「この透明な家の中でいちご狩り、というものができるのですね!」
「びにーるはうす、というのですね。外の世界は知らないことばかりです」
「中は思ったより暖かいです。これもえあこんの力ですか?」
「すごい、一面にいちごが生ってます!」
「なるべく赤くて光沢のあるものを選ぶのですか。あ!これなんてどうでしょう!」
「――んんっ、甘くて美味しいです!」
「え?ヘタの方から食べた方が美味しいって?……本当です!さっきよりも甘さが均一な感じがします!」
「そういえば、蜂さんが飛んでますね。……へぇ、受粉を助けるために放しているのですか。さすが小傘ちゃんは物知りです」
「あ!見てください!あんなにおっきいいちごが!早く行きましょう!……な、なんですか。その微笑ましいものを見るような目は」
「……あまり甘くないです。大きい分甘みが足りてないのでしょうか」
「いちごを摘むときは、へたから取ると手が汚れない?でもそれって摘みにくいのでは……あ、そんなことはなかったです。てっきりもっと硬いものかと」
「そういえばどのくらい狩れるのでしょうか。……結構時間はありますね。いちご食べ放題です」
「あ、見てください。蜂さんが花粉を集めてます。ふふ、もぞもぞしてて可愛いですね」
「ん?あちらには別の種類のいちごもあるのですか?色々な味が楽しめるのですね」
「……こっちの種類のいちごは、さっきのよりも少し酸味が強いです。私はさっきのいちごの方が好きですね」
「すごいです!このいちご、へたの方まで真っ赤に熟れてます!……そういえば、小傘ちゃん、見てるだけで全然食べていませんね。ほら、あーん、です。……いいんです。私が小傘ちゃんに食べて欲しいのですから。……美味しいですか?よかった」
「見てください!今度はこんなに小さいいちごが。あ、しかも双子です。とても可愛いですね」
「……あ、もう時間ですか。正直まだ食べたりないのですが。……そういえばそうですね。まだぶどうが待ってます。ここでお腹いっぱいになる訳にはいきません。ごちそうさまでした」
「ここでぶどう狩りができるのですか。ぶどうはあまり食べませんから。楽しみです」
「早速いただきましょう!……あれ、届かない」
「あ、ありがとうございます……。……背が高いっていいですね」
「ん!この緑色のぶどう、とても甘いです!……ますかっと、ですか?色が変わると名前まで変わるのですね。不思議です」
「……さすがにぶどうというだけあって、全種類食べるのは難しそうですね」
「持ち帰りもできるのですね。全部食べるのは無理なので、食べきれなかった分はそうしましょうか」
「このぶどうは噛まずにそのまま、ですか?……噛むと逆に酸っぱくなるのですか」
「さすがに、お腹がいっぱいになってきました。小傘ちゃんはどうですか?……そうですよね。ぶどうはやはり食べきれないです」
「このぶどうは、帰ってからのお楽しみ、ですね。ふふ」