電光超人インフィニット・ストラトス   作:京橋

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 今回はハイパーエージェントがどういう経緯で実体を得たかの話です。



第二話 電光超人 再び…

 

 

 

 ハイパーワールドのセントラルベースから何者かに奪われてしまった四つの特殊コア。そのコアの発している特殊な電波を辿りながら侵入者の後を追っていたハイパーエージェント。

 

 暫く光ばかりの世界を進んでいると、突如光の世界を抜けて青空の広がる場所へと出た。ハイパーエージェントは一先ず状況を把握するために周囲を見渡す。

 

 

「ここは……何処か“彼ら”のいた世界に似ているな」

 

 

 青空の下にある高層ビルや緑の広がる森林が見え、ハイパーエージェントの口からかつて魔王・カーンデジファーとの戦いで実体の無い自分に“グリッドマン”という肉体を与えてくれ、共に戦ってくれた二人の少年と一人の少女。

 

 昔を懐かしむように移動を開始したハイパーエージェント。暫く飛行を続けていると、ふと森の高台の方に何か人の形をした物体を見つけた。

 

 

「これは…一体何だ?見たところ人の形をしているようだが……」

 

 

 ハイパーエージェントが見つけた人の形をした物体……これこそがこの世界において女性しか扱えないパワードスーツ【インフィニット・ストラトス】だった。

 

 しかし、彼が見つけたISには搭乗者の姿はなく、所々が黒い跡が付き、装甲の至る所に銃の弾痕、切り傷などがあり、正直ボロボロの状態だった。

 

 さらに観察するようにISを調べてみると、機体の中央部分付近に黒く光っている球体【ISコア】 を見つけた。しかしISコアにも罅割れをおこしてしまっており、機能しているのか全く分からなかった。

 

 

「これは!?まさか強奪されたコアか……!?」

 

 

 ハイパーエージェントはISコアが侵入者に強奪された特殊コアに似ていた為に、確認のために調査しようとした時だった。

 

 

「うっ、うわぁぁぁぁぁっ!!」

 

 

突然、ISコアが光だし、ハイパーエージェントはISコアに吸い込まれるように吸収されてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ISコアに吸収されてしまったハイパーエージェントは意識を取り戻す。

 

 

「こっ、ここは……何だ?」

 

 

先ほどの青空の広がる世界から一変して上下左右真っ暗闇の世界となってしまった場所に一人立っていたハイパーエージェント。

 

 まるで世界が無になってしまったかのような音もない場所……ハイパーエージェントは周囲を見渡してみるが何も無い……と思ったが、よく見ると暗闇の中にポツンと人のようなものが見えた。ハイパーエージェントは一先ず見つけた人物の方へと向かった。

 

 暗闇の中にいた人物の近くまで来ると、そこにいたのは全身傷だらけの少女だった。まるで先ほど見たISの状態と同じ場所に怪我を負っていた。

 

 

「おいっ!しっかりするんだ!」

 

「うっ、ハァハァ……」

 

 

 怪我だらけの少女にハイパーエージェントは声をかけるが、少女はもう既に虫の息であった。そして助けようにも今の彼は実体を持っておらず、何もないこの場所では手の施しようがなかった……

 

 だが、ここでハイパーエージェントは奇妙なことに気づいた。彼女の傷の部分をよく見てみると、傷口の内部が様々な数列のデータのようなものが走っていて、足の先などがバグ表示されているパソコン画面のように砂あらし化していた。

 

 

(まさか…この少女は……)

 

「あっ、貴方は……?」

 

「私は…ハイパーエージェントという者だ。君は一体?」

 

 

 息が絶え絶えの少女に何とかハイパーエージェントは会話を試みようとする。その内容によれば、彼女はISのコアに宿っている“意志”であり、世界には同じISコアが467個存在し、自分はその内の一つであると語った。

 

 そしてIS研究所に渡されるはずが、輸送中の事故で輸送機は空中分解……外に放り出された際に機体の破片やら爆発時の衝撃でISコアにも罅が入ってしまい、機能停止状態ギリギリの状態になって地上に落ちてしまった……と経緯を話した。

 

 

「………なるほど、そんな事が……」

 

「ええ……それで…貴方に…お願いが…あります」

 

「なんだ?」

 

 

 彼女の話を聞いた後、彼女はハイパーエージェントにあるお願い事をした。それは自分の代わりに“誰かを守って欲しい”或いは“誰かに守る力を与えてあげてほしい”というものだった。

 

 つまり彼女の申し出は自身をハイパーエージェントに捧げる代わりに、彼に自分の願いを引き継いでほしいというものだった。

 

 

「了解した。君の意志は私が受け継ごう……だから安心して眠ってくれ」

 

「あ…ありが…とう……」

 

 

 ハイパーエージェントの言葉に彼女は笑顔を見せると彼に向かって手を差し出し彼に触れた。その瞬間、彼女の身体は光の粒子に変換され、ハイパーエージェントの光の球体に吸い込まれていった。

 

 

 

 

 

 

 そして暗黒が支配する世界に光が満ち溢れた………

 

 

 

 

 

 

 

 

再び青空の広がる世界へと戻った時、ハイパーエージェントの姿は光の球体ではなく、彼が以前魔王カーンデジファーとその配下の怪獣たちと戦っていた時の【電光超人グリッドマン】へと変貌していた。

 

ところが再びグリッドマンとなったハイパーエージェントは何か体に違和感を覚え、自身の姿を見返してみた。

 

 グリッドマンは自分の姿を見返してみると、見た目はかつてのグリッドマンの姿をしていたが、よく見ると顔の部分のマスクのように覆いかぶさり、ツインアイの部分はサングラスのような黄色のカバーがはめられていた。

 

さらに身体の胸部の青い部分が白くなり、細部が以前のグリッドマンとは微妙に変化していた。恐らく彼女のISを取り込んで再変換されたことで変化が生じたようだ。

 

 

「やはりこの姿が一番いいな。だが、若干の変化が生じたのは彼女の機体を取り込んだためか……」

 

 

 かつての姿より変化を遂げたグリッドマンだったが、この変化は彼女の事を忘れないために特に元に戻そうとは思わなかった。

 

 

「さあ、この世界での実体を得ることができたし、さっそくコアの探索に行くとしよう!」

 

 

 ハイパーエージェントは新たに手にしたグリッドマンという実体を得たことで、任務である特殊コアの探索と、彼女の願いを胸に大空へと飛び立っていった。

 

 

 

 

 





 この作品でのグリッドマンは、未搭乗状態でもハイパーエージェント自身で稼働が可能で、
この際はユニコーンガンダムやバンシィのような顔面をしていると思ってください。


 それではw
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