Pastel*Palettesが最悪なライブをした次の日。学校ではそのライブについて持ちきりだった。
「凄いね……みんなライブの話をしている……」
「実際見に行ったのか、それともネットで見たのか。何にせよ、アイツらの味方はいない。客を騙してしまったんだからな」
「どうにかならないのかな……」
「時間の問題、とまではいかないが、アイツらが次にどういうアクションを取るかによって、Pastel*Palettesの今後が変わるだろう」
俺の隣でリサが心配している表情でいる。
「そんな事より、俺達は今次のライブについて考えないといけないんだ。自分の事を気にしろ」
「分かってる」
「かー君、リサちーおはよー!」
すると後ろのドアから日菜が入って来た。彼女の様子を見ると、特に変わった様子は見られない。
「ヒナ、おはよー」
「おう」
「かー君、ちょっといい?」
そう言われ、俺は日菜に屋上に連れていかれる。
「どうした? こんな所まで俺を連れ出して」
「かー君、ごめんなさい」
すると突然日菜が頭を下げて謝って来た。
「な、何だよ突然」
「昨日のライブ、騙すようなことをしてごめん。おねーちゃんから聞いた。かー君が怒ってたって。かー君、音楽に関しては真剣だから、騙したあたし達が許せないって」
──待て待て! 俺そこまで言ってないぞ! 確かにキレてはいたが、許せないなんて言った覚えはねぇ!
「……許せないとまでは言ってないが、確かに腹は立った。人を誘っといて、自分達は演奏していないんだからな」
「ごめんなさい……」
「別に良いよ。恐らくこの件に関しては裏がありそうだし……それより、今後の自分達を気にしろ」
「今後のあたし達……?」
「今のお前達は音楽界で誰も味方がいない。敵だらけだ。今後Pastel*Palettsを続けていくならどうするか、考えるんだな」
そう言い残し、俺は屋上を後にする。
「あ、おかえり~。どうだった?」
「あの日菜が律義に謝って来た。紗夜が何かしら言ったんだと思うが……」
──それにしても、どうして俺に謝らせるような真似を……?
俺は疑問を残しつつ、一日の授業を受けるのだった。
☆☆☆★☆☆☆
一方花咲川女子学園では──
「彩ちゃん! 昨日のライブどういう事!?」
「折角お金払って見に行ったのに、エアバンドってどういうこと!?」
「えっと……その……」
学校に行ったらクラスのみんなに質問攻めされている。正直、なんて答えればいいか分からない。
「何ですかこの騒ぎは」
「あ、紗夜ちゃん……」
同じクラスの紗夜ちゃんが来た。
「氷川さん! 昨日のライブ知ってる? パスパレの」
「えぇ。存じ上げております」
「私達を騙してお金取ったんだよ! 返してよ!」
また非難が飛んでくる。正直ここから逃げ出したい。そう思っていた時だった。
「確かに、彼女達は騙したのかもしれません。ですが、それには恐らく理由があると思います。いくら何でも彼女達のせいにするのはおかしいと思いますよ」
紗夜ちゃんが言うと、みんなが黙ってしまった。
「丸山さんも、みなさんに言うことがあるのではないのですか?」
「えっ?」
「いくら貴女達のせいではないとはいえ、騙したことは事実です。でしたらまず、やる事があるでしょう?」
やる事……あっ。
「みんな、騙すような真似をして、ごめんなさい」
私は頭を下げてみんなに謝った。
「まぁ何か理由が有るならしょうがないけど……」
「私達も強く言いすぎちゃった。ごめん」
「これでこの話は終わりですね。さぁ、授業が始まるので席に戻りましょう」
紗夜ちゃんのお陰で、この話はすぐに終わった。
「ありがとう紗夜ちゃん」
「いえ。それより、丸山さんはもう一人謝る人物がいらっしゃいますよ」
「分かってる。奏君だよね」
「分かっているのなら大丈夫です。丸山さんも席に戻って、授業の準備をしましょう」
「うん!」
──良し! 学校が終わったら奏君に謝ろう! ……あ。
そう意気込んだ私だが……
──奏君の連絡先知らないや……
後で紗夜ちゃんに教えてもらおう。
ヒロインはどーする?
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リサOnly!
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Roseliaハーレム!
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ハーレム一本!