白鷺千聖が苦手です。   作:闇喰らいの蝙蝠

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第2話 俺の従妹がついにデビューするみたいです

俺が二年生になってから二週間が過ぎた頃、夕方彩が俺の家にやって来た。

 

「冬夜君、ついにデビュー出来るよ!」

 

「そうなのか!?やったじゃないか、彩」

 

その知らせを聞いて二人とも舞い上がってしまう。

ぴょんぴょん跳ねる彩が不覚にも可愛いと思ってしまった。

 

俺達はそのまま家に上がって一緒に夕食を食べることになる。

彩の母とうちの母は交互に俺達の夕食を作っている。

 

二人纏めて作る方が楽だから、だそうだ。

もうこの暮らしは生まれた頃からなので全く苦ではない。

 

容姿は俺と彩はよくにている。

母親同士が双子で二人共母親似なので、こうなるわけだ。

 

「彩ちゃん、デビューおめでとう!今日はオムライスだからね!」

 

「やったー!やったね冬夜君」

 

「そうだな」

 

やっぱりそうか。

大体めでたい事があると好物が出てくるのは一般的だろう。

 

俺もかなり疲れているので正直もう寝たい。

なぜなら学校で事あるごとに白鷺に噛みつかれるので、それに言い返しているだけでもう疲れる。

 

白鷺はやっぱり苦手だ。

あいつは俺の何が気に入らないのだろうか。

それが分からない。

 

さて、オムライスも食べ終わった事だし、もう寝るか。

 

「母さん、彩。おやすみ」

 

「冬夜君、もう寝るの?」

 

「ああ、今日は疲れた」

 

「そうなんだ。じゃあおやすみ」

 

俺は挨拶を終えて、部屋に向かう。

ベッドについたらグッスリだった。

 

---

 

私、丸山彩は恋をしている。

彼は私のことはただの従妹としか思ってないようだけど、私にとって冬夜君は特別な存在だ。

冬夜君は私が辛くて挫けそうになった時、冬夜君がいつも励ましてくれた。

そして、気づけば冬夜君に恋をしていた。

 

冬夜君はもう疲れて眠ってしまったみたいだけど、私は冬夜君の部屋に向かった。

冬夜君はいつもあまり表情が変わらないが、眠っているときは頬が緩んでいて、とても可愛い。

 

私は気づけば冬夜君のベッドに潜り混んでいた。

間近で冬夜君の寝顔を見ていると思わずにやけてしまう。

 

今なら、バレないよね?

そう思って、私は冬夜君の唇にそっと口付けした。

 

「えへへ、私のはじめて、あげちゃった。好きだよ、冬夜君」

 

「ああ、俺もすきだぞ」

 

「え!?起きてたの?」

 

「緑茶~、ムニャムニャ」

 

「なんだ、寝言か。冬夜君はずるいよ」

 

私も疲れていたみたいで、気づけば眠ってしまっていた。

 

---

 

そして、朝になった。

俺が眼を覚ますと、なぜか腕に何か柔らかい物があった。

 

彩が俺の腕に抱きついていた。

可愛い寝顔しやがって。

なんだろう、彩の唇ってキスしたくなる唇だなぁ。

でも止めておこう。

小さい頃はしょっちゅうしていたが、この歳になるとさすがにしないだろう。

 

彩があまりに気持ち良さそうに眠っていて、まだ時間にも余裕があるので、俺は彩の頭を撫でる事にした。

 

そして数分後、彩が眼を覚ました。

 

「うぅ~、冬夜君、おはよう」

 

「ああ、おはよう。彩が俺のベッドに入ってるなんてしょっちゅうだから慣れてるけど、心臓に悪いぞ?」

 

「じゃあいつも一緒に寝てあげるね?」

 

「要らねぇよ」

 

俺は彩の頭にチョップした。

 

「痛いよ~、冬夜君!」

 

「ハハッ、彩はやっぱり面白いなぁ~」

 

「からかわないでよ~!」

 

「さて、リビング行くか」

 

「あ、待ってよ~」

 

俺達はリビングに向かった。

リビングではもう母さんの作った朝食が並べられている。

母さんが俺に近づいてくる。

そして耳元で囁く。

 

「ゆうべはお楽しみでしたね~」

 

「ってバカか!アンタはバカか!」

 

「どうしたの?冬夜君?」

 

「彩、俺達何もしてないよなぁ?」

 

「う、うん。何もしてないよ?」

 

俺が彩に確認を取ると、少し混乱しながら答える。

その様子を見て、母さんは

 

「ちぇっ、つまんないなぁ~。冬夜ってまさかアッチ系!?」

 

「どっち系だよ!」

 

母さんの相手はかなり疲れる。

なんというかこうやって翻弄してくるタイプの掴み所のない相手は苦手だ。

かといって気の強すぎる相手も苦手だが。

 

俺はなるべく速く朝食を食べ終えて、玄関に向かう。

彩も食べ終わったみたいで、急いで追いかけてきた。

 

こうしてようやく学校に向かい始めた。

いつも通り他愛ない会話をしながら学校に向かっていると、目の前に俺の天敵がいた。

 

「げ、白鷺」

 

「げ、ってどういうことかしら?嫌なのはこっちも同じよ?」

 

「冬夜君、千聖ちゃんと知り合い?」

 

この中で唯一状況の理解できていない彩が、俺達の関係について聞いてきた。

 

「彩ちゃん、その男から離れなさい。この男はいつも私をつけ回す変態ストーカー男よ」

 

「冬夜君はそんな人じゃないよ~!?」

 

「彩のいう通りだ。つけ回してるのはそっちだろこの勘違いストーカー女」

 

「何ですって?それと彩ちゃん、あなたはアイドルの自覚があるの?男と二人で登校なんて」

 

この女、言わせておけば彩にも当たり始めやがって。

 

「家族と一緒に登校して何が駄目なの!」

 

「家族ってあなたまさかこの男と……」

 

「待て、お前の思ってるような関係じゃあねぇぞ。俺達は従兄妹なんだ」

 

「あなたには何も言ってないわ、それと早く消えてくれないかしら?目障りなのよ」

 

この女、マジで腹立つ。

俺のイライラがマックスまで上がってきた。

 

「お前が消えろよ、それとお前が俺の行く先々にいるのが悪いんだろうが」

 

「嫌よ。私は彩ちゃんに話があるもの」

 

「チッ、いちいちムカつく女だぜ」

 

俺は居心地が悪いので彩を身代わりにしてその場から離れる。

これ以上いると頭が痛くなる。

 

もう俺転校しようかな?

これ以上あんな女と同じ学校には通いたくない。

 

俺は教室に荷物を置いてトイレに向かい用を足すと、自販機に向かった。

すると自販機でまたもや天敵に遭遇。

今日はついてないなぁ。

 

「まだ懲りて無いのかかしら?ストーカーさん?」

 

「はぁ、お前なぁ、俺のことを何だと思ってるんだ?」

 

「人間の屑でストーカー」

 

「ブレねえなぁ」

 

白鷺は紅茶を買って教室に戻っていった。

俺は緑茶を購入し、少し時間を開けて教室に戻った。

 

ホームルームで、担任より爆弾発言が投下される。

 

「今日は、今度の宿泊研修の班決めをします」

 

忘れてた。

宿泊研修あったなぁ、そういえば。

やべぇ、俺友達居ねえ。

 

絶対つまんない奴だわこれ。

休みたい。でも彩が許してくれないだろう。

 

更なる地獄は、まだまだこれからだということを俺はまだ知らない。




主人公→千聖
千聖→主人公
の好感度がマイナス突き抜けてるんだが……
本当にくっつくのか?
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