源氏冒険譚 〜始まりの風〜   作:犬原もとき

14 / 15
13話くらいからローマ数字が変換できないんで手打ちです_(:3」∠)_


episodio:XIV 襲撃 ソフト・マシーン

Lato:Chitose

ナランチャが突然消えて、私達は当然探し回ったが、何処にも見当たらない。

ブチャラティはデッキの後ろ側に消えていったと言うけれど、そこにはナランチャの靴しかなかった。

「おい船を止めろ!」

「まさかあいつ屋根のあっち側にひっくり返って、海の中にドボンしたんじゃあねぇだろーなぁーッ?!」

「何処だ!ナランチャー!?」

「ナランチャ!出てきなさい!」

皆が口々にナランチャの名前を叫びつつ、辺りを探し回るも、ナランチャが反応する気配がない。

かく言う私も焦っている。

もし何者かのスタンド攻撃だとすると、ここでは私の実力が発揮しづらい。

私は基本的にスタンドを使えない。使うにはリスキーだからだ。

だから元々ある肉体のスペックや技術を使って戦う。

だがここは海の上。足場が不安定だといつもの実力を発揮できない。

倒せるかどうか・・・。

「まさかてめー!どっかに隠れてケケケと喜んでんじゃあねーだろーなぁー!?だったら返事しろ!」

海に落ちたんじゃないかと心配したミスタが、救命浮輪を脇に抱え、後ろ側へと降りた。

が、その後の声が聞こえない。

まさか・・・。

「ミスタ?変な冗談はやめてくださいよ?」

一番近い位置にいたフーゴが、ミスタがいた場所を覗き込む。

「ちょっとミスタ!?あんたまでふざけた事やって・・・ッ!?」

次の瞬間、私の目にはフーゴが引きずりこまれたように見えた。

「フーゴ!」

私とブチャラティの声が重なり、急いでその場に駆け寄るも、既にフーゴの姿はなかった。

代わりに、ドアが壊れていたり、船室に通じる壁に穴が空いていたりと、戦闘の痕跡があった。

「アバッキオ!ジョルノ!エド!!一箇所に固まれ!皆離れるんじゃあねーぞ!」

その言葉に、アバッキオとジョルノはブチャラティの側に行き、背中合わせで辺りを警戒する。

私はというと

「エド?君は一体何を・・・」

「エド!何やってる!早く来い!」

動いていない。動く必要はない。

動くと相手がよく狙えない。

「エド!」

来る!!

「ふんっ!!」

相手のスタンドの攻撃が直撃する瞬間、薄緑 陽炎を振るう。

金属のぶつかりあう音が辺りに響き、相手の動きに空白が生まれる。

緑色の腕が、まるでゴムのように伸びている。

そしてその先にはレイピアのような細い剣が握られている。

どうやらあれが攻撃手段のようだ。

「スタンド攻撃だ!」

「あのレイピアみてーなもんで、他の連中を攻撃してやがったのか!」

「アバッキオ!ジョルノ!二人とも不用意に動くな!」

援護しようと動き出す二人を、ブチャラティが静止する。

助かる。今の私は存分に動けない。下手に援護されると対応できない

「なぜですかブチャラティ?あんな子どもを一人で戦わせるなんて・・・」

「同感だ。いや、なぜ援護を許可しないのかという点だけだ。あいつはあぁ見えて並のスタンドにも立ち回れる奴だ。そいつは分かっている。だが、多対一の有利性を捨てるなんざ、らしくねぇぜブチャラティ」

「今は船の上だ。そして船は修理の時以外は海の上に浮かぶもんだ。今のあいつは地上ほど満足に動けない。ここは見守るしかない。堪えてくれ」

ブチャラティ達のやり取りを耳に入れつつ、何度も刺そうとしているスタンドを切り払う。

仕掛けるか!

諦めずに刺そうとしてくるスタンドを先程よりも強く切り払い、大きくのけぞらせる。

そしてその瞬間を狙い、一気に踏み込み、腕を切り落と

「ッ!?」

「反対側からもう一つの手が!?エドの足を掴んでいるッ!」

マズい!思いっきり力を入れていたから大きく前に倒れている!

空を飛んでいるラジコンヘリを、突然鎖で繋いだらどうなるか!

もちろん地面に向かって落ちてしまう!今の私のように!!

そして背中は無防備!敵のやることはもちろん

「スタンドの攻撃が迫ってきている!!くそっ!ここからでは間に合わない!!」

「・・・・・ッ!!!!舐めるなぁーーーーー!!!」

体を思いっきり捻り、半回転!迫ってきていた腕をなんとか切りつける事ができた!

「す、すごい!土壇場であんな事ができるとは、敵もまさか思うはずがない!」

「あぁ、流石はサムライボーイだ。だがヤバい!今のエドは仰向けの状態だ!」

アバッキオの言う通り、今の私は仰向けの状態だ。さっきよりも動きが制限されている!

最早フーゴやミスタ達と同じ運命をたどるのは時間の問題だ。

だから私がやることは・・・!

「スタンドを使う!!」

私の宣言に、ブチャラティとアバッキオに緊張が走ったのがわかる。

そりゃそうだ。だが目的のためなら、多少のリスクは背負い込む!

「ロード・アルカナ!Act.1!!」

そう叫ぶと、一瞬のうちに46枚のカードが円を描くように現れる。

「リメスコルァーレ!(トロワ)!ディズェヌァーレ!!」

カードの円が高速で回り、そこから3枚のカードが飛び出す。引いたカードは・・・

「ブチャラティ!アバッキオ!!」

その内2枚を二人に投げ渡す。

こいつは私が消化する。聖杯の8(ハート・エイト)。ここで私の迎撃の”成功を放棄”する!!

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。