原始の異世界サバイバー   作:ヴェルヌイ

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先に言っておきます。この世界はARKでもなければテイムしたときのレベルアップボーナスが同じ訳でもありませぬ。だからテイムした後にめちゃくちゃレベル上がっても逆に下がっても私の自由なのだああああああ!!
すんません調子乗りました。ただテイムだけが唯一のARK要素なのでそこら辺分かってほしいです。

ではめんどくさい前置きは置いといて本編をどうぞ。


主戦力の誕生

勝則が振るった金属バットの一撃はディメトロドンの横っ腹を捉え、ゴキィという鈍い音と共にディメトロドンは血を吐きながら地に伏した。

しかしまだ死ぬどころか気絶すらせずに、まだ執念深く意識をこの世に残す。ディメトロドンは未だ立ち上がり、口から溢れ出す血をそのままに勝則に襲い掛かった。

 

「うおいっ!!」

 

しかしその鈍い動きでは勝則に噛みつく事はできずに呆気なく避けられてしまう。

勝則は両の手で握ったバットを飛び付きを外して隙のできたディメトロドンの背中に叩きつける。背中からバキォという変な音が聞こえ、ディメトロドンは叫び声を挙げながら勝則から距離を取る。

しかしディメトロドンが距離を取った先にはアンティリヌスが待ち受けており、アンティリヌスの両前足がディメトロドンを再度押さえつける。

 

「よっしゃ、いくぜ!」

 

勝則はバットをまるで飛んでくるボールを打ち返すような構えを取る。そしてアンティリヌスに押さえつけられて動けないディメトロドンの顔面に向かって二度目のフルスイングをかました。

 

「グギャャヤ………………」

 

その渾身の一撃が決定打となり、ディメトロドンは頭と背中から血を流しながら倒れた。しかし流石恐竜、そこは命を守りきり意識を刈られるだけに収まったようで、微弱にだが肺にあたると思われる部分が弱々しく上下している。

 

「ふうぅ……………硬ぇ…………」

 

勝則はバット越しでも腕に伝わる衝撃を我慢しながら気絶したディメトロドンへと近付く。

 

「テイムしてみるか……………ディロフォもディメトロドンも魚でいいかな?」

 

勝則は回答者のいない質問を一人こぼす。まぁアンティリヌスが後ろで頷いてるんですけど。

勝則は池から残っているすべての魚を捕獲して引き上げる。そして三匹のディロフォサウルスの口の中に入れてみる。するとゆっくりとした顎の動きで魚を噛み砕き、飲み込んでいく。

ディメトロドンの方も鋭く大きな牙に気を付けながら口内に魚をぶちこむ。こちらはディロフォサウルスとは違い、意識が無いのにも関わらず結構なスピードで食べる。

 

こうしてディロフォサウルスとディメトロドンの間を行き来しながら餌をやること約7時間。

日が光が少しだけ見える頃にディロフォサウルスは全員目覚め、勝則に頭を擦り付け始めた。しかし日が登り始めても未だ目覚めぬディメトロドンは未だ起きる様子が無い。というか変化がない。起きる気配も無ければ、息が止まることもない。

 

「魚の無駄だったか?まだ一応5匹位いるが…………………」

 

そう思って平たい葉っぱに乗せた魚を見るとどこにもない。何かの咀嚼音が聞こえてそちらを見てみると…………

 

「グルルルル♪」

「クワァァ♪」

「クゥゥゥゥ♪」

 

ディロフォサウルスが魚を5匹全部平らげていた。

 

「………………………嘘やん。」

 

これでテイムの為の餌がなくなった勝則はディメトロドンが目覚めたときに襲ってこないことを祈るしかなくなってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ディロフォサウルスが目覚めてから3時間後、ようやくディメトロドンに変化が訪れた。

ディメトロドンが体を捩り始め、もうすぐ起きるところまで来ていた。

 

その頃アンティリヌスとディロフォサウルスは寝てた。勝則は徹夜。

 

「そろそろか。バットでも構えとこ。」

 

勝則は隈のできた瞼を左手で擦りながら右手で金属バットを手に取り、ディメトロドンから3m離れる。ディメトロドンは寝ぼけ眼のままよろよろと立ち上がると真っ先に勝則を眼中に捉える。

すると警戒も何もない動作でそのゴツゴツした頭を勝則の手の甲に擦り付けた。

 

「ギュアァァァ」

 

「うわぁ………………めっちゃゴツゴツしてらぁ。」

 

ディメトロドンの頭はやはり爬虫類という事もあってワニのようにゴツゴツしている(諸説あります)。

聞きようによっては可愛く聞こえる鳴き声を発するその口からは、その可愛い鳴き声に不釣り合いな鋭い牙がズラリと並ぶ。それは並みの恐竜の鱗ならば切り裂く事ができそうなほど鋭利に見える。

 

「これは……………流石に主戦力かなぁ、流石に。」

 

ディメトロドン自体もそこまで戦闘能力が低い訳ではない。短足の為スピードは遅いし、体格も小さいのでティラノサウルスやスピノサウルス等には完全に不利だが、トリケラトプスやサルコスクス等のある程度スピードが勝る奴や自分と同じような奴にほ多少有利に戦える(らしい)。

 

「でもこいつをテイムできたんはいいけどこれからどうすっかなぁ。食料尽きちまったし。」

 

そうである。勝則はディロフォサウルスとディメトロドンをテイムするのに泉の魚を全て使い果たしたのである。つまり飲み水はあるが食料がない。

一晩中何も口にしていなかったので勝則の腹は空いている。一刻を争うわけではないが、このままだと空腹で動けなくなるだろう。

 

「仕方がない。ここを離れて何か食うものを探すか……………」

 

勝則はナイフをナイフケースに入れてからポケットに入れ、バットを右手に持ちながら左手で革の本を持つ。

最後にリュックを背負うと勝則達は地図を見ながら来た方向から真逆の方へと歩いていった。

 

 

 

その方向が強大な生物と未開拓の地が広がるN地方だと言うことも知らずに。




ディメトロドンが水辺にしか住んでいないってのは偏見。
N地方はNorth地方、つまり北方向の事です。ARKだと北に行くほど寒さで死にやすく、アルゲンダヴィスやサーベルタイガーが群れて殺しに来るので大分極限地帯です。この世界だと中心が一番安全で、そこから外側に行くほど南→西→東→北の順で危険になります。


ここで全員のレベルをどうぞ
勝則:6
アンティリヌス:31
ディロフォサウルス(リーダー個体):21
ディロフォサウルス(その1):10
ディロフォサウルス(その2):9
ディメトロドン:15
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