ただし、オリ主は関わりません。
河口湖の一件以降、ゼロが組織した黒の騎士団は言葉通り「弱者の味方」として行動していた。
民間人を巻き込んだテロリストや横暴な軍人、汚職政治家や営利組織などに対して正義の制裁を下し、イレヴンの支持を着実に増やしていた。
そんな中サフィールは、ユーフェミアと共にコーネリアの見送りに来ていた。
「エルアライン戦線ではEUが攻勢に出ている。我々としてもいつまでもこのエリア11に留まっているわけにはいかない。」
E.U.ーーユーロピア共和国連合、ヨーロッパとアフリカを領土とするブリタニアに並ぶ国である。
「内政を固めて衛生エリアに昇格させたい。そのためにもテロリストの撲滅は急務だが、イレヴンの間に蔓延している薬物、リフレインの問題も深刻だ。お陰で生産性が落ちている。」
リフレインとはイレヴンの間で蔓延している薬物だ。
かつて幸福だった頃にトリップできる薬物で依存性が強く、多くのイレヴンがこのリフレインを使用している。
「ここで中華連邦の九州ルートを叩いておかなければならん。わかるな?」
持ち込まれているリフレインは中華連邦から流れており、このままではエリア11の生産性が低下してしまう。
「はい、お気をつけて。」
「武運をお祈りします。」
「お前こそもう租界から出るなよ。サフィールもあまり無茶をするなよ。」
「お姉様、黒の騎士団のことは?」
黒の騎士団の事を聞くユーフェミアの瞳には不安の色が見えた。
「もう少し泳がせてやるさ。お前達を救ってくれた借りある。だが、戻ってきたら・・・」
そう言うとコーネリアの瞳は冷たくなった。
そして、不安そうにしているユーフェミアの頰に手を置いた。
「このエリアは綺麗に掃除してからお前に渡す。だから、危ないことは考えるな。な、ユフィ?」
それでもユーフェミアは不安そうにしていた。
「サフィールも同じだ。もう危険なことはするなよ。」
「はい、心配かけてごめんなさい姉様。」
「それでは行ってくる。」
コーネリアは参謀を連れ、軍用列車に乗り込んだ。
軍用列車は出発しどんどん見えなくなってきた。
「ユフィ姉様、もしかして・・・ゼロのこと?」
自分が考えていた事を当てられ驚いた表情になっていった。
「うん。気になることがあって。」
「もし出来ることがあったら相談して。」
「ありがとうサフィ。でも、大丈夫。心配かけてごめんね。」
ユーフェミアはそう言うがサフィールはそれでも心配だったが、これ以上聞くべきなのかわからず聞けなかった。
それから時間が経ち、サフィールはある場所に向かっていた。
「ここかな?」
サフィールの目の前には一台のトレーラーがあった。
「あら?どうかしたの?」
トレーラーを見ているサフィールに女性士官が近づいてきた。
「すいません、ここが特別派遣嚮導技術部で合ってますか?」
「はい。そうですけど・・・君は?」
「申し遅れました。純血派の指揮官を務めているサフィールと申します。」
「サフィール?も、もしかしてサフィール・・・殿下ですか?」
名乗りを聞いた女性の顔色が変わり始めた。
「はい、そうですよ。」
「も、申し訳ありませんサフィール殿下!」
肯定すると女性は謝り出した。
「そ、そんな頭を下げないでください。」
「ですが?」
それでも相手は皇族であるため気が気でないのだろう。
「今回ここに来たのはお礼を言うためなんです。」
「お礼・・・ですか?」
「はい。河口湖では危険な任務だったのに受け入れてくれたそうですし、そのお礼を。」
「な、なら中でお待ちになりますか?」
「はい。それとあの白いKMFも見てみたくて。」
「は、はぁ。」
それから女性ーセシルさんに案内されてトレーラーの中に入ると、眼鏡をかけた白衣の男性がプリンを食べていた。
「あれ、セシル君誰その人?」
「ろ、ロイドさん!この方はサフィール殿下ですよ!」
「サフィール?あ〜純血派の指揮官の人だっけ。」
「ロイドさん!」
皇族を目の前にしているの呑気にしているロイドと言われる男性をセシルは叱っていた。
「いいですよセシルさん。初めましてサフィールです。」
「初めましてロイド・アスプルンドです。」
お互いに自己紹介を終えると、急いで用意したのかセシルがコーヒーを渡してきた。
「あ、ありがとうございます。」
コーヒーを受け取り一口飲み、様子を伺っているセシルに笑顔を見せた。
「美味しいです、ありがとうございます。」
その言葉にセシルはホッとした表情になっていた。
「それで、殿下は一体何をしにきたんですか?」
「実は河口湖でのお礼とそちらが開発したKMFを一目見ようと。」
「ふーん。セシル君それでスザク君は?」
「まだ来ていないようです。」
どうやらパイロットはまだ来ていないようだ。
「それじゃ殿下、スザク君がまだ来ていないから先にランスロット見ます?」
「ランスロット?」
ロイドが背後を指差すと、そこには白いKMFーーランスロットが格納されていた。
「これが我々特派が開発した世界で唯一の第7世代KMFランスロットです。どうですか殿下?」
「何て言うかサザーランドやグロースターに比べるとカッコいいですね。」
「このランスロットに使用されているサクラダイトはサザーランドの数倍は使っている上に、ファクトスフィアも2基搭載してるんですよ。それで他には」
ロイドはランスロットについて説明し始め、聞いているサフィールは途中からよく分からなくなってきた。
「ロイドさん!」
「ん?何セシル君?」
「殿下が困ってるじゃないですか!」
「そう?まだそんなに説明したわけじゃないんだけどな。」
ロイドはまだ説明したりないのか不貞腐れているが、聞いていたサフィールは止まる様子のない説明にこのまま延々と続くのかと思ってしまうほどだった。
ロイドを止めてくれたセシルには本当に感謝している。
「ありがとうございますセシルさん。」
「大丈夫ですか殿下?」
「あはは、大丈夫です。」
どうにか笑って大丈夫であることを見せる。
「あれ、誰か来てるんですか?」
すると学生服を着たイレヴンの少年が入ってきた。
「おめでとう〜スザク君。君にお客様だよ。」
「僕に?」
「君がランスロットのパイロットの枢木スザク?」
「はい。貴方は?」
「初めまして純血派の指揮官を務めているサフィールです。」
サフィールの名乗りを聞くと、スザクは慌てて片膝をついた。
「も、申し訳ありませんサフィール殿下。」
「そんな畏まらなくていいですよ。」
「ですが、自分は。」
スザクは自分はイレヴンだからと言いたいのだろう。
「私はお礼を言いにきたんです。」
「お礼?」
「はい。河口湖では危険な任務だったのにありがとうございます。」
「いえ、自分は当然のことをしただけです。」
スザクは今も片膝をつきながら言いい、サフィールはどうすればと思った。
「ええと、スザクと呼んでいいですか。」
「自分にそう畏る必要はありません。」
「それではスザク、友達になってくれますか?」
そう言うとスザクは驚いた表情になった。
「自分の様なものが殿下の友人になるなんて。」
「副総督とは友達になったのに?」
「そ、それは・・・」
スザクとユーフェミアが友人であることは河口湖に向かっている時に、ユーフェミアから聞いていたのである。
「だから、私と友達なってくれますか。」
サフィールは片膝をつくスザクに手を差し出した。
「・・・・・・自分でよければ。」
スザクはサフィールの手を掴み、サフィールはその手を引っ張り立ち上がらせた。
この日サフィールはこのエリア11で初めての友人ができた。
それからはスザクや特派の人達と雑談し、楽しい日であった。
次回はナリタの戦いを書きます!
サフィールのブラックリベリオンの分岐点
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カレン達と共に国外に逃亡
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V.V.にナナリーと共に連れ去られる