時は数時間程進み、首都高速道路湾岸線 横浜臨海アーコロジー方面。
窓を開けて1960~80年代の古き良き時代のアメリカンロックを流しながら大気汚染で霞んでいる夕日に向かい高速道路を制限速度20キロ越えで飛ばしている第一席次。
彼は最近洋画を切っ掛けにアメリカンポップカルチャーに嵌っている。
彼の飛ばしている愛車はラナー会長がアメリカのお土産でAn-225で運んできた1966年製のアメ車を電気自動車仕様に改造したもので、幽霊や悪魔を退治する兄弟を描いた海外ドラマで有名になった草食動物の名を冠するあの車である。当然、色は黒だ。
古き良き時代のアメ車を電気自動車にしてしまうのは神を冒涜するのに等しい邪道であるのは承知だが、この時代ではラナー並みの経済力が無ければ内燃機関で動く自動車を楽しむのは困難である。
ともあれ、憧れていたアメ車を手に入れて慣らし運転を楽しんでいる第一席次だが別に遊んでいるわけでは無く一応公務中。
やまいこさんこと『山瀬舞子』さんと同じ横浜臨海アーコロジー内の小学校で第6学年の授業をしていた男性が突然窓を突き破って落下死して学校は一時騒然となり、現場の警察の情報では死因は胸に12.7mm弾(対物ライフル弾)を受けて即死という事で流石に普通では無いので組織的武装集団或いは反社会組織による犯行の線で公安第一特務課が動いたのである。
この2148年の日本においても鉄砲刀剣類所持等取締法は健在しており、『対物ライフル』が国内で使われたとなると当然、出所も限られてくる。
この付近には香港を拠点とするアジア系マフィアグループの支部がアーコロジー外にある荒廃してスラム街化している『旧横浜中華街跡』に存在しており、ワールドイーター達との関連性の有無を含めてウルベルトさんと番外ちゃんはそちらの方で調査中だ。
第一席次の車がベイブリッジに差し掛かると、すぐ隣には海上で煌びやかな明かりを灯し、赤い航空障害灯をチカチカと点滅させている巨大な『横浜臨海アーコロジー』が見える。『赤レンガ倉庫』や『みなとみらい』に隣接している湾内をベイブリッジ付近まで埋め立てた場所に建っており、非常に広大な敷地面積を有している。またアーコロジーの高さは300m程で平べったいドームの様な形状をしている。
日が沈むにつれて明かりが灯り始める都市の景色を横目で堪能しつつ『仕事が終わったら今日は何の映画を観ようか?』と考えていると番外席次から電話が掛かってきたので車内スピーカーに出す。
『今、何処にいるの?』
「今ちょうどベイブリッジを走っている所ですよ。どうしましたか?」
『そう……私達は今からガサ入れしてくるから、山瀬舞子さんの聞き込みと護衛は頼んだよ……一体今日はどんな奴が楽しませてくれるのかしら?』
電話の向こうで不敵な笑みを『ニタァ~』と浮かべている番外ちゃんを想像して、少し蒼褪める第一席次。これから番外ちゃんとウルベルトさんの『ガサ入れ』を受けるマフィアの人達が哀れである。なにせ、あの二人の取り調べを受けた凶悪犯の9割が精神的に再起不能になる事で有名だ。
ウルベルトさんもデミウルゴスの如く尋問を楽しんでいる節があったり。まさにこの親にしてデミウルゴス在り。
「はぁ……くれぐれも武技やスキルを使わないでくださいね。あなたが本気を出すと建物が倒壊しますから程々に加減をしてくださいよ。前もあなたが全壊させた建物を”ガス爆発”として処理するのに苦労したのですから」
『適当にその辺の物を使うから大丈夫。今日は”縛りプレイ”でウルベルトさんと一緒に遊ぶから』
ガサ入れなのに戦う事が前提になっている番外ちゃんに『はぁ……やれやれ』と深い溜息をつく。これはまた始末書だな、と。
最近は主に番外ちゃんとウルベルトさんの後始末のお陰で書類作成やら事務仕事に熟達してきている。ウルベルトさん、止めるどころか『お、祭りか?』と喜々として番外ちゃんに混ざって撃ちまくって来るので困ったものなのである。
普通、たっちさん等の一般的な良いお巡りさんは引き金を引くのを躊躇う物なのだが、あの二人は『待ってました!』と言わんばかりに喜んで撃ちまくる。時々どっちが悪い人達なのか分からなくなる程に。
『じゃあ、聞き込みしてくるからまた後でね』
いやいや、『殴り込み』の間違いではありませんか?と思うが口には出さない。
「……わかりました。相手を必要以上に惨殺するのは控えてくださいね。現場がグロテスク過ぎて辞めていく警察の方が最近多いようですから」
『大丈夫、ウルベルトさんに合わせるから。じゃ―――プツ』
「……これはまたしばらく書類仕事になりそうですね、はぁ……」
第一席次はこちらの世界で戦闘になっても基本的に銃しか使っていない。せいぜいアクション映画の主人公レベルの身のこなしに抑えて戦っている。番外ちゃんみたいに壁を突き破ったり道路標識を引っこ抜いて振り回したりはしていない。
本人は『武技もスキルも使ってないですけど何か?』という様な顔をして反省の様子が皆無である。
この世界に来て初めてブラックな職場を身を持って体験している最近溜息をつく回数が増えた第一席次であった。
◇
と、言う事で場面は変わり番外ちゃんとウルベルトさんの2人組。
長い年月放置されて酸性雨などで風化して朽ち果てている古い商業ビルの前に車を止めて監視中だ。
「放置されている割には随分と人の出入りが多いな。どうもあの建物がきな臭いねぇ。ほんじゃあ、いっちょう行きますか、番ちゃん?」
懐から銃を取り出して弾を装填させながら番外ちゃんに尋ねるウルベルトさん。物凄くノリノリである。
ちなみに番外ちゃんはこちらの世界では『番 命子』という偽名を使っている。
「うん、私は後から援護に回るから先に始めてて良いよ。少し電話する」
「ほいほい。じゃあ世の為に正義の鉄槌を下しに行くとしますかね」
首を鳴らし、『ククク』と不敵な笑みを浮かべながら車を出て行くヤる気に満ち溢れている仕事熱心なウルベルトさん。2ボタンのフォーマルスーツの上から来ている紺色のトレンチコートが『公安』っぽくて良く似合っている。
そしてスーツの裏地は特殊な合成繊維と合成ジェルで仕立てられた防弾仕様(でも当たれば凄く痛い)。防弾チョッキ等にも言える事だが、あくまでも致命傷を防ぐだけで、銃弾が当たった衝撃による激痛自体は防げない。
ウルベルトさんがしばらく歩くと、100年前は中華料理の店か土産屋か何かであったのだろう、錆びだらけのシャッターが閉じられている建物に辿り着く。この正面のシャッターは朽ち果てていて何十年も使われた形跡が無い。所々に錆びて穴が空いている部分もあるが内部は真っ暗で何も見えない。
どうやらシャッターは使えそうに無いので路地に入り裏口の方に回る。裏口の扉は鉄製で先程のシャッターに比べれば比較的錆びによる被害が少なく、人がまだ使っていると判断できる。何時でも銃が取り出せる様に懐に手を伸ばしつつドアをノックする。
「公安の者ですが、どなたかいらっしゃいますかー?居るのは分かってるんですよー。今日使われた対物ライフルの弾、あれってお宅の物ですよねぇ?」
全く反応が無いので『ふむ』と少し考える。ドアは錆びているし思いっきり蹴れば開くかな、と。そう思ったものの、やはり鍵を開けるには銃で撃ち抜くが手っ取り早いかと思い直して早速撃つ。
ドアを開けて内部に入るや否や、銃声に気付いたマフィア達が地下から中国語で何か大声を発して階段を上がって来る音が聞こえるので近くにあったテーブルを倒して身を隠し、いつでも撃てる様に階段の方に狙いを定める。
「こりゃあ、当たりだな。それじゃあ遠慮なく行かせてもらいますよ?」
作業着やスーツを着て呼吸マスクを着けているアジア系マフィアの一人がウルベルトが隠れているテーブルに近づいてくると、そいつの膝に一発撃ち込んでから顔面に拳をお見舞いし、首を絞める様にしながら哀れなマフィアを肉壁にして敵を撃ちまくっていく。
さらに物凄い轟音と共に外から錆びたシャッターを突き破って飛んできた『自動販売機』にマフィア数人が巻き込まれて挽肉と化すと澄ました顔で『道路標識』を持った番外ちゃんが入って来る。
「いやはや、相変わらず超人みたいな力だねぇ。何度も見てるハズなんだけど未だに自分の目を疑うよ……ククク。そうは思わないかね、君?」
現在肉壁に使わせて頂いている哀れなマフィアにウルベルトが話しかけると、どんどん顔が蒼褪めていく。どうやらまだ生きている上に日本語が通じる様だ。
ウルベルトさんも最初はビックリしたが、最近はそういう物だと思って深く考えない事にしている。
「ごめん、待たせたわね。怪我はしなかった?……それで、これは始末しても大丈夫?」
ウルベルトが『うん』と頷くと、自動販売機に間一髪で巻き込まれなかった腰を抜かしてガタガタ震えている生き残りを道路標識で突き刺していく。
その光景を見て逃亡を図ろうとしたマフィア達に気付くと、ぐしゃぐしゃに潰れた自動販売機から転がっていた缶コーヒーを拾い上げ、マフィアに目掛けて全力で投げつけて行く。番外ちゃんが本気で投げた缶コーヒーの直撃を受けたマフィア達は悲鳴を上げる事さえ許されず次々と即死していき、ウルベルトさんも負けじと逃亡するマフィアに鉛玉をお見舞いする。
ここまで1分足らず。戦闘というよりは掃除である。
「それじゃあ下の階に聞き込みに行くよ。ほら、これを使って」
床に転がっているマフィアの死体が手にしていた自動小銃をウルベルトさんの方に投げると、番外ちゃんも流石に道路標識をそのまま室内で振り回すのは使い勝手が悪いので半分に折って短くする。
「お、これは良い武器だねぇ。ドイツの最新モデルじゃん。本当に君たちは何処でこんなものを仕入れたのかな?後でゆっくりとお話を聞かせてもらうから眠ってて貰おうか」
素手で道路標識を真っ二つに折った番外ちゃんを見て『あわわ』状態なマフィアさんに構わず後頭部を銃のグリップで殴って気絶させると、念の為に適当な場所に手錠で繋いでおく。そして、番外ちゃんに惨殺された死体から自動小銃の予備弾薬を補充すると番外ちゃんの後に続いて階段を下りていくのであった。
◇
場面は変わり、アメリカ合衆国バージニア州。
マウント・ウェザー・アンダーグランドアーコロジー。
元は米ソ冷戦時代に政府存続計画の一環でマウント・ウェザー緊急事態指揮センターとしてロッキー山中に建てられた核シェルター。政府機能を核戦争後の世界でも存続させる目的で建設されたある種の地下都市だったのだが、より下へ下へと拡張工事がされていき巨大なアーコロジーとなっていた。
他にもコロラド州シャイアン・マウンテン・軍事要塞アーコロジーもあったりする。環境破壊が進もうとも今尚お家芸が健在のアメリカ合衆国は流石である。
話は逸れるが当然、ネバダ州にあるグルーム・レイク空軍基地。別名『エリア51』として全世界のソッチ系の人達からある意味で『聖地』として親しまれているポピュラーなあの場所も健在である。柵を超えてしまう熱心な巡礼者が何処かに連れて行かれたり、いろいろと噂が多く映画等の物語のネタとして使うと便利な事で一般的にも有名である。
しかしながら、割と出尽くした感があり、喜んで乱用するとB級映画になってしまうので扱いは難しい物だったりする。
マウント・ウェザーの地下では現在、緑豊かな人工自然公園の中で暮らすキリンや象など
非常に先進的な端末を操作している人が目立ち、地上の世界よりも更に1世紀は技術が進んでいる様に見受けられる。
「それにしても彼女が進める自然環境再生事業は我々の計画の邪魔になる。そんな事をしても長い目で見れば人口が増えて再び地球が駄目になるという事が解らないのかね、全く」
「然り。所詮は地上に暮らす雑多な遺伝子しか持たない劣性人類故に目先の事しか考えられないのでしょうな。遡る事18世紀より才ある者同士で何世代にも渡って優秀な遺伝子を残してきた我々に任せておけばいいものを」
この不穏な会話をしている選民思想の強い彼らは所謂『優性人類』である。現在では最先端の医療技術で様々な遺伝子強化を施しており通常の人間よりも細胞の老化が遅かったり、免疫機能に優れていたりする。
「せっかく私の財閥が地上の不要な人間を減らすついでに稼がせて貰ってたプランもあの女が格安で呼吸マスクや人工肺を売り出したせいでパーじゃない。今の時代、労働力なんてロボットがあれば良いのだからこの星に生きる人間は私達だけで十分なのよ!もう!……いっその事、核戦争でも起こして地上を綺麗に掃除すればいいんじゃないかしら?」
「そんな事をしてしまったら、それこそ何十万年も地上が住めない世界になるではないかエリザベス。それはそうと、件のグリーンワールドの開拓状況はどうかね?」
「より大規模な部隊を送れる様に超大型転送ポータルの開発を急いでいるのですが、第一陣は緊急転送で撤退しました。資源開発の為に大森林近辺に暮らす先住民族を駆除していたところ、ツァインドルクス=ヴァイシオンと名乗ったドラゴンに酷似した知的生命体の攻撃を受け、多脚戦車やVTOL地上攻撃機に多数の被害が出ています。これが破壊された多脚戦車のドライブレコーダーから回収した映像になります」
男が半透明なガラスの板の様な端末から映像を掴んで空中に投げるような仕草をすると、空中にホログラム映像が映し出される。
『おい!何だあれは!?……おいおい、ちょっと待った嘘だろう?ドラゴン!?メーデーこちらブラヴォーワン、未確認巨大生物と接敵!応答を願う!』
『やあ、こんにちは。私の名前はツァインドルクス=ヴァイシオン、ツアーで良いよ。君たちは向こうの世界から来たみたいだね。罪の無い民を虐殺するのは止めてもらえないかな?イテッ……人の話は最後まで聞くものだよ。とは言っても人じゃなくてドラゴンなんだけどね』
『ば、馬鹿な!戦車の主砲が直撃したのに無傷だと!?ええい!出し惜しみは無しだ!何としてもあのデカい蜥蜴を叩き落とせ!全VTOL機はありったけのミサイルを発射しろ!』
『こちらワルキューレ6了解。これよりドラゴンへの攻撃を開始す―――うわぁああ!』
ツアーが白金の翼を広げて大きく羽ばたくと、地上から自動小銃を撃ってきている歩兵達を風圧で吹き飛ばし、凄まじい飛行速度で突進してVTOL機を1機捕まえる。
『お、俺を食っても美味くねえぞ怪獣め!』
『……別に食べたりはしないよ』
『よ、よせ!やめろ!ぎゃあああ!』
何か調子が狂うなぁ、と思いつつコックピットのキャノピーを突き破りパイロットを爪で摘まんで『ポイッ』と捨てるとまじまじとVTOL機を観察する。
『うーん、どうやら君達はプレイヤーとは別種の存在みたいだね……ひょっとして、リアルの世界から直接やってきたのかな?今までとは違うみたいだね……君たちが歪みの原因か。これはかなり不味い。申し訳ないけど君たちの乗り物はナザリック地下大墳墓に持ち帰らせてもらうよ……ごめんねエンリ。君の愛した村は必ず評議国が責任を持って復興させるから許して欲しい……
『なんだあの光は?……水爆?……Oh my god。不味い!今すぐ緊急転送だ!急げ!!』
『全機緊急転移ドライブ起動!歩兵は見捨てて直ぐに離脱しろ!!急げぇええ!!早く早く早く!!』
激しい閃光と衝撃波で前方に展開していた多脚戦車やVTOL機が都市に成長した元カルネ村ごと吹き飛ばされていく映像を最後に途切れる。
「ふむ、16世紀程度の原始的な文明だからと油断したのは早計だったか。どうやら陸は危険な生物が溢れているようだな。それでは近海に空母や巡洋艦をポータルで送り込んだらどうかね?所詮は空飛ぶ蜥蜴。音速で飛ぶ戦闘機や巡行ミサイルの前では手も足も出まい」
「然り。そもそも向こうの世界で神だか王だか知らないが魔導王を名乗っている先住民族の長を我々が多額な投資をして開発する土地を不法に占拠するテロリストとして連行し、法廷に立たせるべきだ!」
「それでは、いっその事この情報を世界各国の首脳に公開して、
もはや昔のシャルティアを洗脳して怒りを買ってしまったスレイン法国の比ではない程の『核地雷』を踏み抜いてしまっている事なんて知る由も無く。後からやってきて”自分達の土地だ”とは一方的過ぎて余りにも理不尽な話である。そもそも彼らは魔導王を普通の人間だと思い込んでいるわけであるからして、夢にも時間を止めたりできる魔王だなんて思っていない。
もしも、モモンガさんがベルリバーさんを殺害した挙句に都市に成長した元カルネ村を蹂躙した上、”土地を不法に占拠するテロリスト”扱いされていると知った日にはどれほど怒り狂うかは想像に絶する。
ある意味ではモモンガさんの母親を過労死させた親の仇でもあるからして、彼が真実を知った日には大変な事が起きるだろう。当然、仮に彼が許そうとも全階層守護者やナザリックの全僕達がガチギレする程の『核地雷』を踏み抜いている事は言うまでも無く。
「うーむ、しかしそうなると我々の転送ポータルも世界に公表する事になるぞ?」
「それはやむを得ないでしょう。あの白金のドラゴンの戦闘能力は現代の兵器を以てしても危険な相手。我々の限られた戦力ではアレが多数いた場合に対処できません。それにたかがポータルの技術ぐらい、新しい世界が手に入る事に比べれば安い物です。違いますか?」
「それではその様に取り計らうとしますかな。しかし、あの黄金とか呼ばれているラナーが陰で日本国の公安第一特務課という諜報組織を動かしてこちらを嗅ぎまわっている様だが、アレの始末はどうするのだ?」
「確か私たちの事をワールドイーターって呼んでいるのよね。ホント良い当てつけだわ。私たちが第二次世界大戦を起こしたり、HAARPで人工地震を起こしたり気象を操って世界人口を調節していなかったら、とっくの昔にこの世界は害虫の如く増え続ける劣性人類に食い尽くされて滅びていたわ。どっちが世界を喰らう者なのかしらね。それにあの女には臓器密売や麻薬密売ルートを潰されてウンザリしていたのよ……きっと今頃は香港のマフィアを餌として動かしたから、手痛くやられてるんじゃないかしら?」
そのマフィアさん達は現在、番外ちゃんとウルベルトさんの手によりリアルでも魔導国側でもない『あの世』と呼ばれる別世界に送られてしまっているのだが。まるで八本指の時の蒼の薔薇のデジャブである。
先ほど出てきたHAARPとは別名『高周波活性オーロラ調査プログラム』と言われているのだが、ソッチ系の陰謀論が大好きな人達の間では人工地震を起こしたり、気象を操って集中豪雨や干ばつを引き起こしている等の黒い噂で親しまれている。
彼らが使う『転送ポータル』も1943年のエルドリッジ号が消失したという都市伝説でソッチ系の人達ならば皆が知っている『フィラデルフィア計画』が200年の時を経て更に進歩した物である。
「それでは早速、G7サミットの議題で魔導国の件を公表して、アインズ・ウール・ゴウン魔導王とか呼ばれている人物を証人喚問し独裁国家の解体と
この2148年の世界では条約を守らない国家に対して強制執行権を行使できる最も強力な権限を持つ物になっている。21世紀の時代ではあくまでも注意ぐらいの効力しか無かったのだが、複雑化していく国際情勢の中でアメリカ合衆国が世界の警察を辞めてから、国連が代わって世界の警察としての力を持つようになった。
ある意味、事実上の世界統一政府の様な物が22世紀の国連である。
リリマル様、猫缶ささみ様、誤字報告大変有り難うございます。