汝は魔法少女なりや?   作:花極四季

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半年ならまだ早いと思った人、手遅れです。私も手遅れだった。


運命の収束

「どうぞ。お口に合えばよろしいのですが」

 

眼前のテーブル上に、紅茶の注がれたカップが置かれる。

湯気から香り立つ甘い匂いが、舌先で味わわずとも芳醇であることを強く語っている。

 

「……天然物か」

 

「はい。折角なので奮発しました」

 

 配給食糧の種類は、天然物と人工物の二種類で大別されている。

 天然物は言うなれば市販されている形そのままで提供されるもので、人工物はあくまでも食料としての価値のみに重点を置いたもの。

 前者は経済が生きている土地において金品等で取引される価値のあるもので、後者は味や栄養価を再現しただけのレトルトやエネルギー補給食を指す。

 

 飲料は無機質なパッケージだとしても中身がそのままだからマシだが、固形物となると無機質感が際立ってくる。

 味も匂いも肉であるが、実際は植物の遺伝子組み換えによって造られた合成肉。それを初めとして、同様の偽物が今の我々の食事の基本となっている。

 見た目に彩りのない、栄養を補給するためだけの食事。食欲を減退させるだけの材料が整い過ぎているそれは、皮肉にも我々が生きる上で必須の栄養素をふんだんに含んでおり、これなくしては先は長くないと言い切れるが故に、どんなに嫌であろうとも食べる必要がある。

 

 政府がこのようなディストピアめいた食事を提供しているのは、日本全体の崩壊具合が大きく関わっている。

 日本国内全域に配布するものとなれば、生産性やコストを重視してそれ以外の部分を切り捨てなければ、とてもじゃないが間に合わない。

 現在、生産工場は東京にしか存在しないらしく、生産性が十全であろうとも『終焉災害』によって崩壊した外側で、まともに移動できるような道は限られている。

 破壊の根幹たる『終焉災害』がいつ発生するかどうかも分からず、物資が目的地に到達するまで数撃ちしてを繰り返してようやくといった状況である。

 衛星から観測出来る地上のデータを常時フィードバックすることで運搬車両の自動操縦を可能にしていなければ

、三分の一ほどは衰弱死していたことだろう。

 しかしそんな現状を良しとしてはおらず、対策の一環として配給物の中には人工物以外にも少量ながら天然物も一緒に支給されている。

 コストを度外視して提供されるそれは、人間の心の安定のために必要不可欠な代物。

 特に精神的に未熟である子供が理不尽な環境下で生き延びるには、この程度苦肉の策にもならない。

 だからこそ、そんな貴重品を部外者に提供する心理が凱虎(かいと)にとっては何よりも度し難いものであった。

 

「大丈夫ですよ凱虎(かいと)さん。これは皆さんときちんと話し合った上でお出ししたものですから」

 

 屈託のない笑顔と共に思考を先読んだ答えが返ってくる。

 こちらを不安にさせないための方便などではなく、彼女が言うからには先の発言は紛れもなく真実なのだろう。

 彼女との付き合いはこの仕事をするようになってからであるが、その常軌を逸したお人好し加減は出会って間もなく思い知らされることとなった。

 

 運び屋なんてものを何の後ろ盾もなしに敢行(かんこう)しようとするにあたって、前提としてまずは信用を勝ち取ることが肝要となる。

 自分にとって大切なものを一時とはいえ他人に預けるという行為は、こんな時代だからこそ平時以上に重く捉えなければならない選択である。

 セキュリティなんてものは存在しない中で、仮に窃盗が行われたとしてその対処に他人を頼るのは悪手以外の何物でもない。

 誰もが自分のことで手一杯な状況で、他人の為に行動できる人間など限られている。仮に窃盗犯を頼った誰かに取り返してもらったとして、それを取り返した人間が素直に返す保証などどこにもない。

 同様に、運び屋に荷物を渡してそのまま逃走を計られてしまえば、その時点で詰みに等しい。二度と渡したものが戻ってくることはないだろう。

 誰が好き好んでそのようなリスクを孕んだ行動を取れるだろうか。否、いる訳がない。

 故にまずは補給物資の橋渡しを無償で行うことで、信用を勝ち取る方法を臨んだ。

 そして、その初めての商売相手が彼女だったわけだが――

 

「……相変わらずな人だな」

 

「はい?」

 

 嘆息と共に無意識に呟いたそれは、結花に届くことなく掻き消える。

 まるで子供のようにモノを知らなさそうな惚けた表情を見ていると、無性に心を乱される。

 形容しがたい感情が湧き立つのはハッキリ言って不愉快だが、それでも距離を置こうとは思えない。

 やはりそれは、彼女が一番のお得意様であるからという結論を出してはいるが、腑に落ちない部分があるのもまた事実。

 とはいえ、商売に支障が出るような状態にまでは達していないため、現状は保留という事にしている。

 精神的に摩耗するとはいえ、貴重な収入源であることに変わりはない。望んで孤独であろうとしている分際で、そこまで選り好みできるなんて思ってはいない。

 

 この感情が発露したのは、彼女との商談を始めてすぐのことだった。

 凱虎はあらゆる結果を想定内の範囲に収めるべく、常に考えて行動しようと努めている。掌の中に収められる範囲の事象ならば、対処も楽だし何よりも無駄がない。

 今回の商談に関しても、善意による無償奉仕から得られる歪な信頼は、後々にビジネスとして話を持っていく上で不都合が生じると考え、最初から打算ありきであることを明け透けにして話を進めていたのだが、ここで予想外が生じる。

 

 『運び屋さんなんですか?じゃあ、早速なんですがこれを運んでもらってもよろしいでしょうか?』

 

 純粋な喜びに満ち溢れた表情と共に、そんな言葉と共に頼み込んできた結花の姿は、今でも鮮明に思い出せる。

 一年という年月を経てなお微塵も変わらぬ醇乎(じゅんこ)たる在り方は、人間と定義するよりも天使とした方がまだ納得がいく。

 天使という表現を使ったのは、世間一般のイメージに沿った「人間にとって都合の良い善なる存在」という要素が噛み合ったからであって、本質としては神話に出てくる天使の「人間とは隔絶した倫理や価値観を持つ異なる存在」というイメージが彼の中で最も着目する要素であり、前半のそれはオマケでしかない。

 極端な話、獣だろうが宇宙人だろうがイメージに合致する存在であればどれを例えにしても問題なかったのだが、想像の中とはいえ彼女に対してそういうイメージは一切符合しなかったため、消去法でそうなっただけのこと。

 凱虎にとって、彼女のような人間はまさしく天敵と言っても良い存在である。本来ならば関わり合いたくはないのだが、彼女の善意に付け込まなければまともに立ち行かない程度には、運び屋は閑古鳥が鳴いているのが実情である。

 

 自分でも何故こんなことをしているのかを自問したことは幾度とあったが、その度に答えは出ず。

 そもそも、効率だけを求めるならば孤独で在ろうとする行為そのものが無駄そのものである時点で、解答を求めること自体が間違いのようなものだ。

 だがそれでも、と先の見えない暗闇の中を進もうとするのは、人間の持つ愚かさ故か。

 その愚かさの果てが、科学の発展に伴う人類の幸福だというのならば、それもまたひとつの答えなのだろう。

 

「馳走になった」

 

「はい、お粗末様です」 

 

 紅茶の味に関心はなかったが、素人の味覚でも分かる程度には繊細で味わい深く、何より匂いが素晴らしい。

 飲み干し終えた後も鼻腔をくすぐる甘い香りは、いつまでも嗅いでいたいと思わせる魔性を秘めている。

 数年前までは当たり前に身近に存在していたものなのに、今では三ツ星レストランよりも遠いものとなってしまった。

 流石にこれの貴重性を理解していないほど蒙昧(もうまい)ではないと信じたいが、如何せん普段の言動があまりにも浅慮過ぎるせいで信じ切れない。

 

「えっと……それで、なんですけどね。お願いがあるんです」

 

 結花にしては珍しく歯切れの悪い言葉に、思わず瞠目(どうもく)する。

 良くも悪くもマイペースを貫く彼女が遠慮がちになるなんて、余程の事情だろうか。

 そうであるならば、先程の紅茶が出されたことにもある種の納得が得られる。

 自然に振舞うことで前料金としての意図を隠し、後々の交渉の材料とする。彼女の真意が何であれ、凱虎の中で珍しく自分の価値観と符合したことで溜飲が下がる。

 

「実は……娘の誕生日がもうすぐあるのですが、誕生日プレゼントになるようなものを探しているんです」

 

「――娘が、いるのか」

 

「はい。今年で14になります」

 

 結花の発言は、凱虎にとって青天の霹靂と呼ぶに相応しい驚きを生んだ。

 表情にこそ出ていないが、彼がここまで驚愕したのはここ数年――それこそ、フェネクスとの出会いや魔法少女に変化した時でさえ、今ほど驚愕することはなかった。

 彼の感情を揺さぶる何かが、彼女の言葉の中にはあった。だが、それをまるで理解できずにいる。

 本来ならば容易く察せられる感情の答えは、彼の常軌を逸した対人経験の無さによって迷宮入りを果たしてしまう。

 

 他者との接触を好まない凱虎にとって、会話は当然として、他人に知覚されることどころか、自然と耳に入るような外部の情報さえも雑音としか認識していなかった。

 見られたくない、話したくない、聞きたくない――誰がどう見ても子供の我儘でしかないそれを貫いて、それでも優秀であるがゆえに比較的まっとうに生きられるせいで、ここまで拗らせてしまった。

 周期的とはいえ、それなりに接点のある相手の家族構成をぼんやりとさえ認識していないのは、如何に彼が視野狭窄であるかを証明している。

 

 凱虎の万能の才は天性のものであり、彼の常識はそれを前提とした歪なものへと仕上がっている。

 できないことはほどんどない。あったとしても、少し学ぶ意識を持てば解決できてしまう。それが普通であり、結果として他人を頼るという選択肢が消えてしまう。

 凡人が手を取り合って成し遂げるような成果も、彼にとっては一人で事足りる事象でしかない。

 それでも他人を頼った方が楽な状況は幾らでもあった。だが、それを選択肢として受け入れられるような視野の広さを獲得した時点で、彼の今の人格は完成されてしまっていた。

 

 それでも今こうして他人と接しようという姿勢を見せているのは、何もフェネクスの後押しだけが理由ではない。

 皮肉な話ではあるが、終焉災害(エンドマーク)に端を発した身内の不幸が、凱虎を真人間への一歩を踏み出す切っ掛けになっていたのである。

 正確には、妹の飛鳥の今際の際に遺した言葉が、である。

 死者の祈り、唯一と言って良い心を許せる相手であった家族の言葉の二乗で、ようやく錆が落ち始めた段階だが、それでもその亀の一歩が今の彼を形成していることは疑いようもない。

 何せ、彼はその言葉を聞かされる直前まで、妹を弔った後は自分もその後を追おうとさえ考えていたのだから。

 

「それでですね、何か贈り物をしてあげたいとは思うのですが、何分このような時代ですから……」

 

 今を生きることさえもままならない現代において、娯楽を堪能できる人間はごく限られている。

 都市が機能している場所でも、そのような娯楽商品を扱っているようなところは少ない。需要はあるが、それを利益として還元できる環境が整っていないのだ。

 そうなると、娯楽を得るには自力でどうにかするしかない。

 過去の遺物の残骸を漁ったり、自作をするという二択が、今の我々にできる精一杯の譲歩。

 贅沢を知る者は、それを手放すことは出来ない。強制的に引き離されたとしても、それを受け入れられる人間が果たしてどれだけいることか。

 

「あの子のことだから、プレゼントがなくとも文句のひとつさえ言わないでしょう。ですが、私はそれがどうしても許せなくて……」

 

 微かに震える声。しかし目線はしっかりと此方を見つめ続けている。

 彼女が娘をどれだけ思っているかは、この態度を見れば十分理解できる。

 

 そんな彼女の苦悩は、今や有り触れたものでしかない。

 貧困に喘ぎ、病に苦しみ、足りぬ足りぬと言葉は波紋となり世界を覆う。

 駄目押しの終焉災害(エンドマーク)の突発性と規模も相まって、盗掘紛いの行為もハイリスクローリターンでしかない。

 終焉災害(エンドマーク)を畏れ、不定期に届く物資で食い繋ぐことでのみ、生を実感する日常。それに彩りを添えたいと思うことは、何ら特別な願望ではない。

 

「理解した。それで、欲しいものはなんだ」

 

「無理を承知で頼む手前申し訳ないのですが……これといったものは決まっていないのです。あれもこれもと思い付きはするのですが、どれも現状では高級なものばかりで」

 

「それを言えばあらゆる事柄に当て嵌まると思うが……まぁいい。ならば此方で見繕う方向で構わないか」

 

「はい、お願いいたします」

 

 結花の深々とした一礼を見送り、立ち上がる。

 

「もう、行かれるのですか?」

 

「時間は有限だ。安全を考慮するなら陽が落ちる前に事は済ませたい」

 

 明確な目的地と呼べる場所もない、ひたすらに虱潰しになるであろう道程を思えば、そもそも今日明日で解決する問題かどうかも怪しい。物資の調達目的で遠征した結果赤字になってしまっては、本末転倒もいいところ。

 ビジネス上の関係で、数少ない固定客相手であろうと、その前提を崩してしまえばたちまちすべてが瓦解する。

 国家の血液とも言える金銭が機能しない状況で、対等な関係を築くというのは難しい。

 ルールを尊重するという行為が、他者の善性にのみ依存する無法地帯で、過分な善意など逆に食われるための撒餌でしかない。

 確かに彼女は、他の人間と比べて信用に値する人柄である。だが、それは無償の援助に繋がるようなものではない。

 

「そうですか……」

 

 何故か残念そうに呟くその姿も見慣れたもので、そこまでして此方を引き留めたい意図があるのだろうか。

 或いは、単純な善意で休憩を促しているだけだとすれば、それこそ余計な世話である。そんなもの、どちらも得をしない。

 ……とはいえ、善意自体を否定したい訳はない。ましてや、彼女は数少ない固定客。下手に不興を買うようなことは避けたい。

 今後も贔屓してくれることを期待して、適当な土産でもついでに確保する方向に皮算用を立てる。

 あくまでついでであり、優先事項を履き違えることはない。

 

「私が言えた立場ではないですが、お気をつけて」

 

 無論、言われるまでもない。

 以前ならばいざ知らず、今は自殺願望を抱えてなどいない。

 死地に向かうのはその価値があるからで、そうでなければ誰がこのような愚を犯すものか。

 

 深々と頭を下げる結花に見送られ、校舎を出る。

 それと共に、無邪気な笑い声が木霊し、無意識に顔をそちらへと向ける。

 予想通り、校庭を走り回る子供達の姿が目に入る。

 予想外だったのは、子供達の誰もが満面の笑みで遊びまわっていたことだろうか。

 

 この時代、誰もが精力的に人生を謳歌出来る訳ではない。

 文明の崩壊、辛うじて残った文明で生きることを許されなかった事実、過去の栄光を知るが故の絶望――積極思考を持てず、無気力に今を生きるだけの人間は今や世界中のどこにでも存在し得る。

 万人に向けた法整備が整っておらず、定職に付けずその日暮らしさえままならない人間が珍しくもなかった時代と今では、圧倒的に後者の方が不幸の多数派を背負わされている。

 人災ではなく天災ともなれば、人類は待ち構える以外に対抗策はない。

 そして抗えきれなかった結果、我々は大きく時代を遡る羽目になってしまった。

 いっそ記憶も同様に遡ってほしかったと誰もが願ったに違いない。それは、人生経験に大きく差がある子供であろうと例外ではない。

 

 運び屋をやっていれば、興味がなかろうとも自然と周辺の状況や情報は入ってくる。

 色々な人間と関わっていく内に、人類がどれだけ疲弊しているかが見えてくる。

 誰しも大なり小なり不満は当然抱えており、現状こそが理想であると答える人間は一度とて見たことがない。

 声に出していないだけで、不満は魔女の鍋が如く沸々と煮え滾っている。

 心根の本音を吐き出してしまえば、不満が伝播しそれが狂気を呼んでしまうと理解しているからこそ、妥協した言葉で覆い隠し、自らを騙す。

 そうしなければ、心に棚を持たない人間は悉く破滅へと至る。

 その最たる存在こそ、子供である。

 

 子供とは無垢である。それは無知であるが故の純粋さであり、故に世界を視る尺度も短い。

 だからこそ、こんな時代でも明るく生きることができる。

 良い意味での蒙昧さが、未来に希望があることを信じて疑わない。

 

 しかし、それにも限度というものがある。

 子供が子供で居続けられるには、あまりにも過酷な環境。身の丈に合わない成長を強いられるのは、必然である。

 それ故に、目に映るすべての子供が無垢な笑顔で遊びまわっている光景が信じられなかった。

 食料が潤沢にあるわけでもなく、衛生面でも気を遣っているとはいえそれでも優れているとは言い難い。

 今まで見てきた環境と大差ない、有り触れた不幸を抱えた場所であると思っていたからこそ、この場所が作る他との明確な差が信じられずにいる。

 ここ以上に設備が整っているシェルターの中でさえも、このような光景は見たことがない。

 何が子供達をああも眩しく彩っているのか、興味を抱くのは必然だった。

 

 自分達が心折れようとも、子供達の未来に希望を託すため、大人達は亀の一歩を絶えず歩み続けていく。

 現実に抗おうとして、それでも那由他の彼方さえ見えない希望に、次第に子供達にまで絶望が侵食していく。

 それでも、決して歩みを止めずに邁進する姿は、泥臭いにも関わらず、とても眩しく映った。

 そして自分は、そんな光景を見て胸の裡が淀んだ感情に支配されていくことを繰り返してきた。

 

 フェネクス曰く、それは護るべき存在を失ってしまったが故の嫉妬だと語った。

 本来は良くない感情だけど、それは自分に他者を思いやる優しさがあるからこそだとも付け加えて。

 奴の言葉は、不思議と腑に落ちた。

 数少ない共感できる事柄であるからこそ、持つ者と持たざる者の差で心が揺れ動く。

 

 妹が生きていれば、自分の生き方も大きく違っていただろう。

 妹を護るために、このような無茶を敢行せず、細々とした生き方を選択していたに違いない。

 しかし、それはただの夢想でしかなく、これからも孤独に漫然と生きていくだけの空虚な未来しかないと。

 そう、思っていた。

 

 ふと、遊び回る子供達とは対照的に、上半身が覆われるほどの段ボールを運ぶ子供が離れた位置でよたよたと歩く姿が目に入る。

 おもむろにそれを降ろすと、隠れていた上半身が露わとなる。

 

「―――な、」

 

 これが、転換期。

 血縁である自分でさえも疑いようもないほどに、妹である飛鳥と瓜二つな少女との邂逅が、私自身を――否、世界そのものを変換させるものになろうとは、想像だにしていなかった。

 




いつになったら本格魔法少女?バトルができるんだ……

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