ミノタウロスを撃破したベルはその場で倒れる。丁度その時、リリが連れて来たと思われる『ロキ・ファミリア』のベート、フィン、リヴェリア、アイズが現れる。
「これは………どういうことだ?」
「ベル様!」
リリが倒れているベルに走り寄る。
「おい!ホントにミノタウロスが居たんだろうな!?」
ベートがリリに問う。その問いに答えたのは蒼兎だった。
「確かにミノタウロスはいました、そこの少年が倒しましたが。」
「ああ!?」
「君は確か……」
「あの時、ミノタウロスを一撃で倒した少女か?」
「そうじゃねぇか!思い出したぞテメェ!」
「ベル様がミノタウロスを倒したというのは本当なんですか……?」
「そうです、じゃなきゃそこの少年は死んでミノタウロスは徘徊したままですよ。」
「確かにドロップしたハズの魔石まである……どうやら本当らしいな……。」
「テメェが倒したんじゃねぇのかよ?」
「彼が倒したと言っているでしょう…?」
「その通り、彼がミノタウロスを撃破したのさ。」
蒼兎の言葉に同意したのはベルにオーズドライバーとコアメダルを渡した転生者、アンクだった。
「キミは……?」
「俺はアンク、ベルにオーズの力を渡した者だ。」
「何の用でここに来たんです?」
蒼兎がアンクを睨みながら問う。
「そんな怖い目するなよ、貸したものを返してもらいに来たのさ。」
「……?」
アンクはベルに向けて手を突き出す。嫌な予感を感じた蒼兎はウォッチを起動しSCIPマグナムだけを取り出し、アンクに向けて射撃する。
「おおっと、いきなり撃ってくるなよ……。」
上手く体を逸らして回避したアンク。
「何をするつもりだったのですか?」
「だから言ったろ?貸したものを返してもらいに来たってよ。」
「貸したもの……?」
「そもそもなんでベルは変身できると思う?」
「…………」
「それはな、俺が変身できるように能力を与えたのさ。」
「……え?」
「アナタの特典はなんです?」
「俺の特典?知らなかったのか?」
「俺の特典は『ワン・フォー・オール』好きな相手の能力を奪ったり与えたりできる能力と、オーズのアイテムと変身資格だ。」
「………?」
「変身資格があるのに何故アナタが変身してないのですか?」
「この世界が実に厄介だったんでね?特典はこの世界で言うスキルとして反映されるみたいでな。」
「ワン・フォー・オールは問題なく使えたんだが、オーズの変身資格にレベルが付いててな、タトバと亜種にしか変身できなかったのさ。」
「だから能力を奪う、与えることができるワン・フォー・オールでベルに『仮面の英雄』としてオーズの変身資格を与えてベル本来のスキルで俺のスキルのレベルを上げてもらっていたのさ。」
「今回収すれば俺は色々なコンボに直接変身できるのさ、だから回収させてもらうぜ。」
「回収したあと、どうするつもりで?」
「どうするかねぇ……とりあえず『欲望の王』だし、ここを支配でもしますかね?」
「………自分が言えた立場じゃありませんが……あえて言わせてもらいます。」
「ライダーの力はそんなことのために使われるものじゃないですよ。」
「そうか、だがそんなことは俺の知ったことじゃない。」
「能力の回収を邪魔するなら容赦しないぞ?例えライダーの力が無くてもこっちには転生者から奪ってきた能力やスキルがあるんだ。」
「なら、戦闘を仕掛けられた、という理由のもと、防衛させてもらいます。」
『SCIP!』
『アクション!』
「スキル『攻撃力上昇』×4『反応速度上昇』×2『耐久上昇』×2」
「変身」
『投影!』
『フューチャータイム!』
「『レベルブースト』×2『軽量化』」
『確保!収容!保護!』
『仮面ライダーSCIP!SCIP!』
互いに能力を展開し、相手の動きを見逃さないように見つめ合う。先に動き出したのアンクだった。踏み込みで蒼兎へ肉薄する。蒼兎は後ろにベルやリリ、ロキファミリアの面々がいることを思い出し、すぐにその場から離れる。
蒼兎を追うようにアンクが詰め寄る。SCIPマグナムで射撃するが突然止まったアンクは腕を突き出し、エネルギー弾は見えない何かに弾かれてしまった。
「『バリア』×3」
「厄介な……!」
「そう言うなよ、まだ始まったばかりだぜ?」
蒼兎はSCIPマグナムに「143」の番号を打ち込み、銃口を地面に向けて引き金を引く。
『Euclid!』
その音声が鳴り響くと共に蒼兎はドライバーのレバーを開閉させる。
『ビヨンドザタイム!』
『SCIPエクスプロージョン!』
突如、蒼兎が引き金を引いた場所から桜の木が現れる。舞い散る花弁が不覚にも美しいと感じたアンクはそれを見てなんの意味か理解しかねていた。
「おいおい、いきなり花見か?」
蒼兎はそんな軽口を気にすることなくSCIPマグナムの銃口を引く。弾丸ではなくダンジョンにも関わらず突風が吹き荒れて桜の花弁がアンクの方へ向かっていく。
アンクはその花弁になんの警戒もしていなかった。その花弁がどの天然、人工物質で最も硬い物質よりもはるかに硬く、花弁の縁がカミソリのように鋭いことを知らずに。
突風によって嵐のようにアンクを襲う桜の花弁。なんの警戒もしていなかったが故に体の至る所を切り削がれる。途中からバリアを張ったものの、バリアの隙間から花弁が入り込み、アンクの体を切り裂いていく。大量に切り刻まれたアンクは思わず片膝を地面につけて肩で息をする。
「ああ……クソいてぇ……」
蒼兎は構わずSCIPマグナムに「-JP」のキーを差し込み「710」の番号を打ち込む。
『Keter!』
まずは三発、アンクに向けて未来に撃ち込む。銃口を向けられたアンクはローリングで回避するがいつまで経っても現れないエネルギー弾に困惑する。
蒼兎は動き回りながらアンクに向けて射撃する。バリアやある程度動いてエネルギー弾をかわしながら背中を撃ち抜かれる感覚に襲われ地面に手をついた。
「こ、れは……カフッ!」
「畜生!」
振り抜いた拳は空振り、蒼兎はアンクの眉間を狙ってエネルギー弾を撃ち込む。なんとか身体を起こして回避したアンクだが既に満身創痍、出血によって動けているのが奇跡という状態である。
さまざまなスキルによって格段に上がっているはずの攻撃力もSCPの能力を駆使して戦う蒼兎に全く歯が立たないアンク。
「そろそろ苦しいでしょう……終わりにしてあげます。」
「まだだ……俺はまだ……ソイツから……能力を……」
立ち上がり、蒼兎と対峙するアンク。しかし真上から現れたエネルギー弾がアンクを貫く。タイムマシンリボルバーの能力によって放たれたエネルギー弾がアンクを撃ち抜いた。膝をついて最早立つことさえままならない。
蒼兎はドライバーを開閉させてこれを最後の一撃としてアンクに銃口を向ける。
「何か言い残すことは?」
「はは、何ね、これからやろうと思っていたことができないって分かりきってるからな。」
『SCIPエクスプロージョン!』
凝縮された白いエネルギー弾がアンクを撃ち抜く。これにてこの世界にいる問題のある転生者の特典と魂を全て回収したことになった蒼兎。次の仕事ということなのか、変身を解除した直後すぐに右からオーロラカーテンが現れた。
「(少しは休息があってもいいのでは……?)」
そんなことを思いつつオーロラカーテンに入ろうとした時、声をかけられた。
「アオトさん!」
振り返るとボロボロになっていたベルは蒼兎へ何かを伝えようとしていた。少し戸惑いながら何を言うかを考えながら、最後はハッキリと言葉にする。
「ボクは!アナタみたいに強くなります!」
「………なれるといいですね、その時を楽しみにさせてもらいます。」
「はいッ!」
不器用ながらに微笑んで返してみた蒼兎は、踵を返してオーロラカーテンを潜る。それを見届けたベルはダンジョンを後にしようとして、肩を掴まれる。
「おいお前、このまま返してもらえると思ってんのか?ああん!?」
オーロラカーテン、その中を奥へと進み続ける。やがて前回と同じ感覚に襲われる。
「……ゴプッ、ゴフッ、ゴフッ……!」
かなりの量を吐血しながら、奥へと進んでいく蒼兎。次の世界にも転生者は存在し、そして転生者によって不幸になる者がいる。仮面ライダーの力を使うと決めたその時から『仮面ライダーと同じ信念のもとで、その力を行使しよう』を決めていた蒼兎。
「(まだ……まだここで倒れる訳にはいかない……。)」
「少なくとも……今はまだ……!」
そうして彼は次の世界へと足を踏み入れた。
ベルは今日も今日とてリリと共にダンジョンへ潜る。憧れの人、その人と同じ強さを目指して。自身のトラウマであるミノタウロスを倒してからベルは自身の心が軽くなっていた気がした。
ステイタスの更新の時にヘスティアに驚かれると共に「ヴァレン某か……!?」と何か言っていたような気がするがベルは自身が強くなっていることに実感が持てていた。
オーズの力が貰い物であることに多少ショックやら驚きがありつつも現在も使っている。憧れの人に近づくことができる力であり、最近はその力の本質についてぼんやりと理解し始めていたから。
「(この力の名前……これは誰かを守るためにあるんだ、だったらボクはみんなを守れる英雄になりたい!)」
その心の成長によって劇的に強さも成長していくベル。その後に現れる困難も、これから増えていく仲間と共に乗り越えるだろう。
次の次にクロスする作品、何がいいですか?(やるのはアニメ一期まで)
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デート・ア・ライブ
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この素晴らしい世界に祝福を!
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異世界はスマートフォンとともに
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ソードアート・オンライン
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東方Project(アニメでは無いですが一応。)