時はまだRoseliaが結成して間もない頃。まだ奏がマネージャーではない時です。
私には、気になる人がいます。
名前は内田奏さん。私達Roseliaのマネージャーです。
初めは何の感情もありませんでした。湊さんが執着してまでマネージャーに誘い、Roseliaに入れようとした事が理解出来ませんでした。マネージャーなんて必要ない、そう考えてました。
ですが、ある日を境に考えは変わりました。それは、私と日菜の間にまだ
「お前は、何に怯えている」
その時、心臓が何者かに掴まれた感覚が襲いました。
──怯えてる? この私が……?
私の色は無色透明とも言われました。そして、一番出して欲しくない人の名前も。
「妹である、氷川日菜の存在だ」
この時私は思いました。この人は何でも知ってると。
最初は何でも真似する、ただの可愛い妹だと思っていた。でも、その真似事は何時も私を越してしまう。運動、成績、習い事、何もかも。そんな日菜が、いつからか憎くなった。何で姉というだけで、こんな思いをしなければならないのだろう。そう思うようになってしまった。そして劣等感も抱くようになってしまった。
そんな心を、奏さんは見抜いていた。音楽の才能では無く、人の心を読み解く才能もあった。
「何で日菜なんですか……! どうして私がしてきた事を奪っていくんですか! どうして私が、こんな思いを……」
気付いたら私の心の内を
「私にはもう、
自分自身も驚いた。まさか、涙を流しているなんて。
すると奏さんはこう言いました。
「何も無くなると? 笑わせんな」
その言葉に、頭がきました。この人は何でも出来る。言わば日菜と同じ存在。そんな彼に、私は言いました。
「あなたに何が分かるんですか! あなたは何でも楽器を弾けるんですよね!? 要はあなたも日菜と同じ天才じゃないですか!」
「お前、中学の時からギター弾いてんだろ? センスはあるのに、まだまだド素人だな」
「天才のあなたからしたら凡人の私なんてまだまだド素人ですよ!!」
「そんな事を言っているから、ド素人なんだよ」
そして奏さんは教えてくれた。人それぞれに個性があるように、音楽にも個性があると。その個性は絶対に被ることはないと。
「氷川紗夜は、氷川紗夜の音楽を貫き通せばいい。お前の音楽に、日菜は関係ないだろ? なら、追い越されるとか、そんな事思ってんじゃねぇよ。思っている暇があるなら、ひたすら自分を磨いて、Roseliaを頂点に導け。Roseliaのギターは、お前しかいないんだから」
その言葉に、救われた気がしました。
その日の夜。
「日菜。ちょっと良いかしら?」
私は日菜の部屋をノックする。中から声が聞こえたので、中に入った。
「どうしたの? おねーちゃん」
「日菜。今までごめんなさい」
私は頭を下げる。その行動に、日菜は驚いていた。
「ど、どうしたのおねーちゃん! 急に頭を下げるなんて!」
「日菜。今まであなたにキツく当たってしまってごめんなさい」
「とりあえず顔を上げて! そこに座ってゆっくり話そう?」
日菜のベッドに腰をかける。隣に日菜が座り、私の話を聞いてくれた。
「私はね、日菜。あなたが憎かった。何でも真似をして、すぐに私を越して……そんなあなたが憎かった。いつも比べられ、何でも日菜が一番だった。もう比べられるのはうんざり。そう思って私はあなたと違う学校に行ったわ」
「うん……そうだね」
「そしてあなたは、また私の真似事をした。アイドルバンドを組んで、私と同じギターをやるようになった。また比べられのか、そう思った」
でも──と言葉を続ける。
「内田さんが教えてくれた。私は私。日菜は日菜。私は私の音楽を貫き通せば良いって」
「かー君が?」
「その時思ったわ。私が今まで抱いて来た感情は、物凄く些細なものだって。そして日菜を恨むなんて、お門違いだって。あなたはただ私を真似しただけ。それがたまたま、私より才能があっただけ。それだけだったのよ」
「おねーちゃん……」
「だから日菜、ごめんなさい」
「ううん。あたしの方こそごめんなさい。おねーちゃんの気持ちも知らないで……」
「──ねぇ、日菜?」
「なぁに?」
私は、一番聞きたかったことを聞いた。
「こんな私だけど、私の妹でいてくれる?」
すると日菜は笑顔で言った。
「もっちろん!」
この日、あの日から生まれた蟠りが無くなった気がした。
そして、奏さんに心から感謝をした。私達を救ってくれてありがとう、と。
いつもと変わらないはずだった……
なのに離れていく客。
「Roseliaに、クッキーはいらない」
バラバラになる私達の心。
何でこうなってしまったんだろう。
私はただ、Roseliaの音を取り戻したいだけなのに……!
六人目の青薔薇
Neo-Aspect編
「俺、Roseliaを辞めるよ」
coming soon…
なんか映画の予告風に作ってみましたw
次回予告とかあったほうがいいかな? もし要望があるなら、ネオアスから書こうかな。
感想と評価お待ちしております!
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