五等分の花嫁 〜Story With The Death Strawberry〜 作:鵺鵠とも
久しぶりの方はお久しぶりです。
どうも、鵺鵠ともです。
友達に五等分の花嫁面白いよと勧められ、どハマりしまして衝動的に書いてしまいました。
誤字ったりおかしな所があるかもしれませんがどうぞよろしくお願いします!
※再投稿です。
黒崎一護/16歳 髪の色/オレンジ
瞳の色/ブラウン 職業/高校生
ユウレイは、もう見えない。
─────
あの戦いから、約五ヶ月。俺は高二になった。
しばらくは空座第一高校にそのまま通っていたけど、一ヶ月後、引越しして転校することになった。多分気を遣われたんだろう。
あと、転校先の偏差値は前のとこよりも少し下の方らしい。まぁ実際にテストを受けたら思った以上に簡単だった。まさか学年一位になるとは…。
「おにいちゃん!早く朝ごはん食べないと遅れちゃうよ?」
「ん?あぁ…そうだな」
とりあえずさっさと朝飯食って学校行くか。ってかもう時間やべぇ。もういいか、ちょっとぐらい遅れたって。
❁︎ ❁︎ ❁︎ ❁︎ ❁︎
未だ慣れない登校ルート。そんな中で今でも何度か立ち止まって確かめてしまう。だけどやっぱり何も感じない。何も見えない。
自らの無力さを改めて感じていると、横を何かから逃げるかのように走っていく奴を見た。
「ちょっ…!アタシのカバン返しなさいよ!!」
はぁ…まだ居るのか、バカみてぇにひったくりする奴が。アホらし。
「おい、これ持ってろ」
「え?ちょ、ちょっと!」
そういえば、俺の手元に残った二つある死神の証明のうちの一つ───
黒フードを目標に走る。追いつくと同時に肩を掴み、振り向かせ顔面をぶん殴る。
おー、見事に転がったな…。
「てめぇ…!」
あからさまに不良ですみたいな奴の顔が見えたと思ったらポケットからナイフを取り出し突進してきた。
狙いは…顔か。
顔に向かってきたナイフを左手の中指と薬指の間に挟み、拳を掴む。そのまま右手でもう一度顔面を殴って気絶させる。
──勝つために鍛え上げた身体と反射神経は役に立っている。
「ほらよ」
「あ、ありがと…」
「ったく…まだこういうバカがいるみてぇだからあんまり一人で出歩くなよ」
じゃ、気を付けろよな。と釘を刺し遅刻が確定した学校へと歩き出した。
❁︎ ❁︎ ❁︎ ❁︎ ❁︎
結局教室に入ったのは一時間目の途中だった。軽く怒られたが別になんでもない。何事もなかったかのように席に着いて授業に必要な物を取り出し、教科書とノートを開いて板書を取り始めた。
真面目に勉強すると時間が経つのは早くもう昼休みになった。いつもは遊子が作る弁当があるのだが、今日は学食の日だ。さて、何を食べるか。ラーメン、カレー、うどん…。無難に焼肉定食にするか。あと、追加で天ぷらとかも食おう。
学食のおばちゃんに焼肉定食と天ぷらのおすすめを頼み、受け取る。どっか空いてる席ねぇかな。ここすぐ席埋まるからな…。
空いてる席を見つけ、席にトレーを置こうとした時、反対方向からもう一つトレーが置かれた。
どことなく見たことがある見た目だな、と思いつつわりぃと謝ろうとした。しかし、相手に遮られそれを言うことは出来なかった。
「あの!」
「ん?」
「私の方が先でした。隣の席が空いているので移ってください」
……。なんだコイツ。初対面の人間に向かって良くもまぁそんな態度が取れるもんだな。でもそのくらいでキレる程ガキじゃねぇ。譲ってやるか。
「…早く移ってください」
ぜってぇ譲ってやんねぇ。ほんとなんなんだコイツ。
「断る」
若干荒っぽく椅子に座る。相手の顔を見てみると眉間に皺を寄せていた。なんでお前がそんな顔してんだと思っていると相席に座ってきた。
「おい…」
「席が空いてましたので。それに午前中この高校を見て回ったせいで足が限界なんです」
ここの学校の制服じゃねえから転校生か。でも、なんか最近どっかで見た制服だよな…。まぁいいや。
「なんだ、お前も転校生か」
「え?…お前もって事は、もしかして…」
「あぁ、俺もちょっと前にここに転校してきたんだ」
そうなんですか〜。あれ?そういえば…お父さんが…。とかなんとかブツブツ言っている転校生。
「とりあえず早くそれ食えよ。伸びちまうだろ」
「…はっ!そうですね!では、いただきます!」
ちゅるちゅると可愛らしい音をたてながら美味しそうに天ぷら大盛りのうどんを食べる転校生。なんか背景にふわふわぽわぽわしたやつが見える気がする。井上みたいだ。
いつの間にかプリン食べてるし…。食べるの早すぎんだろ。本当にアホ…いや、幸せそうだ。
「ごちそうさまでした。そうだ、時期は違えど同じ転校生どうしですし自己紹介しましょう!私は中野五月です。よろしくお願いします」
「黒崎一護だ。よろしく」
自己紹介を終え、別れたのち親父から「お前明日から中野さんっていう金持ちの人ん家の家庭教師やってもらうことになったからよろしく!」っていう電話があった。
中野さんってアイツだよな。ってか、あのクソ髭だるま勝手に家庭教師させるとか頭おかしいんじゃねぇの?家帰ってから殴るか。
一護の苛立ちを知らないクラスメイト達は今からやってくる転校生の話で持ちきりになっていた。
始業のチャイムの鳴る五分前、担任が転校生を連れて入ってきた。担任に促され転校生が自己紹介を始める。
「中野五月です。どうぞよろしくお願いします」
あー…と、学食から帰ってきた時の教室の雰囲気でなんとなく嫌な予感はしていたが見事に的中してしまい、思わずため息をついてしまった。