隣のほうから来ました   作:にせラビア

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LEVEL:75 過去への決別

鬼岩城が海中にその身を没してなお、ヒュンケルは油断することなく海面へと鋭い視線を投げ続けていた。

水面は巨大な物体が落水したことによる衝撃と、チルノが放った大波を生み出す魔法との衝突によって、目まぐるしいほどの賑わいを見せていた。流れと流れがぶつかり合い、熟達した船乗りであっても読み切れないのではないかと思うほど不規則な海流が発生している。仮に何かが起こるとしても、人の目ではとてもその兆候を捉えられそうにない。

 

「……来る!」

 

だがそんな海面を見続けていたヒュンケルは、やがて強い口調でそう呟いた。その言葉が一向に聞こえると同時、まるで竜巻が巻き起こったかのように海面が湧き上がる。巨大な水柱が立ち上がり、それを切り裂くようにしてミストバーンが姿を現した。

 

「貴様ら……!!」

 

海中に沈んでいたはずのミストバーンであったが、どうしたことかその姿には水滴の一つすら見受けられなかった。そんな異質な姿を晒しながら、ミストバーンは怒りに燃える瞳でヒュンケルらを睨む。

 

「バーン様の鬼岩城を、よくも……!! このような失態を、この私に……!!」

「鬼岩城は足の一本を失っただけ、完全に破壊されてはいないはずでしょう? 海中から引き上げれば、まだ使えるんじゃないの?」

「チルノっ!?」

 

まるで激怒して暴れそうになるのを必死で抑えているような雰囲気をミストバーンは見せていた。そんな相手に対して更に挑発とも取れる言葉をチルノは投げつける。クロコダインでなくとも声を上げるのは当然だろう。

 

「確かに貴様の言う通りだ。だが、完全に破壊されていないからと言ってそれがどうした? 足の一本を失い、鬼岩城を海中へと沈めた……!! それだけで十分、貴様らは万死に値する!!」

 

――これは、有利? それとも……不利??

 

ミストバーンの反応を見ながら、チルノは頭の中で考える。

本来の歴史において、鬼岩城はオリハルコンの剣を手にしたダイによって縦一文字に両断された。全ての機能を失いただの瓦礫の山へと悲しい変貌を遂げることとなり、それを見たミストバーンは激昂し、主の許可なく真の姿を見せて全員を皆殺しにしようとまでしていた。

 

対してこの世界では、片足を失い海中に没したとはいえ、鬼岩城そのものはまだ原型を留めている。隕石の衝突と着水の破壊力でかなりの大打撃を負っているだろうが、完全崩壊とまでは行かないだろう。

バーンの超魔力と魔界の技術があれば――それ相応の手間と時間が掛かるだろうが――復旧させることも、再び立ち上がらせる事も可能なはずだ。

 

「我が暗黒の力によって、貴様らに地獄以上の苦しみを味わわせ殺してやろう!! バーン様へのせめてもの償いだッ!!」

 

――まだ奥の手は使わない、か……

 

完全破壊とまでは行かず、だが復活させるにはとてつもない手間が掛かるといった案配。そんな絶妙なバランスが、ミストバーンを逆上こそさせているものの、真の姿(・・・)を見せることを僅かに躊躇わせている。

チルノはそのように感じていた。

 

「ミストバーンだったか? 安心しろ、すぐにそんな悩みからは解放されるさ。お前はここで倒されるのだからな」

「ラーハルト!?」

「わかっているとも。そら、ヒュンケル。お膳立てはしてやったぞ?」

 

敵の言葉を聞き、からかうような口ぶりを見せながらラーハルトはヒュンケルの肩を言葉で押す。味方からの乱暴なエールとも敵への挑発とも取れるその言葉を受け、ヒュンケルは苦笑を浮かべていた。

 

「まったく、勝手なことを……何よりも、同じことを考えていたことに腹が立つ」

 

相手を確実に倒せるという確固たる自信を持っているためだろうか。ヒュンケルもまた、ラーハルトが口にしたように「ミストバーンはここで倒されるため、悩む必要はなくなる」ということを考えていたのだ。

とはいえそれを口にすることはなく、未だ空中に佇む敵を睨む。

 

 

 

 

 

「あれが、魔影軍団を率いていた敵の軍団長の姿か……ミストバーン……」

 

いつの間にか、ホルキンスとアキームの二人がクロコダインたちのすぐ後ろへと寄ってきていた。両者ともに剣を手にし、油断の無い体勢を取っている。

ホルキンスはかつて祖国を侵略しようとしていた敵の姿を忌々しげに見つめており、アキームはまだ鬼岩城の恐怖が残っているのであろう若干の怯えはあるものの、使命感からそれを押し殺すことに成功していた。他のベンガーナ兵たちは、二人よりも離れた場所から遠巻きに見ていることがその証拠だろう。

 

「一つ聞きたい。戦うのならばあの剣士だけでなく、この場の全員で攻めるべきではないのか? 何故一人だけに任せるのだ?」

 

当然と言えば当然の疑問を、ホルキンスは口にする。その疑問の言葉に、クロコダインは重々しく口を開いた。

 

「すまんな。だが、許してやってくれ。これはアイツのワガママでもあるのだ」

「ワガママ……?」

「ああ、そうだ。ホルキンス殿だったな? そなたはオレたちの事情は聞いていると言っていた。ならば、ヒュンケルの事情も当然知っているだろう?」

 

返事の代わりにホルキンスは一つ大きく頷く。とはいえ知っているのはホルキンスだけであり、その隣のアキームは知らないはずだ。それを理解しているため、クロコダインは多少言いにくそうになりながらも二の句を継いだ。

 

「……やつは……ミストバーンは、ヒュンケルがまだ魔王軍にいたころに暗黒の闘法を教えていた男……アバン殿を光の師とするならば、ミストバーンは闇の師。いわばこれは闇の師弟同士の戦い……ヒュンケルによっては悪しき過去への清算なのだ」

「なっ……!!」

 

そう驚いたのはクロコダインの予想通り、アキームであった。かつて魔王軍に所属していたという事実を耳にしたことで反射的に身体を硬直させ、剣を持つ手に力が強く掛かる。

だがそれまでだった。

ヒュンケルたちの戦いを見て味方だと理解していたおかげか、アキームはそれ以上動くことはなかった。少なくともこの場ですぐにどうにかするという考えは持っていないようだ。

 

たったそれだけのことでも、クロコダインは感謝の念を抱かずにはいられなかった。

 

「ここへ向かう途中、ヒュンケルから直接オレたちに断りを入れられたよ。ミストバーンだけは自分の手で倒させてほしい、とな。事前に事情を聞かされていたこともあって、オレたちはそれに頷いた」

 

そこまで口にすると、ホルキンスたちへ向けて軽く頭を下げる。

 

「無理矢理に巻き込んでしまったのは、すまん」

「いや、自身の手で因縁にケリを付けたいという気持ちはオレにもわかる。そういうことならば仕方ないだろう……」

 

深い事情を知りつつも、だが同じ武人として気持ちが理解できるのだろう、ホルキンスのヒュンケルを見る目は、気持ちを慮ったそれに変化していた。

 

「……なるほど、そんなことがあったのね」

「ええ。だからこそアイツに本命を譲り、オレたちは鬼岩城というザコの相手をしていたというわけです。その証拠に、ヒュンケルは力を温存するためか随分と控えめな戦いをしていたでしょう?」

 

本来の歴史から、ヒュンケルの因縁については知っているものの、彼らが戦場に来るまでに何があったのかまでは知らない。思わず呟いたチルノの言葉にラーハルトは反応して、クロコダインの説明を補足するように口を開く。

 

「控えめ……? あれが……?」

 

剣一本で敵の拳を破壊するほどの活躍を見せておきながら、それのどこが控えめなのだろうか? アキームの呟きは誰に届くこともなく風に溶けていった。

 

 

 

 

 

「まずは貴様から死にに来たか!」

「ああ、そうだ。だが、死ぬのはお前だけだ! ミストバーン!!」

 

そう言うが早いか、ヒュンケルは手にした剣を最速で振るった。

 

「海波斬!!」

 

距離が離れているため、直接攻撃を仕掛けることはできない。そのため海波斬を放ち、剣圧で相手へと攻撃を仕掛ける。

 

「フッ……」

「むっ!?」

 

修行によって鍛え上げられたヒュンケルの海波斬は、かつてのそれよりも遥かに速い一撃となっていた。だがミストバーンは、その攻撃を鼻で笑うとまるで霧のように姿を消した。

不意に姿が見えなくなったことでヒュンケルは僅かに動揺するものの、だがそれも一瞬だけのことだ。

 

「そこだっ!」

 

力強く剣を振るう。その先には、消えていたはずのミストバーンの姿があった。まるで瞬間移動をしたかのような不可解な移動であったが、闘気を探知することによって敵の位置を予測し、ヒュンケルは敵の回避行動を反撃の手段へと転じさせていた。

魔王軍にいた頃よりも数段鋭さを増した剣閃を、それでもミストバーンはゆらゆらとした亡霊のような動きで避けていく。

 

やがて幾度目かの攻撃を避けきったところで、ミストバーンは大きく跳躍してヒュンケルから距離を取った。

 

「逃がすかっ!!」

 

当然、ヒュンケルは追撃するべく襲いかかる。だがミストバーンは既にヒュンケルのことなど眼中になかった。

 

「さて、この辺りならば良いだろう……」

「!!」

 

位置関係は、ミストバーンを起点として前方にヒュンケルが、後方にチルノら一行が存在している。その配置と、瞬時にして足下に張り巡らされた蜘蛛の巣のような線に気付いたチルノは反射的に動こうとしたが、一歩遅かった。

 

「闘魔滅砕陣!!」

 

ミストバーンが右手を強く握り締めた。瞬間、それを合図としたかのように全員に激痛が走った。

 

「ぐうううぅぅっ!! な、なんだこれは!?」

「ぎゃああああっっ!! か、身体が!!」

 

予期せぬ痛みを受けて真っ先に悲鳴を上げたのは、ホルキンスとアキームの二人だった。彼らはチルノたちの近くまで寄っていたため、滅砕陣の効果範囲へと入っていたことが災いしていた。

握りしめられた右手の存在を体現するかの如く、全身そのものをひねり潰されるような苦痛に苛まされる。

 

「これは、ヒュンケルの暗黒闘気と同じ……!?」

「闘魔傀儡掌を、広範囲に放ったか!! だが、範囲を広げていながらこの威力とは!!」

 

一方、クロコダインとヒュンケルの二人は同じ痛みを味わいながらも、冷静に技の正体を看破していた。

ヒュンケルの推測通り、蜘蛛の巣状に張り巡らされていた物の正体は、ミストバーンの放った暗黒闘気の糸だった。

そもそも闘魔傀儡掌とは、糸のような暗黒闘気を放つことによって相手の動きを封じる技だ。となればその糸を操ることにより練達していれば、このように陣を張り巡らせて一度に何人もの相手を封じ込めることも可能となる。そのまま力を込め続ければ相手の肉体を引き裂くことすら容易だ。

 

「……ッ!!」

 

そしてチルノは、技の正体を知っていながら対応が遅れたミスを悔いていた。仲間たちの苦痛の声を耳にしながら、自分もその痛みに耐えるべく全身を硬直させる。

 

「……あれ?」

 

当然、自分にも襲いかかると思っていた激痛であったが、意外なことに何も襲ってくることはなかった。肩すかしを食らったように驚き、辺りを確認するため恐る恐る目を開ける。

 

「大丈夫ですか?」

 

そこには少女を覗き込むラーハルトの顔があった。予想外の相手からの行動に、チルノは思わず呆然とする。

 

「ラーハルト……助けてくれたの?」

「ええ。怪しげな気配がしたので、勝手ながら場所を移させていただきました」

 

続いて、自分が彼に横抱き――いわゆるお姫様抱っこ――されていることに気付き、彼女は思わず顔を赤らめるものの、助けてもらったことは事実である。暴れる様な真似はせず、ただされるがままに待っていると、やがてラーハルトは、まさに姫への扱いのような丁重な動作でチルノを下ろした。

 

「チィッ、運良く逃げた羽虫が二匹いたか……まあいい、貴様らはそこで見ていろ! すぐに後を追わせてやる!!」

 

滅砕陣の効果範囲外へと退避した二人を猛禽類を思わせるほどの目で睨み付けるものの、だがミストバーンはそれ以上何かを行おうとする様子は無い。むしろ注意すべきは陣の内側ではなく外側だった。

 

「隊長ッ!!」

 

遠巻きに見ていたはずのベンガーナ兵たち。その中の半数以上が、苦痛の悲鳴を上げるアキームを救出すべくがむしゃらに駆けだしていた。

 

「今すぐお助けします!!」

「や、やめろ! 来るなお前たち!!」

 

アキームは滅砕陣の激痛に苦しめられながらも、喉から声を絞り出して部下たちへ離れるように叫ぶ。だがそれは遅すぎた。

 

「がああああっ!!」

 

滅砕陣に触れた途端、暗黒闘気の糸は瞬く間に兵士たちへと絡みつき全身を苛む。不可視の糸に身体中を締め付けられる痛みを味わい、彼らはアキームらと同じように絶叫する。

 

「アキーム殿……良い部下をお持ちだ……ぐううぅっ!!」

「ええ、命令に背き、自分の身を省みることもしない、自慢の部下……ぐああぁぁっ!!」

 

上官の命令に背くことは、軍人としては失格だろう。だが、苦痛に塗れた声を聞いてなお自らの動きを止められるほど、彼らは人の心を殺してはいなかった。

痛みで饒舌に喋る事も苦しい中にあってなお、ホルキンスとアキームはそう言い合う。自身らの肉体が動けば、すぐにでも部下たちの行動を評価してやりたいとすら願うほどだ。

 

一方、激痛に顔を歪ませる兵士たちの様子を見ながら、ミストバーンはほんの少しだけ溜飲が下がったような様子を見せていた。

 

「フッフッフ……文字通り、蜘蛛の巣に絡め取られた蝶のようなもの。どれだけ足掻こうとも、もはや脱出は不可能よ。とはいえ貴様ら人間では蝶のような美しさは期待できないが……」

「ぎゃあああああ!! 腕が!! オレの腕があああ!!」

「身体が……!! 身体がねじ切れる!!」

「お前たち!!」

 

断末魔の悲鳴かと思わせるほどの絶叫が響き渡り、それを耳にしたアキームは痛みを堪えながら気遣うように声を上げる。

 

「良い叫び声だ。だが足りん! もっとだ! もっと恐怖と苦痛の叫びを上げろ!! 自らの無力感を噛み締めるのだ!! 絶望の悲鳴を響かせてみせろ!!」

 

彼らの声を聞きながら、ミストバーンは愉悦の声を上げていた。

 

「貴様ら人間の負の感情を贄として、我が暗黒闘気は強化される!! 沈んだ鬼岩城を引き上げる程の絶望を私に届けてみせろ!! 血肉は漆喰として、外壁をより強固にしてみせよう!! そうでもしなければ、面目が立たぬわッ!!」

 

暗黒闘気にそのような効果があるなど聞いたこともないが、決して夢物語ではないと思わせるほど真に迫っていた。ミストバーン本人が口にしていたように、苦痛と絶望を味わわせることで己の暗黒闘気をより強化し、海中より鬼岩城を引き上げることすら可能であると本気で信じているのかもしれない。

 

「ミストバーン……オレとの勝負はどうした? まさか……臆したか?」

 

滅砕陣に動きを封じられ、痛みに耐えながらもヒュンケルは叫ぶ。だがミストバーンはその言葉を意にも介さない。

 

「お前の相手をすると言った覚えはない」

「なん、だと……っ!!」

「貴様らに地獄以上の苦しみを味わわせる! 私はそう言ったのだ!! 貴様一人にかまってなどおれぬ!!」

「……なるほど。オレのことなど眼中に無いということか? だが無理矢理にでもこちらを向いてもらうぞ」

 

 

 

 

 

「みんな!」

 

遠くから聞こえる苦痛の言葉にチルノは背筋を震わせながらも、なんとかして闘魔滅砕陣を破壊出来ぬ物かと手段を考えていた。だが彼女の肩にラーハルトの手が優しく置かれる。

 

「大丈夫です」

「え……?」

 

肩を手で掴まれる。とはいえ力など微塵も入っておらず、むしろチルノのことを安心させようと気遣う優しい手だった。どこか心地良いその感触に少女は考えることを止めてラーハルトの顔を見やる。

 

「アイツもこの数日間、遊んでいたわけではありません……いや、忌々しいがオレたちの中で最もレベルアップしたのがヒュンケルでしょう」

 

そう口にする表情は、全面的な信頼ではないがヒュンケルのことを認めてやってもよい、と言外に語っていた。実力では下だったはずの相手が怒濤の追い上げを見せて、自分とは異なる強さを何時の間にか手に入れていた。

素直に認めたくはないが、認めざるを得ないほど成長している。とでも言えばいいのだろうか。

ヒュンケル本人を前にすればラーハルトは決して口にしないだろうが、聞いているのがチルノだけのためか、彼はどこか素直な様子を見せていた。

 

「――ほら、見てください」

 

そう言って遠く離れたヒュンケルを指さす。その先では――

 

「オオッッ!!」

 

雄叫びを上げながらヒュンケルが輝きを放っていた。バリバリという何かを引き剥がすような音が響き、その音が鳴るたびにヒュンケルは身体の自由を取り戻していく。

光の正体は彼が自身の体内から生み出した光の闘気だった。内側から放たれる強烈な光の闘気が身体に絡みついた暗黒闘気を弾き飛ばしているのだ。鳴り止まぬ音の正体は、暗黒闘気が食い破られていくそれだ。

 

「なにっ!?」

 

瞬く間に滅砕陣を無力化していくヒュンケルの姿にミストバーンは驚愕の声を上げた。

膨大な暗黒闘気を込めて生み出した闘魔滅砕陣をこのように打ち破るためには、同量以上の光の闘気が必要となる。それはすなわち、ヒュンケルの光の闘気がミストバーンの暗黒闘気を超えていることの間接的な証明だった。

 

「そこだっ!!」

 

続けて、滅砕陣の中心部へ向けて光の闘気を放った。文字通り光速と見間違うほどの速度で放たれたそれは蜘蛛の巣状に張り巡らされていた暗黒闘気へ立ち所に襲いかかり、瞬く間に滅砕陣を破壊する。

 

「お、おお……?」

「身体が……動く……?」

 

一瞬前まで全身を絶え間なく襲っていた激痛が突如として消え去り、兵士たちは思わず面食らう。まだ自体が飲み込みきれぬ彼らに向かい、ヒュンケルは頭を下げた。

 

「まさかこんな技があったとは……面を喰らい、行動が遅れた。これはオレの落ち度だ、すまん」

 

一方的にそう口にすると、だが相手からの返事を待つこともなく剣を構える。

 

「もう一度、この言葉を言わせてもらおう……死ぬのはお前だけだ! ミストバーン!!」

 

そして、力強い宣言と共にヒュンケルはミストバーンへと斬りかかった。

 

「ぬかせっ!!」

 

だがミストバーンもすぐさま動き出した。襲いかかるヒュンケルを迎え撃つように左手を向けると、そのまま撃ち出す。

それはビュートデストリンガーと呼ばれるミストバーンの技の一つだ。魔力で自在に伸縮させることのできる鋼鉄の爪を操り、相手を打ち貫くことができる。その速度はかなりのものであると同時に、最も厄介なのは視認の難しさだろう。

指先から一直線に高速で伸び来る一撃は、相手から見ればさながら点が迫ってくるような錯覚を覚える。ましてや初見ともなれば、反応出来ずにそのまま刺殺されたとしてもおかしくはないだろう。だが――

 

「遅いっ!」

 

数日間の間、ラーハルトが放つ神速の槍を相手に修行を積み重ねてきたヒュンケルからすれば、ミストバーンの攻撃など止まって見えるも同然だった。顔面へ向けて襲いかかる鋼鉄の指を、ヒュンケルは十分すぎるほど余力を残して切断してみせると、返す刀でそのままミストバーンへと闘気の一撃を放つ。

 

「チィッ!」

 

ビュートデストリンガーを完全に見切られたことに軽い驚きを覚えつつも、ミストバーンもヒュンケルの攻撃を躱して見せた。だがその程度の攻撃が命中するとはヒュンケル本人も思っていなかったのだろう。瞬く間に間合いを詰めると、本命はこれだとばかりに力強く剣を振り下ろした。

 

「くっ!!」

 

その剣速もさることながら、ミストバーンにとって最も恐ろしいのは光の闘気である。暗黒闘気を操るミストバーンからすれば、空の技――すなわち光の闘気――を操るヒュンケルの剣は天敵とすら言える。迂闊に攻撃を受ければ、それだけで戦闘不能ともなりかねない。

やや大ぶりに見えるヒュンケルの攻撃を回避すると、温存していた右の掌を向ける。

 

「馬鹿めがッ!」

 

一瞬の隙を窺い、闘魔傀儡掌を放った。

それも通常のものとは込められた暗黒闘気の桁が違う。通常に使う傀儡掌が糸ならば、この一撃は縄か鎖といったところか。一瞥しただけで否応なく強烈と理解でき、人間一人に向けるには過剰が過ぎる。掠めただけで人体など瞬く間に肉片へと化してしまいそうだ。

 

「そうだ、それを待っていた」

 

だがそれを視認して、ヒュンケルは薄く笑う。

 

「はああぁッ!!」

 

そして魔剣に光の闘気を込め、自らへと襲いかかる暗黒の糸へ向けて微塵の躊躇いもなく斬りつけた。闘魔傀儡掌と刀身とがぶつかり合う。それはすなわち、光と闇の闘気の激突だった。滅砕陣を打ちやぶったと同量――いや、それ以上の轟音を打ち鳴らし、だが拮抗状態だったのはほんの一瞬だった。

 

「なにッ!?」

 

ミストバーンが驚きの声を上げる。

あれほどまでに強化したはずの傀儡糸が、ヒュンケルの剣によりあっさりと切断されたのだ。驚きもしよう。

一方、ヒュンケルはこの結果を冷めた瞳で見つめ、やがてぽつりと呟いた。

 

「願いが叶ったか……」

「……どういう意味だ?」

 

その言葉はあまりに唐突であり、ヒュンケル以外の誰にも真意が読み取れない。戦闘相手たるミストバーンは勿論、ラーハルトら修行相手も、本来の歴史を知るチルノであっても同じことだ。

 

「なに……お前を倒す前に、是非ともこの技を正面から打ち破りたかった……ただそれだけのことだ」

 

疑問符を浮かべる面々へ説明するように、ヒュンケルはゆっくりと口を開いた。

 

「忘れたかミストバーン? かつてお前に師事し、暗黒闘気の使い方をオレは習った。特に闘魔傀儡掌の扱いは、本家のお前をして"及ばない"と認めたことを?」

「…………?」

「貴様の闘魔傀儡掌を、かつて魔剣士と呼ばれていた頃のオレの傀儡掌と重ねたのさ。そして、それを光の闘気によって正面から打ち破ることで、過去への決別の証とした。ただそれだけのことだ……」

「貴様ッ!!」

 

何事も無い、ただただ当然のことをしただけのような口ぶりだった。

魔王軍時代の――まだ真実を知らず、人間全てを憎み冥府魔道を歩み続けていた頃の自分を、光の力によって超えることで過去への決別を、同時に師アバンへの顔向けとしていたのだ。丁度良いことに、かつてのヒュンケルをして完璧と言わしめた暗黒闘気の技量を持つ者も近くにいたのだから。

だがそれを聞いたミストバーンは目に見えて怒気を放つ。

 

「わざと隙を見せ、私に闘魔傀儡掌を撃たせたのか……!! この私を相手にして、そのような舐めた真似をッ!!」

 

それはつまり、ヒュンケルの踏み台にされたということだ。そんなことを聞かされれば、ミストバーンといえども冷静でいられようはずもない。まるで内から湧き上がる憎悪を凝縮させたかのように、右手へ暗黒闘気を集約していく。

 

「まあ、そう怒るな。弟子というのは、師を超えねばならんのだろう? ならば弟子の成長を喜んだらどうだ?」

「言わせておけば減らず口をッ!!」

「……尤も、貴様から見ればオレは不肖の弟子だろうがな!」

 

そう鼻で笑うヒュンケルの態度を見て、ミストバーンは切り札と化した右手を撃ち込むべく襲いかかる。だが遮二無二迫り来るその姿は冷静さを欠きすぎており、ヒュンケルの目には格好の的にしか見えなかった。

 

「アバン流刀殺法! 空裂斬!!」

「があああぁぁっ!!」

 

回避を忘れた迂闊すぎる攻撃を仕掛けた結果、空裂斬の直撃を受ける。内在する強大な暗黒闘気を吹き飛ばすほど膨大な光の闘気を真正面から喰らい、ミストバーンは勢いよく吹き飛ばされた。

 

「これで、少しは胸を張ってこの技の名を口にすることができるか」

 

かつて師であった相手が力なく吹き飛ぶ姿を見ながら、ヒュンケルは感慨深くそう呟いていた。ミストバーンを一撃で戦闘不能にするほどの光の闘気を操れるのであれば、誰に恥じること無く空の技を極めたと呼んで差し支えないだろう。

そしてそれは、ヒュンケルが過去の因縁を断ち切り完全な光の戦士へと生まれ変わった証明でもある。

それはとても喜ばしいことだが、そうそういつまでも感傷に浸る暇などなかった。戦いはまだ決着がついていない。

 

「が……お、おのれ……」

 

吹き飛ばされたミストバーンであったが、まだ絶命することはなかった。地に倒れ、うつ伏せとなりながらも、よろよろと腕を伸ばし必死で身を起こそうとする。その必死さ故にか、彼自身も気付くことはなかった。

空裂斬の強烈な一撃にミストバーンの纏う衣は耐えきれず、ボロボロとなっていた。全身のあちこちから出血の代わりとでも言うように暗黒闘気が漏れ出ているほどの大怪我。

だが最もダメージが大きいのは顔周りだ。大きく削られたその下には、本来ならば一寸先も見えぬほどの闇が立ちこめていたのだろうその下から、まだ年若く見える端正な顔立ちの男の顔が覗いていた。

 

「ミストバーン……貴様、その顔は一体!?」

 

その事実に真っ先に気付いたのは、ヒュンケルであった。トドメを刺そうとしていた手を止め、思わず立ちすくむ。

 

「顔……顔だとッ!?」

 

その言葉を耳にして、ミストバーンは慌てて両手で顔を覆った。支えを失ったことで起こしかけていた上半身が再び地面へと落ちるが、そんなことすら些事と思えるほどの必死さだった。

 

「ぐぐぐ……見たなッ!! 貴様ら……!!」

「その慌てぶり、どうやらお前には何か重大な秘密があるようだな!!」

 

異常な様子から何かを悟ったヒュンケルは、再度光の闘気による攻撃を敢行する。それを迎え撃とうとミストバーンは必死で身体を操る。

 

――もはやなりふり構ってはおれぬ!!

 

だが光の闘気による一撃は想像以上に深刻だった。少しでも気を抜けば動くどころか意識が飛びそうなほどだ。震える指先で自らの衣を掴み、正体を白日の下に晒そうとする。その時、ヒュンケルの眼前に一枚のトランプがひらりと舞い降ると、鎧に張り付いた。

 

「があああっ!!??」

 

途端、全身が炎で包まれる。

雷撃呪文以外の全てを跳ね返すと謳われる鎧に身を包んでいるにも関わらず、何故かその防御力の恩恵を受けることが出来なかった。全身に浴びせられた高熱の痛みにヒュンケルは思わず進撃を止めた。想定外の事態にミストバーンも――いや、一人の少女を除いたその場の全ての人間が動きを止める。

 

「はい、そこまで」

 

炎が燃え盛ったのは一秒にも満たない時間だった。だが鎧の隙間からは薄く煙が立ち上り、それが幻覚などではないことを教える。

やがて炎が静まったその後には、黒い仮面を付けた道化師のような男が何時の間にかミストバーンの隣に現れていた。

 

「貴様は死神キルバーン!! なぜここに!?」

「なにっ! ……こいつが!?」

 

ベンガーナにて一度顔を会わせた経験から、クロコダインはその男の名を叫んでいた。同時に、その名を聞いたことでヒュンケルもまた驚きの顔を見せる。彼もまたその存在程度は知っていた。

 

「い~けないんだ、いけないんだ~! バーン様におこられるぅ~!!」

「ミスト、キミとしたことが随分とやられたねぇ……でもその姿は、バーン様のお許しがなければ、いついかなる場合においても使っちゃいけないんじゃなかったのかい?」

 

だがキルバーンはクロコダインに目を向けることもなく、倒れ伏せているミストバーンへと目を向けていた。彼の肩に乗る使い魔ピロロは囃し立てるような口調を見せ、それが逆にミストバーンの責任感を煽る。

 

「……! そ、それはそうだが……」

「逆の立場だったらボクもそうしたかもね。でも生憎とそうじゃない。なら、キミを止めなきゃならない」

「だが奴らは!!」

 

なおも食い下がろうとするミストバーンであったが、キルバーンはそれを聞きながらレオナたちのいる大礼拝堂の方角を一瞬だけ見た。

 

「落ち着きなよ。ボヤボヤしていると勇者たちが戻ってくるよ。それも、彼らの言う地上最強の剣をひっさげてさ」

「……ッ!! そ、そうか……」

「そうそう。人数が増えれば、万が一ということもある。なら、ここは引いた方が良いじゃ無いの? キミの分身も退治されちゃったみたいだし」

「あやまっちゃえ! あやまっちゃえ!」

「そうそう、可愛い君がちゃんと謝ればバーン様も許してくれるさ。ボクも弁護してあげるよ」

 

クスクスと小さく笑い、だが口元を手で隠すようにしながらキルバーンはそう口にする。続けて腰を下ろし、膝立ちの姿勢になるとミストバーンに向けて小声で投げかける。

 

「それに何より、キミがパプニカへ攻撃を仕掛けたのは元々誰のお願いだったのか、もう忘れちゃったのかな?」

「!?」

「キミが暴走して無許可で本当の姿を見せても、バーン様はお許しになるとは思うよ。勇者たちにも勝てるだろうね。でもそんなことしたら、あんまりなんじゃないのかな? せめて彼にも、花を持たせてあげようじゃないか……死に花になるかもしれないけれどね」

 

そこまで口にすると、再びクスクスと笑いながらミストバーンへ向けて手を差し出した。

 

「キル……どこまで知っている……?」

「さあ?」

 

差し伸べられた手を掴み、身体を起こしながらミストバーンは尋ねる。だが黒の道化師は何も語ることはなかった。異様な静寂が辺りを包み始めた頃、新たな乱入者たちが姿を見せ始めた。

 

「姉ちゃん!!」

「おや、噂をすればなんとやら」

 

チルノたちの更に後ろにダイが姿を見せていた。ランカークス村からルーラで大礼拝堂まで戻り、そこでレオナたちに状況を聞いたのだろう。再びルーラの呪文を使い近くまで来ていた。

 

「お前は!」

「ダイ君、久しぶりだねぇ。本当なら感動の再会を祝いたいところだけれど、残念なことにスケジュールが詰まっていてね。ボクたちはお先に失敬させてもらうよ」

 

ミストバーンを引っ張り上げたキルバーンは、そのまま肩を貸す。そのため片側にピロロ、反対側にはミストバーンという少々異様な風体となっていた。だが、そんな二人を前にして誰も動こうとしなかった。

キルバーンが姿を現したときからずっと、ヒュンケルたちに見えない睨みを与え続けていた。視線と気配による金縛りとでも表現すればいいだろうか。下手に動けばそれだけで甚大な被害が出かねないと相手に思わせている。

 

「鬼岩城とミストを相手に、ここまで戦えるなんて大したもんだ。それも被害は限りなくゼロに近い。本当に……優秀だねぇ……」

「……ッ!?」

 

含みを持ったキルバーンの言い回しを耳にした途端、チルノの背筋に言い知れぬ悪寒が走った。反射的に身を竦ませ、死神から距離を取ろうと無意識に半歩退く。それもそのはず、それまで全員にまんべんなく向けられていたキルバーンの威圧が、一瞬だけとはいえチルノ一人に向けられたのだ。

 

「では……シー・ユー・アゲイン!」

 

だがそれだけだった。死神はそれ以上何かをすることも言うことも無くルーラの呪文を唱え、北西の空へと消えていった。

 

「今のは!? ルーラの呪文か?」

「あれってまさか、敵!?」

 

ミストバーンたちの撤退と入れ替わるように、ポップたちも姿を見せる。彼らもダイと同じくルーラの呪文で大礼拝堂から移動してきたのだが、ダイの場合は一人で移動した上に消費を考えないほどの速度を出していたため、彼らが到着するよりもずっと早かったのだ。

 

そして、殆ど一瞬すれ違うだけでしかなかったものの、それでもポップたちもキルバーンらの姿は捉えていた。敵の消えていった方角を彼らもまた睨む。

 

「あのスピードなら、まだ追えるんじゃ……!?」

「いや、止めた方が良いと思うぜ」

 

チウが呟いた言葉を、ポップは首を横に振った。

 

「あのスピード、逆に怪しいぜ。誘ってるんじゃねぇのか?」

「誘い!?」

 

その言葉を聞きながら、チルノは声に出さずに驚愕していた。

本来の歴史ではキルバーンの挑発的な台詞にまんまと引っかかり、単独で突出したせいで逆に大ピンチを招く結果となっていたのだ。それが――挑発を直接聞いていないにせよ――冷静に事態を見極めているとなれば、驚かずにはいられない。

 

「私もポップと同意見ね。アレは罠、下手に追ったら分断されて各個撃破されかねない。追う必要はないわ。それに――」

 

そう言いかけて、チルノは踏みとどまった。可能性としては非常に低いだろうが、調べておくに超したことはないと考える。

 

「ダイ、ヒュンケル。近くに悪魔の目玉とか、魔王軍のモンスターはいる?」

「えっ、ちょっと待って……」

 

姉の依頼にダイは精神を集中させ、空の技を使う要領で敵の気配を探る。数秒ほど探知に集中してから、首を横に振った。

 

「ううん、いないよ。ヒュンケルは?」

「オレも同じだ」

「よかった……」

 

その言葉にチルノは胸をなで下ろし、改めて口を開いた。

 

「死の大地に眠る大魔宮(バーンパレス)、それが敵の本拠地よ。場所を知っているのだから、わざわざ追い掛ける必要もないわ」

「し、死の大地だとっ!?」

 

突然語られた地名に、一同が騒然とする。

 

「いや待て! どうしてそれを知っているのだ!!??」

「ラーハルト、お前が教えたのか……?」

「いや、オレも知らん。そもそもオレは、鬼岩城に入った事すら無い。ましてやバーンパレスなど、聞いたこともない」

 

元々竜騎衆は魔王軍の管理下ではなく、バラン個人の戦力と言って良い。そして、竜騎衆が必要なほど苦戦を強いられたこともなかったのだ。呼ばれる機会が無ければ知る機会も皆無である。

 

混乱する一行だったが、チルノは一旦それらを無視してダイへと尋ねる。

 

「それがロン・ベルクさんが作ってくれたダイの剣なのね?」

「え、うん。そうだよ」

「鞘に収まっているだけなのに、凄い存在感……でも、今は抜けないんでしょうね……」

 

自らの記憶の中にあるダイの剣と照らし合わせるように、チルノはダイの背中――背負われた剣を見つめる。

 

「ちょっと待った! なんでその名前を知ってるんだ!?」

「え……?」

「オレたちは確かにロン・ベルクに会って、ダイの剣を作ってもらった。けど、それを知っているのはオレたちだけだ。そのオレたちだって、出発前にはロン・ベルクのロの字も知らなかったのに、どうしてチルノが知ってんだよ!?」

 

――さて、ここからが本番ね……

 

わざとらしい程の言い回しと態度を見せた甲斐があったというものだ。以前から想定してきた瞬間の訪れに、チルノは強く覚悟を決め直した。

 

 




ヒュンさん。
あれだけ積み重ねれば、そりゃ使えます。ミストへの皮肉な言い回しが素敵。

キルやん。
ご都合主義で止めることに。彼の立ち位置は「義理はあっても義務は無い」ので「勝手に真の姿を見せるという大魔王との契約違反なら動く」けれど「普通にミストが負けそうな場合は見捨てる」のでは?(バーン陣営の戦力も減るし、可能性は高そう)
と、大いに悩む。

ミストさん。
上記可能性に気付き、悩んだ結果、原作通りに真の姿を見せようとするに変更。
(大魔王が「真の姿OKだよ」と言う可能性については、バーン様は可能な限り真の姿を見せないスタンスであり、あと超魔ハドラーを見たかったから黙っていた。という理由で黙らせました)

ラハやん。
作中ではバーンパレスについて無知としています。でも違和感はないと思います。
・原作で魔宮の門を破壊していることから、バランもバーンパレスのことは知らない(知己ならルーラで行けるから)
・バランが知らないものを、部下のラーハルトが知っているはずがない。
という理由から
(じゃあどうやって最後の戦いに間に合ったんだ?という疑問が新たに出ますが……)

ワニさん。
当初は彼が滅砕陣を砕く(光の闘気で弱体化させる程度ですが)予定でした。冗長になりそうなので中止に。

勇者。
ダイの剣も含めて出番なし。泣いていい。

次でようやくネタバラシが出来そう。
(どうでもいいですが、ソウルキャリバー6買いました)

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