憑依出来なかった憑依主人公   作:GIZEN

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今回は十年後まで本編に出れない彼が出ます。
ある意味クロノより酷い状態で。
あと、英語分からないのでデバイスの言葉は日本語です。


みんなの事情②

ヴァイス・???の事情

 

俺には手のかかる自称姉がいる。

何で手がかかるかと言えば……完膚無きまでにアホの子なんだ。

しかも、この自称姉と俺はどうあっても離れる事など出来ない。

何故なら……。

 

「ああ、コレがやりたかった!!」

 

このアホの子はいつの間にか俺の身体に居候してきた謎の存在であるからだ。

 

「師範殿!今日こそ貴方を凌駕させて貰うわ……私は、このストームレイダーで貴方を打倒する」

 

「……ああ、グランセニックのアホの方か。頼むグランセニックの真面な方…俺の教導受ける時は君が表に出てくれ」

 

無理っす。この自称姉にある程度自由与えないと頭の中が煩いんですよ。

特にこの自称姉と俺じゃあスタイルが真逆何で自分が表だと満足してくれないんです。

 

「振られたわね。女の私相手ではやりにくいのかしら?

だが、心配は不要。私は武士道を極めんとする者!女である事などとうに捨てている!!」

 

「そう言えば、何でアホの方が出てくると女体化するんだグランセニック。俺がお前の書類の性別欄にどう書くべきかどれだけ頭を悩ませたか分かるか?お前に書かせると男時々女とかいう意味の分からんこと書くしな」

 

すんません教官。

俺も最近、自分の性別に自信が持てないんですよ。

 

「余所見をするか。ならば、貴方の視線を釘付けに……へぶっ!」.

 

ああ、また墜とされたか自称姉。

俺の魔力とリンカーコアで空中戦と接近戦をしようとするからそうなるんだよ。

……たく、仕方ねぇか。

 

「すんません教官。今代わったっす」

 

「……まともな方か。アホの方に言っとけ。リンカーコアの差はある程度の力量がないとどうにもならんと」

 

「了解」

 

いつの間にか入れ替わってる!

ああ、勿体無い!何でこの声で狙撃兵なんだろヴァイスは?

せっかく、阿修羅凌駕の人なのに!!

いいもん!ヴァイスが狙撃極めるんなら私がクロスレンジ極めるだけだもん!

 

「教官。懲りてないみたいっすよ」

 

「……………はぁ。俺の留守中にお前たちの面倒見る奴に同情するよ」

 

……なに?

え?ちょっと待って……いなくなるの教官?

私まだ教官を越えてないのに?

ちょっと代われヴァイス!教官と話させろ!!

 

「煩くなってきたんで手短に説明して貰えますか?」

 

「……ちょっとな。昔の上官がやり残した仕事をしなくてはならないんだ。それに……敵討ちかな。十年前からの因縁を……断ちたいんだ」

 

「敵討ち……っすか?」

 

「ああ、クライド艦長にエスティアの皆に誓ったんだよ……闇の書だけは…ヴォルケンリッターは…俺が破壊するって」

 

 

 

 

 

 

なのはの事情

 

うやむやの内に終わってしまったクロノ君との邂逅。

僅かな時間で分かったのは彼が強い人であること。

何処か、一度だけ見たことがある戦っている時のお兄ちゃんに似た守る人の瞳。

 

「リンディさん。また、クロノ君は出てくるかな」

 

「ええ、彼の目的はジュエルシードだから……奪いに来ることは間違いないわ」

 

時空管理局から来て襲われたリンディさん。

同じ時空管理局なのに襲ったクロノ君。

記憶を喪ってしまったリンディさんには彼の目的も素性も分からないらしいけど、彼の瞳は確かに知っていると告げていた。

 

「お話しなくちゃ」

 

そう、今度彼にあったら話そう。

なんでこんな事をしているのか、なんでそんなに強いのに……悲しそうな瞳をしているのか。

 

 

 

 

 

 

ユーノの事情

 

レイジングハート。

古代ベルカの遺跡で発掘したインテリジェンスデバイス。

それが、ぼくの手元にある物だ。

 

レイジングハート・レプカ。

当時、そのレイジングハートを解析して作り出された一本のストレージデバイス。

よく分からない技術をそのまま真似たロストテクノロジーの塊。

使いこなせる魔導師が一人しかいなかったらしく、その一人しか使えないはずの杖は新しい主の手に渡っている。

 

「こういうのを運命って言うのかな?君の主となる人は別の形で君を手にしたよ」

 

〔はい、マスター。妹は素晴らしい使い手に恵まれたようですね〕

 

レイジングハートは特殊なデバイスだ。

この子には決まった形が無い。使い手のイメージした姿がこの子の姿となる。

それ故に起動させる者には強大な魔力と豊かな想像力が求めらる。

ならば、レプカの形はなのはという子のイメージした魔法使いの形であり、その魔力が絶大なのは火を見るよりも明らかだ。

 

「あの子は……強いよ。クロノは勝てるのかな」

 

〔現状では問題ないでしょう。執務官クロノとS2Uは私の知る魔導師では最高位の実力です〕

 

レイジングハートはデュランダルではなく、何故かS2Uの名を上げた。

どうして? と問う前にレイジングハートは語る。

 

〔気付きませんかマスター。執務官クロノはいざという時に決まってS2Uに手を伸ばします。よほど信頼しているのでしょう〕

 

ああ、確かにクロノはS2Uを好む傾向があるように見える。

まだ、短い付き合いだけど、実質剛健で確実性を優先する彼にしては珍しい事柄の一つだ。

 

〔ですから、私は執務官クロノはS2Uと共に戦うと思います〕

 

「そうか…そうだね。でも、クロノの事だから多分戦わない様に心掛けるのだろうけど」

 

でも、クロノは言っていた。

どうにか高町なのはを魔導師の道から日常に返すと。

それには、自分が敵となり魔法と犯罪者の怖さを教えなければならないとも。

シロノの言ってた通りだ。クロノは自分の心を蔑ろにして、他人の願いも踏みにじる。

それが、救いであると信じて。




ヴァイスに宿る憑依さんの名前は決めてません。
何か希望する名前があったらそれにしちゃいます。

憑依さんの設定
実年齢22歳くらい。
原作知識なし。
前世も今も女性。
機動戦士零零の乙女座大好き。
ヴァイスの魔力とリンカーコアでクロスレイジしようとする人。
表に出れるけど全ての決定権はヴァイスにある。

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