姉は戦略級魔法師、その妹も戦略級魔法師!?   作:KIRAMERO

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ダブルセブン編3話です。

実を言うとこの話を投稿した時点でこの次の話も書き終えているのですがほんとはもっと早く投稿する予定でした。





七草の疑問、実験準備

まだ一高が部活勧誘期間の最中に七草家当主七草 弘一は「老師」こと九島 烈に電話をかけていた。弘一は電話をかける前に女優の小和村 真紀と会っていた。話していたことは反魔法師騒動のことだが何故それが十師族の当主と有名女優だったのかは彼女の父親が有名なテレビ会社の社長だからである。

 

「お久しぶりです、老師」

 

『どうした弘一、儂に何か話しでもあるのか?』

 

「極めて、重要な相談です。実は先ほどマスコミ関係者の客を迎えていたのですが、話を聞いた感じマスコミ工作はかなり進んでいるようです」

 

『君のことだ。今日知ったわけでは無いだろう?マスコミのことは調べ上げているのでは無いか?』

 

「お見通しでしたか」

 

『一応聞いておくが何を企んでいる?』

 

「老師は四葉と五輪の力は強すぎるとは思いませんか?特に四葉、彼女達は遠からず十師族という枠組みを超え国家のバランスを崩すかもしれませんか?五輪にしても水無瀬と血縁関係があるとされる水無月家のご令嬢水無月 真唯が五輪家に嫁入りし3人の子どもがいて1人は戦略級魔法師、そしてもう1人は私達の調べでは姉にも匹敵しうる魔法を発動出来るそうです」

 

「五輪は後にしてまずは四葉だが反魔法師主義者を利用して四葉の力を削ごうというのか?」

 

「一高には国防軍101旅団と縁の深い生徒がいます。高校と軍の癒着。これは政治家やマスコミが好みそうな題材ではありませんか?」

 

『一高には君の娘達もいるだろう?』

 

「この場合生徒達は被害者で済みます。私が一番重要視しているのは第101旅団と四葉の関係ですよ」

 

『儂は君の行うことの権限を持ったことは無いと思ったのだが』

 

「権限は無くとも影響力はお持ちです」

 

『…君の計画に反対はしない』

 

「ありがとうございます。次に五輪ですが……」

 

『五輪の事だが弘一、君の手で探せるほど五輪の秘密保持は徹底してあるぞそれも四葉と同じように。特に彩海奈の方はおそらく四葉や水無瀬でもその全容を把握しきれていない程に五輪は彩海奈に関してのことを隠している』

 

「水無瀬でも、ですか?」

 

『ああ、直接唯衣花殿や柊優殿に確認した訳では無いがな』

 

「老師は水無瀬家先代当主水無瀬 結那殿とご親交があるとのことですがまさかそこから」

 

『結那が今どこで何をしてるかということを知っているのは水無瀬家だけだ。このことに関しては以前唯衣花殿から教えてもらった。じゃから弘一、五輪の少なくとも彩海奈の力を削ごうなんて事は考えない方がいい』

 

「……老師がそこまで仰られるのなら五輪に関しては諦めます」

 

『それが賢明じゃ。少なくとも現状では五輪に関してはノータッチが最善の手じゃ』

 

そこまで烈は言うと通信を切った。弘一は通信が切れると座っていた椅子に腰深く落とし烈が言っていたことを考えていた。

 

━━━━━━━━━━━━━━━

 

部活勧誘期間が終わり一高に再び平穏が取り戻されつつあるそんな日に達也から爆弾情報がもたらされた。政治家の中でも人権派の1人として知られている人権主義者で反魔法主義者としても知られている神田議員が一高への視察に訪れるということだ。このことは魔法科高校にとっても私達生徒にとっても由々しき事態だ。神田議員は魔法師の権利を擁護しているようにも見えるが国防軍が魔法師を取り込むことを悪としている。要は魔法師が軍のシステムに入ることを妨げようとしているのだ。もし神田議員のような思想を持った人が軍の権力を握れば私達が高校卒業から国防軍に入ること、防衛大を進学先として選ぶこと、就職先として国防軍を選ぶこと最も最悪の事態とすれば魔法師が国防に関することの興味すら妨げる思想統制のようなことすらおかしかねないのだ。

 

「それでこの視察に合わせて1つこれをやりたいのですが……」

 

「……これを?」

 

「……本当に?」

 

「ええ、準備期間は少ないですが魔法科高校が軍事教育の場と化していて学校が生徒に軍属になることを強制している、と非難しているわけではありますがそれならば軍事目的ではなくそれ以外の分野において成果が出ていると示せば良いのではないかと思いまして」

 

「市原先輩が去年の論文コンペでやっていたことを実証しようとしてるの?」

 

「いえ、常駐型重力魔法制御魔法式熱核融合炉自体は作れませんし、実験炉とすら言えません。ですが去年の論文コンペよりは分かりやすいものとして演出することは出来ます」

 

「『恒星炉』ということですか?」

 

「ええ、ただ動かすにはまだ要求される魔法スキルが高すぎて実用化というには遠いですが我が校の生徒の力をもってすれば短時間ならば実験炉を動かすことなら可能です」

 

中条先輩は達也から渡された電子黒板を読み終えると中条先輩は五十里先輩の方へと視線を向けた。

 

「そうですか…私はこの計画に協力したいと思いますが五十里君はどうでしょうか?」

 

「僕も協力するよ。魔法技術者を目指す者としては是非とも関わってみたいからね。神田議員対策よりも」

 

「私も協力します。十師族として国防に関わる機会は幾度となくあります。実質的に沖縄と北海道は国防軍によって守られているのも事実でありますしそれに魔法の軍事目的以外の活用方法も個人的に気になりますから」

 

とりあえず緊急事案として中条先輩と五十里先輩と私を始業前に呼び出したため達也は協力の同意を得るともうそろそろ1時限目の開始時刻が迫っていたため教室へと急いだ。

 

昼休み、私とレナーテ、エイミィ、スバル、十三束君は中庭でお昼を食べていた。

 

「それで何だったの、司波君の話は」

 

「そうね…オフレコで頼むわよ?近く民権党の神田議員が一高に視察に来るらしいの。その時にやることについてね」

 

「神田議員ってあの国防のことについて否定的なこと言ってる人?」

 

「ええ、おそらくその神田議員よ」

 

「やっぱり日本にもいるのね魔法に否定的なことを言う政治家は」

 

「そうね…今のところドイツ程では無いにしろそういう人は世界中にはいるわよ」

 

放課後、生徒会室には生徒会メンバー(約1名除く)全員が集まっていた。あずさは達也に朝の実験の許可が下りたかを確認した。達也は校長の電子署名と申し送りが書き込まれた申請書をあずさに手渡した。

 

「条件付きでしたが承認されました」

 

「条件?」

 

五十里の問い掛けに申請書を見ていたあずさが顔を上げた。

 

「当たり前のことですが、先生の監督が付きます。それが条件として付きました」

 

「それはそうだろうね。それで誰が付いてくれるの?」

 

五十里の問い掛けに答えたのは生徒会室に来訪者を告げるチャイムをならした張本人だった。1番モニターの近くにいた深雪が答えた。

 

「どうやら、廿楽先生のようです。わざわざ足を運んできてくれたようですね」

 

素早く立ち上がった泉美が上級生が対応する前にドアに向かい廿楽教師を迎え入れた。

 

「廿楽先生、わざわざご足労かけてしまい、申し訳ありません」

 

「いやいや、実験の手順は拝見しました。面白いアプローチだと思います。それで司波君はどのような役割分担を考えていますか?」

 

「まずガンマ線フィルターは光井さん、クーロン力制御を五十里先輩、中性子バリアに今1年生にいる子にお願いしようと思っています。ですが第四態相転移は誰に頼むかは決まっていません。そして要となる重力制御は妹に任せようと思っています」

 

「中性子バリア担当の1年生は大丈夫なのですか?」

 

「ええ、対物理障壁魔法に関しては天性の才能を持っています」

 

「誰なのでしょう?」

 

「名前は桜井 水波。自分の従妹です」

 

「そうですか。全体的に妥当な人選だと思います。そうなるとやはり最初に第四態相転移について決めなければなりませんが五輪さんか中条さんでは不都合でしょうか?」

 

「中条先輩と彩海奈には全体のバランスとこの実験の準備段階での確認をやってもらいたいと思っています。それと彩海奈には1人秘密兵器を用意してもらっています。私見ですがおそらく既に魔法工学技師ライセンスを取っていると言っても差し支えないくらいに魔法工学に関しての知識は圧倒的です」

 

「なるほど、それならば確かにその方が良いでしょう。それでその五輪さんが連れてくる?その人はどういった方なのでしょう?」

 

「おそらく年齢は自分達とそう変わらないでしょう。しかしその人は魔法科高校には入っていないので本格的に協力出来るかは怪しいところですが」

 

「それは私の方で何とか校長に掛け合ってみます」

 

「あ、あの」

 

「どうしたの、泉美ちゃん」

 

「第四態相転移について私達に任せてもらえませんか?」

 

「私達…ということは泉美と香澄の2人でやるということか?」

 

「はい。私一人では司波先輩が求める魔法力に少々足りないと思います。ですが私と香澄ちゃんならできると思います」

 

「「七草の双子は2人でこそ真価を発揮する」か……自分としては2人を起用したいと思いますが廿楽先生はどうでしょうか?」

 

「異論はありません。ではガンマ線フィルターは光井さん、クーロン力制御は五十里君、中性子バリアは桜井さん、第四態相転移を七草さん、重力制御を司波さんでお願いします。それではもう少し話を詰めていきましょうか」

 

こうして廿楽先生と今回の「恒星炉」実験に関わる人達は閉校時間ギリギリまで今回のことについて話していた。

 

一方、この会議を欠席し、達也から受けたオーダーを完遂させるために彩海奈は学校が終わるとすぐに同居人でもあるレナーテを引き連れて一路京都へと向かっていた。本来であるならばメッセージだけのやり取りで明日来てもらうという選択肢もあったのだが指定された日付けまで時間が無いため弾丸直帰で連れ出すということをしている。

 

「ねえ、彩海奈その愛彩さんってあの時の愛彩さんで合ってる?」

 

「ええ、そうよ。あの時の愛彩であってるわ」

 

「何でその愛彩さんをあの男の子は必要としていたの?」

 

「愛彩は1度だけ達也と会っていてその時に魔法工学について色々話してたし愛彩の実力を知っていてもおかしくないわ」

 

そうこうしている内に京都駅周辺に近づいてきた。彩海奈とレナーテは愛彩との待ち合わせ場所へと急いだ。

 

「確か、ここら辺だと思うんだけど」

 

「おーい、彩海奈ー」

 

「あ、いた」

 

「久しぶりだね、彩海奈。それに貴女は……もしかしてレナーテさん?」

 

「ええ、そうよ。久しぶりね愛彩さん」

 

「ほんと久しぶり。それで私を東京に来させるにはそれなりの理由があるよね?」

 

「ええ、おそらく私達が知る中で貴女がこのことに関しては1番知識があるはずよ」

 

「そっか、じゃああの達也のお願いでもあるしやりますか」

 

「じゃあ行こっか。多分私の家に着くのは日付けが変わる直前くらいになるけどね」

 

そう言うと愛彩は寝るという一言を残し乗ってきたキャビネットに乗った。私とレナーテもキャビネットに乗り京都から私の自宅近くの駅まで乗って行った。

 

翌日私はレナーテ、愛彩を連れて学校に来ていた。当然入り口に何時もいる警備員さんに止められるが経緯を話すと愛彩に入校許可証を手渡された。愛彩は一高の生徒では無いため周りからこの子は誰だろうという視線を受けている。それは隣にいるレナーテと私にも刺さっていた。やがて校舎に入るといの一番に生徒会室へと向かった。昨日の内に生徒会メンバーには朝、生徒会室に来てというメッセージを送っていたため既に生徒会室には中条先輩、五十里先輩、達也、深雪、ほのか、泉美ちゃん、香澄ちゃん、桜井さんが揃っていた。

 

「おはようございます」

 

「おはよう、五輪さん。それでその子が」

 

「はい、達也が言っていたという秘密兵器ちゃんと連れてきました」

 

「はじめまして、霧島 愛彩と言います。年齢は16でこれまで彩海奈やここにいるレナーテさんのCADをいじってたりしてました」

 

「16というと魔法科高校に通ってるのかな?」

 

「いえ、私は何処の高校にも通ってません。魔法科高校に通っている皆さんに言うのも失礼ですけど自分の中で高校に通うことに意義を見いだせなかったので」

 

「そっか」

 

「それで今回呼んだのは常駐型重力制御魔法式熱核融合炉の公開実験に使用する魔法式の構築を頼みたい。ある程度の構成ならこのデータファイルにインストールされているからここから自由にアレンジしてくれて構わない」

 

「期限は?」

 

「そうだな…今日中に出来れば幸いだが来週の月曜がタイムリミットだ。それ以上待つとリハーサルが出来ないからな」

 

「分かった。この学校にムーン・ザ・ノベンバー社の調整機器ってありますか?」

 

「大丈夫よ。ちゃんと用意してるわ」

 

「それじゃあその部屋に案内してもらえます?」

 

「はい、はいそれじゃあ行きましょうね」

 

彩海奈とレナーテ、愛彩は生徒会室を後にしてこの学校にある調整ルームへと足を運んだ。そこには普段五輪家の魔法研究所で使っているムーン・ザ・ノベンバー社の調整機器をわざわざ用意してもらった。

 

「これで大丈夫かしら?」

 

「大丈夫。これだけの設備があればあっちとさほど変わらないように出来ると思うから」

 

「それじゃあ私とレナーテは授業があるからこれで失礼するわね。この部屋には今日中は私達以外に誰も入れないようにしてるから」

 

「うん、ありがとう」

 

そう言い残すと私とレナーテはもうそろそろ始まるであろう授業を受けるために教室へと向かった。教室に着くと私とレナーテは私達に何か聞きたそうで仕方がないような雰囲気だったがもう授業が始まりそうだったので私とレナーテが席に着くと全員が席に着いた。その後は皆んなが平然と授業を受け、時間はあっという間に過ぎお昼休みになったが私とレナーテ、エイミィはスバルと十三束君と合流していつもの中庭ではなく愛彩が作業している調整室へと向かった。

 

「おーい、もうお昼だよ。ちゃんとご飯はあるからたべよ?」

 

「ん?ああ、彩海奈ありがとう。それで後ろの人達は?」

 

「初めまして、私は明智 英美。皆からはエイミィって呼ばれてるよ、よろしくね」

 

「僕は里美スバル。よろしくね」

 

「僕は十三束 鋼。僕は皆と違って魔工科だけど去年はB組だったよ。よろしく」

 

「こちらこそ初めまして。私の名前は霧島 愛彩。年齢は16で今は高校に通わずに彩海奈のお家で魔法の研究をやらせてもらってるんだ。こちらこそよろしくお願いします」

 

「愛彩は私の小さい時の幼馴染みで私に魔法工学の色んなことを教えてくれたの。私が普段使ってるのはほぼ全て愛彩がオリジナルにチューンアップしてくれたやつなの」

 

「え?じゃああの時オーダーメイドってどういうこと?」

 

「それはムーン・ザ・ノベンバー社に依頼して作ったものをさらに愛彩が私用に改造してくれたの」

 

「あれすごい大変だったのよ。少し弄ればガラクタに成り下がるような精巧品だったから彩海奈用に改造するのすごい大掛かりの人でやったんだから」

 

「どおりで届いたと思ったら1ヶ月も改造中ってどんなことしてるんだろうって思ってたわよ」

 

「ま、まぁそれくらいにしてお昼食べようよ」

 

「……そうね」

 

「私の分ってあるの?」

 

「そりゃああるわよ。私そんなに薄情な人だと思われてたのかしら」

 

「そ、そんなこと思ってないよ」

 

「そう、それならいいわ。もし思ってたりしたら愛彩の嫌いな食べ物が勢揃いした夕食にしようかとおもってたの」

 

「…………」

 

「さ、食べよう。いただきます」

 

「「「「い、いただきます」」」」

 

「……いただきます」




如何でしたでしょうか?ダブルセブン編は次の話で終わりになります。早すぎると思いますがあの某女優のことは達也達が秘密裏に行ったことなので彩海奈が介入できる余地がありませんので終わりになります。

何故レナーテが愛彩のことを知っているかは小学生の時に彩海奈を通じて知り合い3人で五輪本邸で遊ぶことがあったからです。

次の話は達也のあの襲撃が無い分他のことで穴を埋めています。本当はスティープルチェイス編の導入部分にしても良かったのですがそれでも今後のためにこの話は入れるべきだと思ったので入れました。

もうそろそろこの小説もお気に入り数が250を突破しそうです。見てくださりありがとうございます。

ご読了ありがとうございました。お気に入り登録、評価、感想よろしくお願いします。
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