転生者の特典と魂を回収すべくSAOの世界に降り立った蒼兎。しかし転生者はいつまでたっても行動を起こす様子はなく、蒼兎は常に気を張っていた。そんな中で第十層ボスの討伐が始まり、攻略組が危機的状況に陥る。しかし蒼兎がゲーム内で助けた少年トウマが仮面ライダーセイバーに変身し、自体は急展開を迎えた。
「このゲームの結末は、俺が決める!」
決意と共に宣言したトウマはサムライロードへ肉薄する。上から烈火を振り下ろしサムライロードは刀でそれを受け止める。火花を散らしながら剣と刀がぶつかり合う。
互いに武器を引き下げ再度激突。サムライロードの方が巨体にも関わらず力で負けていないトウマ。周囲のプレイヤーは呆然と眺めていた。
しかしその中から2人の人影がトウマの元へ向かう。1人は黒の剣士キリト、もう1人は蒼兎だった。
蒼兎が先に滑り込むようにサムライロードの左足を刀で切り付け体制を崩させる。続いてやってきたキリトが片手剣でサムライロードの脇を切る。2人によるダメージで体勢を崩したサムライロードはトウマに押し込まれダンジョンの壁に激突する。並んでサムライロードを見据える3人。
巻き上げられた土煙の中から白い蛇とも龍にも見える首が飛んできた。並んでいた三人は一斉に飛び退く。それは土煙の中へ引き戻され風圧でその煙が晴れるとサムライロードの左腕に巻き付いていた。
サムライロードが左腕を振り上げてムチのように三人を襲う。一番最初に蒼兎の元へ向かっていく白い首を蒼兎は上へ飛んで体を捻り、ギリギリでかわす。
続いてトウマの元へ向かっていく白い首をトウマは烈火に炎を纏わせた上で受け流す。
1番最後に向かっていったキリトは避けようと意識を向けたがキリトと向かってくる白い首を遮るように盾とハンマーを持ったプレイヤーが攻撃を防いだ。
「お前らばっかに任せっきりでたまるかよ!」
この声に賛同するように他のプレイヤーもサムライロードへ向かっていく。劇的ではないもののどんどんとサムライロードのHPを削っていった。
「みんな……!」
トウマはそんなプレイヤー達を見て強く想った。
「俺が、みんなを救う!!」
ドライバーに烈火を納め、引き金を引く。
『必殺読破!』
腰を落として烈火を更に力を込めて握る。
『烈火抜刀!』
『ドラゴン!一冊斬り!』
『ファイヤー!』
烈火に一際炎を纏わせてサムライロードへ向かっていく。
キリトもそれに合わせるようにソードスキルの構えをとる。
「「ハァア!!」」
2人同時に斬られたサムライロードは雄叫びを上げ、光となって消滅した。ゲームクリアを告げるアナウンスが空中に現れ、ダンジョンにいたSAOプレイヤー達は歓喜の声を上げた。
「やったぞぉぉ!!」
その中で1番大きな声を上げて喜んでいるのはトウマであった。
第十層が攻略され、新たなる街が解放された。街の解放を行ったトウマは感動しながら周りを見渡す。
「うぉ〜すごいなぁ!!」
「おい、アンタ!」
後ろから声をかけられ振り向くトウマ。声をかけてきたのは先程一緒に戦ったプレイヤー達だった。
「礼を言うよ、アンタのおかげで俺達は今日も生き残れた、ありがとう」
「いいんです、俺はみんなを助けたかっただけだから!」
「随分お人好しな奴だな?」
彼らの会話を遠目で見ながら蒼兎は考える。
「(彼が今回の転生者……?しかしアレはどう考えても
「(危機的状況に発現するのが条件?いやそれなら狼に襲われている時点で発動してるハズ…それに彼は転生者というには余りに年相応だしな……)」
「(何かが引っかかる……)」
「アオトさん!」
声をかけられた方を向く蒼兎。トウマが走りよって頭を下げた。
「また助けて頂いてありがとうございます!!」
「ああ、いえ。ダンジョンの攻略をしただけですから」
「でも俺だけじゃみんなは助けられなかったと思うんです」
「それを言うならあそこにいる黒の剣士さんにもお礼を言った方がいいですよ」
「あっ!そうですね!じゃちょっといってきます!」
慌ただしくキリトの方へ向かっていくトウマ。それを見送りながら蒼兎は開放された方とは逆方向の第十層へ戻る。。
「(トウマが転生者なら色々おかしい点がある、これはもう少し調べないと……)」
SAOプレイヤーが第十層ボスを攻略している最中、第七層の宿に2人の男が机に向かい合って座っていた。1人は白髪で髪を1本前に垂らした男、もう1人はボサボサな黒い髪をそのままにした暗い印象を与える男。
白髪の男は神妙な面持ちで、もう1人は気味の悪い笑みを浮かべて話し合っている。
「つまり、互いに手出しをしないと?」
「ええ、あなたは自分の世界をめちゃめちゃにされたくない、私は聖剣を取り戻したい。お互い無干渉であればこれは上手く行きます。」
「既に台無しなのだがね」
「それについては謝罪します、兆候があったとはいえまさか私の手から抜け出すとは…いやはやこの世界は侮れませんね?」
「……こうなってしまっては仕方が無い。なるべく早めにしてくれると嬉しいが駄目ならばそれはそれで構わない」
「それは何故です?」
「それはそれでゲームは楽しそうだ」
「フム……ではまぁとりあえずは」
そういって黒い髪の男は立ち上がり部屋から出る。出たあとで白髪の男はふかく嘆息する。
「しかし現実も捨てたものではないな……
黒い髪の男は壮絶な笑みを浮かべながら言う。
「なにもかも思い通りになるのもいいですが、想定外があるのもまぁいいでしょう……いやはや中々楽しいですねぇ……!」
更新がだいぶ遅れてしまいました……すみません……
次に行く世界がラストです。
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