「じゃあ研究所に行きましょうか」
「……?研究所?」
「ええ、オーキド博士っていう近所に住むお爺さんかやっているオーキド研究所よ。」
まあここマサラタウンですし勿論ありますよねそうですよねー。
特に反対することも無いしむしろポケモン達と戯れたい。もふもふしたい。癒されたい。
お母さん、ソラさんに手を繋がれながら研究所に向かう。特に大きい建物はなくて本当にのどかな町だなと思う。
「あらソラさんにアオイちゃん!こんにちは」
「ハナコさん!こんにちは。サトシ君は?」
「あの子ったらもう博士のところに行ってしまったのよ……」
ハナコさんだー!!本当に全然見た目変わってなかったんだな……。凄く若い。そのままじっとハナコさんを見つめているとハナコさんの視線がこっちに向いた。思わずお母さんの後ろに隠れてしまったけどこれ使えるのでは?
「……こ、こんにちは……」
「! こんにちはアオイちゃん」
「あら、やっとハナコさんに慣れたのね」
本当囁くように挨拶をして隠れると驚いた声で返してくれた。お母さんがフォローしてくれたから信憑性上がったんじゃないかな。これで少しずつ剥がしていけばいけるか。
そのままハナコさんから隠れるようにしながら研究所の道を歩く。
でもそんなに遠く無かったのか割と直ぐにオーキド研究所にたどり着いた。そこにはたくさんのポケモン達が思い思いに過ごしていた。
「博士!」
「おや、ソラさんにハナコさん!アオイもよく来たのう」
「……こんにちは……」
私がさっきと同じように小さく挨拶をするとオーキド博士もびっくりしたように目を丸くした。私どんだけ無反応でぼんやりしてたんだ。こっちが驚くぐらいの反応だよ。
「!おやおや、前はぼんやりしておったというのに」
「ふふ、緊張して何をしていいのか分からなかったみたいですよ」
お母さんナイスフォロー!オーキド博士もその辺に関して追求をするつもりはなかったのかハナコさん達に視線を戻した。まあ目線がまず違うからどうしようもないよね。
「そうかいそうかい。サトシならあっちにおるがどうしたんじゃ?」
「ええ、ポケモンに触れれば今度は反応してくれるかと思って連れてきたんです。ご迷惑じゃなければと思って」
お母さんが私の頭を撫でながらそう言う。確かに間違えてはない。ポケモン達には触りたいのは間違いないけど子供に預かってるポケモン達触らしてくれるの……?いやサトシはほら、ポケモンに懐かれやすいから無問題だろうけどさ。
「なるほどのお。まあアオイなら大丈夫じゃろ。いってきなさい」
「ですって。いってきなさい」
「……うん、」
OK出ちゃったよ。それでいいのかオーキド博士。
でもポケモン達には触りたいから促されるまま外に出た。
外に出た瞬間別世界に来た感覚になった。いや異世界なんだけどそういうんじゃなくてだな。なんて言えばいいんだこれ。まあいいや。
この見える範囲全部がオーキド研究所とかどんだけなんだマジで。
とりあえず森の方に歩いていくと途中からコラッタとかニードル達が後ろからついてきた。私の足の周りを歩いているけど私に踏まれないように距離をちゃんと取ってついてくるからあんまり心配せずに歩けた。
「……綺麗な場所」
森に入った途中から何処かに案内されるように進んでいくコラッタ達に今度は私がついて行くと小さな池のど真ん中に大きな大木がどっしりと生える場所にたどり着いた。池も澄んでて誰の手もついていない自然そのものっていうのがすぐに分かった。
少し周りを見るとあちこちに石が飛び出てたけどいくつか繋がっていた場所があったのを見つけた。
「……渡れるか?」
「ラッタ!」
私が立ち止まって見ていると他のポケモン達がぴょんぴょんと岩を跳んで渡って行った。私もそんな器用にいけるか?と思いながら身体を動かすと少しぎこちないかな?と思うくらいで割りと簡単に渡ることが出来た。
「おお……渡れた」
渡れたことに感動しながらも近くにある大木に目をやるとその樹木の生命力を更に感じることが出来た。よく見ると枝の上にひこうタイプのポッポとかが羽休めをしているのが見える。
木陰になる場所に座るとそよそよと風が吹いて心が落ち着いていくのが分かる。座り込んだ私の周りにコラッタ達が集まって思い思いに過ごしていた。私は膝の上で座ったナゾノクサを撫でながらのんびりとした時間を過ごす。
ガサガサ
「……?」
どれだけその場にいたのか分からないけど、しばらくすると池のところにある草が揺れた。この周りに住むポケモン達にしては音が大きかったのでそっちに視線を向ける。
するとどんどんポケモン達が飛び出してきた。今周りにいるくらいの多さだったからここって憩いの場なのかな?と思っていると、後ろから子供くらいの小さな影が二つ見えた。
「……あ」
「あ!人がいた!」
……私の目が正常なら目の前にいるのはどう見ても幼少期のサトシ君とシゲル君なんですがこれは夢ですか?