空港に到着した軍用機を降りたサフィールを出迎えたのは、多数の機動戦闘車に第五世代
「これほどの警備とは凄いな。」
厳重な警備に少し驚いていると、サフィールの元に一人の少女が近づいてきた。
「サフィール、ようこそエリア11。」
自分を出迎えに来たと思われる少女にサフィールは先程の警備を見た時より驚いていた。
「ユフィ姉様・・・」
サフィールを出迎えたのは同じ皇族であり、このエリア11の副総督であるユーフェミア・リ・ブリタニアだった。
「車を用意してます。こちらです。」
ユーフェミアに案内されて用意された車に乗り込むと、車は総督府に向けて発車した。
「(まさかユフィ姉様が迎えに来るとは、久しぶりに会うし何て声をかければいいか)」
総督府に向かう中、サフィールは久しぶりに会うユーフェミアに何と声かければいいか分からず悩んでいると
「サフィ!」
「はいっ!」
ユーフェミアの自分を呼ぶ声に驚き、サフィールは変な声を出してしまった。
「ふ、副総督!?どうされましたか?」
「もう!さっきから呼んでいたんですよ。」
「すみません副総督。」
サフィールが副総督と言うとユーフェミアは、何か不機嫌そうにしていた。
「えっと、どうされんですか副総督?」
「それ!」
「えっ?」
「その呼び方です!」
呼び方と言われそういうことかとサフィールは思った。
「ユフィ・・・姉様。」
幼い頃の呼び方でいうとユーフェミアは笑顔で満足そうに頷いていた。
「やっと・・・そう呼んでくれましたね。」
その笑顔にサフィールは見惚れていたが、すぐにハッと我に返った。
「ええと、これからもこの呼び方ですか?」
「駄目ですか?」
ユーフェミアは何が駄目なのか分からず首を傾げていた。
「流石に兵達の前でこの呼び方は、それに・・・ちょっと恥ずかしいですし。」
「う〜ん、わかりました!では二人でいる時だけはちゃんと呼んでくださいね。」
呼ばないという選択肢は無く、呼ぶことは絶対となっていた。
それから総督府に向かう間どうにか呼ばないように説得を試みたが、頑なに頷くことをせず結局二人でいる時だけということになった。
そして、車は何事もなく総督府に到着し、サフィールはユーフェミアと共にこのエリア11の総督であり異母姉であるコーネリアがいる執務室に向かった。
それからユーフェミアに案内され執務室に到着した。
「(それにしても、とても広かったな。)」
総督府はかなり広く、もし自分一人だけだったら迷ってしまっていただろう。
「じゃあいきますよ。」
ユーフェミアはそう言われ、サフィールは執務室の扉をノックした。
「入れ。」
部屋から女性の声が聞こえ、サフィールは扉を開けた。
「失礼します。」
「来たか、サフィール。」
執務室には書類に目を通すコーネリアと、コーネリアの騎士であるギルフォード卿にダールトン将軍がいた。
「本日は突然の訪問を許してくれてありがとうございます総督。」
「うむ。それで今回の訪問の目的は何だ?」
「はい。ゼロというテロリストに興味を持った事とジェレミアの事で。」
ゼロとジェレミアという言葉にコーネリアは書類に目を通す作業を止めた。
「ジェレミア・・・そういうことか。」
どうやら私がこのエリア11に訪問した理由が分かったのだろう。
「いいだろう。お前には純血派の指揮を任せるが基本的には私の指示に従ってもらう。」
「あ、ありがとうございます総督。」
姉の気遣いにサフィールは嬉しく思い、昔のように呼んでしまいそうになるが流石に呼んだら怒られそうなのでグッと抑えた。
「話は以上か?なら私は見ての通り忙しい。」
そう言うと再び書類に目を通す作業を再開した。
このまま居ても邪魔になってしまう為サフィールは我慢し執務室を退室した。
それからジェレミアが部屋に向かうもと初めてくる総督府に迷ってしまい、近くにいる兵士に場所を聞き部屋に向かった。
近くの兵士に聞いた時、最初は迷子かと思われていたが皇族だと分かると酷くうろたえていた。
そして、ジェレミアがいる部屋の場所を聞き、迷うことなく部屋に到着した。
深呼吸し扉をノックすると褐色肌の女性が出てきた。
「子供がここに一体何のようだ?」
やはりここでも迷子と思われているようだ。
「初めまして私はサフィール・ヴィ・ブリタニアといいます。この部屋にいるジェレミア卿に用があってきたんですが。」
サフィールはそう言うと、女性は目の前の少年が皇族だとわかりすぐさま跪いた。
「も、申し訳ありません!サフィール殿下!」
「気にしないでください、それより中に入っていいでしょうか?」
「は、はい!」
部屋の中に入ると机に項垂れている男がいた。
「ジェレミア?」
「ん?誰だ一体?」
顔を上げた男がサフィールを見ると立ち上がり、まさかというような表情をしていた。
「あ、貴方様は・・・まさか!?サ、サフィール様なのですか?」
自分の事をまだ覚えていることに驚いていた。
「私のことを・・・覚えているんですか?」
「はい。マリアンヌ様が御存命だった頃に一度だけ拝謁させていただきました。」
サフィールの問いにジェレミアは跪きながら答えていた。
「私がここに来たのはコーネリア総督から純血派の指揮を任されたからです。」
「なんと!それは本当ですか!?」
「本当です。」
「お、おおお!私のようなものが貴方様に仕えることが出来るとは!」
本当だと分かるとジェレミアはかつて忠義を誓った主の息子に仕えることが嬉しいのか泣き出した。
「ですが私には至らない所があるかもしれませんが、これからはよろしくお願いします。」
「イエス、ユア・ハイネス!」
未だに泣いているジェレミアと褐色肌の女性は共に膝をつき、自分に従ってくれることにサフィールは嬉しかった。
サフィールのブラックリベリオンの分岐点
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カレン達と共に国外に逃亡
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V.V.にナナリーと共に連れ去られる