問題児たちととある魔剣使いが異世界から来るそうですよ。 作:稲荷きらら
転送装置で転送された魔剣使い、新しい世界で冒険が始まると思っていた・・・
思っていたがそれは地上からではなく空からだった。
「落ちてる・・・落ちてる~~~~~」
魔剣使いの冒険はここで終わってしまった・・・というわけではなく、湖に落下し、死を回避することができた。
「し、死ぬかと思った・・・・」
岸に上がると金髪の目つきの悪い男の子と黒髪ロングのお金持ちそうに見える女の子、茶髪のショートにスリーブのジャケットとショートパンツを身に付けた女の子(と三毛猫)が立っていた。
「お前も手紙をもらってここに来たのか?」
金髪の目つきが悪い男の子が聞いてきた。
「手紙?いや?ある任務でここに来たんだが・・・」
「任務?まぁ、いいわ、自己紹介しましょう?私は久遠飛鳥よ。」
「春日部耀」
「俺は逆廻十六夜だ」
「俺はレン。魔剣使いだ」
「はぁ?魔剣使い?ふざけないで!」
「いや、ふざけてないんだけど・・・」
周りに沈黙が流れる。その沈黙を破ったのが十六夜だった。
「まぁ、そんなことはどうでもいいが・・・そろそろ出て来いよ、でなきゃ森ごと吹き飛ばすぞ?」
「えぇ、出てきなさい?この問題児が暴れる前にね」
「なんだよ、お前らも気づいてたのかよ」
「当然よ。分かり切ったことを聞かないでちょうだい」
「風上に立たれたら嫌でも臭いが流れてくる」
「魔剣使いならこれくらい当たり前だ。」
「…ふうん? 面白いなお前ら」
すると茂みからウサギの耳が生えた女性が出てきた。
「や、やだなあ御四人様。そんな狼みたいに怖い顔で見られると黒ウサギは死んじゃいますよ?そんな黒ウサギの脆弱な心臓に免じてここは一つ穏便に御話を聞いてい----」
「断る」
「却下」
「お断りします」
「怪しいからヤダ」
「あっは、取りつくシマもないですね♪」
バンザーイ、と降参のポーズをとるが・・・怪しすぎる。いろいろな考えを脳内に巡らせるが、
「フギャ!」
唐突にした声に考えを消され、声の方向を見てみると黒ウサギの耳を春日部耀が引っ張っていた。
「ちょ、ちょっとお待ちを!触るまでなら黙って受け入れますが、まさか初対面で遠慮無用に黒ウサギの素敵耳を引き抜きに掛かるとは、どういう了見ですか!?」
「好奇心の為せる業」
「自由にも程があります!」
「へぇ、このウサ耳って本物なのか?」
十六夜がウサ耳を引っ張る。
「・・・じゃあ私も」
今度は飛鳥が反対の耳を引っ張る。
「あっ、後で自分も触りたい」
魔剣使いは指をエロい手つきで動かしている。魔剣の中にはウサギの格好をした娘もいるがたいていはつけ耳であるため本物のウサ耳がどんな感じなのか気になるのである。
そして、十六夜と飛鳥から左右力いっぱいに引っ張られた黒ウサギは、言葉にならない悲鳴を森中にこだまさせた。