特典を喰らう騎士   作:ボルメテウスさん

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オリジナル騎士竜を募集しています。
元ネタが恐竜以外にも、虫や魚などを恐竜として騎士竜として出しても問題ありません。
こちらまでよろしくお願いします。
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EPISOOD08 炎の騎士竜

「そちらにも来ていた」

 

「という事は」

 

「あぁ俺達の所にも出てきた」

 

俺は現在、携帯で海外で活動している響から連絡を受けていたが、どうやら俺達と接触した奴らと同じ連中と響達も接触したらしい。

 

奴らの持っているテレポートジェムはどういう仕組みなのか未だに謎が多いが、組織についても謎が多い為、移動での時間短縮はおそらくは可能だ。

 

「錬金術師と転生者。

これは厄介だ」

 

響達から聞いたフィーネと呼ばれる人物、それに加えて俺達が直接戦ったキャロルもそうだが、錬金術師というのは巨大な力と知識を持っている。

 

そいつらが組織として集まっており、さらには種類が豊富な特典を持った転生者がいれば、その脅威は火を見るよりも明らかだ。

 

「それにガイソーグ、本当に」

 

何が起きているんだ。

 

そんな疑問が絶えなかった。

 

「大変です!!」

 

「んっどうしたんだ?」

 

「とにかく、これを」

 

俺が悩んでいると入ってきたマシュが取り出したスマホを見てみると、そこにはこの周辺が大火事になっている情報が映し出されていた。

 

「なんだ、この規模はっ!!」

 

しかも、それはビルが幾つも燃えており、燃え始めたのは、なんと火がなかった所から、たった一時間でこのような状態になっている。

 

「ガス爆発という訳でもない。

もしかしたら」

 

「転生者の可能性が」

 

「あぁ、ソーマ達は」

 

「既に現場に」

 

「それじゃあ、行くか」

 

その言葉を聞き、俺達はすぐに現場へと向かう。

 

周りは火によって包まれていた。

 

「とりあえずは、行くぞ」

 

「はい!!」

 

【ゲボーン!】

 

【ワッセイワッセイ!ソレ!ソレ!】

 

燃え盛る炎の中で俺達は炎の先に何か確認するように見つめながら、バイザーを回す。

 

【リュウソウSOCOOL!】

 

「まずは火事をどうにかする為にも、使うか」

 

そう言うと、俺は一つのリュウソウルを取り出し、リュウソウケンに入れる。

 

【コゴエソウル!リュウ、ソウ、そう、そう!この感じ!コゴエソウル!】

 

その音声と共に俺は剣を突き刺すと、周りに燃えている炎は瞬く間に凍るとマシュはすぐに燃えていた炎の中で、救助する人がいないか探し出し、救助していく。

 

「無事ですか?」

 

「あっあぁ」

 

「何が起きたんだ?」

 

「わっ分からないっ!!

突然火が燃えて」

 

そのまま混乱したのか、救助した人は気絶してしまう。

 

「一体何が」

 

「これはっ!!」

 

「おい」

 

「皆も来ていたのか、この状況は?」

 

「さあな、でもここまで派手に動いたおかげで、犯人は早く来たようだぞ」

 

「なに?」

 

疑問に思うよりも先に、凍っていた炎が再び燃え始めて、見ると炎がまるで蛇のように動き始めた。

 

「うわぁ」

 

「炎を操っているだとっ!!」

 

周りに燃え広がっている炎はまるで生き物のように動いており、切り裂いても炎なので消え去る事はできない。

 

「どっか水はないのか!?」

 

「あったとしても、この炎を消すのは不可能です」

 

「その通りだ」

 

「まさかっ」

 

突然聞こえた声に驚き、見ると炎の中から出てきたのはポリゴンのような黒い鎧を身に纏っており、口のような目のようにも見える白い紫色の奴が出てきた。

 

「てめぇが、この火事を引き起こしたのかっ!!」

 

「だとしたら?」

 

「なんでこんな事を」

 

「燃やしたかった、それだけだ」

 

「はっ?」

 

言っている事が理解できずに思わず呆けた声を出すが、奴はそのまま何か怒り狂ったように大きな声を出す。

 

「それだけだっ!!

全部燃えろ、燃えろ、燃えろっ!!」

 

「おい、あいつは一体どうなっているんだっ!?」

 

「特典に取り込まれたか」

 

「特典に?」

 

「あぁ余りにも強すぎる特典はその本人に強い影響を受ける。

そして相性が悪ければ、本人の性格とは関係なく暴走する」

 

「つまり、あの人は」

 

「特典に操られている状態だ」

 

皮肉な事にルパンレンジャーとしての活動を行っている間に戦ったほとんどの転生者達は支配欲が強い事や、ギャングラーによる洗礼なのか暴走はほとんどなかった。

 

「だったら、あの人の意思とは関係なく」

 

「と言いたいが、おそらくは本人も知らない部分だろうな」

 

人間というのは自分の知らない黒い感情を持っている。

 

それが暴走した状態が目の前にも該当している。

 

「だったら、早く特典を奪わないと、あいつは」

 

「あぁ、さっさと止めるぞ!!」

 

その一言と共に俺達は転生者の元へ走り出した。

 

奴はそのまま周りにある炎に手を伸ばすと炎はまるで蛇のような形へと変わるのと同時に俺達に向かって襲い掛かる。

 

「防御するな、そのまま突っ込めっ!!」

 

下手に防御を行えば、形を変える事のできる炎によって拘束される事は分かる。

 

なので、ここからは避ける事だけを考えての行動しかない。

 

「燃えろ燃えろ燃えろっ!!」

 

その咆哮と共に、次に手を伸ばした時に現れたのは巨大な棒だった。

 

そのまま棒を持ちながらこちらに突っ込み、攻撃を仕掛ける。

 

「攻撃しにくいなっ!!」

 

「しかも、応用性も高すぎるだろっ!!」

 

実際に目の前で暴れている奴の能力は炎を操るというシンプルな能力だが、特典に支配されているからか、特典自身が知っている方法でこちらを攻め込んで来る。

 

変幻自在に変わる武器に、無数に襲い掛かる炎。

 

「だったら、ジャック・ランタン!」

 

そう言い、俺はペルソナであるジャック・ランタンを呼び出し、炎を吸収するが、目の前にいる奴はそれを狙っていたように炎の蛇をこちらに向けて放つ。

 

「っ!!」

 

「リーダーっ!!」

 

「どういう事だっ!!」

 

「まさかっ!!」

 

「瓦礫っ!」

 

奴は炎の蛇の内部に潜ませていた瓦礫でこちらに攻撃を仕掛けてきた。

 

おかげで、俺は遠くまで吹き飛ばされ、炎の中へと閉じ込められた。

 

すぐに脱出する為にペルソナチェンジを行うとしたが、炎は絶え間なくこちらに攻撃を仕掛けてくる為、ペルソナを変えるのと同時に身体が炎に包まれてしまい、終わりだ。

 

確かにペルソナは変えれば、それに対応した属性の攻撃に対して有利に働く事ができるが、奴はそれを熟知したうえで対策として炎の中に瓦礫を混ぜて仕掛けてきた。

 

シンプルだからこそ、その応用性が分かる。

 

シンプルだから、その弱点も分かりやすく、それを補う方法も思いつく。

 

「これは、下手な強力な能力よりも厄介だな」

 

そう言いながら、俺は立ち上がる。

 

『汝に問う』

 

「あぁ?」

 

そんな炎の中で突然聞こえてくる声に驚きながら、俺は周りには炎しかなかった。

 

『汝は、なぜ奴は暴れていると思う?』

 

「さぁな、それは知らない」

 

『ならば、止める権利はお前にはあるのか?』

 

「そんなのは知らないよ」

 

『無知だと思わないのか?』

 

「まぁな、けどそれで止まる理由になるのか?」

 

『というと』

 

「確かに俺はあいつがなぜ暴れているのか分からない。

特典で暴れているだけかもしれないし、奴の中にある因縁みたいのでやっているかもしれない。

けどな」

 

そう言いながら、周りで燃え盛る炎を見つめる。

 

「これが奴の中にある悲しみだって言うんならば止めたい。

まぁ俺の自己満足な行動だ」

 

『なるほど、貴様は馬鹿だな』

 

「まぁな」

 

『だが、見捨てる冷徹な奴よりは気に入った』

 

「んっ?」

 

どこから聞こえた声と共に後ろから何かの足音が聞こえ、振り向くとそこに立っていたのは、その身を炎に包み込んでいる騎士竜がいた。

 

「お前は」

 

『我が名はディメボルケーノ、炎を司る騎士竜だ』

 

その言葉と共に、ディメボルケーノから放たれた炎は俺の手元に来ると、その形は一つのリュウソウルへと変わり、収まった。

 

『メラメラソウル、我の力を込めてある』

 

「だったら、ありがたく使わせてもらうぜ」

 

そう言うのと同時にメラメラソウルをリュウソウケンに入れる。

 

【強!リュウ!ソウ!そう!この感じ!メラメラソウル!】

 

その音と共に、俺の身体は炎が纏うのと同時に、炎は形を変える。

 

そこには炎を模した鎧があり、その先には先程現れたディメボルケーノを模した顔があった。

 

そのまま俺は横へと切り払うと、先程までこちらに襲っていた炎は全て消え、代わりに俺の身体へと吸い込まれていく。

 

「これが、メラメラソウルの、ディメボルケーノの力!!」

 

そう言いながら、炎を切り払いながら、皆の元へと戻ってくる。

 

「えっりっリーダー!!」

 

「やっと戻ってって」

 

「なんだ、その姿は」

 

「あぁ少しな、力を借りている」

 

「あそこから戻ってきた程度で、調子に乗るな!!」

 

そう言い奴は炎を溜めてこちらに放っていくが、すぐに炎をリュウソウケンで斬ると、炎は真っ二つに斬れ、その中にあった瓦礫は粉になって消える。

 

そして炎はそのまま拡散する事なく、俺の元へと吸収される。

 

そのまま無言で手に持ったリュウソウケンを構えながら、目の前にいる転生者を睨む。

 

「炎が、ふざけるなっ!!」

 

その言葉と共にこちらに向けて炎を放ってきたが、俺はゆっくりと前に進みながら転生者に近づく。

 

放たれた炎は俺に直撃したが、まるでダメージがないように散らばり、全ての炎が俺が装着しているアーマーへと吸収されていく。

 

「炎が、連にっ!!」

 

「どうなっていやがるんだ!?」

 

『炎の力を身に纏う事ができる力、それがメラメラソウルだ』

 

「この声って!!」

 

突然聞こえてきた声に驚き、俺以外の全員が声の主を見ると、そこには炎を身に纏った騎士竜がそこに立っていた。

 

「あれはまさか、騎士竜なのか!?」

 

『その通り、我が名はディメボルケーノ

我は炎を操る事ができる騎士竜、そして今の雨宮は』

 

「その炎を操る事ができる、つまりは」

 

「あの転生者にとってはまさに天敵っ!!」

 

「ふっふざけるなぁ!!」

 

その言葉と共に、身体が出てくる炎はまるでポリゴンのように変わっていき、そこには巨大な剣を作り出し、襲い掛かってくる。

 

激突する炎による剣は周りを炎の海に変えながらも続いていく。

 

「燃やすんだよっ!!

何もかも、全部!!」

 

「燃やして良いのは魂だけなんだよ!!

止めてやるよ、てめぇの憎しみの炎を全部!!」

 

その一言と共に、俺は転生者を蹴り上げると同時に片手に召喚したルパンマグナムを構える。

 

「とどめだ」

 

「ぐっ!!」

 

そのまま俺はメラメラソウルを取り出し、ルパンマグナムの上の部分に連結させる。

 

元々ルパンマグナムはVSチェンジャーと合わせる事ができる事もあり、アルセーヌが変形した事もあり、この部分をリュウソウルに合わせる事も可能になっている。

 

【メラメラフィーバー!】

 

その音声が鳴り響くのと同時に俺のアーマーからこれまで貯めてきた炎が一気に出てくるのと同時にルパンマグナムの先端にはディメボルケーノの頭を模した炎が形成されていく。

 

【メラ!メラッ!メラッ!!メラメラシューティング!】

 

その音声が鳴り響くのと同時にルパンマグナムの引き金を引くのと同時にディメボルケーノの咆哮と共に転生者に向けて放たれる。

 

「ぐっ!!」

 

すぐに目の前で炎の壁を形成するも、瞬く間に燃えると同時に転生者から出てきた特典が上に浮かび上がると同時にディメボルケーノがそれを喰らった。

 

「ここは」

 

「お~い、大丈夫か?」

 

「あっあぁ。

ここは、あれ、俺死んだはずじゃあ」

 

「覚えているか?」

 

「それが、死んだ後の事は、でも」

 

「でも?」

 

「なんかキノコみたいな奴が、俺に何かを」

 

「死人を利用した訳か」

 

胸糞悪い話だが、それ以上にキノコみたいな奴?

 

「敵はガイソーグや錬金術師だけじゃない」

 

これまで見た事のない奴の情報があるとしたら

 

「俺達は未だに戦いすら、始まっていないのか?」

 




???
元ネタ:プロメア
生前はバーニッシュと呼ばれる炎を操る超能力を持っていたが、とある実験で死亡した。
その後、謎の存在によって暴走する。

カリオストロ戦での連の姿は

  • リュウソウジャー
  • ルパンレンジャー

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