GOD EATER2 ~Nam Oratorium~   作:〆渡

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第41話

サカキ支部長に見送られ、部屋の外に出る。確かにあのまま室内に止まっていても、特に連絡事項やなんかがあった訳ではない。けれど、何か若干の強引さを感じた。

 

「よーっし、じゃあどこを見て回る?」

 

役員区画の廊下に先輩の声が響き、思考が中断させられる。

しかし、これ以上は考えても答えが出ないものだろうし、気持ちを切り替えるには丁度いいのかもしれない。

 

「デイト、どこから見て回るのがいいと思う?」

「そうですねえ。とりあえず、頻繁に利用する事になると思うエントランスから行きましょうか」

 

言いながら、みんなをエレベーターに手招き、ボタンを押す。

 

「エントランスというと、最初に通ったホール状の場所ですか?」

 

シエルさんの質問に頷く。

 

「エントランスでは、ミッションの受注を行ったり…フライアのロビーのような役割の場所ですね。他にも、いろんなゴッドイーターの人たち。それに、外部居住区の人たちもここまでは来ることができます」

「だからあんなに賑やかだったんだー」

 

確かに、最初も思ったけれど、フライアの数倍の賑やかさだ。悪く言えば猥雑とも取れる、とにかくエネルギーに溢れた場所だった。

隊長は、感心していると同時に、軽く耳を押さえている。

 

「これは…慣れるまでに時間がかかりそうだな」

「そうですね。…慣れると、静かな方が落ち着かなくなりますけど」

 

成る程な、と頷いて周りを見回す隊長。

先ほどより人が少なくなったとはいえ、僕たちを見る目はやはり多いようだ。

好意的…と言うか、好奇心が強いもの。否定的で、敵愾心が強いもの。それぞれが混ざりあって、割合は五分五分と言った所だろうか。

それを割るような声が、唐突にエントランスに響く。

 

「あんたのせいで私まで追い出されたじゃない!」

「それは違うぞエリナよ。我々は、栄えある使者として選ばれたのだからな!」

 

高い声と低い声のやり取り。

低い方は、僕たち全員が聞き覚えのある物だ。

声の発生源に、エントランスの視線が向けられる。それに気づいていない本人達は、変わらない調子で話しを続けていた。

 

「だから、それが追い出されたって事でしょっ!」

「なにを言う。我々には、細かく動き回る事よりも、泰然と構え彼らを迎える事こそふさわしいと言われたではないか」

「だーかーらーっ!」

 

噛み合っているのか、いないのか。

どちらにせよ、このままではエリナちゃんの血圧が上がりすぎて振り切れてしまいそうだった。

「エミール?」と、驚いている皆さんから離れ、二人の所へ向かう。

 

「お二人とも、皆さんが驚いていますよ?」

「うっさい!関係無い人はだまってー」

 

そこでエリナちゃんが止まった。

正確には固まった。

その奥ではエミールさんが、鷹揚な調子で「おお。ブラッドではないか」と言って、スポットライトで感動を表現している。

エリナちゃんが、原因は分からないものの落ち着いたからだろうか。後ろに居た皆も近づいてきた。

見知ったエミールさんにそれぞれ挨拶している。初対面のシエルさんは、少しばかり驚いていたようだけれど。

次はエリナちゃんを紹介しようと思うのだけれど、相変わらず固まってしまっていて、まず解凍しなければならなそうだ。

しかし、どうしたものだろうか。

 

「エリナちゃん?大丈夫ですか?」

 

目の前でヒラヒラと腕を振ってみる。後ろで先輩が何か言っているけれど、それも解凍されたエリナちゃんの声でかき消された。高い音というのは、本当によく聞こえる。

 

「な、ななななな、何でアンタが居るのよ、デイト!」

「落ち着いて、エリナちゃん。はい、深呼吸しましょう」

 

すー、はー。と、素直に深呼吸をするエリナちゃん。

数回繰り返すとだんだん落ち着いて来たようで、顔こそまだ赤いけれど呼吸が乱れているという事はなさそうだった。

 

「落ち着きましたか?」

「…大丈夫よ。ちょっと…その、驚いただけで」

 

あの驚き様は"ちょっと"では無かった気がするけれど、まあそれは言わぬが花、という奴だろう。

 

「そうですか、よかった。じゃあ、皆さんを紹介しますね」

「皆さん…って」

 

ぎこちなくなるエリナちゃんの声を不思議に思いながらも、後ろで待ってくれていた皆さんを紹介する。

 

「エミールさんも、シエルさんとは初対面ですね」

「うむ。あの後、また新しい仲間が増えたのだな!」

「…よろしくお願いします」

 

初対面のシエルさんは、エミールさんの雰囲気というか独特の空気にはまだ馴染めないようで、少しばかりぎこちない挨拶となった。

 

「こちらはエリナちゃん。お兄さんのような華麗なゴッドイーターになるのが目標の、頑張りやさんです」

「ちょっと、何勝手なこと言ってるのよ!」

 

僕の紹介が不満だったのか、怒ってしまうエリナちゃん。

不満げな視線を僕に向け、それでも怒りが収まらなかったのか、半ば睨むような表情でみんなの方を見た。

 

「ブラッドの諸君、彼女はエリナ・デア=フォーゲルヴァイデ!このエミール・フォン・シュトラスブルクの妹のような物と思っておいてくれたまえ!」

「誰があんたの妹よっ!…まあ、一応よろしく」

 

エミールさんの破天荒な紹介に消耗し、けれどその目の強気さは消さないままに皆を睨むばかりの勢いで見ながらの、そんな挨拶。

 

「えーと…こんな感じですが、根は素直でいい子なので僕からもよろしくお願いします」

「ちょっと!アンタまで何勝手な事をっ」

 

驚いた様に言うエリナちゃんに「ね?」と言うと、不承不承と言った様子ではあったけれど、眦は下げられた。

エリナちゃんの勢いにあっけに取られていたみんなも、それぞれに挨拶と自己紹介を終える。

エリナちゃんが多少素っ気ないようだったけれど、そんなに人見知りだっただろうか。

首を捻りつつ、今度はミッション受注カウンターへ向かう。

ここはそうフライアと変わるわけでは無いから、詳しい説明は不要だろう。それより、極東特有の注意が必要だ。

 

「ヒバリさんに言えばミッションを受けることができますけど。男性の方はあまり長くならないように気をつけてください」

「何故だ?」

 

隊長以下、不思議そうな表情のみんな。その疑問に、あたりを見回して該当の人物が居ないことを確かめてから口を開く。

 

「実はですね。ヒバリさんに片思いしている人がいまして。それでちょっと暴走してしまうというか…普段は良い人なんですが」

 

当時はそうだった、というだけで。今も果たしてそうなのかは不明だけれど、一応注意しておくに越したことはないだろう。

後は自販機の代わりに、出入りの人から物資を調達できる事などを説明して、エントランスでの説明はこんなところだろうか。

 

「あ、デイトさん。それに、ブラッドの皆さん。皆さんのお部屋は、居住区画の方に設けてあるので、一度足を運んでおいてください。詳しい場所は、端末の方に送信しておきますね」

 

と、そんなヒバリさんの声と殆ど同時に、部屋の場所が送信されてくる。相変わらず仕事の手際がすばらしく早い人だ。

送信された情報を確認すると、極東では主に中堅以上のゴッドイーターが暮らしている区画、分かりやすくベテラン区画などとも呼ばれている階の一角に設けられているようだった。

 

「ありがとうございますヒバリさん。早速行ってみる事にしますね」

 

「お気をつけて」と、小さく会釈して仕事に戻るヒバリさん。そんな彼女と別れて、今度は居住区画へと移動する。

エレベーターに乗る直前、エリナちゃんに「全部終わったら、ここに来なさいよ」と言われた。その横のエミールさんも「待っているぞ、親友(とも)よ!」と言っていた。

そんな二人に見送られてエレベーターに乗り込むと、先輩が不意に口を開き、

 

「結構、音がうるさいな」

 

と言った。

確かに、フライアに比べると駆動音が響くだろうか。けれど、不安を覚えるような金属が軋む音ではない。

 

「そうか?こんなもんだろ」

 

とはギルさんの言葉で、エントランスの喧噪も特に気にした様子は見せていなかった。

 

「まあ、所変われば、という事だろう。フライアは、研究所としての面が強いからな」

「ふーん…そんなモンかあ…」

 

見るともなしに天井を見る先輩。床以外は格子状の金属が組み合わせられているだけだから、隙間からは外の構造が透けて見える。

 

「そういえば、後はどこを見て回るんだ?」

「そうですね…、後は医療フロアとか、神機整備の技術フロアなんかでしょうか?…フライアと違って、庭園のような場所はありませんし…」

 

極東支部を案内するとなると、本当に必要な場所位しか見るところがない。

その中でも、食料生成プラントがある区画は、現状の権限では立ち入る事が出来ないし。

そうなると後は外。外部居住区位しかないのだけれど、この後歓迎会が控えている状況では、満足に見て回るのは難しいだろう。

後日改めての方がいい。

そう説明している内に、居住区画に着いた。

長い廊下に、それぞれの個室が並んでいる。

フェンリルのエンブレムが印された旗が下げられ、所々に花が生けられてはいるけれど、やはり無骨さは隠しきれない。

僕としては、その無骨さが懐かしくもあるのだけれど。

 

「デイトも、ここで寝泊まりしてたのか?」

「え?いいえ。僕は外部居住区に住んでいたんです。だから、支部内の居住区画には、そこまで馴染みはありませんね」

 

たまに、ゴッドイーターの人たちに宛てられた書類や、嗜好品の配給に訪れたくらいで、長居はしたことがない。

それぞれの個室の前には、名前の書かれたプレートが掛けられていた。

ギルさん以外のみんなは電光表示で無かった事に、珍しげに目を見開いている。

一通り部屋を確認すると、僕以外のみんなは廊下に直接面した部屋があてがわれていた。

僕はと言えば、廊下の突き当たりから、更に扉を潜った先のちょっとしたホール。そこにある二つの扉の内左側の部屋だった。

隣の部屋は空き部屋では無いらしく、ネームプレートが掛けられている。

好奇心からか、誰の部屋か確認しにいった先輩が、素っ頓狂な声を上げ、僕たちの視線があつまる。

 

「どうしたの、先輩?いきなりそんな声だして…」

「ちょ…ちょ、おま…」

 

ナナさんの疑問を無視する様に、僕に寄ってくる先輩。

驚いたままの表情で、わなわなとにじり寄ってくる姿はちょっと気圧されるものがある。

 

「ど、どうかしたんですか?先輩」

 

後ずさりしないように堪えながらのそんな問い。けれど先輩は、それにも答えず僕の上着をグッとつかんだ。

 

「お前、俺と部屋交換しない?」

「え?」

 

いったい何事かと身構え、何を言われるのかと思ったら、部屋の交換を申し込まれた。

どうしたのかと首を傾げていると、先輩と同じようにネームプレートを確認したナナさんが、納得したと同時に若干呆れたような表情で戻ってきた。

 

「先輩、相変わらずだねー」

 

と、そんな言葉。

一体何のことかと首を傾げていると、ナナさんはあの部屋が誰の部屋なのか教えてくれた。

 

「ユノって書いてあったよ。葦原ユノって」

 

それで、僕とナナさんは理解した。

以前フライアで彼女とすれ違った時にも、先輩はものすごく喜んでいたし、本当に好きなんだろう。

その時の事を知らないギルさんも、何となく察したらしい。

 

「…まあ、部屋を代わるのは構いませんけど」

「ホントかっ?」

 

パッと顔を輝かせる先輩。よほど嬉しかったのか、手を握ってブンブンと振られた。ここまで喜んで貰えると、僕としても満更ではない。

ケースに填められたネームプレートを交換すればいいだけなので、早速とばかりに先輩が元の廊下まで自分の名前が書かれたプレートを取りに向かった。

その扉が閉まると同時に、ユノさんの部屋の扉が開いた。

中からは、高い身長を、パリッとしたスーツで包んだ眼鏡の女性がでてきた。

贔屓目に見ても、ユノさんでは無い。

 

「サツキさん。今日はこちらに来ていたんですか」

「あら日暮くん。こっちに戻ってたの?」

 

出てきたのはサツキさんだった。

眼鏡の奥の緑色の瞳が知的で勝ち気に光っている。その目が、僕の左手首に填められた腕輪を見つけた。

一瞬だけ目が細められ、僕の背後に立つ形になっていたみんなに、サツキさんの目が向けられた。

短く、分析するような視線。不思議と不快に感じないのは、サツキさんの目が一種の信念を覗かせているからだろう。

 

「そう言えば、日暮くんはもうゴッドイーターになったのよね。どう?そっちは」

 

僅かに棘の感じられる声。けれど、仕方のない事でもある。

十全に守られているとは言えない環境に置かれている人たちの窮状を伝える事で、それらをどうにかする足がかりを作りたい。もっと言うなら、その状況をどうにかしたいとも考えているサツキさんに取って、"恵まれた"環境にいるフライアと、そこに所属しているブラッドは、思想的に相入れないものなのだろう。

もっとも、初対面という事も手伝ってはいるのだろうと思う。

彼女との会話では、僕も余計な力を入れていた記憶はあまりない。それこそ、会ったばかりの頃は別だったけれど。

 

「最初は緊張しましたけど、皆さん良い人ですよ」

 

笑顔で答える僕を見るサツキさんの目が、普段のものより少しばかり厳しくなり、測るような雰囲気を纏う。

職業柄なのか、生来のものなのかは不明だけれど、サツキさんのその表情は実に堂に入っている。

数秒なのか数瞬だったのか、サツキさんはひとまず納得した様子を見せた。

 

「デイト、彼女は?」

「ああ、すみませんねブラッドの皆さん。私は高峯サツキ、フリーのジャーナリストをしてます」

 

みんなの気持ちを代表しての、隊長からの質問に、サツキさん自身が答える。

気負いも諂いも感じられない、堂々とした態度だ。

ジャーナリスト、という単語にギルさんが僅かに反応を示す。なんとなくだけれど、苦手なのだろうか。

そこへ、また扉が開く音がして先輩が現れる。

 

「デイト、早速交換…。…誰?」

 

うきうきした様子で、ネームプレート片手に現れた先輩が、嬉しさの抜けきらないきょとんとした顔でサツキさんを見る。

そこから更にドアが開き、中からユノさん本人が出てきた。

 

「サツキ?お客さんなの?」

「!?」

 

そこで、先輩が暴走した。

ネームプレートも持ったままユノさんの手を握り、それはもう情熱を傾けたというか、ぶちまけたというか、そんな表情でのアプローチ。

残念ながら言葉の方は緊張でどもっていたけれど、その勢いに圧倒されたユノさんはとっさに動けそうにない。

祖国の血は争えないのか、と暢気な事を考えつつ、困り顔のユノさんをこのままにしておくのも申し訳ない。

「ロミオ、その辺にしとけ」というギルさんの忠告も、今の先輩には届いていないようだ。

隊長やシエルさんは、一体どうしたんだ?という感じで、そもそも先輩の急変に驚いている。状況はユノさんとそう変わらない。

 

「ロミオは、一体どうしたんだ?」

「…うーん…。ちょっと、熱が出てる感じ…かなぁ」

 

そんな説明に、「では医務室へ連れていった方が良いのでは?」と言うシエルさん。

「先輩、そろそろ…」と僕からも声をかけてはみるものの、舞い上がっている先輩は右から左状態だ。

どんどん距離が詰まっていく、このままではのちのち先輩が、極東に居るユノさんのファンの人たちに結合崩壊させられかねない。

それをくい止めてくれたのは、一番近くにいたサツキさんだった。

多少強引にではあったけれど、二人の会いだに割って入り手を離させる事に成功する。

きっと、こういう事態にも慣れているんだろう。

如何にユノさんに悪感情を向けさせずに事態を納めるか、簡単なのはサツキさんが矢面に立つ事だ。

ホッとした表情のユノさんを背後に庇い、今度はマネージャーとしてロミオさんに対応している。

それでちょっと落ち着くことができたんだろう、先輩も一歩引いて、照れたように頭をかいていた。

ギルさん達にため息を吐かれている事も、今は気にならないようだ。

 

「いっやぁー。でも、ほんとやる気出てきたなぁ!」

 

本当に嬉しそうに言う先輩。ユノさんの方はと言えば、やはり苦笑気味だ。

 

「そうだ、この後一緒にお茶とかどうかな?」

 

「な?」と僕たちを振り返る先輩。

隊長は冷静に、このあと何処を見る予定か聞いてくる。

 

「そうですね…。神機保管庫に、シャワー室あたりを案内しておけば、ここでの生活に困ることは、そう無いかと思います」

「そうか」

 

頷く隊長。追加で、シャワー室の説明に少し時間を取るけれど、それでも恐らくお茶を飲む時間くらいなら取れる事を告げた。

 

「急ではユノさん達も何でしょうから、もし誘うのであれば一通り回った後の約束にしてはどうでしょうか?」

「よっし!じゃあ、それでどうかな?」

 

隊長に向かって言ったつもりだったのだけれど、暴走した先輩は止まらなかった。

サツキさんとユノさんのアイコンタクト、どんな意志疎通が行われたのかはわからないけれど、「後でいいなら」との返答があった。

そんなお返事を頂いて、先輩が舞い上がらない訳がない。

前回のあの喜びようを知らない人たちは、初めて見る先輩の喜びように驚いているようだ。

 

「そうと決まったら、早速いこうぜ!」

 

途端に僕たちの背を押して移動を始めようとする先輩。

僕の言葉にも耳を貸さないで、上機嫌のままエレベーターへ向かう。

パネルに一番近いギルさんにシャワー室があるフロアのボタンを押してもらい、一瞬の加重を感じながら先輩を見る。

ユノさんの代表曲を鼻歌で歌って、非常にご機嫌だ。

 

 

 

 

 

 

嵐のようなブラッドとの顔合わせを終え、ユノとサツキはなんとも言えない表情を浮かべていた。

嵐のようだったのは、実質的には一人だったのだけれど。

疲れたようにため息を吐くサツキの隣で、ユノが小さくほほえんだ。

 

「どうしたの?」

「あ、ううん。楽しそうな人たちだなって」

 

同年代の相手と話す機会が余り無かったユノに取っては、貴重と言える時間で会ったことは確かだ。

そんな嬉しそうなユノの気持ちに水を差すこともできず、表面上は頷いたサツキ。

 

(あのロミオって子の制御は、日暮くんに言っておきましょう)

 

そんな内心をおくびにも出さず、サツキは小さな疑問を口にした。

 

「ところで、何時何処でお茶会をする気なのかしらね?」

「あ…」

 

よほど舞い上がっていたのだろう。お茶会を最初に提案したロミオは、デイトや他の皆の言葉を聞くことなく、扉の向こうに消えていってしまったのだった。

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