからね」

 

「それって……」

 

「これ以上は今は教えられないわ。」

 

それ以降この話はせず私とレナーテが小学校の時の話等をしていた。紗綺さんは今後芽愛さんや弥海砂さんのように毎日とはいかないが来てくれるらしい。

 

日付けが変わり4月9日、今日は昨日のような入学式も終わったため全学年で授業が始まる。2年生の教室は既に6日から始まっていたためそれでも教室の中は浮き足立っていた。やがてお昼になり彩海奈は今日は生徒会室にいた。何時ものメンバーにレナーテを加えた4人はいつものところでお昼を食べている。今日だけ生徒会室に来たのは生徒会役員の選定・勧誘のためだ。七宝君からはあらかじめ断りを伝えてきたため七草先輩の双子の妹に生徒会として勧誘することに決めた。ここでも少し一悶着あったが結果的に妹の泉美さんが生徒会、姉の香澄さんが風紀委員会に入ることで決着した。その日の放課後私は風紀委員の集まりのため生徒会室から風紀委員会本部への通り道を利用して風紀委員会本部へと入っていった。

 

「おはようございます」

 

「あ、おはよう五輪さん」

「おはようございます、五輪先輩」

「おはよう五輪さん」

「おはよう、彩海奈」

 

風紀委員会本部には既に委員長である千代田先輩、沢木先輩をはじめとした先輩方、そして今年から風紀委員会に入った雫そして生徒会推薦で入ってきた七草 香澄ちゃん、教職員推薦、部活連推薦で入ってきた子達が全員揃っていた。去年は風紀委員を選ぶ過程において色々なことが起こったが今年は各推薦等にも辞退者やトラブルが存在しなかったのだろうと私は思った。

 

「それじゃ全員揃ったことだし始めるわよ」

 

「「「「はい」」」」

 

「まず初めに私が今年の8月…九校戦が終わる時くらいまで委員長を務める千代田 花音です」

 

「次は僕だね。僕は沢木 碧だ、一昨年の夏からずっと風紀委員として務めてきて今年は一応副委員長を務めさせてもらう。もし千代田に言い難いことが僕に相談してきてくれ」

 

「次は私。2年の北山 雫、今年度から風紀委員になったから実質的に1年生と同じだけどよろしく」

 

「じゃあ次は私ね。雫と同じ2年生で五輪 彩海奈です。私も風紀委員は今年度からだけど昨年度は生徒会に入っています。私は生徒会と風紀委員を兼任してるからあまり当番の日とかにはいないけどよろしくね」

 

「五輪さんは生徒会と風紀委員を兼任してるから有事を除いては生徒会所属になるからそこはよろしく」

 

その後も風紀委員の自己紹介が行われていった。私は去年のことを知らないのでどういう手順で行われていたかは知らないが今の風紀委員の中で一番のキャリアである沢木先輩が何も言わないことから何も問題無いのだろう。しかし今思ったことだが委員長を始め今年度の風紀委員は過半数以上が風紀委員未経験だが実力は文句無しという実力で選ばれたという人が多いのである。本来ならばこのメンツに達也も加わっていたはずなのだ。恐らく千代田先輩が私を風紀委員兼任としたのはこの達也の役割を私に求めたのだろう。去年達也が風紀委員会にもたらした貢献はおそらく私でもカバーしきれないがそれでもその穴埋め程度のことは私でも出来るはずだと中条先輩に申し出たからだろう。

 

「よし、それじゃあ1年生は今日から部活勧誘期間が終わるまでは必ず2.3年生どちらかと一緒に行動すること。2.3年生も沢木君から新任の人は説明を受けてから当番に行ってちょうだい」

 

「「「「「はい」」」」」

 

「それじゃあ五輪さんは生徒会に帰ってもらっていいわよ。基本的に事務仕事と生徒会に頼みたい時にまた来てくれる?」

 

「分かりました、千代田先輩」

 

私はそれを聞くと生徒会室へと戻っていったがその生徒会室ではまさにカオスと言う言葉が最も似合う現場になっていた。その様子は第一高校生徒会のメンバー及び十師族二家のメンツにかけて対外秘案件として私や生徒会メンバーの脳裏に刻まれた。

 

それから3日後の4月12日、ついに新入生部活勧誘期間が始まった。風紀委員・生徒会・部活連の3団体が今年は分担して警戒にあたっている。私はというと生徒会と風紀委員どちらにも所属していることから部活連本部にて服部新部活連会頭、司波 達也・司波 深雪副会長、部活連の桐原先輩と共に起こった事案の取りまとめ作業を行っていた。その日の昼休み中条先輩が「今年は何事も無く終わりますように」と言っていたのは私達はしっかり聞いていたが去年のことがある限り絶対何かしらあるだろうと思い聞いていないふりをした。そんな中条先輩の思いも次の日には跡形も消えてなくなった。トラブルが起きた現場には既に達也と深雪が直行し私は服部先輩と桐原先輩とお留守番だ。

 

「それにしても五輪さんは生徒会と風紀委員会どっちも大変だな」

 

「いえ、そんなことないですよ。基本的には生徒会所属ですしただ千代田先輩に頼まれる書類の量が生徒会で扱う量と差があるのが問題点ですね」

 

「ああ…あいつほんとに……」

 

「それにしても五輪さんは今年はネームバリューだけじゃなくてお客様もいらっしゃるようで」

 

「やっぱり3年生にも届いてます?」

 

「ああ、五輪さんと一緒に今年は外国人がいるってね」

 

「はぁ…そんなことで目立ちたくはないんですけどね……」

 

「いや……無理だろ。十師族にそれに今や滅多に見ない転校生それに外国人目立たないわけが無いだろ」

 

やはりレナーテは相変わらずまだ学校内でも目立つのだろうか?こうして私と桐原先輩、服部先輩の珍しい組み合わせによる新入生部活勧誘期間対策本部の時は過ぎていった。そして1週間が過ぎ物語は加速していく。




如何でしたでしょうか?四葉がレナーテの顔情報を持っているのはナフィーナが国家公認戦略級魔法師になった時にアルベルタ家のデータベースからフリズ・スキャルヴで抜き取ったためです。ただナフィーナの顔情報は既に削除及び電子情報でも追えない技術が施されているのでUSNA軍でも知りません。知っているのはアルベルタ家、ドイツ政府高官、五輪家、水無瀬家のみです。この4団体は共に互いに不可侵条約を締結してます

ハーメルンの作者でもTwitterやってる(ハーメルン用の)人多いんだなあって最近よく見かけるようになりましたね。

ダブルセブンやることなくね?って思い始め、微妙に風邪を引き始めたような気がしてます。

今回もご読了ありがとうございました。感想、評価、お気に入り登録よろしくお願いします。
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