仮面ライダーSCIP   作:蒼かえる

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報告書2-11 克服

ベルとリリを助けてからしばらく経ち、蒼兎は生活資金を得るためにダンジョンへ潜っていた。かなり下層のモンスターを大方狩り尽くし換金しようと上へ戻っているとベルとリリを見かけた。

 

「(うまく仲直り? ができたようで……)」

 

他の一流冒険者と比べるとまだまだではあるもののベルの強さは最初見た時と比べてかなり上がっていた。

 

「(思い返してみると朝方あの『剣姫』と一緒にいる所を見た気がするなぁ……。)」

 

「(特訓でも付けてもらったんだろうな、あの調子なら問題無さそう。)」

 

上へ戻ろうとすると、上層では見かけることがありえないはずのモンスターが現れた。ベルが自身のトラウマである存在に対して恐怖を混じえてその名を呟く。

 

「ミ、ミノタウロス……!?」

 

「(変色してる……普通のやつとは違う……確か赤色だったはずだが……あんな模様まであったか?)」

 

ベル達が遭遇したミノタウロス。その姿はいつもは黒いその強固な皮膚は赤く変色している上に禍々しい炎のような模様までもが浮かんでいた。

 

「ベル様逃げましょう!今の私達では敵いません!」

 

ミノタウロスは獲物を見つけたと言わんばかりの眼光でベルとリリを睨みつける。ベルはその眼光に気圧され、リリの撤退の提案も耳に入ってこない。

 

「……ッ!!」

 

ベルはオーズドライバーを装着しメダルを入れてスキャナーを手に取る。

 

「変身!!」

 

スキャナーでメダルを読み取り『神のナイフ』を引き抜く。

 

『タカ!トラ!バッタ!』

『タトバ!タトバ!タトバ!』

 

「うわぁぁぁ!!!」

 

「ベル様!」

 

リリの制止の声をも無視しベルはミノタウロスに挑む。しかしベルのナイフの一撃をミノタウロスは持っていた大剣で受け止める。『神のナイフ』は少しだけ大剣を削る、しかしミノタウロスの振り上げによってベルは胸部の装甲を削られながら飛ばされる。口の中の鉄の味を噛み締めながらベルは構える。

 

「リリ……逃げて……!」

 

「で、でも!」

 

「いいから!早く!」

 

リリは目に涙を浮かべながら、しかしベルから離れようとしない。

 

「(リリが逃げてくれなきゃこいつをどうにかできない!)」

 

「フゥゥ………!」

 

「リリ……逃げて……!」

 

「嫌です!」

 

「逃げろよ!」

 

ベルの強い口調で言われリリは泣きながら走り去る。一度深呼吸をしてベルはミノタウロスを見据える。明らかに自身の身の丈より大きいその凶器に恐怖しながら、それでもなお挑もうと構える。

 

「(これは階段だ……あの人に近づくための……!)」

 

オーズとしての能力であるバッタの跳躍力、それにより一気に相手に肉薄するつもりでベルはミノタウロスへ駆け出す。

 

「(一歩一歩踏みしめて……登りきってやる!)」

 

圧倒的なスピードで迫ったベル、しかしミノタウロスはそのスピードにすら反応してみせた。振り上げた大剣は寸分違わずベルに向けて振り下ろされる。自身のスピードに反応したミノタウロスに驚くベル。

 

驚きながらも体を少し逸らしてギリギリで大剣を避ける。しかし振り下ろされた大剣の圧倒的な威力と風圧でベルは再度吹き飛ばされた。

 

「(なんて力だ……!あれに当たったらいくらこの頑丈な鎧でも直ぐに消える!)」

 

オーズを頑丈な鎧と考えいるベルだか、そのオーズでさえ一撃で変身解除に追い込まれると思わせる程の威力。近距離では通用しないと感じたベルは手を突き出して、無詠唱で魔法を放つ。

 

「ファイアボルト!」

 

『ファイアボルト』ベルが本を読んだことで習得した魔法。本来は魔法は詠唱を必要とするがベルは無詠唱の魔法を習得したことにより手を突き出し、唱えるだけで魔法を放つことができる。

 

火球を放ちミノタウロスが接近しないようにする戦法であったがミノタウロスは煩わしそうに手を前に出してくるだけでダメージが通っていないようだった。

 

「(やっぱり近づいて戦うしかないのか……!?)」

 

「(でも、この『神のナイフ』は警戒されててなかなか攻撃できない……!)」

 

思考している間にミノタウロスがベルに肉薄する。反応できなかったベルの上半身を大剣が襲う。鋭い痛みを伴って吹き飛ばされたベルはダンジョンの壁に激突して埋まる。オーズの変身が解除してベルは血反吐を吐きながらも立ち上がろうとする。その時、蒼兎がベルの前に立つ。

 

「(さすがに分が悪いか……)」

 

「あとは任せてもらっていいですよ。」

 

「アオト……さん……!」

 

不意にベルは自身が初めて蒼兎に助けられた時のことを思い出す。

 

『「大丈夫ですか?」』

 

その時と場面が重なった気がした。蒼兎がウォッチを構えるがベルがその手を掴む。

 

「もう……もうアオトさんに助けられるわけには……」

 

「助けられるわけには……いかないんだ!!」

 

立ち上がりベルはミノタウロスを見据えて構える。

 

「(ボクは知ってる……アイツより速い人(ヴァレンシュタインさん)を知ってる!)」

 

走って接近し、ミノタウロスが振り払う大剣をジャンプと空中で体をひねることで回避し大剣の持ち手を『神のナイフ』で切りつける。深く切り裂くことができたのかミノタウロスは大剣を手放しかける。

 

そこを見逃さず着地したベルはミノタウロスの顔面に手を突き出し魔法を放つ。

 

「ファイアボルト!」

 

火球が顔面に直撃したミノタウロスは大剣を手放し、顔を手で覆う。腕を振り回しベルに近づけさせないようにするも大振りで狙いも何もない攻撃を避けるのはベルにとっては簡単だった。

 

手放した大剣を奪うが、重さで持ち上げることができない。ミノタウロスは大剣が無くなり顔面に直撃した魔法により激昂する。腕を地面に付けて頭の角で突進する構えを取る。

 

大剣を持ち上げることができないベルに対しミノタウロスは突進する。持ち上げることを諦めたベルは大剣を力一杯振り上げてミノタウロスにぶつける。

 

大剣は轟音と共に砕けるがミノタウロスは左肩から大きく切り裂かれたことにより頭を上げる。『神のナイフ』を切り口の上から突き刺し、詠唱する。

 

「ファイアボルト!」

 

「ウガァァァ!!」

 

ミノタウロスの体内に炎が巡る。しかしミノタウロスはまだ動けるのかベルをその巨腕で捕まえて握り潰そうとする。ベルはもう一度詠唱しミノタウロスの体内に炎を巡らせる。

 

絶叫しながらもミノタウロスは再度ベルを捕まえようとする。ベルは自身の限界を感じ取りながらも最後の力を振り絞り詠唱する。

 

「ファイアボルト!!!」

 

ミノタウロスの切り口から炎が吹き出し、ベルを捕まえようとする。しかしすんでのところで塵となり、

 

 

 

 

 

ベルはミノタウロスに勝利したのだった。

次の次にクロスする作品、何がいいですか?(やるのはアニメ一期まで)

  • デート・ア・ライブ
  • この素晴らしい世界に祝福を!
  • 異世界はスマートフォンとともに
  • ソードアート・オンライン
  • 東方Project(アニメでは無いですが一応。)
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