幻想小心最強の少年   作:ヌメサビ

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ようやく熱中症が治り、調子が出てきた
みんなも注意しようね
ちゃんと水分の他に塩分も補給しよう!


注意:作者は東方を熟知していません。
   東方キャラの性格等を間違える可能性があります
その際はご指摘願います。
   一部キャラの崩壊が起きる可能性があります。

それでもよいという方だけそのままお進みください。


第12話

第12話  和解

 

 

『紅魔館 一室』

 

窓がなく日が刺さない部屋

時が分からない中、ベッドの中で

寝息を静かに立てる少年がいた

小野瀬 優斗

紅魔館に侵入し、咲夜によって

捕らえられてしまった者である。

 

ドアが開き、咲夜がベッドに歩み寄る

 

「起きなさい、仕事よ」

 

「……ん…は…い…」

 

起き上がると、咲夜さんがいた

ベッドから降りると、咲夜さんが

背を向けながら、ドアの前まで行き

今日の予定を確認する

 

 

「まずは、ドアの修理

これはドアを取り換えるだけだから

すぐ済むわ。次に本の片付け

何百冊の本が散らばったから

それを拾って元に戻す。いいわね?」

 

「……はい…あの…」

 

「……何?」

 

「それが終わったら、僕は…」

 

「知らないわ、それはお嬢様が決めるわ」

 

「…………はい」

 

咲夜さんは振り向き様にそう答えた

あの人の冷たい目に怖いと思っている

不良や荒くれものたちとは違う恐怖を

僕は味わった、逆らう気にはなれない

 

 

 

『ヴワル魔法図書館』

 

廊下の隅に立てて置いてある

壊れたドアがあり、図書館に入ると

回りは散乱した本が大量にあった

これらすべて、僕が(パチュリー)が

散らかしたものだ

 

「本をある程度集めて

整理してもらうわ」

 

「あ、あの…元の場所が

分からないんですが…」

 

「問題ないわ、それは彼女の仕事よ」

 

「咲夜さん、その人がそうですね?」

 

突然、図書館の上階から少女が

飛んできた

 

赤い長髪で頭と背中に悪魔の羽

白いシャツに黒色のベスト

ベストと同色のロングスカートで

ネクタイを着用している。

 

僕の回りを飛びながら

容姿を見た、この人は穏やかそうだ

 

「小悪魔、ドアが終わったら

こいつを使っていいわ

力仕事をさせるから」

 

「分かりましたぁ

それでは、よろしくお願いしますね?」

 

「はい、よろしくお願いします。」

 

僕がお辞儀すると、咲夜さんは

ナイフを僕に向けて言った

 

「いい?おかしな真似をするなら

ただじゃおかないわ、覚えておきなさい」

 

「…はい…」

 

そう言うと咲夜さんは歩いていった

メイドだから他にも仕事があるのだろう

とりあえずドアを直そう

 

「それで…その、小悪魔さん…」

 

「あ、小悪魔でいいですよ。

もっと気楽に話してください

それでなんですか?」

 

小悪魔さん改め、小悪魔は

優しく微笑みながら、僕を見る

少し緊張が和らいだと思う

 

「替えのドアだけど、どこに?」

 

「それでしたら、こっちにありますよ

あの本棚の裏ですね」

 

小悪魔は奥の本棚を指差した

行ってみると、立派な両開きのドアが

左右一枚ずつ立ててある

僕は腕輪のダイヤルを回して

能力を発動させてドアを持ち上げた

 

普段は能力を使ってない

0にした状態で生活してて

使うときにダイヤルを回している

そうしないと物が壊れたりするからだ

加減が出来ない能力なんだ

だからこそ、紫姉ちゃんが作ってくれた

腕輪がないと、とても困る

 

入口まで持っていき、近くにある工具で

扉の折れ曲がったりしている金具を外し

新しい金具を取り付けてからドアを付ける

これは簡単だ、能力を使ってるから

ドアは簡単に持ち上がる、楽チン楽チン

 

図書館に戻ると、小悪魔が重そうに

本を数冊持って、フラフラと飛んでいる

 

「小悪魔、終わったから

持つよ、どこに持っていけばいい?」

 

「あ、ありがとうございます。

こっちです」

 

小悪魔から、8冊程の本を受けとり

二人して歩き出した

厚みのある物ばかりだから

重いのも頷ける、飛べたことに驚きだ

 

それにしても、どれも魔法の本で

今持っている本でも全て魔法関連の本だ

自然に関する魔法

召喚に関する魔法

精神に関する魔法

性に関する魔法…………え?

何に使うのそんな魔法……なんか怖い…

驚いている僕を不思議に思ったのか

小悪魔は僕の顔を覗き込んだ

 

「どうかしたんですか?」

 

「あ、いや…何でもない…」

 

質問出来るわけないよ

一番下の僕の手に触れてる本のこと…

 

「…もしかして…私達が怖いですか?」

 

「……え…?」

 

突然の質問に目を見開いた

怖い…確かにある

これが終わったら、無事に帰れるのか

何かされるのか分からないのだから

 

「…大丈夫ですよ、皆さん

優しいですから、安心してください」

 

「…………うん…ありがとう…」

 

でも咲夜さんは僕に冷たいようだけど…

そう考えていると、小悪魔は立ち止まり

上を見上げる、僕も見上げるけど

とても高い本棚だ、首が痛くなる

小悪魔は僕から本を2冊取って

飛んでいき、それぞれの場所に差し込んだ

 

 

ぐぅぅぅぅぅぅ

 

 

…う、鳴っちゃった…前より大きい音

そういえば昨日からあんまり食べてない

食べれたのは煎餅だけだよ……

 

そんなことを思っていると、終わった

小悪魔が降りてきた

お腹の音聞こえてないといいけど

 

「次はこっちです。」

 

よかった、聞こえてなかったみたい

とにかく、ちゃんと帰してもらえるように

今の仕事に専念した

 

 

 

 

 

それから数時間、本を集めて持って

運んでの繰り返しだ

たぶんお昼頃だと思う

…………お腹すいた………

 

そんな頃に、咲夜さんはがやって来た

 

「小悪魔、食事が出来たわ

食堂にいらっしゃい」

 

「はい、あ、それで…優斗くんは?」

 

「彼の分もあるわ、貴方も来なさい」

 

「…え!?、いいんですか?」

 

僕の問いに咲夜さんはジッと見た

だってほら、僕侵入者で

器物破損(冤罪)を犯したわけだし

そんな僕にご飯があるのが驚くでしょ?

 

「……嫌ならいいのよ、ここで続き――」

 

「うわぁぁ!食べます!

食べさせてくださいお願いします!

お腹ペコペコなんです!

昨日から何も食べてないんです!!」

 

「……え?昨日から?」

 

咲夜さんは目を見開いていた

……あれ?こんな顔初めて見た…

小悪魔も驚いた顔してる

 

「何で食べないんですか?

もしかしてダイエット?」

 

「いえ…何故かご飯が爆発して…

全部食べ損ねてるんです……」

 

「「うわぁ……」」

 

二人してその反応、新鮮だなぁ

とにかくお腹空いてるから

食べさせてもらえるなら

是非ともお言葉に甘えたい

爆発される危険性はあるけど

三度目の正直、次は食べれるはず。

 

「そういうことなら

食べなさい、お腹空いてるんでしょ?」

 

「……!!、はい!」

 

早速、僕たちは食堂へと向かった

 

 

食堂に入ると、天井には豪華な

シャンデリアが飾られていて

中央に純白のテーブルクロスに包まれた

縦長のテーブルがあった、脚には

意匠が施されていて、備え付けられた

椅子の背もたれや脚にも意匠がある

テーブルには既に、食事が置いてある

お昼ご飯はなんとオムライスだ

 

幻想郷に来て僕が作る以外で

初めて見る料理だ

そしてトロリと綴じた卵が

とても美味しそうで

お腹がなりそうだ、我慢するけど

 

席には昨日会ったパチュリーとレミリア

門番の人がいた、三人とも僕を見ている

今更だけど、僕がここに居ていいのか

考えてしまう。

そんなとき、レミリアが口を開いた

 

「何をしているの?

咲夜の料理が冷めちゃうわよ?」

 

……………え?

 

「いくらここに不法侵入して

荒らしてしまったとはいえ…

貴方はしっかりと直している

……と、咲夜から聞いたわ」

 

「お、お嬢様!?」

 

最後の一言で、咲夜さんは恥ずかしそうに

している。なんか…性格変わってる?

 

「……ねぇ、あなたは魔理沙と

どういう関係?悪友には見えないわね」

 

ずっと黙ってたパチュリーが聞いてきた

本を開きながらだけど、ご飯だよ?

 

「えっと、僕は友達だと思ってる

魔理沙も友達だと思ってくれたら

嬉しいけど…」

 

「………そう」

 

それだけ言うとパチュリーは

本に視線を戻した…

何が気になったのか分からないままだ

 

僕は料理が置いてある席に座る

門番の人の隣だ

 

「私は紅 美鈴です。

よろしくお願いしますね、優斗さん」

 

「は、はい…小野瀬 優斗です。

こちらこそよろしくお願いします。」

 

美鈴さんは穏やかな笑顔で

僕に自己紹介してくれた。

なんだか怖がっていたのがバカみたいだ

みんなこんなに優しいのに

 

皆が揃った所で(咲夜さんと小悪魔は

立ったまま)食事が始まった

 

スプーンを持つ、僕は緊張しながら

オムライスにスプーンを近付ける

爆発しませんように、爆発しませんように

スプーンが刺さり、オムライスをすくい

口に持っていく、大丈夫、大丈夫…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……あむっ……!んん~~~!!」

 

お、おいしい…!卵が中のチキンライスと

絡まり、トロリとした卵の食感

こんなにおいしいオムライス、初めて…

おいしい…おいしいよぉ………

 

「…え?ちょっと…何泣いてるの?」

 

レミリアが僕の涙に気づいた

仕方ないじゃないか…おいしいんだもん

咲夜さんが昨日からのことを

説明してくれた、その間にも

僕は舌鼓を打っている

 

「………料理が爆発…ねえ

やっぱり、これも関係が……」

 

レミリアが何か考えているようだけど

僕はそれに構わず食事を楽しんだ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……美味しかった、幸せだぁ♪」

 

食事を終えたあと、僕は上機嫌で

咲夜さんの後ろを歩く

まだこの館の構造を把握できてないからだ

 

「それは良かったわね、美味しかった?」

 

「はい!ありがとうございます!

あんなに美味しいオムライス

生まれて初めてです!」

 

咲夜さんは何故か照れくさそうに

目を逸らしながら振り向いた

 

「そう、………優斗」

 

「……?はい、何ですか?」

 

突然振り返って僕をまっすぐ見つめてきた

……どうしたんだろ…?

暫く渋っていたけど、意を決して

咲夜さんは僕に話した

 

「昨日もそうだけど、ごめんなさい。

あなたに色々酷いことしてしまったわ」

 

「…え…え!?、い、いえ!

気にしないでください!

あれは忍び込んだ僕が悪いですから!」

 

突然の謝罪に驚いてしまった

咲夜さんはただ仕事をしただけなのに

…警備も仕事に入るのか分からないけど

 

「最初は、あなたを警戒してたのよ

私の目を盗んで逃げないかとか

ここの皆に危害を加えないかとか

けど…そんなことは一切なかった

仕事の合間に見ていたわ、一生懸命

本を片付けているところを」

 

見てたんだ、全然気が付かなかった

咲夜さんは僕をちょくちょく監視してて

なにかあれば僕を倒すつもりだったそうだ

 

「頬の傷はもう治ってるみたいだけど

怖い思いさせてしまったわね…」

 

「もう大丈夫です。

気にしないでください。」

 

「………そう、安心して

もう怖がらせることはしないわ

お嬢様も本を元に戻したら

帰すと言っていたわ。」

 

そうなんだ、よかった。

ならあとは頑張って片付けるだけだ

それから二人で歩いていき

図書館に着いた、僕が入ろうとすると

咲夜さんが引き留めた

 

「片付け、頑張って」

 

「はい!、頑張ります!」

 

そう言って僕は作業を再開した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

また数時間掛けて本を運んでいく

効率化の為に僕が指定された場所に本を置き

小悪魔がそれを持っていくと寸法だ

本棚ごとにある程度の分類がされていて

少しずつ覚えていった本棚に置いていく

おかげで、少し早く進みそうだ

 

「…えっと…この本たちは奥の方だったか

奥から……3番目?」

 

片付けの他に整理したいようで

本を引き抜いては他の場所に差し込んでいる

僕はいっこうに構わないから

それを手伝っている、それにしても

ここの本はどれくらいあるんだろう?

1万は確実だ、10万くらい?

 

「この辺りかな…?………ん?」

 

ふと見てみると、階段があった

図書館の入口ではなく、奥にある

更に地下へと続く階段だった

 

「……なんだろ…倉庫?」

 

ちょっとした好奇心で

階段の一段を降りようとしたとき

 

「………何してるの?」

 

「ウヒャイ!?」

 

後ろを振り向くと、パチュリーが

こっちに近付いてくる

少し怒っている様子だった

 

「…そこは立ち入り禁止よ

バカな真似はしないで、怒るわよ?」

 

「ご、ごめんなさい……」

 

パチュリーは僕を一瞥して歩いていった

興味はあったけど、怒られたくはないので

降りるのをやめて、作業に戻った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『???』

 

 

 

「……………誰?」

 

暗闇の中、誰かの声がする

だが、その声は、誰の耳に届かず

静かに声の反響が消える

 

「…この魔力……パチュリーじゃない…

でも………あいつのでもない……

知らない力……それも強い力……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………早く……遊びたいなぁ………」

 

 

 

 

 




今日は特に言うことはない。
そんな日もあっていいだろう?






きゅっとしてドカーン

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