六人目の青薔薇   作:黒い野良猫

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皆さんお久しぶりです。
長らく開けてしまい、申し訳御座いません。
スランプに陥ってたため、お休みを頂きました。
調子を取り戻すため今回は短いですが、今後もよろしくお願いします。


第二十二話 迷子の迷子の花音さん

 夏合宿から帰って来た俺。今日は一日オフの為、一人で街をのんびり散策していた。

 

「ふぇえええ……ここどこぉ?」

 

 数メートル離れた先で、オロオロしている水色の髪をした女子がいた。

 

 ──まさか、迷子か……? 

 

 恐らく歳は俺と同じくらいだろう。最近越してきて道に迷ったのかと思い、俺は声を掛けた。

 

「あの、どうかしましたか?」

「ふぇえええ! えっと、迷ってしまって……」

 

 ──やっぱり迷子か。

 

「もし良かったら、案内しますよ。目的地は何処ですか?」

「えっと、羽沢珈琲店なんだけど……」

 

 俺は言葉が出なかった。何故なら、羽沢珈琲店は全く持って逆方向だからだ。

 

「羽沢珈琲店なら逆方向ですよ。こっちです」

 

 そういって俺は彼女を羽沢珈琲店まで案内する。

 

「そう言えば名前聞いてなかったな。俺は内田奏。羽丘の二年だ」

「あ、松原花音です。花咲川の二年だよ」

「それにしても道に迷うって、最近引っ越してきたのか?」

 

 俺が言うと、松原は何とも言えない表情をした。

 

「ううん。地元だよ。私、極度の方向音痴なんだ……」

「そ、そうか……」

 

 ──地元なのに道に迷うなんて、将来が不安だ……

 

「それにしても凄いね。内田君、あのRoseliaのマネージャーで、千聖ちゃんたちに楽器教えてたんでしょ?」

「千聖ちゃん、と言うと……白鷺千聖か?」

「うん。クラスが一緒でね。よく内田君の事を話してたんだ。私達の先生は凄いって」

「先生って……そんな大したもんじゃないけどな」

 

 そうしているうちに、羽沢珈琲店に到着した。

 

「ありがとう内田君。お礼したいんだけど、良いかな?」

「いや、お礼は良いよ」

「でもそれだと私が……」

「花音? 遅かったわね? それに内田君?」

 

 すると店の方から声が聞こえた。相手はそう、白鷺千聖だ。

 

「あ、千聖ちゃん。お待たせ」

「よう。久しぶりだな」

「花音が来ないから心配したわ。もしかしてナンパかしら? 内田君」

「会って早々ナンパの疑いかよ。松原を案内してただけだ。道に迷ってたからな」

「花音、あなたね……」

「ふぇえええ……ごめんね、千聖ちゃん」

 

 落ちこむ松原。

 

「まぁ良いわ。それより、あなた達も中に入ったら? 久々にあなたの話も聞きたいし」

「話すだけならいいぜ」

 

 そう言って俺達は中に入って言った。

 店番している羽沢に軽く挨拶し、俺達三人は席に座る。

 

「パスパレ、あれから人気がうなぎ上りらしいじゃねぇか」

「えぇ。どっかの誰かさんのお陰ね。マネージャーを断られたのは残念だけど」

「言ったろ。俺はRoseliaのマネージャーだって」

「この間のコンテスト見たよ。Roselia、残念だったね」

「あなた達ならいけると思っていたけれど、そんなに甘くないのね」

「あのコンテストで、得られるものはいっぱいあった。俺達はまだまだ先に進む。次は決めてやるさ」

 

 俺が言うと、二人は微笑んだ。

 こうして俺達は日が暮れるまで談笑した。

 

「悪いな、ご馳走してくれて」

「いいえ。指導してくれたお礼と、花音を送り届けてくれたお礼よ」

「改めてありがとね、内田君」

「気にすんな。じゃあな。パスパレとハロハピ、頑張れよ」

 

 松原はハロハピでドラムをやっているそうだ。それを聞いて驚いた。

 

「内田君も頑張ってね。Roselia」

「あなた達の活躍、期待してるわ」

「ありがとな。じゃ」

 

 こうして俺達はそれぞれの帰路についた。

 

「ふぇえええ……」

「マジかよ……」

 

 まさかすぐに再会するとは思わなかったが。

 帰り道でも迷っていた松原を無事送り届け、今度こそ帰路についた。

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