東方 幻武伝   作:幻想的クリスタル

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第3章「濡れ衣」

__紅魔のメイドは殺人鬼、その噂はすぐさま人里全体に伝わる、村人達は恐怖を覚え、大人達はすぐさま子供達を家の中に入れしっかりと戸締りを、1人で行動しないよう厳重に呼びかける、殺人鬼を見つけ次第大声で知らせることと村人全員が知らされた

 

 __その頃、殺人鬼の濡れ衣を着せられたメイド長はとにかく自分の館に戻っていく、人里の近くを通るがもう噂が広がっていた、嫌に空気が重い、怯えてる村人にピリピリした状態、今ここを通れば必ず面倒なことになるだろう、とにかく今は館に戻り主に報告とその後の事を考えなくては、人里から離れて遠回りではあるが見つからないように隠れながら館に戻っていく、アテはあるはずだ、とにかく今は安全を確保しなくてはいけない

 そうこうしてるうちに館の前に着く、いつもと変わらない静けさであるが、まだ門番がいない、早く報せをしつつ門番を探さなくては、そう思いながら館に入り、メイド妖精達が出迎えるが主は居るか問い、直ぐに主の元へ

 「ん?早い帰りだな、咲夜、もう終わったのか?」

 「いえ…それが…」

 「…お前らしくない、なにを慌てている?」

 

 __メイド長は全て話した、依頼人の名前、見張り中に起こった出来事、依頼人の息子が死んでいたこと、濡れ衣を着せられた事、とにかく覚えてる限り全てを話した

 「…そうか、災難だったな」

 「…申し訳ございません」

 「気にするな、文屋もいるだろうし情報を覆す方法なんかあるはずだ、今は部屋で休んでいろ」

 「…はい」

 いきなりの出来事過ぎて軽く混乱していた彼女は主の言葉でホッと肩を下ろし軽く疲労が回復した

 コツコツと靴の音を静かに立てて廊下を歩き、自室が見えた、1度眠って冷静に考えよう、策はあるはずだ、そう思いながら自室のドアが目の前まで来る__

 

 

 ドオオオオオンッ!!!!

 

 

 ものすごい爆発音と共に彼女の自室が大爆発を起こした、爆風に耐えきれず火傷こそしなかったが吹き飛ばされてしまった、メラメラと燃えあがる自室、誰かが爆弾をしかけたのだろう、一体誰が…?

 その時後ろからたくさんの気配がした、振り向くとそこには大量の体力に自信がありそうな男達、そして

 

 レミリアがいた

 

 「……お嬢…様…?」

 「お前には失望したぞ、咲夜」

 状況が理解できず困惑している彼女を見下し、冷たく話す主

 「お前がまさか食料以外で人を殺すとは…私も流石に信じられない」

 「ですから私は…!」

 「とぼけるな、その短時間で殺せるのはお前くらいだろ、もしくは凄腕の殺し屋か?まぁ私を殺そうとしたお前にも言えるな」

 まさか主までもが疑っていた、このまま彼女は殺されてしまうのか?

 「お前なぞ私が手を下すまでもない、腕利きの用心棒を雇っておいた、お前が逃げそうな場所にもな、もうお前は用済みだ、仮に逃げられたところで損害はない」

 この言葉で彼女は理解した、主は見捨てていないことが、それよりも必死にできる範囲で匿ってくれたのだ

 そして彼女は心の中で感謝をしながら主の背中を見送る、そしてゆっくりと立ち上がると軽く地面を靴でつつく、ここにいる用心棒達を叩きのめす、そして館から脱出する、それが今の彼女の目的である

 「……」

 無言で用心棒達を睨みつける、用心棒達は腕に自信もありこれだけの大人数である、リンチしてしまえば楽勝だろうとタカをくくって油断しきっていた

 「おい殺人鬼さんよぉ、大人しくした方が身のためだぜ__」

 グシャッと音がすると煽ってきた用心棒の1人の顔が潰れたようになりながら鼻血を出して倒れた、メイド長の強力な蹴り1発である

 「て、てめぇ!調子乗ってんじゃねぇ__」

 うるさい口を塞ぐようにまたも強力な蹴りが用心棒の口へ、言葉を最後まで発せずに歯が折れて血が吹き出す

 「クソッタレがァ!ぶっ殺してやるよクソアマぁ!」

 怒り狂った敵達が一斉に襲いかかる、彼女は慌てもせずまずは前方の敵の顔面に蹴りを入れる、その反動を利用して今度は後ろに向かって足を伸ばし敵の腹部を蹴り飛ばす、その間に左右の敵は掴みかかるが蹴る時に姿勢を低くしているので掴みを避けるとそのまま地面に手を置き小さく逆さに屈むと左右両方の敵の顔面に向かって足を伸ばす、ガスッ!と音がすると同時に左右の敵は宙を舞って顔から血を流しながら気を失った

 目の前にいた複数の用心棒を蹴散らすと1番近い曲がり角を曲がる、そこには通せんぼをしている図体がでかい敵

 メイド長は冷静に近寄っていくと図体がデカい敵は持っていた重い椅子を振り下ろす、しかし彼女をパワーで潰すのは難しいだろう、素早く横に逸れるとそのまま通せんぼしていた敵の後頭部を思いっきり蹴りつける、重い椅子を落としふらつきながらも首を横に振って気を保ちながら彼女に掴みかかろうとする、しかしそれよりも彼女の横蹴りが早かった、顔面にもう1発蹴りが入ると無防備になり、腹部に強く蹴りを入れられて後ろのバリケードに激突させられる、通せんぼの敵は気を失いバラバラになったバリケードを通り抜けながら2階へ続く階段へ向かう、階段を降りようとしたその時だった

 「居たぞ!あの女だ!!」

 掛け声と共に用心棒達がまたも現れて階段を駆け上がってくる、それに結構な数である、このままでは時間がかかる、辺りを見てみると先程のバリケードの残骸であろう中は空のドラム缶が近くにあった、きっと物置にでもあったのを引っ張り出したのだろう

 「っらぁっ!」

 掛け声と共に重いドラム缶を階段の方へ向けて蹴り飛ばす、巨大で重量もあるため受け止めるのは困難であるはず

 「うわああああ!?」

 「ぐああっ!!」

 狙い通りドラム缶は用心棒達を倒しながらゴンゴン音を立てて転がっていく、悲鳴が聞こえてる今の内に階段を駆け下りてそのまま突っ切って次の階段を目指す、しかし道中にはまだ敵がいる、どれ程雇ったのか分からないくらいの数である、二人がかりで取り抑えようと試みる敵達に接近するメイド長、1人が腕を大きく広げて掴みにかかるがメイド長は低く屈み掴みを避け、よろけたところで敵の背中を蹴り、壁際へ押し込むとそのまま追撃でドロップキックを放つ、壁に挟まれるのもあってグシャァッ!と潰れる音がすると1人は気を失い、その間にもう1人がバットで彼女の頭を殴ろうとする、しかしそれも無意味に終わる、殴ろうとしたバットはもう手元にない、彼女がバットを遠くに蹴り飛ばしてしまったからだ

 バットを持っていた敵はとにかく力まかせに殴ろうとする、もちろん彼女には無意味である、殴りかかった瞬間に腹部に強いカウンターの蹴りが入り込む、内臓が破裂しそうな程の痛みと共にその場に倒れ込む、道中の敵はこれだけだろうか、先程の階段のところでだいぶ削れたのであろう、この内に出口に向かって突き進む、しかしまたも途中で横のドアからいきなり飛び出した手に服を掴まれて部屋の中に引きずり込まれてしまう、部屋の中には敵が4体、部屋の中も狭く敵達は追い詰めたとニヤニヤと笑っている

 「もう逃げらんねぇぞ!とっ捕まえろ!」

 狭い地形で一斉に敵が逃げ場を無くして迫ってくる、万事休すかと思われたが彼女は余裕だった、彼女は1人に真っ先に向かっていくと相手の腹部に足を当てて登るようにしながらそのまま敵の顎を蹴り上げる、顎を蹴られた敵はそのまま倒れメイド長は宙を舞う、いきなりのアクロバティックな攻撃に唖然としてる敵2体、隙だらけの2人の顔面に両足を開いた彼女のかかと落としがクリーンヒットする、一気に3体を倒し自身を引っ張りこんだ相手の方を振り向く、余裕そうに笑っていたはずの敵は冷や汗をかきながらもやけくそになり殴りかかってくる、もちろん冷静な彼女に突っ込んできたところで意味が無い、すぐさま反撃をされ、顔面に重い蹴りをぶち込まれる、歯が1本折れて口から飛び出しながらドアの方へ吹き飛び、ガシャァっ!!と音と共にドアは壊れ脱出を再開する

 ようやく1階の階段まで辿り着いた、しかしまたしても階段の先には銃を持ったまま見張りを続ける用心棒、どこから攻撃しても蜂の巣にされる危険性が高い、またドラム缶のような巨大な何かが無いかと辺りを見渡す

 彼女の目に入ったのは、巨大で豪華なシャンデリアである、もちろんそこそこ頑丈な素材で吊られているためぶら下がったところで壊れないだろうが、銃を持つ敵を見て閃いた

 彼女は近くにいた1人の敵に狙いを定める、警戒していた近くの敵は彼女が目に入ると銃を構えた、しかし発砲する前に彼女が顔面を両足で踏みつける、その音に気付いた他の敵が振り向くが、その間にメイド長は先程の敵を踏み台にして高く飛びシャンデリアにしがみつく、ガシャガシャとシャンデリアが激しく揺れ出す

 シャンデリアの上に乗り相手に手招きをして挑発をするメイド長、見張り達は銃を持っているため撃ち落とせと命令すると一斉に彼女に向かって発砲する、もちろんグラグラ揺れておりかつ冷静な彼女には1発も命中しない、そして銃弾はシャンデリアを吊り上げていた吊り具にヒットする、そのまま吊り具は重みに耐えきれず巨大なシャンデリアが落ちてくる

 

 ガッシャアアァァァンッ!!!!

 

 ものすごい音と共にほとんどの見張りは逃げる間もなくシャンデリアに下敷きにされる、運良く逃れた1人は腰を抜かしてしまい、その場を逃げようとするが、グシャッ!と音と共に残りも倒された、シャンデリアが落ちると同時に飛んで避けたメイド長の重い蹴り落としてある、敵を全員蹴散らしたはずである、前には大きなドア、館への出口である

 バンッ!と勢いよくドアを開けて飛び出すメイド長、そのまま門を飛び出して後ろを振り向く

 

 彼女の目の先には、窓から見ている主が映った、主は彼女が無事なのを確認すると何も言わずそのまま奥へと消えてしまう、しかしこれでいい、それよりも今はどこかへ身を隠さなくてはいけない

 「居たぞ!あそこだ!」

 休む暇もなく追加の用心棒が声を出して向かってくる、とにかく逃げるしかないとメイド長は一目散に逃げ出した

 

 __こうして濡れ衣を着せられたメイド長は紅魔館から去って、追っ手から逃げながら疑いを晴らす異変に巻き込まれた




咲夜の戦い方

咲夜は力が少し弱いが持ち前の素早さと足技をマスターしており、相手を蹴りや掴みのみで圧倒していく、体が軽いので吹き飛ばされやすいが足技で彼女の右に出るものはいないだろう
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