私が斬るっ!!……みたいなことしたかったなぁ   作:揚げたて茶飲みのハンバーグ

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アカメが斬る読んでたら何か描きたくなっちゃいました。


第一話 結局は主人公補正

 ━━あ、これ死ぬかも。

 

 自らに迫る銀の一閃を、体を横に逸らし間一髪で避けたところでそう思う。目の前には私を殺さんと鬼気迫る顔で一振の刀を振り回す、黒髪の美少女がいた。

 

「…斬るっ!!」

 

「ひゃっ!?」

 

 対面してから二撃目。

 次は避けさせないためなのか、今度は私の懐に潜り込み、下段からの切り上げをしてくる。だが、それも間一髪で思いっきり横に飛びどうにか回避する。

 

「ちょ、ちょっとステイ!ステイ!!」

 

 黒髪の少女は私の声に反応して動きを止めた。

 

「なんで襲ってきたかはわかるよ…でもなんで見つけた瞬間に殺そうとするかな!?」

 

「……?私たちのものを盗んだから当然だろう?」

 

 そう言い彼女の視線は私の手元へと移る。

 そこには綺麗な赤色をした珠があり、珠の中はゆらゆらと何か火のようなものが揺れている。

 

「………」

 

 この子もしかして抜けてるのかしら?

 私、盗んだわけじゃなくて拾ったのを持ってたら殺されそうになったから逃げてるのだけど…

 

 ……顔を見た感じ完全に盗んだって思い込んでるよねぇ…

 

「え、えっとぉ…私、盗んだわけじゃないんだけど…」

 

「………?なら何故それを持って私から逃げる?」

 

 あんたが殺そうとしてきたからでしょ!!…って言いたいけど、この状況で無駄に刺激したら殺されかねないから少し考える。

 

「…ちょっと事情があって…」

 

「そうか、なら仕方ない」

 

 うん、この人抜けてるわ。

 正直こんなことしか言えない脳の私が言うのもなんだけど抜けてるわ。

 

「ではそれを返してくれ、大事なものなんだ」

 

 普通ならこの発言を聞いたなら、命を大事に主義の方々なら返すであろう。だがしかし私は返さない!……ん?さっきと言ってることが違う?拾っただけじゃないのか?

 確かに私は拾っただけで盗んだわけではない。だけどもしここで返したら何かが終わる気がするのだ!何かが!

 感じた本能のままに行動するのは良い事だって死んだお母さんとお父さんも言ってたからね!

 

 なので……

 

「…わかった。これを渡せばいいんだね?」

 

「話が早くて助かる、じゃあそれをこちらに投げて…」

 

 彼女が油断し刀を収めた瞬間、私は全力で彼女のいる反対方向に走り出した。もちろん、玉は手に持ったままでだ。

 私の後ろにいて表情は分からないが相当彼女は驚いているはずだ。なんせ盗んでないとか言ってた人が結局盗んだのだから。

 自慢ではないけど私は結構足が早い方だ。このまま逃げ切れたらいいな〜なんて考えてしまう…

 

「…そう来ると思っていた」

 

 …私もそうなると思ってた。

 全力で走り出したのもつかの間、突然何かに引っかかたのか私は前のめりに倒れ込んだ。さすがにやばいのでどうにかうつ伏せの状態から仰向けの状態にして起きようとする…が少女が馬乗りで乗ってきて立ち上がることが出来なくなった。あ、意外とふとももがやわらかい。

 

「葬るっ!」

 

 ━━次こそ死んだわ。

 

 そう思った時、心の中に変な声が響き渡った。

 

『貴様、何故我を使わん』

 

 それは今まで聞いたこともないような声。

 人間とも動物とも違う、何か別の、想像もしえないような者の声。

 

 え?…誰?

 

『誰とは心外な。我は今小娘が持っておる玉の中におる者だ』

 

 なるほど…ってそんなことじゃない!だ・れ!いる場所の話じゃないから!

 しかも私このままじゃ死ぬし!

 

『ならば玉を砕いてみると良い。この窮地を脱することの出来る、最上級の力を貸してやろう』

 

 いや私仰向けで寝っ転がってるから砕ける程の力なんて出せないよ。

 今の状態じゃそこら辺に生えてる雑草抜くのが精一杯くらいだから。

 

『なに力を込めずとも良い。込めるのは貴様の意志だ。チカラが欲しいと玉に願え』

 

 いや普通信じられないから、って言っても他にできることもないしやるしかないかぁ…

 

 少女が刀を手に持ち振り下ろそうとするとき、私は玉に願いを込めた。

 

 ━━力を…生き残るための力を私に…!

 

「よくぞ願った!貴様には力をやろう!我が眠りし『帝具』の力…『レーヴァテイン』を!」

 

 その声が周囲に響き渡ると同時に私は突如、体のうちから焼かれているようなとてつもない痛みを感じた。

 

「あああ!…くっ…あ゛あ゛っ!!」

 

 痛い、痛い。何が痛いって?全てだよ!!

  内臓が焼かれてる気がするし、呼吸もままならない。何これ結局私死ぬ運命なの?くそ!!あの変に語りかけてきたやつ次あったらぶっ殺してやる!

 

「なっ!…おいしっかりと意識も保て!死にたくないだろ!」

 

 そりゃあ死にたくないよ?

  でもね、痛いの。とてつもなく。意識がぽん、しちゃうよ。

  だがしかし生きたいので何でもいいから助けて!

 

 そう願った時、私の近くに落ちた赤い玉に大きなヒビが入り、やがて粉々に砕けていった。それと同時に体の痛みが嘘のように消えていった。

 

「なん…だったの、今のは…?」

 

「帝具レーヴァテイン…貴様はその力を手に入れてしまったという事だ」

 

「帝具?…レーヴァテイン?何のこと…?」

 

  今まで生きていてそんな言葉一度も耳にしたことない。

  まぁ、私が辺境に住んでたってこともあるんだろうけど…

 

「…とりあえず貴様には私についてきてもらういいな?」

 

 さっきまで殺されそうになった相手についていく…そんなこと正直御遠慮したいけど…

 

「………」

 

 それをするほどの気力は残っておらず意識は私の支配から逃れていった。

 

 

 

 

 ◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 …気を失ったか。

 

 黒い髪に刀を持つ少女━━━━アカメは目の前で倒れた銀髪の少女を抱え来た道を戻っていた。

 

「…まさか帝具を身につけるとはな」

 

 改めて目の前の少女に驚く。

 何度が私の斬撃を避けた時点でかなりの者とは思っていたがまさかここまでやるとは。

 

 ━━もしかしたら戦力になるかもしれない。

 

 そう思い、アカメは仲間が連れてきた馬車に乗りアジトへ帰って行った。

 

 

 ◆◇◆◇◆◇

 

 

 気がつくとそこは知らない場所だった。

 見知らぬ天井に、見知らぬ部屋。つまりどういうことか?彼女に連れてこられた…いや、誘拐されたと考えるのが妥当だろう。

 

 とりあえずお礼(肉体言語)でも言いに行こうかな。

 そう思いベットから起き上がると、部屋の扉が開き出した。

 

「…あら?もしかしてお目覚めになりましたか?」

 

「へ?誰?あなた?」

 

「あ、そうでした紹介がまだでしたね。私はシェーレと言います。よろしくお願いしますね」

 

 紫色の長髪にメガネをかけた女性━━シェーレはぺこりとお辞儀をする。

 

「あなたのお名前はなんでしょうか?」

 

「私?私はマナって言います。シェーレさん…でいいのかな?は黒い髪の少女知ってますか?」

 

「黒い髪?アカメのことですかね。とりあえず会議室に来てもらいますね。ボスも待ってますし」

 

 アカメ?ボス?何ここなんかの組織?

 色々と聞きたいことはあるけど、とりあえず今はついていくことにしよう。

 

 

 

 

 

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