2月13日 バレンタイン前日
「よしっ、それじゃあいっちょ作りますか!」
今日はバレンタイン前日、先輩にはやっぱり手作りを渡したいからキッチンの厨房を借りている、他の友達に渡すようの友チョコもついでに作る予定だ。
寮の厨房は女子達で溢れかえっている、有名なカップルの子も居れば、恋愛相談を持ちかけられてこの前付き合い始めたって報告を受けた子など、多種多様な女子達がチョコを作っているのだ
「よしっ、先輩用は完成!」
先輩は喜んでくれるだろうか?お礼と言って私を押し倒したりされちゃうのかな……?
「千咲……チョコありがとう、でも俺が本当に欲しいのは千咲、君だよ」
「やっ、先輩……そんな耳元で囁かないでくださいよ、感じちゃうじゃないですか……」
「可愛がってる千咲も可愛いぞ……さあ、下着を脱いで」
なーんてなっちゃったりするのかな……
「いひ、いひひ……」フシュー
「千咲ちゃん!?頭から湯気出してるけど大丈夫!?もしかして熱!?」
「えっわっ七海ちゃん?あはは、大丈夫だよーちょっと先輩に……」ボンッ
「千咲ちゃん顔真っ赤だし爆発した!保健室!保健室行こう!?」
「えっいやだから本当に大丈夫だってば、引きずらないで!?歩ける!歩けるから!」
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「「ありがとうございましたー」」
七海ちゃんと私は2人で先生にお礼を言い保健室から出る
「何事もなくて良かったよ….」
「心配してくれてありがとうね、七海ちゃん!大好き!」
「わっぷ、くるしぃ……くるしいよ、千咲ちゃん」
七海ちゃんが苦しがっているのですぐに手を離しごめんね、と謝る
「それじゃあ戻ってチョコ作らないと!」
「あっ私も手伝うよ」
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2月14日 バレンタイン当日
「せんぱーい?起きてますかー?可愛い彼女がチョコ持ってきましたよー?」
先輩からの返答を待っていると隣の部屋とドアが開き周防先輩が出てくる
「あれ?千咲ちゃん、暁ならいつものランニングだよ?」
「あっそうでした、うーん……」
せっかくなら渡してすぐ食べて欲しいから……ランニングの後はすぐに朝ごはん、その後授業だし放課後が一番良いかな?
「あっそうだ、周防先輩!これバレンタインのプレゼントです!チョコチップ入りクッキーですよ〜」
「おー!ありがとう千咲ちゃん!ちょうどお腹が空いてたんだ!」
周防先輩ならご飯の前にチョコを食べても食べきれない心配はないでしょうし、食べてても平気かな。
「それじゃあ周防先輩、また今度〜」
「うん!じゃあねー千咲ちゃん!」
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放課後 暁くん視点
授業が終わり放課後になった、俺は七海から教室に呼び出されていたのを思い出し七海の教室へ来た所だ。
「暁くん、はいこれチョコ」
「ああ、ありがとうな七海」
毎年七海からしか貰って無かったのだが、今年は絶対にもう1つもらえる確証があるん……だけ……ど……
「あれ?そういえば千咲ちゃんからはまだ貰ってないの?」
「そうなんだよ……と言うより今日まだ千咲と話していない」
食堂の方で少し見かけはしたのだが、他の女の子達にチョコを配っていたので声を掛けずらかったのだ。
「教室にいるかと思っていたんだが、予想が外れたか……ちょっと千咲を探してみるよ、チョコありがとうな、七海」
「どういたしまして、暁くん」
七海に別れを告げ寮へ歩き出す、自分の部屋に帰って居る可能性が高いと考えたからだ
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5分後 千咲ちゃん視点
「七海ちゃん、先輩知らない?さっき先輩のクラスに行ったらもう居なくて……」
「暁くんなら千咲ちゃんを探して何処かに行ったよ」
まさかのすれ違いに若干の落胆を感じつつ私は七海ちゃんに話を聞く
「ごめんね、流石に行く場所は聞いてない」
「そっか……ありがとう七海ちゃん、私も探してみるよ」
七海ちゃんと別れ先輩を探す為に校内を歩き回る事にした、先輩が行きそうな場所ってどこだろう……
「おんや?そこに居るのは千咲ちゃんじゃないかい?」
「式部先輩、研究室の外に居るなんて珍しいですね」
思わぬ出会いに少し驚きつつ、自分の疑問を先輩にぶつける
「ちょっと研究棟に用事があってね、その帰りなんだよ」
「そうだ!式部先輩!在原先輩見てませんか?」
「暁くん?さっき外ですれ違った時にチョコをあげたよ」
「会ったんですね!どこら辺で見ましたか?」
「第3寮の方だね、あっそれと暁くんに伝えといて……」
式部先輩が第3寮と行った時には既に私は「ありがとうございます」とお礼を言いながら第3寮の方へ向かっており、何か言っていた気がするが足を止める事なく走り出して居るのだった
「暁くんに間違えたチョコ渡しちゃったから後で回収しに行くって言おうとしたんだけど、聞いてないねあれ……」
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10分後 暁くん視点
「あっせんぱーいっ!見つけました!」
俺が寮の中に入ろうとした時後方から聞き慣れた可愛い声が聞こえてくる
「おっ千咲じゃないか」
「やっと見つけましたよ!もう!とりあえず先輩の部屋に行きましょう!」
千咲に背中を押され俺の部屋へ向かい歩き出す
「おっじゃましまーす!」
「いらっしゃい」
千咲は部屋に入ると同時に鞄を漁り出してハート形の箱を取り出す
「先輩、これバレンタインのチョコです!手作りですよ〜」
「おおっ……早速食べても良いか?」
千咲は待ってましたと言わんばかりにコクコクと首を動かす。
箱を開けると中にはハート型のチョコが綺麗に収められて居る、パッと見だがイチゴやビター、ホワイトなど味の種類が沢山だ
「ありがとう千咲、茉優先輩や七海にも貰ったが一番欲しくて食べたかったチョコだよ」
「いひひ、そこまで喜ばれると作った甲斐があるってもんですね……」
千咲は顔を赤くし俯きモジモジして居る、その姿はとても可愛らしく反射的に抱きしめていた、勿論チョコを近くの棚に置いてから
「うわっぷ、せんぱいっ?突然どうしたんです?嬉しいですけど少し苦しいです……」
「すまん、つい抱きしめたくなってな」
千咲に謝りながら俺は千咲を抱きしめる手を緩める
「いひひ……先輩に抱きしめられてるとやっぱり安心できます」
「そうか、俺もだぞ……千咲、それじゃあチョコを食べるとするよ」
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夜10時 千咲ちゃん視点
先輩が私のチョコを美味しいって全部食べた後、私達は先輩の部屋でゴロゴロしていた、たわいもない話ばかりだったけど、それでもとても楽しくて……時間はあっという間に過ぎていく
「そうだ、茉優先輩から貰ったチョコ、千咲も食べるか?」
「いえいえ、そのチョコは先輩が貰ったんですから先輩が食べるべきです」
「そうか、それじゃあ一口……うん、ビターで少し変な味するけど普通に美味しい」
チョコを食べた後先輩としばらく話していると、だんだんと先輩の顔が赤くなっているような気がしてきた
「先輩?熱とかあるんじゃないですか?」
「いや、大丈夫だ……ただ少しふらふらして……」
先輩が立ち上がるとふらふらした足付きで歩き出す
「ちょっ先輩!?どこに行くんですか?」
「水を飲みに……気持ち悪い……」
そして先輩がふらふらと私の方へ倒れてくる、私は咄嗟で目をつぶり衝撃を覚悟したのだが一向に衝撃が訪れない、恐る恐る目を開けると….
「あの、これって……壁ドンですか?」
この至近距離になって気がついた、先輩からお酒の匂いがする、もしかしてと思い式部先輩のチョコの箱を確認するとアルコール入りと書かれている
「千咲……千咲……」
「はっはい!なんでしょうか?」
「すまん、千咲……自分を抑えきれない……」
先輩は私をベットへ押し倒し、私のスカートの中に手を伸ばしてくる
「ちょっちょっ!?先輩!?」
「すまん……今すぐにでも千咲とエロい事がしたいって気持ちが抑えられないんだ」
「えっ!?(まさか想像通りになるなんて!嬉しいけどこんな強引に……)」
「えっと……せんぱいの好きにしてください……♡バレンタインのプレゼントに私をあげます♡」
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2月15日 暁くん視点
「んっ……あれ?なんで俺服を着てないんだ?」
どうやらいつのまにか眠っていたらしい、確か式部先輩から貰ったチョコを食べて……
「いっつ……頭痛い」
おそらくあのチョコにはアルコールが入っていたんだろう、何を考えてるんだあの先輩は
「すぅ……んー……むにゃむにゃ……しぇんぱい……激しすぎましゅ……」
隣で一糸纏わぬ姿で寝ている千咲を見ると俺は状況を完全に把握した、まだ寒いこの時期だ、風邪を引いたら大変だ
「おはよう、千咲」
千咲に挨拶をしながら頬にキスをする
「まだこんな時間か……千咲もまだ寝てるし、もう一度寝るとするか……」
布団に再度入り毛布を千咲にも掛かるように掛けると小さく暖かい、愛おしい存在を抱きしめ再び眠りに着くのであった……