ちょっと違う影浦隊   作:suraim

2 / 5
2話目です。この時点で既に原作の単行本10巻まで進んでます。
内容として、玉狛第2、荒船隊、諏訪隊が戦った数日後の話しです。




日常 前編

 

「ねぇねぇ鋼君、玉狛の記録(ログ)見た?」

「あぁ見たぞ。色々と凄かったな」

「ふーん・・・」

「興味ねーな」

 

影浦隊室にて、話題に上がったのは先日行われたランク戦について。

盛り上がる北添と村上を他所に近くのソファーで一緒にテレビを見てる影浦と絵馬。どちらも反応が薄い・・・それもその筈。そもそもこの2人ランク戦の記録(ログ)を滅多に見ない。

そんな2人を北添と村上は、いつもの事だと気にすることなく談笑を続ける。

 

「あの大砲にはビックリしたよね~」

「あぁ・・・・・・でもあの白髪の小さい子のセンスも中々」

「だよねぇ。スナイパーの射線が通ってて尚且つ、弧月を抜いた荒船君に競り勝っちゃうんだから、もしかしたらマスタークラスレベルかな?」

「うーん、どうだろうな。たった一戦見ただけだから実際に戦ってみないとわからないな・・・・・・でもグラスホッパー使ってたから今度、緑川に対策を手伝ってもらおう」

 

本人と直接戦えれば話しは早いのだが、空閑遊真は攻撃手(アタッカー)。村上が持つ強力なサイドエフェクトは攻撃手(アタッカー)界隈では知れ渡っているので普通ならば避けられてしまうだろう。

それが遠征を目指している者達からすれば尚更だ。

 

「でもこっちには鋼君とカゲが居るから大砲さえ気を付ければなんとかなりそうかな」

「でも、隊長はメガネ君だから・・・・・・まだ何かしら切り札を持ってるかも。風間さんと引き分けたらしいし」

「でもそれデマだったらしいよ・・・・・・えっと、確かそこに24敗が付くみたい」

「それでも風間さんから1つでも引き分けをもぎ取ったのは事実だし・・・・・・警戒するに越したことはないだろ?」

「・・・それもそうだね」

 

談笑からいつの間にか玉狛第2の対策へと変わっているのは職業柄か。

だが、影浦隊にはランク戦を戦うに当たっての作戦といった物が存在ない。

大体が、影浦が好きな獲物と戦い、北添が攪乱・・・・・・そして北添が目立った所を村上と絵馬がフォロー、又はカバーする役目だ。

 

記録(ログ)等を見て事前に予習するのは北添、村上、仁礼の3人。

大体はこの3人が相手チームの特徴や、長所と短所等を見定めて、何も知らない影浦と絵馬に教えている。

ふと、北添がチラリと、テレビに夢中になっていてこっちを見向きもしない2人を見やる。

 

「ハァ~ もうちょっと2人には、やる気を出して貰いたいんだけどね~」

「・・・それ何度目だゾエ?」

 

手に顎を乗せため息を吐く北添、その光景を幾度も見て来ている村上が苦笑する。

それでも、錄に作戦を決めなくてB級1位の座に君臨しているのだから、他の(チーム)が報われない。

今の影浦隊に互角に渡り合える(チーム)は少なく、恐らくだがB級2位の二宮隊のみ。しかしその二宮隊も凄腕スナイパーの鳩原が居ない今では、エースが2人居て、攪乱+囮役+サポートが出来る銃手(ガンナー)、そしてその鳩原の弟子である天才スナイパーが居る影浦隊では少々分が悪い。

 

近距離、中距離、遠距離全てに対応出来るチームは何隊かありそこまで珍しくは無いが、個々までが完成されたチームは滅多に居ない。

 

B級3位である生駒隊が影浦隊と同じ編成だが、影浦や村上と言ったエースに、五分に渡り合えるのは隊長の生駒達人しか居ない。チームでは完成されていても、やはり個々まで完成しきってはおらず影浦隊の下位互換と言った所。

ボーダー上層部には、何故あいつら(影浦隊、二宮隊)がB級なんだ、さっさとA級に戻してくれ、と抗議という名の懇願に近い声が後を絶たない。

 

そう・・・元々は二部隊ともA級に所属していたのだが、とある理由で問題を起こし、その責任を取ってB級に降格となったのだ。その当時の出来事を知る隊員は少ない。

そしてA級に昇格するには、B級ランク戦を戦い抜き、シーズン終了までにB級2位以上に居らねばならず、現在は元々A級だった影浦隊、二宮隊が他の追随を許さない強さで1位と2位を独占している為、その他のB級部隊のA級昇格が絶望的なのだ。

3位まではなんとか上がってこれても不動の1位、2位である彼らは文字通り格が違う。作戦をしっかりと練り、自身の技術をしっかりと磨き上げて挑まないと手も足も出ないことが多い。付け焼き刃では話にならないのだ。

 

以下の理由で最近では、影浦隊や二宮隊と戦わない、ポイントを取りに行くよりも逃げ切ってポイントを離されないように行動する部隊が増えている。

 

「・・・・・・ん?」

 

不意に村上の携帯が震えた。

 

「どうしたの?」

「あぁ。荒船からだ・・・・・・噂をすればだな。荒船が今から例の玉狛の子に会わないかって・・・」

 

荒船からのメールの内容を読みながら答える村上。

 

「玉狛って、全員と?」

「いや、白髪の子だけらしい・・・」

「おっ! エースの子か~」

「ゾエ達にも来て欲しいそうだ・・・・・・来るか?」

「僕も行っていいの? じゃあ、行こっかな。生で見てみたいし・・・・・・カゲ達はー?」

 

未だテレビに夢中な影浦と絵馬に声を掛けるが、2人は(影浦、絵馬)興味がないのか、シンクロさせた動きで北添と村上に背中を向けたまま手を横に振った。

仲の良い兄弟の様な姿に2人は(村上、北添)やれやれと頭を振ると、支度を始めた。

 

「じゃ、行ってくるね~ 」

「光がそろそろ帰って来るだろうから伝えといてくれ」

 

北添は挨拶を、村上は影浦達に伝言を残して隊室を出て行った。

 

 

 

 

 

 





原作では村上がランク戦に足を運んで空閑と遭遇。
本作では、荒船からの紹介での邂逅となります。


Q、村上が影浦隊に居るなら、鈴鳴第一はどうなってるの?

A、ちゃんと存在します。但しランク戦は下位グループ。だけど、ランク戦外でよく来馬と会う事があり、その時に居合わせた本物の悪こと、太一とも仲良くなった。(意外にその時の被害者はカゲという変な設定があったり・・・)
今ちゃんは村上達と同級生なので良く学校で顔を合わせてます。



影浦隊のssが好きで良く見るんですが、pixivだとカゲのサイドエフェクト関連が多いんですよね。
ま、それも面白くてお気に入りに登録してあるんですけど・・・・・・でも自分は、原作のようにカゲが楽しそうにやってるのがみたいなーって(この作品がそうだとは言ってない)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。