「(緊張するな・・・)」
マオの目的を考察してから数日が経ち、サフィールは現在空港に来ていた。
マオの捜索は考察の翌日に打ち切られ、ゼロが言うにはもう捜す必要はないようだ。
そして、サフィールはある目的のために空港に来ていた。
近くにはカツラを被り眼鏡をかけて変装しているスーツ姿のC.C.にディートハルトと電話するルルーシュがいた。
「(おかしくはないかな?)」
サフィールもC.C.と同じように変装しており、おかしくなってないか少し気になっていた。
「いいのか?私が使者で?」
C.C.は腕時計を見て時間を確認しながらルルーシュに尋ねる。
「遜れば舐められる。そういう相手なんだろう中華連邦は?」
「自信がないな。私はお前と違って謙虚だからな。」
「その調子なら大丈夫そうだな。」
「それと・・・本当にこいつも同行させるのか?」
C.C.はサフィールが同行することに納得してない様子だった。
「仕方ないだろう。いつのまにかパスポートを用意されていたんだ。」
ルルーシュとしてもサフィールを使者として同行させる気は無かった。
しかし、ルルーシュが何を言っても今回だけは頑なに嫌だと言いサフィールはいうことを聞かなかった。
「すまないがサフィールのことは頼む。」
「はぁ・・・面倒だからギアスで命令すれば楽なんだがな。」
「そのことは言うな!」
C.C.の言葉にルルーシュは声を小さく荒げた。
ルルーシュは自身が持つギアスという特殊な力の事をサフィールに知られたくなく、その上大切な弟にギアスを使いたくなかった。
ギアスの事を聞かれてないかサフィールを見るが、サフィールは変装が問題ないか確認しており聞かれてはいないようだ。
「それよりパスポートは?」
「よく出来てるよ。いけそうだ。」
「そうか。サフィール、本当に行くのか?」
「はい。遊びに行くわけではありませんからね。」
元気よく言う目の前の弟の行く気満々の様子にルルーシュは溜息を吐き諦めることにした。
「気をつけるんだぞ。」
「はい!」
そして、サフィールはC.C.と共に搭乗口に向かう。
「まったくなんで私が・・・」
中華連邦との交渉は問題ないが、サフィールの子守まですることは聞いてなかった。
「すいませんC.C.さん。」
申し訳なさそうにサフィールは謝り、今更何を言っても意味がないため諦めることにした。
「それで、わざわざ準備してまでついてきて何を聞きたいんだ?」
サフィールが中華連邦の使者としてC.C.に同行した目的は聞きたいことがあったからだ。
「やっぱりわかってましたか。」
「それ以外に考えられないからな。」
「ハハハ・・・」
バッチリと目的がバレている事にサフィールは苦笑していた。
「それで何を聞きたいんだ?」
「では、マオという人物と貴女に関係があったんですか?」
「ほう?どうしてそう考えるんだ?」
サフィールは以前考察したマオの目的を話した。
「なるほど。そこまで考えるとはな。」
少ない情報でマオの目的が自分だと考察したサフィールにちょっとだけ驚いていた。
「では?」
「ああ、その質問の答えは・・・YESだよ。」
「やっぱりそうでしたか。」
となるとマオという人物はすでに処理されたと考えた。
「次の質問ですが・・・ギアスとは一体何ですか?」
ギアスについて質問した瞬間、C.C.は驚いた表情をしていた。
先程のルルーシュに言った事がバッチリと聞かれていたことに、今回に限ってしまったと思っていた。
「さあ、何のことだ。」
「惚けても無駄ですよ。しっかりと聞きましたから。」
一応惚けてみたがしっかりと聞かれており誤魔化しようがなかった
「兄様には言わないので安心してください。」
C.C.は自分を見るサフィールを見ながらしばらく考えると
「・・・わかった。だが、ここで話すことは出来ない。」
「わかりました、交渉が終わった後に話してください。」
「ああ・・・」
そして、中華連邦行きの飛行機に乗り込もうとした時、C.C.は飛行機に乗らなかった。
「C.C.さん?」
「すまないが交渉はお前に任せる。」
「えっ!?」
突然の言葉にサフィールは驚くしかなかった。
「やり残したことがあるんだ。・・・頼む。」
C.C.の真剣な表情からサフィールはそのやり残したことが、彼女にとって大切なことだと思った。
「わかりました!任せてください!」
「・・・本当にすまない。」
C.C.はそのまま空港に残り、サフィールの乗る飛行機は中華連邦に向かったのであった。
数時間後、サフィールの乗る飛行機は上海空港に到着し、飛行機を降りたサフィールは空港内にいる現地の案内人を待つことにした。
しばらく待っていると一人の男がサフィールに近づいてきた。
「黒の騎士団の方でお間違い無いでしょうか?」
男は小声で問いかけ、サフィールは頷いて肯定する。
「ご案内します。」
案内人について行き、用意された車に乗って交渉場所に移動する。
それから少しした後、交渉場所と思われる建物に車が入っていった。
「こちらです。」
車を降りて交渉場所である部屋に案内され、サフィールは扉を開けて部屋の中に入る。
部屋には長髪の男が待っていた。
男を見たサフィールが抱いた印象は、只者ではないという印象だった。
目の前の男は姉であるコーネリアの騎士であるギルフォードやダールトンにも引けを取らないように感じた。
男が椅子に座り、その後にサフィールも椅子に座る。
「
「フィールです。」
男は星刻と名乗り、サフィールも名乗り返す。
お互いに自己紹介を終え、ここからが正念場である。
「それで我々と手を組むという話ですが。」
「こちらは手を組む気は無い。」
手を組み気がないという言葉にサフィールは驚かなかった。
「理由をお聞きしても?」
「貴公らと手を組んでもこちらに利がないからだ。」
「確かに我々は日本で最大の抵抗組織ですがブリタニアに比べるとまだまだの組織です。手を組むメリットもあまりないでしょう。」
「・・・・・・」
星刻は何も言わずただじっとサフィールを見つめる。
「ですが、黒の騎士団はこれからも大きくなります。ブリタニアも無視できない程に。」
「その根拠は?」
「ゼロです。」
「ほう?」
サフィールの根拠に興味深そうに星刻は耳を傾ける。
「ゼロにはある目的があります。そのためにゼロはこれからも力をつけていきます。」
「目的・・・か。」
「はい。こちらとしても今手を組もうとは思ってません。」
「では、何のためにここに?」
「契約を結ぶためです。」
「契約?」
星刻はサフィールの真意がわからず、注意深く続きを聞く。
「ええ。もし、次に合間見えた時、貴方が手を組むべき相手だと判断できたら手を組む契約です。」
サフィールの言葉に星刻は考える。
サフィールの言うように今は手を組まなくても、黒の騎士団の力が強大になれば星刻の目的に利用できる。
それにサフィールがここまで言うゼロに少しだけ興味が湧いてきた。
「・・・いいだろう。その契約を結ぼう。」
星刻が契約を結ぶことに同意してくれたことに、サフィールは予想外だったのか驚いた表情だった。
「少し以外でした。」
「何がだ。」
「いえ、すぐに契約を結べるとは思っていませんでしたから。」
「君の提案する契約に利があると判断しただけだ。」
「そうですか。では、こちらも頑張らなければいけませんね。」
そう言いサフィールと星刻はお互いに握手する。
それからサフィールは部屋を去り、案内人に空港まで送ってもらった。
そして、そのままエリア11行きの便に乗りエリア11に戻った。
エリア11に戻り、ルルーシュに今回の交渉の結果を伝えようとしたが、一人で行ったためか凄く心配されて何もなかったか聞かれてサフィールはルルーシュを慌てて落ち着かせた。
その様子を見たC.C.はブラコンめと呟いていた。
どうでしたか?
サフィールと星刻の初めての会合でした。
星刻の喋り方が変じゃないか心配です。
サフィールのブラックリベリオンの分岐点
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カレン達と共に国外に逃亡
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V.V.にナナリーと共に連れ去られる