今回はオリ主の話です。
インフィニット・ストラトス、通称IS……
それはある日、一人の女性から発表されたパワードスーツ。宇宙での活動を想定されて開発されたマルチフォームスーツで、開発者の名は【篠ノ之 束】というISの基礎理論を考案、実証した稀代の“天才”である。
しかし発表当時、彼女の開発したISは世界に全く関心を得られなかった。
ISが世に出てから一か月がたったある日、全世界に戦慄が走った事件が起こった……全世界の軍事施設のコンピューターが何者かに同時にハッキングされ、世界中のミサイル基地から2341発以上のミサイルが日本を目標に一斉に発射された。
世界が混乱する中、そこに一人の救世主が現れた。それは後に“白騎士”と呼ばれる一機のISだった。白騎士はその力を持って飛来するミサイルの雨を全て破壊し、日本を救った。
その白騎士の能力を見た各国の首脳達は、捕獲もしくは撃破しようと大量の戦闘機や戦闘艦などの軍事兵器の投入を決定した。
だが、IS白騎士の能力は首脳達の思惑を嘲笑うかのように大半の戦力を無力化し、死者や負傷者などは一切出さずに何処かにと飛び去って行った……
これが一般に公開された【白騎士事件】と呼ばれる内容……
だけど、ボクの体験した白騎士事件は一般報道されたような被害が皆無という内容ではなかった。
そう、ボクにとって白騎士は救世主さまなんかじゃなかった。むしろ……
むしろ、とうさんとかあさんが死んだ原因を作った人だったのだから………
白騎士事件が起きる少し前……【天城 雷士】はいつもと変わらない父親と母親と仲良く、どこにでもある休日の日常を過ごしていた。
「ねぇ、父さん。今日は何処に行くの?」
「今日はお前が行きたがっていた遊園地だぞ!」
「わ~い!!」
「ふふっ、前から楽しみにしてたものね、雷士は」
大喜びする雷士の姿に両親は笑顔を見せながら外出する準備をしていた。そして準備が完了し、いざ出発しようとした時だった。
突然街中に警戒警報が鳴り響き、遠くの方で爆音が鳴り響いてきた。
「何、あれ?」
「あれは……」
爆音が響いてくる方向の空を見上げると、編隊を組んでいる数機の戦闘機が高速移動している光る物体に翻弄されながら次々と爆発していく光景が見えた。さらにその戦闘機のうち一機が黒煙を出しながら徐々に高度を落としながら落下してきた。
「雷士っ!!」
父親の声が雷士の耳に届いたと同時に戦闘機の落下時の衝撃が三人を襲い、雷士はそこで意識が途切れた。
どれくらいの時間がたったのだろうか……雷士は体中に痛みで意識が戻り、目を開けると目の前に両親の姿が見えた。
「とうさん?……かあさん?」
雷士の声に両親は答えない……
雷士は二人の体を押してみると母親は力無く倒れ、二人の間から這い出ると、目の前には窓ガラスが割れ、何かの一部のような鉄の物体が自分の家に突っ込んでいるのが目に入った。
「あ…ああ……」
ボロボロになった自分の家を見つめる雷士は何が起こったのか理解できず唖然としていた。
そして後ろを振り返った時だった。後ろにあった何かが爆発を起こし、その瞬間、何かが顔に向かって何かが飛んできた。さらに当たった部分から痛みと共に何か垂れ出しているような感じがして雷士は手を当ててみた。
手には真っ赤な液体がべったりと付いていた………
「うわぁぁぁっ!!」
叫び声とともに目を開けて起きた雷士は荒い息をしながら目を覚ました。手にはびっしりと汗をかいていた。
「ハァハァ、また、あの夢か……」
汗を拭いながら雷士は夢に出て思い出してしまった子供の頃の苦しい記憶に嫌な気分になってしまった。
あの後、救急車がすぐにやってきたが、両親は既に息を引き取っており、自分自身も左目付近に戦闘機の破片が刺さっており、緊急手術することになったのだ。
手術は成功したものの顔の傷は残ってしまい、それは年齢が14になった今でも残っている。しかしそれから後が最も酷いものだった。
病院から退院した後、家に戻ったのだが、そこは既に売地になってしまっており、両親の財産などは殆ど親族連中に奪われてしまっていた。
(行き場を失った俺を母さんのところの婆ちゃんが引き取ってくれたおかげで、どうにか孤児院行きは免れたけど…)
財産を奪われ、行く場所を無くした雷士だったが、母親の祖母が引き取ってくれたおかげで孤児院行きは免れ、心が荒れることはなかったが、その祖母も一か月前に病死してしまった。そのため、今は祖母が残してくれた家に一人で住んでいる。
今は何とか金銭を遣り繰りしながら生活しているが、そろそろバイトなども考えないと生活が困難になってしまうと思い、日々バイト先を探して街を歩き回っている。
「さてと、今日もバイト探しに行くか…」
そして雷士は今日もバイトを探しに街へと向かった。
春の季節の風が吹く中、バイトを探して街を歩く雷士だったが、如何せん良いバイトが見つからず、立ち寄った公園の水道で喉を潤し、ベンチに座って一休みすることにした。
「ふう……中々良いバイトっていうのは見つからないものだな…」
雷士はベンチに座って背もたれに寄り掛かって青空が広がる空を見上げた。
あの日、両親の死んだ忌まわしき日を境に世界に関心が広まったISは、軍事利用化によって宇宙進出という本来の道から外れていき、様々な条約の下に今やISは数年の時を経てスポーツのような形で収まっている。
しかしISの登場で世界にもう一つの変化があった。それはISが女性しか使えないという理由から、男女の社会的パワーバランスが一変し、女尊男卑が当たり前になってしまった。
その理由からか、雷士の探すバイトにも男性起用の条件が余り良くない。
「でも、ヘコたれても仕方ないか。もう少し頑張ってバイトでも探すか!婆ちゃんの教え“何事にも前向きに”だっ!」
何事にも前向きに…祖母からの教えを口ずさみながら公園を出ようとした時だった。一人の子供が転がっていくボールを追いかけるように公園の外へと向かうのを目撃した雷士は何故か胸騒ぎを感じ、少年を見ているとそこへ一台のトラックが子供に向かって来ていることに気づいた。
しかし子供の方は目の前を転がるボールにしか目が行っておらず、トラックの接近に全く気づいていなかった。
「あっ、危ないっ!!」
雷士はトラックに引かれるかもしれない子供に向かって駆け出し、ボールを拾い上げた子供がようやくトラックの存在に気づき、トラックの運転手も子供に気づき急ブレーキを掛ける。
そこへ雷士も子供に追いつき抱きかかえようとするが、目の前には既にトラックが間近に迫ってきていた。
その時だった。突然トラックと雷士のいる場所から光が発生し、光が収まるとそこには雷士の姿はなく、代わりに騎士のような鎧を纏ったISがトラックを止めていた。
アニメの一夏を見ていると、何かイラッとくる瞬間があるw主に第二期から……