源氏冒険譚 〜始まりの風〜   作:犬原もとき

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アニメと原作の内容をある程度知っていると、ニヤリと出来る演出がしたいと思ってます_(:3」∠)_


episodio:Ⅻ ポルポの遺産を追え!

Lato:Mista

ネアポリスの港から出て1時間ばかし経ったが、このレンタルヨットはまだ目的地に着く様子はねぇ。

ブチャラティは何かを気にしてるようだが、一体何なんだ?

千歳に聞いても後でビックリすると思うから内緒です。ていうだけだし…。

これってもしかして反抗期って奴か?

いや、それはないな。

それにしてもうるせーなー、ナランチャ。

ヘッドフォンから音が漏れてんじゃあねーか!

聞くのは良いがせめて周りに気を使えよなぁ。

ちっくしょー…ご機嫌な顔で聞き惚れやがって……あったまきたぜ!

「おい!おーいッ!ナランチャよぉッ!」

「んあ?」

「お前さっき飲みモン買ってたよな?一本売ってくれねぇか?」

「えぇ〜〜?いつもそう言ってい払わないじゃん。エドもジュース代くらい払えって言ってたよ?」

「わーってるよ!いいからくれよ!ほれ!くれってッ!」

ったくこんな所で千歳の名前をだすんじゃあねーよ。

それにジュース代どころの騒ぎじゃあなくなるしな。

「ったく…コーラ?スプライト?」

「コーラ……あぁ、やっぱスプライトにしとくわ。透明だからよ」

おっと、つい本音が。

だがナランチャは気づいてねーようだな。

しめしめ。そんな音漏れする程の音量で聞いてるからだぜ?

「ほいよ」

「おー、わりぃな。ついでにこれ持ってくんね?開けるから」

そういって読んでいたファッション誌を渡してっと……このファッション誌はA5サイズだからな。衝立のようになって俺の手元は見えづらい。

おまけにナランチャは今音楽に夢中だ。余計に注意力が散漫になってる。

だから俺がスプライトの缶を開けて、ラジカセに向けて傾けてるなんざ、気づきもしてねー。

「グラッヂェ。グラッーヂェ。ナランチャ」

若干心が籠もってなさそーな感じだが、もう関係ねー。

本を受け取りつつも、俺のスプライトはすこーしばかりラジカセに掛かっちまったからな。

あー、こりゃ大変だなー。音量大きいままだとショートしちまうかもなー。

「んん!?あ、あれ?おかしいな?壊れたぞ!?買ったばかりなのに!?ちっくしょーこんな物売りつけやがって!あの電気屋のオヤジ!タダじゃあおかねー!!」

その電気屋のオヤジからしたら、スプライトかけられるお前の方がふざけんなって気持ちだろーよ。

それはそれとして…

「おーいブチャラティ!」

 

Lato:Bucciarati

ミスタに呼ばれ、俺は振り向いた。

フーゴやジョルノ。アバッキオや千歳もミスタの声に反応し、見ている。

「そろそろよぉー!この船が何処に向かっているのか教えてくんねーかよぉー?」

ミスタの疑問は当然だろう。

行き先は千歳を除き、俺以外知らない。

さっきからあたりを気にして入るが、とりあえずは大丈夫そうだしな。

「良いだろう。陸も遠くなったしな。だが行き先を話す前に、お前達に知らせて置かなければいけないことがある」

俺がそう前置きすると、チーム全員の顔に緊張が走る。

「今朝、幹部のポルポが…自殺したッ!」

「な……ッ!?」

「ポルポが…!?」

「自殺!?」

「確かなんですか!?ブチャラティ!」

ポルポの自殺に全員衝撃が走る。

そりゃあそうだろうな。

「エドは知ってたのか?」

「一足早くに知らせておいた。ポルポはエドの事も可愛がっていたからな」

「そうでしたか…」

個人的な趣向か、或いは単純に能力が優れているからなのか分からんが、とにかくポルポは、千歳の事を特に可愛がっていた。

千歳も、昨日ポルポに特注のピッツァを贈るほどに気を許していたし、ポルポの死には思うところもあるだろう。

先に知らせたのはそういった配慮だったが…無用だったな。

「なぜ自殺したのかは分からん。だが重要なのは死んだという事実だ。お前らは知っているかどうか分からないが、ポルポには隠し財産がある。そしてその居場所は俺しか知らない。俺が隠した!」

ポルポは恐らくジョルノの奴がなにかしたんだろう。

何も知らないはずなのに、他のメンバーのように動揺していないしな。

それに隠し財産の場所は千歳も知っている。

知っているが、念の為俺しか知らない事にしておいている。

もし俺が殺られても千歳が無事なら何とかなる。

「そう言えばそんな噂が流れていたな」

「まさか本当だったとは…」

「どこに隠したんですかブチャラティ!それに、噂だと50億リラだと…」

「いや50億じゃない。100億だッ!!こう言っちゃあなんだが、ポルポが死んだのは幸運だった!奴の隠し財産は俺達のものだ!!100億があれば幹部の座が手に入る!!」

全員が息を飲む。

そりゃあそうだ。俺も最初聞いたときは4億とか6億とかだったのに、実際に隠すことになったのが100億なんだからな。

「隠し場所はまだ言えないが、行き先位は教えておこう。この船の行き先はカプリ島だ……ッ!」

俺が行き先を告げて間もなく、ナランチャが後ろへと仰け反った。

船が大きく揺れたわけじゃない!もしや!!

「お、おい!?何かおかしいぞ!?どうしたッ!?ナランチャ!!」

「ブ……ブチャラティ……ッ!」

俺達が急いで駆け寄ったが…ナランチャは靴を残して何処かへと消えた!

「い、居ねぇぞ!?」

「何処へ行ったんだ!?」

「……」

「よこせジョルノ!」

一体…ナランチャは何処に…!?

 

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