六人目の青薔薇   作:黒い野良猫

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第四話 謝罪

 Pastel*Palettesが最悪なライブをした次の日。学校ではそのライブについて持ちきりだった。

 

「凄いね……みんなライブの話をしている……」

「実際見に行ったのか、それともネットで見たのか。何にせよ、アイツらの味方はいない。客を騙してしまったんだからな」

「どうにかならないのかな……」

「時間の問題、とまではいかないが、アイツらが次にどういうアクションを取るかによって、Pastel*Palettesの今後が変わるだろう」

 

 俺の隣でリサが心配している表情でいる。

 

「そんな事より、俺達は今次のライブについて考えないといけないんだ。自分の事を気にしろ」

「分かってる」

「かー君、リサちーおはよー!」

 

 すると後ろのドアから日菜が入って来た。彼女の様子を見ると、特に変わった様子は見られない。

 

「ヒナ、おはよー」

「おう」

「かー君、ちょっといい?」

 

 そう言われ、俺は日菜に屋上に連れていかれる。

 

「どうした? こんな所まで俺を連れ出して」

「かー君、ごめんなさい」

 

 すると突然日菜が頭を下げて謝って来た。

 

「な、何だよ突然」

「昨日のライブ、騙すようなことをしてごめん。おねーちゃんから聞いた。かー君が怒ってたって。かー君、音楽に関しては真剣だから、騙したあたし達が許せないって」

 

 ──待て待て! 俺そこまで言ってないぞ! 確かにキレてはいたが、許せないなんて言った覚えはねぇ! 

 

「……許せないとまでは言ってないが、確かに腹は立った。人を誘っといて、自分達は演奏していないんだからな」

「ごめんなさい……」

「別に良いよ。恐らくこの件に関しては裏がありそうだし……それより、今後の自分達を気にしろ」

「今後のあたし達……?」

「今のお前達は音楽界で誰も味方がいない。敵だらけだ。今後Pastel*Palettsを続けていくならどうするか、考えるんだな」

 

 そう言い残し、俺は屋上を後にする。

 

「あ、おかえり~。どうだった?」

「あの日菜が律義に謝って来た。紗夜が何かしら言ったんだと思うが……」

 

 ──それにしても、どうして俺に謝らせるような真似を……? 

 

 俺は疑問を残しつつ、一日の授業を受けるのだった。

 

 ☆☆☆★☆☆☆

 

 一方花咲川女子学園では──

 

「彩ちゃん! 昨日のライブどういう事!?」

「折角お金払って見に行ったのに、エアバンドってどういうこと!?」

「えっと……その……」

 

 学校に行ったらクラスのみんなに質問攻めされている。正直、なんて答えればいいか分からない。

 

「何ですかこの騒ぎは」

「あ、紗夜ちゃん……」

 

 同じクラスの紗夜ちゃんが来た。

 

「氷川さん! 昨日のライブ知ってる? パスパレの」

「えぇ。存じ上げております」

「私達を騙してお金取ったんだよ! 返してよ!」

 

 また非難が飛んでくる。正直ここから逃げ出したい。そう思っていた時だった。

 

「確かに、彼女達は騙したのかもしれません。ですが、それには恐らく理由があると思います。いくら何でも彼女達のせいにするのはおかしいと思いますよ」

 

 紗夜ちゃんが言うと、みんなが黙ってしまった。

 

「丸山さんも、みなさんに言うことがあるのではないのですか?」

「えっ?」

「いくら貴女達のせいではないとはいえ、騙したことは事実です。でしたらまず、やる事があるでしょう?」

 

 やる事……あっ。

 

「みんな、騙すような真似をして、ごめんなさい」

 

 私は頭を下げてみんなに謝った。

 

「まぁ何か理由が有るならしょうがないけど……」

「私達も強く言いすぎちゃった。ごめん」

「これでこの話は終わりですね。さぁ、授業が始まるので席に戻りましょう」

 

 紗夜ちゃんのお陰で、この話はすぐに終わった。

 

「ありがとう紗夜ちゃん」

「いえ。それより、丸山さんはもう一人謝る人物がいらっしゃいますよ」

「分かってる。奏君だよね」

「分かっているのなら大丈夫です。丸山さんも席に戻って、授業の準備をしましょう」

「うん!」

 

 ──良し! 学校が終わったら奏君に謝ろう! ……あ。

 

 そう意気込んだ私だが……

 

 ──奏君の連絡先知らないや……

 

 後で紗夜ちゃんに教えてもらおう。

ヒロインはどーする?

  • リサOnly!
  • Roseliaハーレム!
  • ハーレム一本!

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