何にせよ、この様な趣味の塊を読んでいただけて感謝しかありません。本当にありがとうございます。
「………………………………」
結論から言おう。くっっっっっそつまらん。いや要所要所で面白い番組とか無くはないんだが、総合的に判断するとまーじでつまらん。興味深い的な面白さはあっても、頭空っぽ的な面白さがほとんど無い。誰が思うよ、『魔王少女マジカル☆レヴィアたん』が一番普通に面白いしはしゃげるって。まあちょいちょい過激というか、主演が
……いやね、すげぇ思った部分も無くはないんだよ? 特にドラマとか下手な月9ドラマを余裕で越えてくる作り込みだと思いましたよ。でも全部暗い系というか、昼ドラ方向でドロドロしてると言うか、人間や悪魔の醜いところ全乗せみたいなのが続くと食傷気味になるに決まってるだろうがふざけんじゃねぇ。テメェら悪魔なのか? 悪魔だったわ、僕も悪魔。
あとニュース番組が放送局(恐らくそれぞれの上級悪魔の領地毎)によって内容が無法地帯というか、偏向報道凄いなっていうか。多分冥界に於けるテレビって、上級悪魔が自領民の洗脳する為の機械だって割り切ってんだなって思っちゃうぐらいの偏向報道だよ。いやぁ、四大魔王が政権握ってるの納得いってない層ってめっちゃ多いんやなって。……なんで冥界政府の公共放送が一番公平な報道してんだよ。もうちょっと政府寄り……というか現魔王派寄りの報道をさァ!? 敵が無法してんぞ、立ち向かえよ!?
「まずい…………これはまずい…………」
結構無法地帯なニュース番組も問題だけど、何より思ったのは『子供の見る番組が少ない』ことと、『他所様にお見せできる番組が少ない』ことだ。このままじゃ堕天使はゲラゲラ笑っても教会・天界側がドン引くぞ。これから協力していきましょうって時にこの心象の悪さを誘発させるような地獄の如きラインナップはいただけない、冥界はほぼ地獄だが。
こりゃあの電子妖精も冥界の放送じゃなくて地球のテレビ放送を受信しようと思うし、魔王様も冥界版ニチ○サ作ろうと思うわな。
しかし、これは逆にブルーオーシャンだという捉え方もできる。率直に言えば金の匂いがする。仮に変身ヒーローもので一発当てれば、玩具やタイアップとかで結構雇用と金が生まれるんじゃあないか? 素人考えだけど。
上手くいけば、冥界だけじゃなくて天界とかからも利益が見込めるかもしれない。コレからのことを考えるなら、ヤツら様方も
「となると、作品一本じゃ面白みがない、のでは?」
ならば、だ。善は急げと言わんばかりに僕はスマホを手に取った。夜も遅いが悪魔は夜が本番、今日は契約業務してるので統括にあたる部長は部室でゆったり構えてるはずだ。
「もしもし部長、冥界か人間界でお金にめっちゃ困ってるアニメ制作会社とか心当たりありません? あったらそこの社長の頬を札束ビンタして欲しいんですけど」
『話が唐突だしいい感じに悪魔になってきたわね貴方……』
いやぁそれほどでも。あ、褒めてないですかそうですか。電話が切れた後ちょっとショック受けたよね。
いやしかしそれにしてもだ。
「……現魔王派って結構向かい風じゃあないか?」
以前ライザー氏が話していたことを思い出す。大王派に比べて政治面で弱いとも。…………グレモリー家は、言うまでもなく現魔王派で、フェニックス家もそうだし、あとはシトリー家もそのはずよね?
「……つまり、僕の知ってる悪魔に大王派はいない、と」
じゃあ、容赦をする必要もないのかな、と横になる。今のうちからやれること、探しておいた方がいいかもしれないね。
◆◆◆
『起きろ……起きたまえ……いやこれは夢の中だが……』
「……わァお」
意識をゆらされたと思ったら、そこは時計の針だらけの空間だった。怖ぇよ。
そして逆さ状態で僕に声を掛けてきたのはいつぞやの悪魔、時計の持ち主だった。
『どうも、一ヶ月ぶりぐらいかな?』
「馬鹿な、死んだはずでは」
『残念だったね、トリックだよ』
「知ってんのかいあの名作」
『こうやって一度やってみたくなる程度にはね』
まあ、それはそれとして。そうなるとこの空間の意味も理解もできるというか。
『とはいえ、私はただの在りし日の残響。君らで言うところの残留思念に過ぎない。本当ならばある程度の時間を経れば薄れ消え去っていくものでしかないのだが、少々厄介なことが起きた』
「どゆこと?」
『時計が君の神器に飲み込まれた』
「大惨事じゃん!!?」
というかすっかり忘れていたよエターナル・タイム・リワインドのこと。…………ああ、原因も見えたぞ。反天使になったときに飲み込まれたっつーことだな。固有能力……あの天使はドラゴンとしての権能と言ってたソレが、確か時計由来だったはず。
『そういうことだろうな。調べたところ、君の『怠惰』の板に収められているみたいだな』
「……取り出すことは?」
『できないね』
「ぐぬぉ……! コレから特にやり直したいことが増えてくると言うのに……!!」
以前なら(以下略)。やり直しチャンスは平等にないという神の思し召しかもしれん。警鐘もそうだそうだと鳴っております。そうか、お前龍神だったか。
『……いや、そうでもない』
しかしそれに対して否を言ったのは張本人のこの悪魔だ。そういえば『怠惰』に組み込まれたって言ってたね。つまり……
『ああ、無論以前と同じ使い方ができるとは思わないが、コレで器は満たされた状態になったのではないか?』
「マジか。いや確かに今怠惰極めてる気はするからそれも併せて……って感じか」
ついでに言うと能力の方向性もエターナル・タイム・リワインドに準えたものにしかならないということにもなりそうだけども。時計の代替になりゃ別になんでもいいけれど。
『禁手にはなっていたものの、私の時計は世界を巻き戻すことしかできないからね。それに悪辣さと怠惰さを添加したような能力になるのでは、と思うよ』
「しか、じゃねぇよとんでもなく大それたことだわ」
……先に名前だけ考えとくか。『
『…………君、本当にネーミングセンスが』
「うるせぇよ」
部長にもいい顔されないんだよな。部長が僕にそんな反応するって相当だと思うんだけど…………でも今更矯正しようがないし。
『まあ、それは置いておこう。実は今日、君にお願いがあって話し掛けたのだ』
「と、言いますと」
『残留思念、つまり今の私の崩壊がこれを機に更に加速していっている。なので私の心残りを君に引き継ぎたいと考えた。言わば忘れた頃に見つかった遺書のようなものだ』
「お前の心残りって嫌な気配しかしねぇなぁ……」
自分の生命力を削ってタイムリープし続けて、多分人助け悪魔助けし続けた男の心残りって、それもうそういうことでしょう? これ以上誰の命を背負えって言うんだよマジでよォ!!! 乗っかるけど! 時計にはさんざ助けられたし、手の届く範囲なら僕は頑張るけども!!
『いやはや、君に時計を託した私の判断に狂いはなかった様だ。まあ大したことを頼むつもりはない。ある教会の戦士と悪魔のカップルの様子を確認して欲しいだけだ』
「既に組み合わせが雲行き怪しいんだよな!? 今話すってことは和平が結ばれる前の出来事だよな!?」
『まあ、その通りなのだが。実際悪魔や教会から刺客が差し向けられていたからね。死体偽装から冥界への密航、それに戸籍の準備もか? ともあれ彼らのためにどれだけ法を犯したか分かったものじゃないな』
「悪魔が悪魔してるのにやってることが基本人助けなのどうなんだよお前ェ!!!」
『君に言われたくはないがな』
しかも知っちまったから見て見ぬフリもできねぇ……! 僕も部長と結婚を前提にしたお付き合い開始したところだから他人事でもねぇのが……くそ!
「…………名前!」
『ん?』
「名前、教えろよ! 分かんねぇと何もできねぇじゃんか!」
『ふむ、そうか。教えてなかったか。私の名前はウォーレン。家名はとうに捨てた。そして私が匿っていた彼らの名前は八重垣正臣君とクレーリア・ベリアルさん。彼女の方は従兄弟のお兄さんが有名なレーティングゲームのプレイヤーだと聞いたな』
「ゆ、有名っておま、それ……」
教本に載ってたぞソレ、教本に載ってるレベルってことだぞソレ、レーティングゲームの絶対王者…………ディハウザー・ベリアルのことだろ、それェ!!?
『私の唯一の眷属である女王が二人の身の回りの世話をしているはずだ。冥界に寄った時は気にかけてくれると助かる。では、達者で』
「待て、いろいろと待て!! 説明責任を、説明責任を…………!!」
◆◆◆
「起きてイッセー」
「……ハッ!?」
夢、夢か!? いや多分話の内容は事実だが!! 気がつけば朝、最近は日課になりつつある部長の朝のお見舞いで頭の痛くなる夢から醒めたところみたいだ。
「随分と魘されていたわ。どうしたの?」
「すみません、随分と酷い悪夢を見てしまったみたいで。……あの、リアスさん。もしかしたら僕、とんでもないスキャンダルの一端を掴んでしまったかもしれません」
「……えっ」
流石に説明しないわけにもいかず、魔力で結界を張りながらとりあえずウォーレン……時計の悪魔から伝えられたことをそのまま話すと、目に見えて部長の顔色が悪くなり頭を抱えだした。
「これ、やばくないですか?」
「やばいを通り越して大スキャンダルよ…………いえ和平の成った今なら普通のスキャンダルで…………いやダメだわ、話の真実がどう転んでも大変なことにしかならない」
「ですよねェ!!?」
っぶねぇ!! 遮音結界張っといて良かった!! どこまでそれが効いたもんか分からないけど最悪の事態は防げたはずだ!!
「とりあえずこれはお兄様に報告するしかないわ。上手く事が運べば
「面目ありません……」
いやでも時計には助けられましたし大目に見てくれませんかね? ダメ? ダメです?
「ともかく、お兄様との話がどうなるか次第ではあるけれど……不幸中の幸いね。近いうちに冥界で集まることになったから」
「はぁ……それは和平や敵テロリスト集団とかと関係が?」
「ない、とは言えないけれど、これを機にって感じね。冥界では定期的に、有力貴族の次期当主などを集めて会合をすることになってるの。毎年夏休みには帰省しているからタイミング的には助かるのだけど」
ははぁ、なるほど。和平が結ばれたことで世界もこれから変わっていくし、コレからの冥界を担っていく悪魔達にも抱負を語ってもらおう……的なお偉方が交流する口実になってる会と見たぜ僕は。
「それにイッセーとアーシアのこともあるから。特にイッセーはこれから冥界と人間界を何度も行き来することになるから、一度正式な入国をしておいた方がいいの」
「僕、転移魔方陣で行き来するものだと思ってましたよ……」
実際、一度冥界への正式なルートでの入国をすればそれでも構わないらしいケド…………意外と面倒な手続き多いのね悪魔って。
「そうなると何処に予定をねじ込めるかしら……結構タイトなスケジュールになりそう」
「あ、あの……許可さえ貰えたら僕の方でこっそりと……」
「………………」
うわぁ、一人で対応するって言いかけたら凄い顔になった。部長、ハイライト戻してください部長。なんで付き合い始めたのに監禁の可能性に怯えなきゃいけないんだ。
「こっそりとは無理そうだから、部長に甘えることになりそうです。本当に申し訳ありません」
「……ふん。貴方が原因というワケじゃないんだから気にしてないわ。それにそもそも冥界……グレモリー領に着いてから忙しくなるのは貴方も一緒よ」
「へ?」
「だって、ね?」
可愛くウィンクされて思い出すが…………そういやこの女、根回しが終わったとか吐かしてたな。事実(お茶目な報復だろうけど)グレイフィアさんから『若様』などと胡乱な呼び方されたワケで…………。
「スピード感えぐいなァ……」
割と近いうちに同じ籍にぶち込まれる気がしてならない僕なのであった。
原作からの変更点
・複数人の敵対フラグ消失