GOD EATER 『施しの英雄』   作:へいよーかるでらっくす

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言い忘れていましたがこの小説のカルナの姿はアポクリの時と同じです。FGOで言うと第2再臨のやつですね。理由ですがただ単にそっちの方が好きだからです。

ところでFGOでは遂にカルナのモーションがリニューアルされましたね!宝具演出を見て鳥肌が立ったのは私だけではない筈…


第3話

ーー極東地域

かつての日本の関東地区、神奈川と呼ばれていたエリア。そこに建てられた巨大な要塞。その要塞はアラガミの脅威から人類を守る為、そしてアラガミに立ち向かう為に作られた人類最後の砦。

 

フェンリル極東支部、通称アナグラ。

 

アナグラには神機使いやフェンリルの職員が住み込みで働く中央施設という建物がある。此処は支部の最重要部位で、もし破壊でもされたらアナグラの崩壊を意味する。

 

 

 

中央施設の最上階には役員区画と呼ばれる区画がある。

役員区画と言っても支部長の座に就く人物が執務を行う支部長室があるだけのフロアだ。

 

現在支部長室の中では椅子に座りデスクに積まれた書類の山と如何にも嫌そうな表情をして睨めっこをするキツネ目の男性がいた。

 

「ハァ〜……」

 

彼こそがここフェンリル極東支部の支部長、ペイラー・榊だ。正確には支部長()()である。

 

和服が趣味なのか着物の上にインバネスコートを羽織り、複数の眼鏡を鎖で首にかけていて支部長というよりも研究者のような印象を受ける。

 

「ちょっとこの量は多過ぎじゃないかい?」

 

そんな彼は今、本日通算11回目の愚痴をこぼしていた。

 

「私はあくまで研究者であって支部長なんて柄ではないのになぁ〜……。」

 

支部長にあるまじき発言だが榊の言う事は事実である。

彼は元々支部長ではなくフェンリル極東支部の技術開発部門を統括するオラクル技術研究者なのだ。

アラガミ研究の第一人者であり、オラクル細胞の技術利用を可能にした「偏食因子」の発見者でもある。

 

しかし()()()()()によって前支部長が亡くなってしまった為、急遽代理として極東支部の中で高い地位にいる榊に白羽の矢が立ったという訳だ。

 

「で、でもこの書類の提出期限にはまだ余裕があるし、ここは少しサボ…じゃなくて休憩でも……」

 

そう言って席を立とうすると、室内に来客を知らせる電子音が響いた。

 

「(…おや?)」

 

『夜分遅くに失礼します。雨宮です』

 

「(ツバキ君!?ま、まさか私がサボらない様に釘を刺しに!?)」

 

「は、入りたまえ…」

 

『失礼します』

 

榊が許可すると支部長室の自動ドアが開き1人の女性が入室する。

 

彼女の名は雨宮ツバキ。

数少ない引退した元神機使いであり、腕輪には封印が施されている。

新人神機使いの教官を務めていて周囲からは『鬼教官』と恐れられている。

 

以前に榊が休憩という名のサボりをしているところをツバキに見られてしまい、どやされた事がある。

 

「そ、それでどうしたんだい?ツバキ君?」

 

「榊支部長に至急報告したい事があります」

 

釘を刺しに来たのかと焦る榊だったが、どうやら違ったようで内心ホッとする。

 

「…榊支部長?」

 

「な、なんでもないよ。それでどんな報告なんだい?」

 

「……その前にこちらをご覧ください」

 

そう言ってツバキは1枚の写真を取り出し榊のデスクに置く。

写真には廃墟となったビルが並ぶ光景とともに廃墟に向かって進行する複数のアラガミと思しきものが写っていた。ただし遠くから撮影したせいかボヤけてしまいアラガミの詳しい容姿を確認する事はできない。

 

「……この写真は?」

 

「先程()()()を担当する観測班からの報告と同時に送信されてきた写真です。1時間程前、ヘリで帰還中にアラガミの反応を探知し搭乗していた1人が廃墟に向かって移動するサリエルと思しきアラガミを目視で確認。手元にあったカメラで咄嗟に撮影したものだそうです」

 

「フム…」

 

改めて確認するとボヤけているが確かにサリエルの特徴と一致している。しかし何故わざわざ自分にこの写真を見せるのかと疑問に思う榊であったが…

 

「ここからが本題です。こちらがその数秒後に同じ場所を撮影した写真です」

 

ツバキはもう1枚の写真を取り出し榊に見せる。

それを見た瞬間、彼は驚愕する。

 

「これは!?」

 

1枚目の写真には確かに廃墟とサリエルが写っている。

しかし2枚目の写真にはーー

 

 

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

「……ツバキ君、もう1度確認するよ?この写真は本当に数秒後に撮影されたんだね?」

 

「正直私自身も信じられませんが、間違いないかと」

 

「………」

 

「撮影した本人もあまりの出来事に思わず意識が飛びそうなったと……ですが通信の際、当時の状況を詳しく話してくれました」

 

「ッ!聞かせてくれ…」

 

僅か数秒後に起きたという目を疑いたくなる光景に思わず頭を抱えたくなる榊だが、撮影した本人が当時の状況を報告してくれたと聞いて気を取り直し話しの続きを促した。

 

「内容はこうです『1枚目の写真を撮影時、どの照合データとも一致しない大規模なエネルギー反応を探知、同時にサリエルの後方十数メートル離れた場所で赤い光を確認。その直後()()()()()()が薙ぎ払うように放たれ、サリエルと廃墟を含めたその周辺が一瞬にして炎に包まれた』と…」

 

「………その後のサリエル達はどうなったんだい?」

 

「反応が消え、消滅したとの報告です」

 

「し、信じられない…新種のアラガミによるものなのかそれとも………ダメだ、全く見当も付かない」

 

榊は今度こそ頭を抱えた。

今の話しが事実だとしら光線1つで広範囲を焼き払い、更にアラガミを一瞬にして消滅させる『何か』がいるという事になるのだ。

誰だってこんな話を聞けば榊と同じような反応をするだろう。

 

「ン〜〜〜〜〜……」

 

しかし榊はアラガミ研究の第一人者であると同時にとびっきりの変人でもある。報告を聞いた時は確かに恐怖を感じていた。だが今は恐怖という感情ではなく謎の存在に対しての強い興味が湧いていた。故に彼はこう言ったーー

 

「実に興味深い!!」

 

「……榊()()ならそう言うと思っていましたよ…」

 

榊の発言にツバキは思わず額に手を当て溜息を吐きながら呟いた。彼が根っからの研究者(変人)である事はツバキ自身よく知っている為、この展開を彼女は予想していたのだ。

 

そしてすっかり自分の世界に入ってしまった榊。

このままでは話しが進まない為ツバキは彼に呼び掛ける。

 

「榊支部長?」

 

「おっと、ごめんごめん、つい興奮してしまってね。とにかく、その謎の光線が放たれた場所にはより詳しい調査をするように観測班に伝えておいてくれ。それからこの事はまだ周りには伏せておくように」

 

「無論です。現状では彼等(神機使い)の不安を煽るだけでしょうからね」

 

「宜しく頼むよ。それでツバキ君、報告は以上かな?」

 

「…………もう1つあります」

 

「まだあるのかい!?」

 

「嬉しそうに反応しないで下さい…」

 

何故か含みのある間をおいて答えるツバキ。

だが榊は特に気にせず、まだ報告があると聞いてそれはそれは嬉しそうな表情をする。

 

だが次の報告を聞いて榊の表情は一変する。

 

「別の搭乗者からの証言なのですが……『光線が放たれた後、その近くで()()()()()()()()のようなものを見た』と…」

 

「………………なんだって?」

 

 

 

 

 

◆◆◆◆

 

俺は今、空を飛んでゴッドイーター探しを再開している。陽はとっくに昇っていて今はおそらく昼間…だと思う。

 

さて昨晩の戦闘の話しをしようと思うけど、その前に忘れちゃいけないのが、ここは現実の世界だって事だ。アラガミはゲームみたいにプログラムされた行動しかしない、なんて事は絶対にない。

攻撃が来れば避けるし、自分の攻撃が当たらなければ工夫して当ててくる。

それはオウガテイルやヴァジュラと戦った時で分かっていたんだけど………

 

 

 

あんなの予想できるかぁ!!!なに?レーザーで誘い込むって?鱗粉で動き止めて追撃する?お前等幾ら何でも頭良すぎだろ!?前世では『え?サリエル?脳天バレットで余裕余裕〜』だったのにサリエル風情があんな策で俺を嵌めやがって!

どこぞの伝説の(スーパー)せんとくんみたいに『小癪小癪小癪小癪……!』って思ったよ!

おかげで俺のイライラ度が一気にMAXになったわ!

 

……まあこの黄金の鎧『日輪よ、具足となれ(カヴァーチャ&クンダーラ)』の性能も確認出来たから結果オーライなのかもしれないけどさ…。

 

あの時、確かに俺はレーザーをもろに受けた。

だけどこの鎧は神々でさえ破壊困難と言われていて、あのムーンセルの干渉すら跳ね除ける力を持つんだ。たかがサリエルのレーザー程度じゃ傷1つ付けられない。

 

ただし鱗粉の毒は効いた。理由は内側、つまり体内からの攻撃には効果を発揮しないという弱点があるからだ。

あれは吸い込んじゃうとアウトなタイプだからね。

 

俺も一瞬焦ったけどそれは迂闊だった。

この鎧には装備者にどのような傷も即座に回復する高い自己治癒能力が備わっているんだ。あの程度の毒じゃ体力が減ったところで即座に回復する。だから効いていても全く問題無かったという訳だ。

 

それと目からビーム…もとい、宝具『梵天よ、地を覆え(ブラフマーストラ)』についてだけど使ってみた結果、1度の使用で消費する魔力量は全体のおよそ2割近くだって事が分かった。カルナの宝具でこの消費は十分燃費が良いと言えるね。普通だったらこれの倍以上消費している筈だし。

 

この事から俺は低燃費英霊カルナとなって転生したって事が分かった。うん、チートだね!

 

そんなこんなで宝具が直撃したサリエルは3体とも見事に消滅。憧れの目からビームを撃てて溜まったストレスも発散できて万々歳!これでぐっすり眠れる!そう思っていた、だけどーー

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

……あのさカルナさん、貴方の宝具デタラメすぎですよ…。いや、ビームの軌道を上手く操作できなかった俺にも落ち度があるよ?イライラ&興奮状態だったからさ…。

でもさ、あの威力はちょっと無いですって。完全にナ○シカの『焼き払え!』のシーンみたいな有様になっちゃったよ!

 

改めてインド神話ってヤバいんだなってあの時再認識したよ…。

 

話しを戻して、その後はさっさと退散して小屋には戻らず、できるだけ遠くに移動した。あれだけ派手にやっちゃったんだ、アラガミが集まってくるに違いない。だから別の寝床を探していたけど結局良さげな場所は見つからず、そこらにあった岩の影に隠れて寝る羽目になった。あと寝心地が非常に悪かった。

で、朝になって捜索を再開して今に至るという訳だ。

 

 

 

ん〜〜〜それにしても……

 

「やはりそう簡単には見つからない…か」

 

ダメだね、朝からずっと空から探しているけど全く見つからない。

せめて『贖罪の街』や『鉄塔の森』といった知っているフィールドが見つかればそこで待機して神機使いが任務で来るのを待つという作戦が使えるんだけど…。

 

いや、そもそもここが関東じゃなくて九州とか全く違う地方なのかもしれないし最悪一週間探し続けても見つからない可能性も……。

 

いやいや!探し始めてまだ2日も経っていないんだ!ネガティブに考えるのは止そう。俺には飛行能力とずば抜けた視力という大きなアドバンテージがあるんだ。案外あっさり見つかるかもしれないし、もしかしたら今日にも………ん?あれは…

 

「森…か?」

 

え、嘘!?アラガミが闊歩するこの世界にあんな森が!?

アラガミって植物も食べるから森なんて残ってる訳ないと思っていたけど…。もしかしてアラガミがあまり近づかない場所なのかな?

 

それに森の中心には……居住区だ!ちゃんと今も人が暮らしているのが見える!それにまだ建設途中みたいだけど居住区の周りに壁が出来ているね。でもゲームじゃあんな居住区がある描写は無かった筈だけど……

 

いやそんな事はこの際どうでも良い。そもそもあんな立派な森がある時点で今更じゃないか。

 

兎に角だ、建物に近づいたら一度地上に降りて夜まで待機する。夜になったらこっそり居住区に侵入して誰にも見つからないように住民の話しを聞いて情報収集する。

 

前にも言ったけど今の俺の姿は一般人から見れば完全に不審者だ。見つかれば騒ぎになっちゃうからくれぐれも慎重に行動しないとね。カルナに気配遮断スキルなんて無いけどそこは大丈夫。

 

俺の幸運ランクはA+(自己申告)、例えどんな困難でも乗り越えてみせる!!

 

よし!作戦は決まったし夜まで待機だ!

 

 

 

 

 

◆◆◆◆

 

「…………失敗したな」

 

作戦通り夜になってから居住区に侵入し情報収集をしていたカルナは現在、民家の屋根の上に立っていた。しかし彼が呟いた『失敗した』とは一体何の事なのか?それはーー

 

「(みんな寝るのが早すぎィィィ〜〜!!!)」

 

見つかるリスクを下げる為に夜なってから行動するというのは別に間違っていない、寧ろ合理的だ。だが今回はそれが仇になった。

 

殆どの住人が眠ってしまっているのだ。

 

アラガミが闊歩するこの世界で夜になって外出するのはフェンリル支部の居住区でもない限り、はっきり言って自殺行為だ。

故にここの居住区の住人達は夜になれば外出は控えて、早々に就寝するのだ。

 

情報源である住人達が眠っていては収集のしようがない。

勿論少数だが外を出歩いている人は居たし、部屋の電気が付いている家もあった。しかし幾ら聞き耳を立てても肝心の極東支部の事やここはどの地区なのかといった情報は手に入らなかった。

 

「さて…どうしたものか……」

 

「(まずい…非常にまずい!このままじゃ折角のチャンスが…)」

 

相変わらず顔には出ていないが焦るカルナ。

打つ手なしかと思ったその時ーー

 

……〜〜〜♪

 

「…ん?」

 

ふと、カルナの耳に一瞬だけそよ風のような声が響いた。

気になった彼が耳を澄ませてみると……

 

〜〜〜〜♪

 

「これは…歌声か?………あの塔の森からだな」

 

歌声は居住区の中央に建てられた塔の周りにある森から聞こえてきてた。

 

「……行ってみるか」

 

興味を持ったカルナはその歌声に惹かれるように森の中へと歩いて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

「そうか、歌声の正体はあの少女か」

 

森の中に入ると歌声が聞こえなくなったが正確な方角は分かっていたので迷わず進んだ。

そして奥に進んで行くと白いワンピースを着て、髪を背中まで伸ばした少女が立っていた。少女が立っている先には大量の花束が置かれていて恐らく亡くなった人達の事を想って供えられた物だろう。

 

「ふむ…既に歌い終えたようだな。もう暫し聴いておきたかったが仕方ない、引き返すか…」

 

しかし、引き返そうと足を一歩前に出した瞬間ーー

 

何かが折れるような音が辺りに響いた。

 

「(あ…)」

 

思わず自分の足元を見ると…足の下に()()()()()があった。

彼は間抜けにも足元にあった小枝を踏んづけてしまったのだ。

 

『ッ!そこに誰かいるんですか?』

 

当然近くにいた少女の耳にも音は聞こえていたので気付かれた。

 

「……いかんな、流石に気づかれたか。ならば見られぬ内に…」

 

見られていなければまだ間に合うと考えたカルナは直ぐに退散しようとする。しかし、音がした方に近づいてきた少女の瞳に人影が映った。

 

『あ!やっぱり誰かいますね?』

 

「……手遅れか」

 

『あのー……』

 

「…………」

 

見られてしまった以上、逃走という手段は返って逆効果になる。

そこでカルナは賭けに出る事にした。

 

 

 

 

 

◆◆◆◆

 

こうなったら仕方がない!隠れるのはやめだ!

あの子には素直に俺の姿を見せる。それでもし騒がれたら速攻でこの居住区から離脱だ。

よし、行くぞ。頼むから騒がないでくれよ、少女よ…。

 

「……………すまない、驚かせてしまったようだな。謝罪しよう」

 

「えっ…」

 

うん、当然の反応だ。目見開いて完全にフリーズしているね。

にしても正面から見て気づいたけどめっちゃ美少女だねこの娘。

歳は14・5歳ってところかな?

 

「………」

 

おっと、まだフリーズしているし、とりあえず声を掛けてみるか。

 

「………大丈夫か?」

 

「ッ!ハ、ハイ!大丈夫です!すみません、つい見惚れてしまって…」

 

へ?見惚れる?

 

「見惚れていた?」

 

「はい、綺麗な人だなって…」

 

「……そうか」

 

よ、予想外の反応だ…。でも確かにカルナの顔って目付きは鋭いけど超美形だからね、それに見惚れたって事かな?まあ一先ず騒がれずに済んだから良しとしよう。

取り敢えず自己紹介をしてから俺は怪しい男じゃないよって事をアピールしよう。

 

「ところでまだ互いに名乗っていなかったな」

 

「あっ!確かにそうでしたね。私の名前は()()()()です。皆さんからはユノって呼ばれています」

 

へー、ユノか。可愛らしい名前じゃないか。では俺も…

 

「ユノ…か、いい名だ。オレの名はカルナだ」

 

「カルナ…素敵な名前じゃないですか!では私はカルナさんとお呼びますね」

 

「構わない…」

 

「……あの、ところでカルナさんは…その…随分と変わった格好をしているんですね?」

 

あーやっぱり気になってはいたのね、当たり前だけどさ。

だがすまんなユノよ、その事については答えられないんだよ。

 

「ユノが思っている事は十分理解している。だがオレの姿に関してはできればあまり聞かないでくれると助かる」

 

「あ…す、すみません!私ったら失礼な事を聞いてしまいましたね」

 

「いや、ユノが謝る必要はない。寧ろお前の疑問に答えられないオレがするべきだ。すまない…」

 

「い、いえ!カルナさんの方こそ謝る必要なんてないですよ。答えられないのは何か事情があるからなんですよね?でしたら、もうこの事は聞きません」

 

ぐう!!なんていい子なんだよこの娘はぁ!!親の顔が見てみたいわ!そしてコソコソ隠れていてごめんよユノ!最初に会えたのが君で良かったぁ!!

 

「…そうか、感謝する!」

 

「フフ…感謝だなんて大袈裟ですよ。ところでカルナさんはこの居住区の人じゃないですよね?あ、別にその事で警備の人に伝えようとは思っていないので安心して下さい。カルナさんは悪い人には見えませんから」

 

…………君のような勘のいいガキは好きだよ……!

 

あのさ、一体どういう教育をしたらこんないい娘が育つんだい?マジで一回君の親の顔が見てみたいよ。間違いなく一目見ただけで『あ、この人絶対いい人だ』って分かる顔をしているね。

 

よし!ユノには嘘は尽きたくないし、ここは思い切って話してみるか。

 

「お前の配慮に心から感謝しよう。そしてその通りだ、オレはここの住人ではない。この居住区に来たのは情報収集する為だ」

 

「情報収集?」

 

「そうだ。すまないがユノ、お前にはオレが今からする質問に答えて欲しい。お前にとってはおかしな内容だと思うがそこは無視してくれると助かる。嫌なら断ってもらって構わない」

 

「…分かりました。私が分かる範囲なら答えます」

 

「感謝する。では1つ目だ、ここはどこだ?」

 

「…ここは極東地区に作られた独立拠点、()()()()()()()()です」

 

 

 




という訳でオリ主が最初に出会った原作キャラはユノでした。
ですが正直言って深い理由はありません。ただ何となく「ユノと絡ませてみるか…」と思っただけなんです。

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