「…来た」
我狼院がそう言うと、あんこうチームが乗っているⅣ号H型とカンガルー地無が乗っているT-34/85。
大洗連合に残っている戦車はこれだけ。そして相手はヤドカリメカ3体と戦車1両。
「勇樹、みほ。相手はきっと」
『わかっている…あのメカ3体をどうすればいいのかはオレは大体わかる。みほは』
『はい、あのT14は私と我狼院さんがひきつけます』
勇樹とみほの言葉に彼女は「ふっ」と答えると、懐から『白い稲妻』を出して食べる。そして。
「白薔薇の名に懸けて、我々は進む。友をすくい、我が心に誓い…行くぞ!」
『『はいっ! 怜雄様!!』』
彼女の言葉に装填手の辰巳重美、砲手の上林亮子、通信手の石原秀乃、操縦手の畑中薫子。彼女たちはそう言うと、エンジンは起動する。
ガラガラガラガラガラッ!!
左右から3体のヤドカリ型のメカが出ると勇樹が「こっちにこい!」と木を結び付けた頑丈ロープに投げると、2体のヤドカリは後を追うかのように発進していく。
そして1体のヤドカリメカは、あんこうチームを襲うが、麻子の操縦により華麗にかわされ、そのまま逃げていく。そして。
「T14、こっちに向かっている!」
「薫子! 後ろに行け!」
「はい!」
怜雄の指示に薫子は操縦をしていくと、T14は突進しぶつかるのと同時に発砲しようとしていた。
「五月女らしくないやり方だな…こっちも行くぞ!」
「はいっ、怜雄様!」
「おうおう! 行ってやるぜェ!!」
2人はそう言うと重美は砲弾を装填し亮子はいつでも狙えるようにスコープをにらみつけると、2両の砲台から砲弾が放たれる。
ドガアアアァァァァァァア!! ガギガギッ!!
だが、砲弾は別方向に放たれてアトラクションを破壊する。
「装填次第、衝撃を緩和する準備を!」
「「「はいっ!!」」」
「辰巳、行けるか?」
「わかっています怜雄様。たとえ命が燃え尽きても!」
「亮子! あれを食っておけ!」
「ふっ! わかったって怜雄!!」
「薫子、細かい動きを!」
「はーい! わかりましたー!!
「秀乃、出来る限りみんなに伝えろ」
「はい!」
我狼院は4人に向けて言うと、彼女は眼を鋭くすると、こう言った。
「我々の本気、見せてあげる…行くぞ! 白薔薇学園!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「麻子さん、あの富士山の展望台の下行けますか?」
「わかった。沙織」
「あ、百合子さん! あんこうチームは展望台の下に行きますけど。そちらは?」
沙織は麻子の指示に急いで百合子に連絡すると彼女から『わかりました!』と返答してくる。そして。
『ここ追伸! ブンボーガーとT26、ワシベロスとM26が3両同時に行動不能! こちらはヤドカリメカ2体、建物にぶつかり戦闘不能!』
「わかりました! みぽりん!」
「はい、残りは私たち3両。何とか勝てる…」
みほはそう言うと、百合子から『それと』と何かの連絡をし、みんなは話を聞くことに、そして…。
『もらったぁ!!』
Ⅳ号H型再び洞窟に入ると、後からついてきたヤドカリメカがⅣ号のエンジン部分に砲台が動き、放とうとした…その時。
ギィィイイイイッ!!! ガゴッ!!
「止まった!? どうして」
突然戦車が止まりヤドカリメカは衝突した、なぜ止まったのか…彼女が考え込んだ、その時。
ゴゴゴゴゴゴゴ…
「ん、何だ?」
後ろから何か音がしたため画面を見ると、T-34/85が出口の上に停止しており、砲台はメカのエンジン部に。
「しまった! すす―」
急いで『進め』と言おうとしたが、砲弾は放たれてエンジン部当たると火を噴き、行動不能になった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「これであと一両…」
勇樹は真剣に残りの車両を見て計算し、あたりを見渡している。残りの砲弾の数と相手の行動をよく見なければわからない…。
そんな中、彼はある疑問を浮かばせる。それは。
「あの液体…シャボン玉の一種だが弾力はゴム弾だけど、固まるのが…」
あのシャボン玉、なぜか割れやすかったのに違和感を抱いていた。
―――どうして自分たちを狙っていたのか。
―――いったいどこから放たれたのか。
―――高い所はないのにどうして…。
彼はそう思いながら考えていると、伊江が「勇樹、前!」と声がし、彼は我に返って前を見ると。T14が体当たりしかけてきた!
「しまった! 小森、よけろ!」
勇樹は小森に指示を出すと彼女は「やっている!」と急いで操縦機を動かしてよけるが。
ドガアアアァァァァァァア!! ギィィンッ!!
砲弾は放たれて 戦車に当たるが。掠っただけで行動不能とはならなかった。
「くっ! あいつ我狼院と戦っていたんじゃ?!」
勇樹はそう言ってあたりを見渡すと、我狼院からの攻撃をよけながら他の戦車に攻撃している。
それを見た彼は「あいつ、他のところに目あるのか?!」と驚いている。すると。
「北にあんこうが砲撃しました! あ、外れましたぁ!!」
「くっ! 伊江、砲弾は?!」
「残り5つ、十分ではないが工夫次第で行けるな」
「美樹姉、目は?」
「っ…目薬下から大丈夫だよ」
「百合子さんは」
「はい! 最大限であたりを見渡しながら報告します!!」
「小森! 落ち着いて操縦を、麻子の指示を聞いて」
「操縦するんだな!」
勇樹の言葉に彼女たちは答えると、彼は「わかった」と言いながら資料を見ていると、ある事に気づく。それは。
「……Ⅳ号…待てよ、砲弾を…」
Ⅳ号を見て彼は何かを思い出し、考え込む。そして。
「みほ、我狼院。これは無理なことだがいいか」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「わかりました。みなさん、行けますか?」
みほは秋山たちに向けて言うと彼女たちは「はい!」「わかりました」と答えるが、沙織は「大丈夫?」と心配する。
「麻子さんもよろしく」
「おうよ」
「うん…我狼院」
みほは我狼院に連絡すると彼女も『なかなかやるな』と褒める。
『諸刃の剣と言えるが、見方を変えれば片刃の太刀。勇樹にしてはやるな』
「はい、では。『逆転作戦』開始です!」
みほはそう言うと、後からT-34/85とAMX-13が集合し、作戦を開始する。
ドガアア!! ドガア、ドガァ!!! バギィッ!!
五月女から砲弾が放たれると、T-34/85とAMX-13が放ち攻撃を塞ぐが、砲弾はすべて外れⅣ号の装甲を掠り一部がはがれる。
「っ! 伊江、装填!」
「わかったが、少ないから慎重に!」
伊江は急いで装填すると、砲弾は放たれ。戦車の装甲をはがした。
我狼院も砲弾を放つがそれはよけられ、砲弾はそのまま建物に当たり爆発した。
『勇樹! いったいこれはどうなっているんだ?!』
『相手の行動が読むのが得意…まさか』
「一種の予知能力…予知夢、夜寝ている間に記憶したのか?!」
予知夢だと気づいた彼は、今までの行動がすべて行くのに納得がいく。
予知夢はすべて当たるとは言えないが、それが何を現しているのが別のものだとしたら、可能性はあり得る。
「だったら…攻撃をしてきたら出来る限り砲弾を!」
『はい!』
『分かった!』
勇樹の指示に2人は答えると、速度を増していき。そして五月女の砲台は建物に向けて砲弾を放った。
その影響で中部は爆破しみほがいる方に倒れていく。
「「みほ!!」」
2人は急いでみほを助けに行くが、建物はもう彼女を踏み潰そうとした…その時。
ベチャアッ!! ピキピキピキピキッ!!
先ほどの球体が建造物に当たると膜は割れて中の液体が飛び散り、地面と接触している部分は固まっていき支えるようになっていった。
わずかな時間、奇跡であろうかと思った瞬間、みほは「前進!」と言うと、Ⅳ号は進んでいった。
「なんだあれは…」
それを見た我狼院は驚いていると、通信機から『準備できました!』とみほの声がしたため、彼女は「わかった!」と答える。そして。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
3両は富士山の展望台へと行くと、AMX-13、Ⅳ号、T-34/85と言う風に並ぶと3人は首を縦に振る。そして。
「戦車前進!」
「進め!」
一行と我狼院がそう言うと戦車は前進し正面所突を仕掛けていく。そして。
「撃てぇ!」
一行がそう言うと砲弾は放たれて、AMX-13に直撃し左にそれると同時に行動不能となった。
「うっし! やったっす!!」
井上は喜んでいるが、一行は「しまった!」とある事実に気づくそれは…。
Ⅳ号の裏にT-34/85が並ぶ…それは何もない行動ともいえたが。見方を変えればわかる。彼らがやる行動、それは。
ドガアアアアアッ!!!!
戦車が戦車を砲弾し加速を増す。前の戦車は囮をして装填の時間を稼ぐ、そして装填している間に2番目の戦車が放つようになっている。しかも放ったのは砲弾ではなく。
「空砲?!」
空っぽの砲弾、威力はないが戦車を動かす程度ならいける。それに気づいた彼は「急いで装填を、そして放て!」と指示を出す。
「そ、装填っと! 準備できた!」
「撃て!!」
井上に指示すると、彼女は「はいっす!」と砲弾を急いで放つ…が。
ドガアアッ! ガギャアアアアッ!!
砲弾はⅣ号の右足である履帯と転輪が破壊されただけで、装甲は出来ないが先ほどの速度で加速は落ちず。そのままぶつかり。そして。
「撃て!」
「っ!!」
ドガアアアアアッ!!! ガゴオオッ!!
ぶつかると同時に華は引き金を引き、T14はそのまま後ろに後退しⅣ号と共に停止する。そして。
シュポッ! シュポッ!!
両者白旗を出して試合はなんとか終わらせた…誰もがそう思っていた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「足りない…」
しほは巨大画面に映っている『secret』を見て言うと、千代も「そうね」と答える。
ここまで来て、メカや戦車は出てきたがなぜか1機足りない…いったいどういう意味なのか。
「え、一体何が…?」
千早も浦里言葉を忘れて普通の言葉で言うと、しほが「…」と黙っていた。
「あ、あのしほ…これは」
「千早さん、静かに」
千代が千早の口を押えると、わずかだが彼女が飲んでいた紅茶に波が出ていた…。それは定期的にではなく何かが近づくにつれ大きく揺れていた…。
改めて画面を見ると、富士山の方から何か巨大な乗り物が現れてきた…それは。
「「「ぞ、ゾウ!?」」」
灰色に染まった巨大な象型のメカが現れた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「でっか!!」
「反則じゃないのかこんな時に秘密兵器って?!」
それを見た勇樹たちも青ざめて言うと、象メカは徐々に移動していく。そして頭からスピーカーが出てくると聞き覚えのある声が。
『オーほっほっほ!! ごきげんよう皆様』
「あ、ずるいお嬢様」
「来たねー奴か」
「納得しますね」
小春田の声に3人はジト目で見ていると、小春田は『黙らっしゃい!!』と切れる。
『この新型メカ『ジャンボメカ』であんたたちをぎったんぎたんにしますわ!!』
小春田はそう言って進んでいるが、ここで事態が。それは。
ドンッ! ガガガガガガガ…
『およ!? およよよよよよよよよよよよ』
富士山にぶつかり突然躓いていき、彼らをよけて進んでいき。建物にぶつかり、そして。
ドガアアアアアアッ!!
『ぎょえええ!?』
地面に倒れると中にいた小春田たちは外に帆降りだされて湖に落ちる。
「あー、大丈夫か?」
それを見た勇樹は流石に心配したのか、彼女たちに向かおうとした…すると。
ビリ…ビリリリッ…
「ん?」
突然空に雲が発生し、周りを包むかのように広がっていく。それは遊園地だけではない、雲は徐々に広がっていき会場を包み込んでいくかのように広がっていった。
「な、何が…」
「これは」
それを見たみほたちは怯えていると、伊江が「おい! あ、あれを見ろ!!」と指を指した。それを見たみんなは急いで見ると。
先ほどのジャンボメカから青色に輝く電気が出てくると、『ゾ・ゾゾゾ…ゾウ』と不気味な声を出していく。そして。
ビガァアアアアッ!!
『ツヨォオオオオッ…イッゾウ!!』
ドッシン!!
突然象メカは立ち上がると同時に体からまばゆい赤い光を放つと。異変が起き始める。それは。
「ん、んん!?」
突然廃遊園地のアトラクションが浮き始めると、ジャンボメカに行くと合体していき、メカはそれに合わせるかのように大きくなっていく。
それは遊園地のアトラクションだけではなく、建物のガラスや壁のコンクリート、乗り物なども吸い込まれていき合体していく。
「あ…あああ」
それを見た小春田は後ろに引いていくが巨大化は収まるどころか徐々に悪化していき、気づいたときには時計塔を超えるほど変化していく。
さらに背中の部品がはがれると、観覧車や海賊船にジェットコースターの線路や巨大な成長のお城が出ていき。体は派手な色と模様に変色していく。そして。
ドガアアアァァァァァァ!!
その姿は巨大な歩く遊園地へと姿は変わり、顔はピエロのようになり足には巨大なキャタピラが4つ付いている。そのメカは。
『コワスゾオオオッ!!!』
巨大象型アトラクションメカ『コワスゾウ』へと変貌した。