姉は戦略級魔法師、その妹も戦略級魔法師!? 作:KIRAMERO
新年最初の投稿は2年生の九校戦からスタートします。本年もよろしくお願いします。
メットライフありがたやありがたや
翌日、ついに2096年度九校戦が開幕した。今日は本戦ロアー・アンド・ガンナーの男女ペア、アイス・ピラーズ・ブレイクの男女ペアの予選が行われる。彩海奈は今日のロアー・アンド・ガンナーのペアに出れば最終日のスティープルチェイス・クロスカントリーまで出番は無く彩海奈としては大会初日と大会最終日に競技があるのは何となく嫌な気はしたがそれはもう割り切るしかないと思い今年の九校戦に臨んでいた。時刻は午前7時、競技開始までまだ時間があるとはいえある程度はウォーミングアップはしなければならないためまだ隣のベッドで夢の世界にいる同居人を起こす。
「ほら、レナーテ起きて。もう大会初日の朝よ」
「うぅん……あと5分」
「だーめ、ウォーミングアップとかもしないといけないし。それに朝ごはんも食べないといけないから。人間って起きてから3時間後が一番脳が活性化するらしいからね」
「ほんと、彩海奈ってスケジュール管理にはうるさいよね…ま、それも当たるから何か反論しずらいけど」
「はいはい、そんなこと言えるなら起きようね」
「やっぱり彩海奈っていじわる」
そう言いながらもレナーテは起き上がり着替えてから彩海奈と共に朝食を取るためにホテル内に設置してある食堂へと向かっていた。食堂に着くとそこにはアイス・ピラーズ・ブレイクペアに出る雫、その雫と同部屋のほのか、さらに深雪と一高二年のオールスターが勢揃いしていた。
「おはよう、雫、ほのか、深雪」
「おはようございます、皆さん」
「あ、おはよう彩海奈、レナーテさん」
「おはよう」
「おはよう、彩海奈もレナーテさんも」
「彩海奈どう調子は」
「万全よ。あとは去年みたいに予想外の出来事に見舞われなければ1位は硬いんじゃないかしら。七高のことを見てても私達よりかはまだまだだったしね昨日見てる限りでは」
「そう、それなら良かったわ。レナーテさんも大丈夫ですか?」
「バッチリです。練習も順調に出来てるし何より彩海奈と愛彩が作ってくれた術式もちゃんと使いこなせるようにはなったから」
「それなら良かったわ。初めての九校戦だけど気負わずに精一杯頑張ってくださいね」
「はい!深雪も雫もほのかも頑張りましょう」
今年九校戦に出場している2年生女子は7人だ。昨年の新人戦において驚異的な記録を叩き出したとはいえ3年生を上回る数を出していることは異例だった。魔法技能を専門的に学べるのは高校になってからでありそこからまだ1年と半年しか学んでいない2年生が過半数出るというのは異例だった。
時刻は9時過ぎ、ロアー・アンド・ガンナーの競技場にある控え室には既に着替えを終えた彩海奈とレナーテの姿があり2人はCADの調整を行っていた。普通なら選手に対してエンジニアが付くのだが彩海奈は一高のエンジニアの中で見てもトップクラスであり彩海奈は自分で調整し確認程度で中条先輩が付いている。
「よし、これで準備万端」
「ありがとう、彩海奈、中条先輩」
「いえいえ、彩海奈さんもレナーテさんも競技頑張ってくださいね」
「はい。ありがとうございます、中条先輩」
「それじゃあ私は上で見ているので」パタン
「それで本当に私はただ射撃をしていればいいの?」
「それで大丈夫よ。貴女のCADに入ってるあの術式を使えば例えどんなに揺れようとも撃ち抜くことは可能だわ」
「そっか……」
「大丈夫よ、万に一つ揺れることは無いわ。去年私がバトル・ボードで使った術式見たでしょう?あれと同じのを使うから」
「分かった、漕ぎ手は任せるよ彩海奈」
「ええ」
私達はその言葉を背に競技に臨み結果は1位だった。2位に入ったのは僅差で七高だった。さすがは海の七高で私達の前に競技を行っていたので少なからずプレッシャーになったがそれでも私達はそれを上回ることが出来て少し安心していた。
その後達也や深雪、中条先輩、服部先輩等の一高幹部達は今日の結果に満足していた。
「ロアガンは男子が2位、女子が1位か。ロアガンで三高を抑えられたのは大きいんじゃないか?」
「そうだね、七高にこの競技で離されるのはある程度想定はしていたけど三高に離されなかったのはいい結果かもね」
「明日はロアガンソロか。当校のロアガンソロは大丈夫なのか?」
「その心配はいりません。男子は分かりませんが明智さんには私達が今日使った術式をそのまま組み込みましたし練習でも私達と遜色は無いとは言いきれませんが九校戦で優勝出来るくらいには調整しました。後は七高がどれくらいかですね」
「そうか」
「彩海奈、エイミィにはお前の方から今日実際にコースを走った結果をアドバイスしてくれ。今日見た感じだと1周目の走行が成績を左右しそうだからな。すみませんが服部先輩からも今日ロアガンペアの選手にもこのことを伝えてくださいませんか?」
「了解した」
「わかったわ」
その後も少し話をした後初日の反省会は終わり選手、幹部を初めとした生徒達は各々別れていった。
初日終了後のその夜レナーテは自室に彩海奈と共にいたが何処か彩海奈の意識は他のところにあると思っていた。今日はロアガンペアで優勝したというのにまるでそんなものが無かったように静かだった。
「ねえ、彩海奈。何かあった?」
「何か無いわけではないけど……どうしたの?」
「彩海奈、何か思い詰めてるように見える。私に話せることだったら話して欲しいかな。彩海奈がそんな顔してるの私はあまり好きじゃない」
「私って今そんなに酷く見える?」
「うん。とても十師族だったり今日のロアガンで優勝した人のようには見えない」
「そっか……やっぱりこのこと話しておこうかしら…」
「どうかした?彩海奈」
「少し貴女にも話しておきたいことがあるわ。だから少し遮音フィールド貼るわね」
「う、うん」
「絶対他言無用よ…実は……………………こんなことところかしらね」
「それで彩海奈はその実験がスティープルチェイス・クロスカントリーをやっている時に起きるとは思ってるの?」
「そうね…少なくとも今のところはって感じだけど」
「だけど水無瀬家からその事に関しては関わるなだから彩海奈は少しもどかしさを感じてるのね」
「そんなところね」
「水無瀬家が彩海奈にまだ九校戦を楽しんでほしいって思っているなら彩海奈はそれに応えないと。もちろん今回のことも彩海奈にとっては見過ごせないことなんだろうけどそれでも誰かに頼ることも大切だよ?」
「それもそうね。レナーテの言う通りだわ、ナフィーナさんにも同じことを言われたもの」
「お姉ちゃんに?」
「そうよ。3月にナフィーナさんが来たことがあったでしょう?その時に私はナフィーナさんに言われたの。『貴女、何処かまだ他人を信じること出来てなさそうね。でも誰かに頼るというのも忘れないで。人間誰しもが1人で生きていくことは出来ないから…レナーテもそんな感じだから困った時は貴女達お互いに助け合ってね』ってね」
「お姉ちゃんが……」
「だからかしらね。誰かに頼るそんなこと最初は考えもしなかったけど貴女に言われて思い出したわ。だからありがとうレナーテ」
「そんな大したことないよ、私は彩海奈にいつも通りの彩海奈でいて欲しいから」
「私のいつも通りって何かしらね」
「そうだねー……例えばいつも皆でお昼ご飯食べてる時とか私と家にいる時とかかな」
「そっか……それじゃあ私はそのいつも通りを目指して行こうかな。この期間は」
「そうだね。私はそのいつも通りの彩海奈が好きだよ、だから今はその実験のことを忘れて九校戦を頑張ろうよ。ほら、明日もエイミィのロアガンソロもあるんだし」
「それもそうね。明日も朝は早いからもう寝ましょう」
「えぇーまだ23時だよ?」
「誰のおかげで毎朝遅刻せずに済んでるんだっけ?」
「おやすみなさいっ!!!」
そう言うとレナーテは掛け布団を被り寝る体勢になった。私はそれを見届けると同じように眠りに落ちていった。
彩海奈とレナーテが眠りに落ちている頃ホテルのVIPエリアにある一室では水無瀬 結那、水無瀬 唯衣花、水無瀬 侑那と水無瀬親子3世代と4人の男女がそこにはいた。
「さて、貴方達に来てもらったのは他でもないわ。今日女子のロアガンペアに一高の代表としていた子達どう思った?」
「は、我々が従うには十分な御方だと思います」
「頭領に同じであります」
「私も同じであります」
「俺も同じだ」
「そうかい。貴方達も同じ意見か。じゃあそろそろ老人共が企ててることの対処に動こうかね」
「今回だけ特別に1人だけ貴方達に加わるがいいかな?才能は折り紙付きだから。彼女はあの四葉から逃げ切っていますから少しは役立つと思います」
「へぇ、そりゃあ心強いな。あの四葉から逃げ切るなんて並大抵の人間じゃ出来ないからな」
「ただ1つ問題があるとしたら「果心居士の再来」と謳われる九重 八雲がこの敷地内にいることね。彼なら私達が今この場にいることさえ知り得てそうだし」
「そうですね、しかしここには人払い・遮音フィールド・対電磁波フィールドも貼っていますゆえいくら「果心居士の再来」と謳われる九重 八雲でも分からないのでは?」
「いや、それは無い。この前真唯の娘と話していた時に古式の闇と言っていたからな、恐らくここにお前達がいるのも九重 八雲は知っているだろう」
「そうですか…わかりました、我々も今後九重 八雲には注意して動きます」
その後結那、唯衣花、侑那と男女4人組は少し今回のことについて話し合っていた。
「それじゃあよろしく頼んだよ、『ーーー』」
「「「「御意」」」」
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翌朝、彩海奈は毎朝の如くレナーテを起こすと朝ごはんを食べに食堂へと向かっている時に合流したエイミィと今日のロアガンソロのことについて話していた。昨日も話はしていたが今朝は最終確認をしていた。ご飯を食べ終わると彩海奈、レナーテ、エイミィ、あずさの4人は一高がCADの調整をするための部屋に来ていた。エイミィのメインエンジニアはあずさでサブエンジニアとして彩海奈が付いていたが実際に術式の調整等は全て彩海奈が行い、あずさは本当に確認程度のことしかやっていない。
「これでCADは大丈夫よ。あとはエイミィ次第、だから頑張ってねエイミィ」
「ありがとう、彩海奈、中条先輩」
「いえ、五輪さんもありがとうございます」
「中条先輩もありがとうございます」
「それでは私は上で見てますので」パタン
「さて、エイミィ術式はどうかしら?」
「うん。レナーテさんと彩海奈との練習のおかげでまぁ彩海奈達よりかは上手くは使えないけど普通には使えるから大丈夫だよ。七高には負けちゃうかもしれないけどね」
「そうね、最悪七高は仕方ないわ。それでも出来るだけ三高に離されないようにしてくれればそれでいいわ」
「わかったよ、彩海奈。それじゃあ行ってくるね」
「ええ、行ってらっしゃいエイミィ」
エイミィはその言葉通りに1位は七高に譲ったものの2位に滑り込んだ。男子は4位に終わったが一高首脳陣は当初予想していたよりも遥かに良い方向に向かっていっていると感じていた。特にこのロアガンに関しては上場の滑り出しだった。新競技でバトル・ボードのように水を使う競技である以上七高が優位なのは仕方ないことで一高首脳陣は三高だけには負けないように取り組んでいた。結果としてはペアでは男子が2位、彩海奈とレナーテが出た女子が1位、ソロは男子は4位におわったものの女子が2位に入ったことで七高に離されているものの一高は総合2位に立っていた。最もこの2日目までは一高誰もが1位を取れるとは思っておらず如何に三高に勝てるかが焦点だった。
その日の夕方、私の元に来客があったと部屋のドアの間にホテル側からの手紙が挟まっていた。その来客とはムーン・ザ・ノベンバー社の代表取締役の神無月 正義さんだった。その手紙には見たらフロントに電話を掛けて欲しいと書いてあったため私は折り返しをしてからこのホテル内にあるVIPエリアへと足を運んだ。VIPエリアに入ると以前水無瀬家で見た事のある執事が立っていた。
「お待ちしておりました、五輪 彩海奈様。それではこちらにどうぞ」
わざわざ私のために出迎えてくれたのは神無月 奏也さんだ。以前水無瀬本家で私や姉、兄達のお世話をしてくれた人で今回私を呼び出した神無月 正義さんの息子さんでもある。私は神無月さんの先導のもとでVIPエリアの一室へと入っていった。部屋に入ると神無月 正義さんの他に水無月 沙耶さん、神無月 奏也さん他護衛と思わしき4名がそこにはいた。
「五輪様、九校戦期間中にお呼びだてしまい申し訳ありません」
「いえ、それで私に何の御用でしょうか?水無瀬家からの単なるメッセンジャーとしてでは無いでしょう?」
「本日は水無瀬家からのメッセンジャーではありません。ムーン・ザ・ノベンバー社の代表取締役としてこの場を設けさせて頂きました。五輪様にこちらのCADを見ていただきたくお呼びしました」
「CADを?」
「こちらはムーン・ザ・ノベンバー社と霧島 愛彩様と共同で作り上げた完全思考操作型CADになります。無系統魔法の起動式をアウトプットする機能を有し、自身が登録したCADにサイオンを送り込むことでそのCADを動かすことが出来る仕組みになっております。もちろん起動式がある魔法でございましたら無系統魔法と同じようにお使い出来る代物であります」
「それで何故このような物を私に?」
「霧島 愛彩様からの御要望であります。7月末にこのCADは最終性能テストを行いその際立ち会っていただいのですがまず最初は彩海奈様に使っていただきたいそうで」
「そういうことですか……そして何故この九校戦期間中にわざわざ呼び出してまで私に?」
「それは7月8日にドイツのローゼン・マギクラフトが世界初の完全思考操作型CADを発売したというのはご存知かと思いますが我々はそれよりも2ヶ月前に発売を予定していました。しかしある点でどうしても成果が出ずに発売自体がずれ込んでしまいました。そこで唯衣花様にご相談した上で五輪家の霧島 愛彩様にご尽力願いたい旨を伝えたところ快く承諾して下さり現在に至っています」
「…………わかりました。有難く使わせていただきます、それとこの完全思考操作型CADはもう1つありますか?」
「ええ、ありますがどうしてとお聞きしてもよろしいでしょうか?」
「レナーテにもこのCADを使ってもらいます。レナーテは私以上に無系統魔法を使いこなせるのでいざ使おうとした時は私よりもレナーテの方がテスターとしては役に立つ方が多いかもしれないので」
「わかりました。それではこちらになります」
「ありがとうございます。それにしてもローゼンの物と比べると随分と小規模ですね」
「ローゼンの物は携帯性という点に関してはあまりにも不便です。そこで私達は腕輪型にすることで普段身に付けていても違和感が無いような形にしました」
「なるほど……では私はこれで失礼します」
私は神無月 正義さんからの言葉を聞き部屋から出ようとした時それは起こった。私に向かって護衛と思わしき人が何かしらの魔法を放った。私は咄嗟にそれを相殺し、4人の護衛と思わしき人の方を見た。
「何でしょうか?私に向かって魔法を放つというのはどういうことでしょう」
「いやいやさすがは十師族・五輪家のご令嬢ね。恐れいったわ。まさか間に合わせるなんてね」
「…………私に何か御用でしょうか?」
「用…ね?まあ貴女の実力が知りたかった、それじゃいけないかしら?」
「いえ…いけなくはありませんが……」
「そう、それじゃあまた近いうちにね。今度その時にでもゆっくりお話しましょう」
「近いうちにですか?」
「ええ、近いうちに。そうね……この九校戦が終わった後くらいかしらね」
「そうですか…では私はその機会が訪れることを願っています」
そう言うと私は本当に部屋を出てレナーテが待つ部屋へと戻っていった。その間に私は神無月さんの部屋にいた私に魔法を放ったあの女の人を含めた計4人の人がどうしても気になっていた。
彩海奈が去った部屋では神無月 正義、神無月 奏也、水無月 沙耶、4人組の男女により話し合いが行われていた。
「さすがは水無瀬の直系であり十師族の直系の御方だ。実力は恐らく沙耶さんより上なんじゃないか?」
「それもそうでしょう。彩海奈様は対外的に公表はされていませんが昨年の横浜事変において多大なる戦果を上げた。と五輪家より報告がありましたから」
「神無月さんはどう思ってるんだ彼女のことは」
「私目が奥様方のお孫について語るのはまだ水無瀬家の御方では無いという点においてはばかられますがあえて言うなら五輪様は私や沙耶殿、貴方方それに同じ十師族の四葉殿よりも実力は上でしょう。四葉殿の甥や姪に関しては分かりませんが少なくとも世代においては世界最強クラスの御方だとは思います。それに今回の完全思考操作型CADの作成においてご尽力いただいた霧島様が仰っていましたが五輪様は魔法工学技師においてもその才能は世界トップクラスだと」
「へぇ、魔法師だけじゃなく魔法工学技師としても世界トップクラスか。良かったじゃねえかやっと話しが合う奴が現れて」
「そうね、少なくとも貴方達よりかは話が出来そうね」
「ーー様、まだ五輪様は十師族の人です。まだ水無瀬家の人では無い御方のことを色々と言うのはお控えください」
「ちぇっ、神無月さんはそういうところ堅いよな」
「仕方ないじゃない。まだこちら側の人間ではないのだから」
「それもそうか。それでこれから俺らはどうするんだ?昨日当主から言われたあの四葉から逃げ切っているっていう人は来てるのか?」
「はい。私がそうです」
「「「「!?」」」」
「あんた何時からそこに……」
「彩海奈様が入られてきた時には既に。それで我が主に向け魔法を放った貴女、どういうおつもりで?と問いたいところですが彩海奈様が何も仰らなかったので私からは何も言いません。初めまして「ーーー」の皆様五輪家に仕える1人の如月 弥海砂と申します。以後お見知りおきを」
「ご丁寧にどうも。俺はーーと言う。こっちは左からーー 、ーーー、ーーだ。まぁ呼び方はあんたが呼びやすいふうに呼んでくれ」
「かしこまりました」
「では私と奏也はこれにて失礼します。如月様くれぐれもよろしくお願い致します」
神無月 正義、神無月 奏也が部屋を去ってから弥海砂と沙耶、男女4人組は今回スティープルチェイス・クロスカントリーにおいて新兵器テストに投入される予定のパラサイドールのことについて話し合っていった。
同じ頃ホテルの屋上では達也、八雲、風間、響子が今回のことについて話していた。話が終わり達也は自分の部屋へと戻っていったところで八雲が2人に対して話し始めた。
「響子さん、貴女は古式の闇といったら何処の家のことかわかるかな?」
「古式の闇……噂でしか聞いたことはありませんが構成メンバーはおろか人数、性別さえ分からないとだけは」
「ふむ、なるほど。『電子の魔女』と呼ばれる君でも噂程度しか聞いたことないか……」
「師匠、その古式の闇とは……」
「これ以上は話せないな僕でも。ただ1つ言えるのは今回のパラサイドールのことについては恐らく古式の闇が出てくるだろうから達也くんに今回のことを頼むというのは余計なお世話かもしれないとだけ話しておくよ」
九重 八雲はそう言うと屋上からホテル内に入っていった。風間と響子はその言葉を聞き少し話してから彼らもホテル内へと戻っていった。
そして翌日九校戦3日目。今日はアイス・ピラーズ・ブレイク男女ペア、シールド・ダウン男女ペアが行われた。一高はアイス・ピラーズ・ブレイク男子3位・女子1位、シールド・ダウン男子1位・女子は予選敗退に終わった。この日は彩海奈は特に誰のエンジニアしているとかそういう訳では無かったので彩海奈はレナーテやスバル、エイミィと共にアイス・ピラーズ・ブレイクの試合を見てたりしていた。
そして時は過ぎ2096年度九校戦は第4日目本戦アイス・ピラーズ・ブレイク男女ソロ、シールド・ダウン男女ソロの日を迎えようとしていた。
如何でしたでしょうか?タイトルにもあるMTNはムーン・ザ・ノベンバー(Moon the November)社の略語みたいなのですフォア・リーブス・テクノロジーがFLTのように。
完全思考操作型CADはこの段階でいれようと思ってたので無事に自分の中で納得出来たような流れになったのでホッとしました。(多少強引ではあるものの)
彩海奈達の競技終了後に手渡した意味もこのスティープルチェイス編内で回収していきたいと思ってます。
最近主人公を四葉家の人とした小説を暇つぶしに書いていたんですがなかなか長く続いてて読むの大変だなあと思って少し削ったらそれはそれで話がなぁって思い始めました←
これにて新年最初の投稿終わりたいと思います。再度になりますが今年もよろしくお願いします。
今回もご読了ありがとうございます。感想、評価、お気に入り登録よろしくお願いします。誤字脱字もありましたらご報告よろしくお願いします。