異世界転生は妖精と共に   作:リーン様の椅子になり隊

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博士、そして所有権

「彼あの後全員と結婚することにしたそうよ」

「へぇ……まあどうでも良いけど」

 

 現在リーンが拠点にしている王宮の客室で出された紅茶を飲む。あのガキあのメスガキ共と結婚するのか、心底興味ない。いや、一つ在るか。

 現状王位継承権を持つガキがメスガキの内一人の我が儘姫しか居ない現状反乱が起きる可能性もある。そうなると面倒だな………リーンを連れてさっさとこんな国から出て行っちまいところだ。

 

「ところで仮にも告白した相手の部屋にいるのに別の女を連れているのはどうかと思うのだけど?」

「ア、どうぞオ気になさらズシッポリと……」

「……………」

 

 リーンは扉の近くに控えたシェスカを見て、はぁとため息を吐いた。気にするだけ無駄だと判断したのだろう。それはきっと正しいことだ。

 

「何か俺にレジーナからメッセージがあるとか言ってきてな、それはリーンも興味あるだろ?」

「あら、夜這いじゃなかったの」

「夜這いが良かったか?」

「………生意気に育ったわね…………良いわ、そのメッセージとやらを聞かせない」

 

 俺が笑いながら挑発すると頬を染め拗ねたようにそっぽを向くリーン。自分でも解りやすい態度だと思ったのか話を逸らすためにシェスカに話しかけた。

 

「デは、此方をどうぞ……」

 

 そう言ってシェスカが左の手首を右手で脈を測るような仕草をすると、左手首の内側が開き、なにかコネクタのようなものがついたケーブルが引き出された。此奴、やっぱりロボット何だな。

 しかし無言でコネクタ差し出されても困るのだが………。

 

「何かしら、これ」

「さア? 新しくマスターになった者に渡せばわかル、と博士が」

「とりあえずあのガキのとこ行くぞ……」

 

 あのガキが持ってた居た、たぶんスマホだよな?なら、あのガキのところでメッセージとやらが見れるはず。

 リーンから記憶を受け取りテレポートでガキの所に転移した。

 

 

 

「よお邪魔す───邪魔したな」

 

 ガキ共が何かキスしようとしてた。と、メスガキの双子姉が顔を赤くしてガキを殴りつけようとしてたのでその拳を止める。

 

「おいガキ、お前ちょっとスマホ貸せ」

「え、あ……はい」

 

 事態の急な移り変わりに混乱しているのかガキはあっさりスマホを渡してくる。うん、スマホだこれ。

 早速シェスカと接続すると、画面に半透明なゲージが現れ緑に変わっていく。やがて100パーセントになると小さな婆が出てきた。

 

「レジーナ・バビロン博士でス」

「この人が……?」

 

 気怠そうにしていた博士の顔が不意に、こちらを見上げ、にたっと笑った。

 

『やあやあ、初めまして。ボクはレジーナ・バビロン。まずは「空中庭園」及び、フランシェスカを引き取ってくれた礼を述べよう。ありがとう、「望月冬夜」君』

「誰だそれ、さんざんカッコつけて何言ってんだこの婆は」

「望月冬夜はその子の事よ」

 

 と、ガキを指差すリーン。そういやそんな名前だったな。

 んで、とりあえず婆の話をまとめることにした。

 1・ガキは初対面の女のパンツに疑問を持つ

 2・婆は自分と同じ全属性持ちの存在する未来をみること出来て、ガキと疑似会話が可能(俺を知らない時点でイレギュラー有り)

 3・未来が不確定化すると予知できなくなる

 4・婆の文明はフレイズとか言う奴のせいで滅んだ。この時代もそうなる可能性有り

 5・バビロンはガキのために造った

 6・ガキ以外の手に渡らないためにバビロンを分けた

 7・メッセージの後シェスカが全裸になる

 

「脱ぎまスか?」

「脱ぐな………で、フレンズってのは何だ?」

「フレイズよ……全身硝子のような生命体よ。いえ、生命なのかしらね?魔力を吸い取る性質があって、魔法が効かないわ。それと、とっても凶暴ね。攻撃的で冬夜と私が確認した2体は襲ってきたもの」

 

 ふーん。魔法を吸収、ねぇ………喰ってみてぇな。

 どんな味がするんだろ?

 

「まあ何時来るか解らねえフレイズよりこの世界にあることが解るバビロン探しだな。シェスカ、リーン、帰るぞ」

「ええ」

「ハい」

「ま、待ちなさい!」

 

 帰ろうとしたら我が儘姫に止められた。何事かと振り返れば睨んできていた。ガキはぽかんとしているが……。

 

「今の博士の言葉によれば、バビロンは冬夜さんの為に造られたものなのでしょう?冬夜さんに返してください!」

「あ?見つけたのはお前等かもしれねぇがたどり着いてマスター登録したのは俺。返すも何もあれはもう俺のだ………そもそも婆だって未来は変動するものと言ってたろ。ガキとの会話が成立する前提のあの会話からして、俺がたどり着く可能性は本来無かったんだろう……だがたどり着いた。故に俺のだ」

「フ、フランシェスカ!貴方はそれで良いのですか?」

「博士は「望月冬夜」の名ヲ我々に明記してオりませんでシた………彼以外に渡ルのは困ると言っておきながら………。博士も言っテいたように未来は変わル。私も同意しまス。つまり望月冬夜様からマスターに、空中庭園に先たどり着く未来が変わっタ………で、あるならそちらを優先しますガ、可笑しいでしょうカ?一応このコードの意味が解らなイ相手……本来なら望月冬夜様以外相手でモ好きにセヨと言われてマス」

「だ、そうだ。何の問題もないな」

「それにフレイズに備えて残したなら、より強いトーマが持つべきでしょうからね」

 

 シェスカの説明が終わり俺がバビロンを所有することになんの問題もないことが解る。さらにリーンが付け足してきた。あんま余計なこと言うな、このメスガキ共の中ではそうなってないらしいから……。

 

「冬夜さんは【玄帝】とも契約しました!今の貴方にだって、絶対負けません!」

「玄帝ってのはそこでふよふよ浮かんでるタラスクの餌にちょうど良さそうな亀か?」

 

 家の悪獣の餌に使えそうな空飛ぶ亀を指さすと、亀から怒気を感じる。此奴あれだろ?スリップで泣かされた奴だろ?タラスクだったら水吐いて推進力にして突っ込んでくるぞ。

 あの亀は魔法陣を広げられねぇみてぇだがそれならそれで回転しながら全方位に攻撃すりゃ良いのにしなかった馬鹿を得ただけで、俺より強い?

 

「………不愉快ね。トーマがこれほどの力を得るまでどれほど努力したかも知らないで、新しい玩具を手にして直ぐ強気になるなんて」

「ん?待てリーン。苦労はしたが強くなるには筋トレより喰う方が効率が良かった俺だぞ?努力なんてとても──」

「貴方は黙ってなさい」

「ハイ、スイマセン」




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