原始の異世界サバイバー   作:ヴェルヌイ

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おっさん異世界に降り立つ

「なんだこれ。」

 

稲田勝則(いなだ かつのり)37歳、人生初のリアル恐竜を見た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

稲田勝則、前の世界では至って普通のイケメンのおっさん大工だったが、何故か気付くと作業着の状態で森の中に放り出されていた。

目の前に広がるは広大な森と岩、背後に見えるは広大な森と岩という絶望。勝則は一周回って落ち着き払っているが普通なら発狂もんであろう。

 

そして背中の重さに気付いた勝則が背中に掛けられたものを降ろすと革製のリュック。中身は約5日分の食料と水、サバイバルナイフとライターと金属バット、そしてスカウターみたいなナニかと謎の革表紙の本。

 

本にはこの世界の事や勝則がこの世界に来た理由、勝則の身に起きている異変が書かれていた。

勝則がこの世界に来たのは神の気まぐれ、以上。

しかしそれだけでは理不尽なので、特殊な能力が授けられているらしい。それは恐竜サバイバルゲームのARKのテイム能力である。後、身体強化。

テイム能力とは、眠らせた無意識状態の生物に肉や植物を与えることで自身の支配下に置く能力である。 

 

それとスカウター(仮)は装着して横にあるスイッチを押すと電源が入り、レンズで覗きこんだ生物の名前とLvとやらが見れるらしい。嘘くせぇ。ちなみに神様の加護でゴジラが踏んでも壊れないらしい。嘘くせぇ(二度目)

 

そしてこの本曰く、暇だから面白いことしろとかいう無茶ぶりであった。なおその旨が一頁で完結しており後の200ページはリュックに入ってある永久式羽ペン使って日記なり地図なりしろとのこと。あ、地図は開きながら移動すれば自動で記録されます。便利ですね(思考放棄)

ちなみにライターはオイル尽きない。なんてご都合主義なんだ。

 

「てな事をいきなり言われてもなぁ……………」

 

勝則は本を閉じ、リュックに入れながらそんな事を呟く。

勝則はリュックを背負い直すと、とりあえず宛もなく歩き出した。特に目的はないが何かあればいいなという感じである。

 

「それにしてもやはり異世界なのか。元の世界にこんな森があるはずがない。」

 

勝則はシダ植物によく似た植物をかき分け、倒木を乗り越え、水溜まりを飛び越えながら道なき道を歩む。ちなみに今勝則は食料と水を探しています。

 

そして勝則が進むこと二時間、ようやく進展があった。

 

「なんじゃこりゃぁ…………………」

 

勝則が見つけたのは小さな泉だった。そしてその端で水を飲む一頭の生物がいた。

そいつは目算約4mでデカイ体と小さい頭部、しかしその頭部に不釣り合いな鼻が特徴的な四足歩行の生物だった。

 

勝則は数分ほど目の前の光景に唖然としていたが、やがて冷静になるととりあえず草むらに隠れ、スカウターを装着した。

そして謎の生物に照準を合わせてスイッチを押すと、スカウターに名前とLvが表せられた。

 

「………アンティリヌス?知らねぇ名前だ。見たところ草食みたいだが…………………」

 

勝則はゆっくりと草むらを移動してアンティリヌスの背後に回ると、金属バットを構えるとわざと石で音をたてる。

するとアンティリヌスは水を飲むのを止めて勝則の隠れている草むらの方を向く。

ドス、ドス、と重い音をたてながら草むらに近寄るアンティリヌス。そしてスンスンと鼻を鳴らして臭いを嗅いでいる。

 

その時勝則は隙だらけのアンティリヌスのデカイ鼻っ面に思い切りバットを振り抜いた。




ちなみにこのアンティリヌスのレベルは16です。
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