プロローグ
ある時、ある異世界から逃げ出した魔王を追ってある存在がとある世界へと降り立った。
その存在の名は【ハイパーエージェント】
異次元世界【ハイパーワールド】から逃げ出した【魔王・カーンデジファー】を追ってある家のコンピュータに現れた。
そこで出会った少年少女の力を借りて実体を持たないエネルギー体であったハイパーエージェントは【グリッドマン】という少年が描いた戦士に乗り移り、少年と共に魔王が送り込んでくる数々の怪獣と戦った。
数々の戦いを繰り返すたびに苦しい時もつらい時もあったが、少年らの協力もあって魔王・カーンデジファーは倒され、グリッドマンはその役目を終え、ハイパーエージェントはハイパーワールドへと帰って行った………
だが……
ハイパーワールドへと戻ったハイパーエージェントは、再び別の世界での戦いが始まろうとしているとは思いもしなかった。
魔王・カーンデジファーを倒し、ハイパーワールドへと戻ったハイパーエージェントはグリッドマンとして戦っていた頃の出来事を思い返しながら平和な日々を送っていた。
ところがある日、ハイパーワールド内に警報が鳴り響いた。その警報音にオペレーターの声が響く。
「なっ、何だ!?何事だ!?」
「大変です!セントラルベースに不法侵入者!不法侵入者です!!」
「何だと!?」
ハイパーワールドの中心であり、ハイパーワールドの心臓部でもあるセントラルベース。そこはセキュリティシステムが最も強固で、とても侵入などできるはずがない。
しかし現実にセントラルベースに侵入者がいるという事実は変わらない。そう思ったハイパーエージェントは急ぎセントラルベースへと向かった。
セントラルベースにやってきたハイパーエージェントはベース内の不法侵入者の痕跡を追いかけながら奥へと進む。
侵入者の足跡を追ってやってきたのはベース内の最深部であった。
ここにはハイパーワールドの均衡を保つために重要なモノが保管してある場所だった。ハイパーエージェントは急いで開閉扉を開けると、部屋の中央には女性のような姿をした光る人物と白、赤、黒、金の四つの光の玉が侵入者の周囲を漂っていた。
「へぇ~、この情報処理能力……これは凄いねぇ~」
「そこまでだっ!一体どうやってここまで来た!不法侵入の目的は……ってそれは!?」
不法侵入者に警告するハイパーエージェントだったが、侵入者の手にしている四つの光の玉を見て驚愕した。
その光の玉はセントラルベースの心臓部に安置してあったモノで、このハイパーワールドの動力を担っている重要なコアだったのだ。
「ふっふっふ~、これがあれば私の夢が実現できる~♪」
「待てっ!それはこの世界の心臓部に必要なものだ!奪わせるわけにはいかない!!」
まるで新しい玩具を貰ってはしゃいでいる子供のような動きを見せる侵入者に、ハイパーエージェントは侵入者に攻撃を仕掛けるが、何か強力なバリアのようなモノに弾かれたように吹き飛ばされ、ハイパーエージェントは床に転がる。
「なっ、何だ?今の衝撃は……」
「これは私が大いに有効利用してあげるから安心してねぇ~♪バイバ~イ♪」
転がったハイパーエージェントに侵入者は四つのコアを左手の手の平に集めると、右手を振ってその場から消えていってしまった。
侵入者が強奪した四つのコアを失ったセントラルベースの心臓部は徐々にその光を失いつつあった。
しかしハイパーエージェントはコンソールを操作して他の施設の動力と補助コアのエネルギーをセントラルベースに回す。
そのおかげでセントラルベースの機能はどうにか維持できるのに成功した。
ハイパーエージェントのおかげで何とかセントラルベースの崩壊は防ぐことはできたが、本来役割を担っているはずのコアが四つも奪われてしまった事で、ベースの機能がいつ機能停止するか分からない状態になってしまった。
それに対し、司令部は奪われた四つのコアを奪還するためにコアの足取りを追って侵入者を捕まえるためにハイパーエージェントに再び異世界へと向かう任務を与えた。
こうして、ハイパーエージェントは再び世界の壁を越えて異世界での戦いに身を投じていくこととなった。