姉は戦略級魔法師、その妹も戦略級魔法師!? 作:KIRAMERO
基本はそんなに原作と変わりはしませんが所々変わる部分はあります。
ちょっとした波乱と九校戦への想い
ブランシュの騒動から2ヶ月以上経った7月のある日一学期の期末試験の結果が発表された。ここで一波乱が起きた。
総合成績
1位 1年B組 五輪彩海奈
2位 1年A組 司波深雪
3位 1年A組 光井ほのか
4位 1年A組 北山雫
5位 1年B組 十三束鋼
実技成績
1位 1年A組 司波深雪
2位 1年B組 五輪彩海奈
3位 1年A組 北山雫
4位 1年A組 森崎駿
5位 1年A組 光井ほのか
とこの総合成績と実技成績は一科生が情報が掲載されている上位20人を占めていた。(そのうち総合成績が20人中11人がA組、実技成績が20人中13人がA組)
ところが理論試験では波乱が起きていた。なんと二科生が上位20人に4人も入っていたのだ。
理論成績
1位 1年E組 司波達也
2位 1年B組 五輪彩海奈
3位 1年A組 司波深雪
4位 1年E組 吉田幹比古
5位 1年A組 光井ほのか
6位 1年B組 十三束鋼
……
11位 1年A組 北山雫
……
17位 1年E組 柴田美月
……
20位 1年E組 千葉エリカ
とこんな結果になっていた。これには職員室中、1年生中にも衝撃がはしった。それもそのはずこの理論の成績だが1位と2位、2位と3位それぞれに平均点が5点差ずつ離れているのだ。
「それにしても達也ってすごいのね。理論でこれだけ離されるのは初めてよ」
「ええ、お兄様は理論は昔からすごいのよ私なんかお兄様が教えてくださるからこの成績だけれど無かったらと考えるとちょっとね……」
「それでも深雪はすごいわよ」
「そうかもね…でも今は目の前のことに集中しましょう」
深雪と彩海奈それぞれの目の前には
『九校戦各種目出場者一覧(仮)』
という資料が置いてあった。もちろん生徒会の一員である私や深雪、会長、服部先輩が選手として、市原先輩が作戦参謀、中条先輩はエンジニアとして九校戦に参加する。この会議には生徒会だけでなく部活連、風紀委員も参加して後日の選定会議で確定する運びになっている。
私はこの九校戦にアイス・ピラーズ・ブレイク本戦とバトルボード新人戦にエントリーする運びになっていた。
何故私がアイス・ピラーズ・ブレイクを新人戦ではなく本戦なのかは新人戦に深雪が出るからだ。深雪はどうやらアイス・ピラーズ・ブレイクに相当な適性があるようでポイントでも私も新人戦に出てポイントを分け合うよりポイントが2倍の本戦でポイントを分け合う方が良いと判断されたため私が本戦に出ることになった。
だが1つこの出場者一覧の中でエンジニアの欄に見慣れた名前が載ってあった。その名は「司波達也」。確かに期末試験の理論で1位であったという点を踏まえても意外すぎる選定だ。そのため私は隣に座っている深雪に聞いてみることにした。
「ねぇ深雪、達也ってCADの調整出来るの?」コソコソ
「ええ、私のCADはお兄様が調整しているわ。それももし他の人が調整しても違和感を感じるほどにすごいのよ」
「なるほどね。深雪のCADを弄れるならそれはすごい腕だわ」
そう話してるうちにこの会議は終わり明日の選定会議について話していた。明日の選定会議どうなることやら……
☆彩海奈side☆
その日の夜私は今日来てくれていた弥海砂さんと明日の選定会議について話をしていた。
「それで彩海奈様は何の種目に出られるのでしょうか?」
「私はアイス・ピラーズ・ブレイクの本戦とバトル・ボードの新人戦に…って弥海砂さんは知ってましたよね?」
「そうですけど本戦というのは私にとっては意外でした。新人戦にはそれほど優秀な方がいらっしゃられるのですね」
「ええ、今年度の首席の方が出られるので、まだ1年生というのもあり新人戦になったそうです」
「お嬢様も1年生ですけれど……まぁそこは十師族だからという理由でしょうか?」
「ええ、そういう理由もありますが新人戦でぶつけるより本戦と分けることによってポイントアップを狙っているようです」
「そうでしたか……その作戦参謀の方は優秀なのですね」
「ええ、それはとても優秀で生徒会の先輩なのですから贔屓目になってしまいますがすごいですよ」
「良かったですね、お嬢様。それと1つお耳に挟んでいた方がよろしい情報が……どうやら香港系犯罪シンジケートの構成員と思われる人物が富士の演習場で発見されています。時期的に九校戦で何かやるかもしれないので御注意を」
「わかりました。わざわざありがとうございます。それにしても弥海砂さんは軍の敷地内のことをよくお知りになっているのですね」
「ここからは高くつきますよ?」
結局ははぐらかされてしまったけれどそれ以上突っ込む気はなかった。それからは九校戦のことや他愛もない話で会話は盛り上がった。
☆達也side☆
今日は色々なことが起きた。今朝登校すると学内メールで昼休み生徒指導室に来るようにという通達が来ていた。
そこでは実技試験で手を抜いたんじゃないか?という疑惑をかけられたが説得するのともう一度同じ内容をやると分かってくれたのかこれ以上は追求はしてこなかったが代わりに四高への転校を勧められた。もちろん断ったがその事を生徒指導室の前にいたほのかや雫、美月、エリカ、レオに話すと全員が反発していた。それから九校戦の話題で話をしていた。
次の日には昼休み生徒会室で昼食をとっていると会長がエンジニア不足を嘆いていたところに中条先輩から司波君はどうでしょうという言葉をきっかけに深雪からのお願いによって逃げ道が塞がれてしまった。そして明日の放課後に行われる選定会議に出席することが決まってしまったのだ。
翌日の選定会議ではやはり俺の能力に関して疑問があるようで実際に調整をしてみせたことでエンジニアとして内定した。
その日の夜秘匿回線で電話が掛かってきた。
「お久しぶりです……狙っていましたか?」
『何の事かわからんが……久しぶりだな特尉』
「その呼び方ということは秘匿回線ですか……よく一般家庭用の回線に割り込めますね」
『貴官の家はセキュリティ一が厳重すぎるのではないか?一般回線にしては』
「最近のハッカーは見境がありませんからね。それに余程深いところまで侵入しなければカウンターは発動しませんよ」
『新米のオペレーターには良い薬になったようだよ。さて、まずは業務連絡だが、本日『サード・アイ』のオーバーホールを行い、部品を幾つか新調した。これに合わせソフトのアップデートと性能実験を行って欲しい』
「了解しました。明朝出頭します」
『いや、学校を休むほど差し迫ってはないのだが……』
「いえ、次の休みには研究所で新型デバイスの性能テストがありますので」
『これは本官が言えることではないが、高校生になってますます学生らしくない生活になってきているな』
「これは仕方ありません。この言葉はあまり好きじゃないですが」
達也はもはや高校生らしい生活を送るのをほぼ諦めかけていた。電話の相手である国防陸軍101旅団独立魔装大隊隊長・風間玄信はこの言葉に頷いたがそれ以上はツッコミはしなかった。
『さて、次の話だが、聞くところによると特尉、今夏の九校戦に君も出るそうじゃないか』
「…………はい」
達也はこの時どうして数時間前に決まったことを知っているのか気になったが答えてはくれないだろうと思い次の言葉を待っていた。
『会場は例年通り富士演習場南東エリアだが……気を付けろよ達也。このところ該当エリアにおいて不穏なことが確認されている。そして国際犯罪シンジケートの構成員らしき姿も確認されている』
「国際犯罪シンジケート……ですか?」
『ああ。詳しく言えば香港系の無頭竜だと思われる。これは内情にいる壬生からだ』
「壬生…というと第一高校の壬生紗耶香の御父君ですよね?」
『あぁそうだ。壬生は退役後内閣情報調査室の外事課長をしている。明日は会えんが富士では会えるだろう』
「楽しみにしています」
『ああ私もだ。おっと長く話しすぎたようだ。そろそろ切るぞ。師匠にもよろしく伝えておいてくれ』
「わかりました」
とここで回線は切れた。最後の言葉は八雲にも伝えてくれという理解だが何処まで話すものかと悩んでいると2階から深夜、穂波、深雪の3人が降りてきたためこのことを頭に仕舞い何時もの時を過ごしていった。
☆???side☆
俺は彼女のことを1度だけ見たことがある。それは俺がまだ10歳にも満たない時だった。
その時は親父が主催のパーティーだったためずっと親父の後を付いていったのだが、そこで俺は1人の少女に出会ったのだがハッキリとは覚えていない。それでもあの少女のことだけは覚えている。おそらくあの子も俺と同じ世代か少なくとも1.2世代しか離れていないはずだ。2世代上ならば今年の九校戦が最初で最後の会える場所だ。願わくば同世代ということを信じて3年会えればって思っている。
だがここで問題となるのは俺は彼女の名前を知らないということだ。それからもパーティーに出席する度に彼女の姿を探したがあのパーティー以降見たことは無い。
そして時は巡り2095年8月俺は九校戦のメンバーに選ばれた。自分の高校の威信をかけきっとこの大会で優勝してみせる。おそらく見ているであろう名前の知らない彼女にアピールするために。
だがこの時俺は知らなかったこの九校戦で彼女以外の女の子に目が止まるということに。
☆再び彩海奈side☆
私はこの九校戦には特別何か思いがあるという訳では無い。優勝して有名になったって何かあるわけでも無いし、私はどちらかというと目立つことは嫌いだ。
ただ今年のこの九校戦に私には特別な想いがあった。これは姉さんに対する想いだ。姉さんは高校に上がってからも虚弱体質なためあまり体を動かすことが出来ずにいた。
そんな姉さんはどうやらシスコンだそうなので私が活躍をするととても喜んでいたと芽愛さんと弥海砂さんから聞いたことがある。姉さんが私の姿を見て私が活躍すると喜んでくれるということは私は少なからず好感を覚えたのでそれを糧に今年はがんばろうと思う。
そして今年は姉さんが九校戦の会場に来るということでこれ以上無い舞台だ。例え上級生が相手だとしても負けるなんてことは有り得ないように頑張ろうと思う。
☆再び達也side☆
今年の九校戦俺は最初スタッフとしてでは無くレオやエリカ、美月と同じく関係者としてこの九校戦を観戦に来る予定だった。ただその目論見は選定段階から崩れていった。中条先輩が俺にエンジニアではどうか?ということから始まった。そこから選定会議でも一波乱あったがエンジニアとして九校戦に参加することが決まった。
それからは担当のCADの調整、練習の付き合い、作戦会議等色んなことがあったが今ではもう全力で担当の選手を勝たせるということに邁進している。
そして余談ではあるが今年は叔母上であり四葉家当主の四葉真夜が会場に来るという。その同伴者に母上の深夜や護衛の穂波、穂波とは遺伝子上姪にあたる水波も来るという。母上の深夜とその護衛の穂波が来ることは納得していたがまさか叔母上と水波が来るのは意外だった。これだけの声援がある中で深雪を負かせるわけにはいかないと思いつい先日開発したばかりの飛行魔法を九校戦のレギュレーションに合わせるための作業を続けた。
☆達也side終わり☆
そして時が経ち全国魔法科高校親善魔法競技大会(通称:九校戦)が遂に幕を開ける。
未だ見知らぬ彼女のため、敬愛する姉のため、唯一存在する兄妹愛のため、今年の九校戦で本当の勝利を手に入れるため、それぞれの想いが入り交じる九校戦。それは九校戦史上最も盛り上がった年の始まりでもあった。
はい。九校戦編が始まりました。
まぁ九校戦編って言ったらあの人ですよね……(笑)
優等生の方で一色さんが本戦に出てたからこっちでも出しました。
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